第21話 ルミナの母への想い
ソフィアサイド
私は4階のエレベータから
降りて突き当りの
腹部外科のオペ室へ向かう途中
襲ってきた刺客の3人を
返り討ちに叩きのめしたが
北側のタワーマンションの
屋上から狙撃してきた
20代前半くらいに見えた
黒幕の男は、オーラライトニング
の遠隔攻撃で、深手は負わしたが
逃げられてしまった。
しかし、その深手では、向かわせた
サラから逃げ切るのはおそらく
不可能だろう。そいつのことは
サラに任せてかろうじて生かして
あった医師に変装した
16,7くらいの男の胸ぐらを
再び両手で掴み自供させた
ソフィア「・・さあ、あなたの最後の
仲間の狙撃手もやられたわよ。
今、私の秘書のサラを
タワーマンションに
向かわせた所よ。
さあ、言いなさい、
あなたたちはなぜ
私を狙ったの?」
その男の子は私と同じくらいの
年齢だ。割れた眼鏡の破片で
右目を負傷したようだ。
オーラライトニングの
電撃で半分黒焦げの状態だ。
その男の子はニヤッと笑った
ソフィア「・・・・・・・」
男の子「・・任務を果たせなかった
僕には、死のペナルティーが
待っている。」
ソフィア「・・はあ?誰からペナルティ
を受けるのよ?あの狙撃手も
もうすぐ捕まるわよ。
正直にあなたたちの本当の
雇い主を言えば、この場は見逃して
あげるわ。」
男の子「・・フッフッフ、」
その男の子はポケット
に入れていたスイッチを
取り出して押した。
ソフィア「・・カノン、離れなさい。」
カノン「・・えッ?」
私はカノンを抱いて、
エレベータの方角に
できるだけ離れて、
床に伏せた。
ソフィア「・・ぐううう。」
カノン「・・きゃああああ」
男の子「・・・・・・・・」
ソフィア「・・えっ?・・」
私はその男の子を見た
私たちを見降ろしながら
笑っていた。
身長は172㎝ってところだ
この子、何をしようとしたのか
私はすぐには理解できなかった。
ポケットからスイッチのような
物を取り出して押したので
てっきり、体に仕掛けた
プラスチック爆弾
の起爆装置のようなもの
だと思ったが、違ったのか
では、何をしたかったのだろう。
その男の子は口から血を
流した。そうか、白衣の襟に
隠れて見えなかったが
半月型のリングを後ろの首に
はめて、スイッチを押すと
後ろの首に刃物のような針が
刺さり、毒が体内に注入される
装置だったようだ。
ソフィア「・・・あなた、死ぬつもり
だったのね。」
男の子「・・フッフッフ、ソフィア
会えてよか・・った」
【ドッサ】
その男の子は絶命した。
カノンはその男の子を見ようと
したが私はそれを止めた。
カノン「・・その男の子、死んだの?」
ソフィア「・・私は命だけは
助けるつもりだったけど」
カノン「・・じゃ じゃあ、後の
二人の女の子は?」
カノンは前方にいた火炎瓶を
投げつけた 14歳くらいのまだ
幼い面影を残す女の子に歩み寄った
私は、刺客とはいえ
殺してしまった、正確に
言うと自殺に追い込んだショックで
すぐには立ち上がれなかった。
カノンが私に叫んだ。
カノン「・・ソフィアちゃん、この娘も
同じようなボタンを持ってた。」
ソフィア「・・だったら、ボタンを押
させないで、その娘も
死んでしまう。」
カノン「・・でも、この娘も 既に
グスン、うええええ」
ソフィア「・・・・・・・」
そうなのね、私はカノンの
反応を見てその娘がもう
既にボタンを押して、その
男の子のように首の骨に
毒を注入して・・・
カノンはその娘をお姫様
抱っこして私に歩み寄った。
私はその娘をカノンから
受け取った。そして
空いてる病室のベッドに
横たえて、そっと布団をかぶせて
あげた。遺体が目立たないように
男の子も同じ部屋に寝かせて
同じように布団をかぶせた。
カノン「・・この子達、可哀そう・・
グスン、どうしてこんな目に」
私はカノンを落ち着かす為に
心にもないことを言った
ソフィア「・・仕方がないわ、あの子たちは
私たちを殺そうとしたもの、だから
これは正当防衛よ・・だから
気にすることはないのよ。」
カノン「・・でも、そうだわ、もう一人
の娘。」
ソフィア「・・そうだった・・」
私とカノンは刃物を装備した
杖を持てった女の子に歩み寄った。
その娘は、私が強烈な
右ボディーストレートを
打ち込んで、気絶させたんだ。
だから、死が発動するボタンを
まだ押していない、その娘だけは
助かったようだ。
私は、その娘をお姫様
抱っこするともう既に
亡くなった二人の部屋の隣の
