再開 姫と騎士 1 【概念】
最新話更新です
夏の暑さが酷すぎて外気温が37度超えたら外に行く気が萎えますし、我が愛車ことロードバイクの前輪のタイヤが熱でやられていました(泣)
それほどまでに暑い夏まだまだ続きますが、夏休みで遊ぶ方も、仕事で忙しい方も熱中症にならぬように気をつけてください!!
突然のキスに奏多の思考は3秒ほど停止し、ハッと我に返るとバッと後ろに下がった。
当然周りを確認した、誰かにこんな所を見られていたらマズイからだ
だが、幸いにも周りには誰もいなかった。
「な、何のつもりですか・・・」
「愛の挨拶よ、あの時のお礼もかねてね、ツヴァイ」
「・・・僕の名前は靫空奏多です。そんなツヴァ何とかって名前じゃありません、人違いですよ」
「でもさっき私の名前言ってたじゃない、しかもフルネームで」
うっ・・・そういえば言ってしまった・・・だが、此処で負けるわけにはいけない
「あ、はい・・・確か以前海外のニュースで名前が挙がってるのを見て綺麗だなぁって思って覚えてただけですよ、えっと、お姫様って呼べばいいですか?」
奏多の反応を見たレイラはクスッと笑った。
「あなた、嘘つくの下手になってない?それか私の方が嘘を見抜くのが上手いのかしら?」
・・・無理か
奏多は嘘の通じない目の前の一国の姫を警戒しながら慎重に口を開いた
「・・・何の目的があって日本へ?一国のお姫様がこんな住宅街に一人でいるなんて前代未聞ですよ。」
「ええ、確かにそうね。おかしい話だわ、目的がなければの話だけれど・・・」
「・・・?どういう事です?」
「だから、此処には目的があってきたのよ、そう、貴方に会いに来たの、そして、お願いがあるの、簡単な事なので聞いてくださる?」
「・・・いいです、縁了します・・・」
「そう、ならSNSであなたの秘密を世界中に・・・」
「聞きます、聞かせてください。」
負けてしまった。
するとお姫様はピタッと身体を寄せて奏多の胴体をギュッと抱きしめた
「私と・・・結婚してください。ツヴァイ」
再び思考が停止した今度は10秒、そしてハッと我に返りレイラを引き剥がす
そして再び後ろを振り向く、左、右、そして後ろ・・・そして後ろには先程までなかった姿がハッキリと見えた。
「か、奏・・・」
「お兄ちゃん?誰?その人?何でいまハグされてたの?」
恐らく兄が家に入ってこないと心配したのだろうが、そんな律義な妹はこちらから視線を外さないようにこちらへと歩み寄ってくる。
「か、奏、この方は古い友人の・・・」
「レイラ・レルジェント・シェルフォードと言います、えっと奏さんでしたね、以後お見知りおきを」
「はい、よろしくお願いします・・・じゃなくて、なんで抱き着かれてたの?」
「再開の挨拶だよね!」
目に力を込めてレイラを睨む。
「いえ、愛の抱擁ですわ。」
思わず奏多は吹き出してしまい、奏は目つきが怖くなる。
「先程結婚のプロポーズもしましたの。」
「なっ!?け、結婚?ほ、ホントなのお兄ちゃん?」
「え、あ、う、うん。」
するとレイラはニッコリと微笑むとくるっと後ろを向いて歩を進めた
「すいません、この後予定があるのでここで失礼します、じゃあ、また明日、御機嫌よう、ダーリン。」
スキップ気味で歩き去ってゆくレイラを見ながら2人は放心状態になっていた。
そして、その数分後、リビングにて家族会議が開かれた。
「・・・・・・・。」
「・・・・・・・。」
「・・・・・・・。」
何故か紅葉も混ざって3人の静寂がリビングを支配する
「で、あの人とお兄ちゃんはどういう関係なの?」
「た、ただの古い知り合い・・・」
「それがどうしていきなり再開して結婚になるの?」
「こっちが聞きたいよ、いきなり抱き着かれて結婚してくださいって言われたんだし」
「嫌ならすぐその場でパット断ればいいじゃん!」
「え、えっと・・・それが、その・・・」
「何?やっぱり何かあるの?あの人と!」
言えるわけが無い、『実はお兄ちゃん、昔あの人の警護をしてて、目の前でたくさん人殺しちゃったんだ!てへっ(*'ω'*)』なんて言えるわけない、言えば奏は間違いなく僕を拒絶する・・・人殺しを快楽としていた兄を・・・
「じ、実は・・・」
とりあえず、彼女が一国の姫であることを説明した、出会った経緯ははぐらかす形で説明できたが納得してもらうには厳しかった。
「もう、何が何だかわからないよ・・・あ~頭痛い・・・」
「頭痛薬飲む?」
「いい、今日は早くご飯食べて寝る、じゃないと頭パンクしそう、今日結局汗かくだけで何にも活躍できなかった。」
「良いじゃないか、出ることに意味があるんだ」
