真実
更新しました。推理って難しい
飛鳥までもが倒れ、現在、かの推理アニメやドラマでは奏多、刹那、永遠、飛鳥の顔に×印がつけられているだろう。
そうして、現在、靫空家リビングではシリアス展開になっていた。
「な、なんじゃこりゃァァァァァァァァァァ!?」
太陽に向かって吠える様な刑事の如く慌てる自称名探偵がそこに居た。
だが、慌てるのも無理はない。
皆同じコーヒーを飲んでいる状況で彼女のみが倒れるなどあり得ないのだ。
試しに辛うじて残っていた飛鳥のカップに入っていたコーヒーを自称名探偵こと、十六夜月夜はグビッと飲み干した。
もし、これで、自分が倒れればこれら一連の出来事はイベント大好き高ノ宮飛鳥のサプライズということになる。
だが、全員が注目する中、五分、十分と経過していったが、一向に変化はない。
すなわちサプライズではないという事だ
「って事は・・・まだ、犯人はこの中にいる可能性が高い・・・」
それを聞いた瞬間、再びざわつく一同。
「だが、動機が分からん、何故あの四人が狙われたのかも分からん、もしかしたらまだ誰か狙われているかもしれん。我はこれからもう一度キッチンで手掛かりを探す。」
いつのまにか探偵衣装に着替えていた月夜は、虫眼鏡を取り出しキッチンに向かった。
キッチンは相変わらずいい匂いが充満し、昼近い少女の腹がグーと鳴る。
目の前には唐揚げや海老フライ、生ハムサラダなどなどの料理が輝きつい手が伸びかける
「い、いかん!皆腹を空かせて待っているのだ、私だけ食べるわけには・・・」
だが、腹の虫と脳内の悪魔が囁く。
食べちまえ食べちまえと囁く。
「ダメなのに、ダメなのニィィィィィィ!」
食べてしまった。結構ガッツリと。
先ほど名を挙げた料理はもちろん、ポトフ、パスタ、デザート系はプリン、ガトーショコラなども食べた。
「ふぅ、美味かった、まぁ、腹が空いては何とやらだ。」
先ほどとは意見がコロッと変わり、捜査を再開しようとした直後だった。
次の犠牲者が出てしまった。
◇
リビングでは再び悲鳴、今度倒れたのは曙、撫子、加奈の三人だった。
遂に犠牲者が数を上回ってしまった。
生存者は月夜、奏、恵里佳、紅葉、零、月夜の6名である。
「もう、いやだぁぁぁぁぁ」
泣きながら倒れたメンバーを看護する奏。
「何で、こんな事に・・・」
倒れた姉を見ながら不安に成る恵里佳
「このままでは我らも・・・・」
何気ない言葉でさらに不安を煽る紅葉
「・・・zzzzz」
寝ている零
「・・・・。」
顎に手を当て考える月夜
現在、その頭の中で様々な思考が回転する
先程の会話、現場の状況、そして、皆の行動・・・
そして、答えは出た。
「もしこれが真実なら・・・・」
悲しい表情になりながら月夜は立ち上がった、不安に成っているメンバーの前に立ち彼女はこう言った
「謎は・・・解けた。いたって簡単な事だったんだ。」
メンバーは月夜の推理に耳を傾けた
「まず、この場にいるメンバーで奏多の料理・・・デザート以外を食べたものは何人いる?隠さずに言ってくれ、これは犯人の確認なんかではない。」
すると、零以外皆がスッと手を上げた。
全員、先程現場で料理が関係ないと聞いた瞬間皆ちょっとだけつまみ食いをしてしまったらしい。
「そうか・・・ありがとう。これについては後で説明する。それでは何故、このような事になったのか・・・それは・・・やはり料理だ。」
それを聞いた瞬間、皆が驚いた。
「そう・・・まず、第一の原因はポトフだ。あのポトフは他の料理と違って盟友以外の手が加えられている。」
「「「まさか・・・・!」」」
「そう、飛鳥先輩の手が加えられているのだ・・・だが、味に問題はなかった。それは皆食べてるから知ってるだろう。」
首を縦にする一同
「味がいいという事自体に疑いを持つべきだった・・・あの人の料理スキルが壊滅的であったことを・・・」
そう、一口であの世逝きの料理を手掛けるものが料理の味付けなどすればそれは毒となる。
そう考えても可笑しくなかった。
遅効性の毒、絶品料理に絶望料理の調合を施したせいで味は完璧、効果は毒と、まるで毒袋を取っていないフグのようだった。
それを語って、皆目をつぶっていた。
それもそうだ、既に自分たちは毒を含んだものを食べてしまったのだ、あとは死を待つのみ。
そして、数分後、その場で語っていた者たちは皆倒れた。
犯人を見破った探偵でさえ、犯人が偶然にも発生させた毒で死んでしまった。
その指の先には何処からか用意した血糊でこう書かれていた
【真実はいつも一つ!!】
◇
それから3時間後、皆目を覚ますと時刻は既に4時に近づいていた。
月夜から語られた推理を皆聞き、奏多はその時の状況を語った。
料理を作っている最中、丁度ポトフを作っているところだった。
飛鳥が来訪の挨拶の為にキッチンに訪れたところで奏多はトイレに行きたくなった
それがそもそもの間違いだった、火を止めていけばよかったのに、折角良い感じに煮込めているのに・・・と料理に関しての謎の追及が発生し、火を止めざるを得なかった。
そして、トイレから帰ってきて鍋を掻きまわす飛鳥を見た。
そしてこう質問した
「何かしましたか?」
「味が薄い気がしたから味を足したよ」
奏多は驚き、ポトフを見る、だが色は変色しておらず味を確かめても大丈夫だった。
ほっと胸をなでおろし、飛鳥はそのままキッチンを後に、その後は皆が語った通り味見と銘打ってつまみ食いをしに来た輩は毒と化したポトフを飲み毒に侵された。
その後もたびたび飲んではいたが途中で完成したと思いそのまま放っておいた
そして、奏多が倒れる少し前、電話が掛かってきたため、誰かに火の番をしてもらおうかと、キッチンに乙姉妹が来たことで現場を預けて帰ってきたところで体に異変が起きた、手足がしびれ、目の前がふらつく、だが、気のせいだと言い聞かせキッチンに向かい、乙姉妹と料理に関しての話をしながら乙姉妹がポトフをグビグビ飲んでいた時だった。
意識は消え、目の前には花畑が広がった。
兄が倒れたことに反応した直後、乙姉妹にも同じ現象が起きた。
ここで、何故そう時間の経過してない二人が直ぐに毒の影響下にさらされたか疑問を持つことだろう。
答えは簡単、量と煮込まれた時間である。
調合が完了した毒は時が経つに連れその威力、毒の廻る時間は一気にアップグレードされたうえ、その状態の毒をグビグビ飲んでいた二人に直ぐに効果が出たのは不思議ではなかった。
その後、時間差で皆がドンドン倒れていった。
だが、誰も責めはせず、笑い話にしながら平和に毒に侵されていない料理を皆で食べていくのだった。
こうして、事件は終わった・・・
「不可能を消去して、最後に残ったものが如何に奇妙なことであっても、それが真実となる」
by シャーロック・ホームズ
読んでいただきありがとうございました
次回は『俺』回です そして次回更新は未定です・・・すいません。
そして、並行して書いている小説も良かったら読んでいただけると幸いです
https://ncode.syosetu.com/n2042eu/