空き部屋のベッドに仰向けに
寝かした。
ソフィア「・・この娘だけでも助かって
良かったわ。」
カノン「・・うん、この娘だけでも
助けてあげて、ソフィアちゃん
グスン。」」
ソフィア「・・分かったわ。」
私は、その娘の制服の
襟首をまくり、円環状の
輪を外した。そしてポケット
の中の死が発動するボタンを
手に取った。
ソフィア「・・よく、できてるわね。」
私はボタンをカチカチと
何度か押した。すると
円環状のリングから針が
飛び出たり引っ込んだりした。
カノン「・・いったい誰が、こんな
酷いことをさせたのかな?」
ソフィア「・・それは、もうこの娘に
聞くしかないわね。」
カノン「・・この娘の傷は、大丈夫なの?」
ソフィア「・・うん、アヤノの時と
違って手加減したから
内臓が破裂してるほどでは
ないと思うから、」
カノン「・・この娘のおなかに
サイコヒーリングかけて
あげてよ。きっと
治って、話せると思うから」
ソフィア「・・そうね、でも念のために
刃物とか他に持っていないか
調べてからじゃないと。」
私は、その娘が他に
刃物など武器を持っていないか
慎重に、探った。すると
スカートに隠すように太ももに
数本の手投げナイフを仕込んでいた
そして制服の内ポケット
からは二つの手りゅう弾を
持っていた。
ソフィア「・・この娘、完全な
武装少女よ、こんなにもたくさん
武器を隠し持ってるなんてね。」
カノン「・・うん、この娘、私と
同じ年頃の娘なのに。」
ソフィア「・・・・・・・」
私はその娘がもう他に
武器を持っていないことを確認
すると、制服を上げて、おへその
ちょっと上についてるおなかの
あざにサイコヒーリングを
掛けてあげた。
女の子「・・ううん、痛たっい・・でも
なんだか気持ちいい。んん」
ソフィア「・・目が覚めたようね?
どう?気分は。」
女の子「・・あ あなたは?ソフィア
はっ私は、どうしてここにいるの?
ううう、痛い。」
ソフィア「・・そう、私はソフィア、
あなたたちが殺そうと
した外人の娘よ。」
女の子「・・・・・・・・・・」
カノン「・・よかった。
気が付いて。」
女の子「・・そうか、私たちは
失敗したのね。」
ソフィア「・・そうよ。」
その娘は辺りをキョロキョロと
見た。
女の子「・・ここはどこなの?そして
仲間の二人は?」
私は目をつぶり嘘を言った
ソフィア「・・ここは4階の
誰もいない病室よ。
あなたと一緒にいた
二人は、逃げたわ。」
女の子「・・じゃ じゃあ、今頃は・・
ネックニードルで、い、いや
何でもない、逃げたのなら
いいのよ。」
ソフィア「・・・・・・・・」
私はその3人がなぜ私と
カノンがあの病院の4階の
アヤノのオペ室に向かうことを
知っていたのか、それが気になった
あの射撃手を含めて4人が
時間を掛けて襲撃の準備をしないと
あの4人の同時攻撃はできるものでは
ない。
かと言って私とカノンが、
三鷹高等学校を早退して、
まっすぐに三鷹総合病院に
向かった情報は
どこから入手したのか?
それを知ってるのは、保健婦の
西野、そしてクラスメイトの
美咲、そしてリオとメイ、
この4人の誰かが、黒幕と
通じていたと考えるのが自然だ。
まあ、それはこの娘に自供して
貰うのが一番早いだろう。
私はその娘にまず名前を聞いた
ソフィア「・・私たちに協力して
くれるのならあなたの命だけは
助けてあげるわ。」
女の子「・・・・・・・・・・・・」
ソフィア「・・まず、あなたの名前を
教えてちょうだい。」
女の子「・・・・・・・・」
彼女は何も喋らずに向こうを向いた。
私はその娘のベッドを険しい顔つき
をして、蹴飛ばした。
【ゴオオオオオオオン】
女の子「・・きゃああああ。」
カノンが背後から私の両腕を
掴んで止めた
カノン「・・ちょっと、ソフィアちゃん
この娘はけが人よ。」
私はカノンの胸を両手で乱暴に
押して突き飛ばした。
【ムニュ!!】
カノン「・・きゃああああ・・」
カノンは窓際のベッドに
倒れた。
カノン「・・ソフィアちゃん。」
私はカノンには何も言わずに
彼女から奪った、杖のスイッチを
押して刃物を出して彼女の
首に当てた。
女の子「・・うう・・・」
私は左手で、彼女の胸ぐらを
掴むと強引に体を起こした
ソフィア「・・私は二度は言わないわよ。
あなたの名前を教えて。
さあ、いいなさい。
死にたくなければね。」
その娘は涙をこぼして言った
女の子「・・わ 私は、天川よ、グスン。」
ソフィア「・・下の名前もいいなさい!!