慰めるつもりで言ったが、奏は空虚な笑い顔を作り、こちらを向いた
「・・・良いよねお兄ちゃんは、何でもできるんだから。」
「え?」
「んーん、何でもない。お先にシャワー使うね」
とリビングを出て行ってしまった
「・・・奏?」
奏の寂しい背中を見て奏は手を伸ばすが、直ぐにひっこめた。
すると、紅葉が顎に手を当てず~っと悩んでいる素振りを見せていた。
「どうかしたの、紅葉さん?」
「いえ、引っかかることがあるでござる・・・会話にはありませんでしたが、その姫殿は拙者よりも奏多殿の素性をある程度知ったうえで近づいているわけでござろう?で、昔。偽名を使って接触しただけで、何故、その姫様は現在の奏多殿を特定できたか・・・ということでござる。」
確かに・・・一番不安なのはそれだ・・・何故バレた?乙姉妹に関しては日本に仕事に来ていた際。殆ど偶然見かけて特定できたラッキーにすぎないが、今回は訳が違う、国、県、都市、町、家に至るまで調べないと偶然でうちの前にスタンバイできるわけが無い・・・可能性は色々生まれるが、一番高い可能性は・・
「その国のバックに何かが付いている、恐らく全世界の情報網をキャッチできる大きい何かが・・・」
「・・・信長の属している組織でござるか・・・」
一番可能性があるのがそれだった、そもそも自分とレイラがめぐり合ったのは組織があの国に雇われたからだ、だから10年たってもコネクションは切れていないと考えが及ぶ・・・
「万が一、そうだった場合・・・確実に刺客は現れる、信長を逃がしたのは失敗だった、多分もっと強力な奴を・・・」
「信長より・・・も、でござるか・・・」
「ああ、恐らく・・・だから、心して聞いてほしい・・・もし、自分の前にそれらしい奴が来たら、逃げろ。一対一では絶対に勝てない。多分、二対一でも無理だ・・・現に信長に乙姉妹がコテンパンにやられている、相性的な問題もあるけど、確実に三,四人で仕留めるんだ。だから、この前の弟子入りの件、少しだけならするよ、僕も訛ってるモノを元に戻さないと・・・ここから先は確実に優しさを捨てないと勝てない」
奏多の深刻そうな表情を見て、紅葉は奏多の手をギュッと握った
「・・・心得た、拙者の全てを奏多殿に託す、そして、改めてよろしく頼みます。」
「うん、よろしく。」
手を握り返し、奏多はスッと立ち上がった
「でも、その前に今日は休もう、正直まだ頭がジンジンする」
「ええ、そうしましょう、拙者も腕と足が限界でござる。」
そして今日の夕食はさっぱりとしたぶっかけうどんで済ませ、奏、紅葉はまだ八時過ぎだというのにぐっすり寝てしまった。
奏多は掃除やら洗濯を済ませ、電気を消したリビングで一人ソファに座りながら目を閉じた。
遂に来たのだ。いずれ来る、タイムリミット、奏が妹が独り立ちできるまでは来てほしくなかったその無慈悲な時間の経過、奏多は今までの幸せな時間があと何年、何ヶ月、何週間、何日、何時間、何秒でおしまいになるのか・・・怖くて、怖くて、身を震わせていた。
「・・・主様。」
足元からの声に奏多はハッと我に返った。
「大丈夫か?凄い汗じゃぞ・・・って、うにゃ!?」
奏多はソナタをギュッと抱きしめた
「怖いんだ・・・たまらなく怖いんだ・・・・想像しちゃうんだよ、今の幸せが・・・今の日常が・・・今の僕が消えることを考えたら、怖いんだ・・・」
すると、猫型の状態から、人間体に姿を変えたソナタは奏多の頭をペちっと叩いた。
「阿保か、とんだ阿呆じゃ。主らしくない。儂の知ってる主は、変な妄想して泣くようなめそめそした奴じゃないわい。」
「でも!もし、あいつらが来たら・・・」
「まだ敵がそいつらだと決まっておる訳じゃなかろう、もし万一そうだったとしても、主様は強いんじゃから大丈夫じゃ、それに以前言っておったではないか、妹は守ると・・・まずお主の基本概念はそれなんじゃからな、忘れるなよ、シスコン兄貴」
僕の・・・基本概念か、そっか・・・そうだよな・・・
「・・・誰がシスコンだ!でも、ありがとう・・・何か吹っ切れた。」
ソナタを撫でてやると、ソナタはそのまま猫の姿に戻り奏多の肩に乗った
「そうじゃのう、礼に明日の晩飯は鯛じゃ!一匹丸ごと!」
いつかこの猫満漢全席とか要求してきそうで怖い・・・
「検討しておく。」
曖昧な返事とため息をつき、奏多は階段を上りそのままソナタと布団へと入った。
次回更新は・・・未定です!!
堂々と言ってすみません・・・ですが、この後の展開はかなり盛り上がる様に頑張りますので是非応援よろしくお願いします!!
評価やレビュー感想等バシバシ待ってます!!




