生徒会室にて
とある日の生徒会室、時系列的に言えば、林間学校から帰ってきて乙姉妹がやってくるまでの間に遭った出来事である。
「では、ゲームをしましょう!」
その言葉を発したのはこの学校の高等部の生徒会の長、生徒会長、高ノ宮飛鳥であった。
「どうしたんです?いきなり、会長がそんなことを言うなんて。」
風紀委員会副会長である奏多の反応と同じようにその他のメンバーも驚いていた。
「ええっとね・・・最近Youtubeという動画アプリをいれてね、そこで【演技力じゃがりこ面接】って言うのを見つけたのよ」
それを聞いた瞬間、月夜の目がキランと光った。
「じゃがりこ面接・・・お題を言う人と答える人とで行うゲーム、お題を出す人間が言う通りに、じゃがりこ、というルールだ。」
分かりやすい説明どうも・・・
「じゃあ、まずは・・・月夜ちゃんと私でやってみましょ!」
と、月夜はノリノリで会長の指示を待った。
「では、まずは定番通りに!いっきまーす!!」
面接用の音を鳴らしゲームが始まった。
「嬉しくて!」
「じゃがりこ!」
「悲しくて!」
「じゃがりこぉぉ・・・」
「怒ってて!」
「じゃが・・・りこぉぉぉぉぉ!!」
「寂しくて!」
「じゃがりこ・・・」
「嫉妬して!」
「じゃがりこ・・なんだ。」
「普通に!」
「じゃがりこ」
と数回したところで飛鳥は音楽を止めた。
「こんな感じよ!ささ、奏多君やりましょ!!」
ノリノリの会長は止めにくい、仕方がなくやることにした。
「じゃあ行くわよ~今度は私オリジナルで行くわよ~!!」
再び音楽が鳴り始め、ゲームが始まった。
「告白されて!」
「じゃがりこっ」
「振られて!」
「じゃが・・・・りこ。」
「勝負に負けて!」
「じゃがりこぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」
「変身して!」
「じゃが・りこ!」
「英語風に!」
「ジェガリコォ」
「イタリア風に!」
「ジェルガァリコォ」
「格好つけて!」
「じゃがりこぅぅ!」
「かめ〇め波風に!」
「じゃ~が~り~こ~うぇぁぁぁぁ!!!!」
何時もクールな奏多のゲームの順応ぶりに、皆驚愕していた。
「最ッ高!!靫空君、あなたやっぱり何でも出来るわね!」
飛鳥は大関心、撫子、曙、月夜は大爆笑、零は無表情で見ていた。
「あっはっはっはっは!!・・・っは~、今の動画撮っときゃあ良かったぜ。」
笑いながら少し残念そうに撫子が昼食のパンをくわえていた。
「あら、貴方達もやるのよ」
その言葉を聞いた瞬間、あるものは口にくわえたパンを落とし、あるものはお茶を溢し、あるものはそのまま無表情で座っていた。
「い、嫌だ!!私はやんねーぞ!!」
「逃げるんだ~。草薙ちゃんは逃げるんだ~」
その言葉を聞いた瞬間、ガタンと立ち上がり、飛鳥を睨んだ。
「誰が逃げるって?やってやるよ!!」
その後、撫子は生涯忘れられない位、じゃがりこと叫んだ。
「さぁ!次は・・・幸村ちゃん!」
零は嫌な顔一切せず、飛鳥の目の前に座った。
一同この無表情な天才があのような事が出来るのかと皆不安と期待が入り交じっていた。
「じゃあ!行くわよ!!嬉しくて!」
「じゃがりこ」
「えっ・・・悲しくて!」
「じゃがりこ」
「・・・えっと、幸村ちゃん!?」
「じゃがりこ」
「ちょ・・・待って!ストップよ!」
「じゃがりこ」
ただ無心にじゃがりこと呟く少女のお蔭で、部屋の隅っこでビクついている眼鏡女子が今日面接しなくてすんだのだった。




