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私のお兄ちゃんは完璧すぎる  作者: 朱雀 蓮
第1章 日常編
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覚悟

 次の日、奏多と奏はいつも通りバイクに乗り通学する。

 校門に着きバイクを置きに駐車場へ行くと其処には乙姉妹が居た。

 「おっはよ~、今日もいい天気だねお兄ちゃん!」

 「おはよう・・・兄ぃ」

 昨日と特に変わらず、不思議な雰囲気を出し奏多を待ち構えていた。

 「・・・何か用か?」

 昨日の発言から2人にはかなり警戒線を張っていた。

 「お前たち・・・人に危害を加えたな。」

 すると、にやりと笑った。

 「だってさ、お兄ちゃんを馬鹿にし始めたからさ・・・」

 「ダサい、って言ってたから。言いだした奴の顔面を便器に詰めといたんだよ~」

 結局・・・駄目だった。こいつらに微かに希望を持った自分に反吐が出る。

 「そんなに、殺気出さないでよ~、朝から物騒だよ、他の生徒もいるのにさ」

 「兄ぃ、そんなに気張らなくてもいいのに・・・」

 小ばかにする態度で奏多の腕を掴んだ。

 「なっ!離せ!」

 だが、離すことはなく、強制的に引っ張られていった。

 腕は小さい刹那の胸と、ふくよかな胸が奏多の腕に当たり、校舎に向かうまでの間奏多はため息をつかざるを得なかった。

 生徒の目も集まりかなり嫌だった。

 「お兄ちゃん、ため息ばっかすると幸せが逃げちゃうよ!」

 「しあわせは~歩いてこない~だから歩いて行くんだんね~」

 奏多は三百六十五歩のマーチを口ずさむのをとめた。

 「離せ!くっつくな!」

 2人を引き剥がし、進もうとするも、ピッタリとくっついて離れない。

 仕方なく、くっつかせたまま教室に向かった。

 教室に入ると男子と女子から白い目で見られ始め、既にイライラしていたのが倍増していた。

 「おい!奏多!!お前、転校生とあんなにベタベタ・・・やっぱお前ら何かあるんだろ!!」

 大前の朝の叫びは今の奏多にとって騒音以外の何物でもなかった。

 「ボソッ・・・うるせぇんだよ・・・黙れ」

 耳元でそう呟き、奏多はイライラが全く治らないまま席に着いた。

 「お、おはよう。奏多、転校生と仲・・・いいんだね。」

 何故かよそよそしく加奈が話掛けてきた。

 「別に・・・迷惑なだけだ。」

 加奈の顔もろくに見ず外の景色を眺めていた。

 「お、何だ!盟友よ!朝からあまり元気がないなどうしたのだ?」

 今来たのか加奈の隣に月夜も現れた。

 「疲れてるんだったら、この飴あげるわ!」

 と恵里佳が飴を渡してきたのでそれを受け取りポケットにしまった。

 「ありがとう。すまないけど、ちょっと考え事するから一人にしてくれないか?」

 今の自分の心境をろくに理解できず、頭を抱えていた。

 「お兄ちゃん!疲れてるのなら肩揉んであげるよ!」

 「肩をモミモミ・・・」

 不意に後ろから肩を揉まれ始めたので奏多はバッと立ち上がり、後ろにのけぞった。

 「大丈夫・・・だから、ごめん。ちょっとトイレに行ってくる。」

 とフラフラした足並みでHRの予鈴が鳴っているのにトイレに向かった。

 トイレの洗面台で顔をバシャバシャ洗い、自分の顔を見つめた。

 「・・・僕はどうすればいいんだ」

 今の僕には奏がいる・・・だが、公園でのあいつらの涙を見て自分の中でモヤモヤがでている。

 しかも、昨日の事件の発端は僕が馬鹿にされたことによる事が原因、自分の為にやってはいけないことをする妹に対して、どう対応すればいいのかわからない。

 『優柔不断BOY!って奴かな?おい、俺よ・・・』

 鏡越しの顔を見るとニヤッと笑っていた。

 「教えてくれ・・・僕はどうすればいいんだ?」

 『知らね。お前が考えろ。』

 鏡の中の自分はベロをベーっと出していた

 『だがよ・・・俺たちはいつだって、1つしかねぇぜ。』

 そういうと、鏡からスゥーと消え、自分の顔に戻ると少し俯き決断した。

 そして、昼休み、奏多は乙姉妹を屋上に連れ、口を開いた。

 「え?今・・・何て言ったの?」

 「確認、間違いじゃない?」

 奏多はコクリと首を頷き再び口を開いた。

 「ああ、今夜、お前らと決闘してもらう。」

 屋上には春の風と、3人からわずかに走る殺気が漂っていたのだった。


 

 

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