したも!!そして年齢もよ!!」
女の子「・・天川瑠美奈・・ソフィアさんや
カノンさんと同じ高校一年生の
16歳よ。」
ソフィア「・・そう、あまかわるみな・・ね
いい名前ね、ルミナちゃん。」
天川ルミナは150㎝前後の小柄な
娘だ、胸の大きさは85くらいか
標準よりも少し大き目で、
大きすぎたり小さすぎたりとかの
悩みがない理想的な胸の大きさだ。
黒いありふれた制服と武器を
太ももに隠す為か長い丈の
スカートを履いてた
肌の露出度が少ない慎み深さ
と真面目さを感じる制服だ。
私とカノンのスカートの丈は
かなり短い。
胸には赤いセーラスカーフ
を結んでいた。
髪の毛は、濃い青色だ。
おへそくらいまで伸ばしてた。
ストレートで前髪は降ろして
いて、毛先はカールして
とても可愛かった。
こんな可愛い娘が私を殺そうと
したことが信じられないくらいだ。
私はさらに尋問を続けた。
ソフィア「・・それで、ルミナはなぜ3人と
協力してこんな危ない杖まで
作って私を殺そうとしたの?」
ルミナ「・・それは、あなたの得意な
マインドリーディングで
見ればいいわ。その方が
早いでしょ。」
ソフィア「・・そんなことまで
知ってるのね
でも、確かに、早いわね。
じゃあ、あなたの心を見て
あげるから、じっと
してなさいよ。」
ルミナ「・・分かったわ・・」
私は、ルミナの左手を掴むと
慎重に脈を探り、そして
彼女の左胸に手を当てて
心臓の鼓動を探った。
そして彼女の青い瞳をじっと
見透かした。
相手にジッとして貰って、手首と
心臓から直接、鼓動を聞き取って
確実に心を読み取れる体制に
なった。
私は彼女の左手と胸を
離してあげた。
私はルミナの私を襲った動機が
全部分かった。
ルミナと他の二人の子達は
面識はなかったようだ。
彼女はお金が欲しいというか
必要で、ネットで、犯罪組織
の指示役の男と連絡を
取ったのだ。
その男とも会ったことは
ない、もちろん本名も知らない
私の超能力の情報のことはその
黒幕から入手したようだ
郵送で武器の杖や手りゅう弾
その他の刃物などを受け取り
武装して指定された
この病院と時間帯
で一階のロビーで私とカノンを
待ち伏せて、私たちがエレベータに
乗った後、同じエレベーターに乗り
私とカノンをその武器の杖で
前方から歩いてくる少年らの
攻撃に合わせて襲っただけだ。
だから彼女も二人の他の子も
黒幕の正体は知らないのだ。
お金は前金で半分ほどの
250万程は受け取ったらしい
残りは成功した時にまた
受け取る約束をしてたらしい。
そして任務を果たせなければ
ネックニードルのスイッチを押して
自害する取り決めもしていたようだ。
そのルミナがお金が欲しかった
理由は肝臓移植手術が
必要な母を助ける為だった。
ドナーが見つかったが
肝臓移植台に約700万円必要で
残りの200万円は何とか
用意するつもり
だったようだ。
これが彼女の私を襲った
理由のすべてだ。ルミナは
ただ、母を救いたかった
とても綺麗な心と目を
した娘だった。私は彼女に言った
ソフィア「・・分かったわ、
あなたの気持ち。そして
あなたのお母さんへの
想いも。」
ルミナ「・・ソフィアさん、そして
カノンさん、ごめんなさい。
私、グスン、うええええ。」
ソフィア「・・フッ・・もういいのよ。」
カノン「・・瑠美奈ちゃん・・」
カノンはそっと彼女を
抱きしめてあげた。
カノンに抱きしめられたルミナは
声を出して泣いた。




