第14話 不死身のソフィア
不死身のソフィア
アヤノサイド
私は気絶して眠ってたカノンが
目を覚まし、よそ見してカノンと話して
しまった為にはクリンチに捕らえて締め上げ
てた、ソフィアを一瞬緩めてしまった。
その為、ソフィアは首を抜いて右手
を私の首に巻き付けて、豪快に
私を背負い投げで投げ飛ばした。
自分よりも体格も体重も大きな
この私を、軽々と。ソフィアは
パワーもかなりある。私は綺麗に
回転して背中を床に打ち付けられたが
なんとか、左手で受け身を取った。
カノンが私に駆け寄った。
カノン「・・大丈夫?アヤノちゃん」
アヤノ「・・クウウウ・・おいカノン!」
カノン「・・んん?」
アヤノ「・・んんじゃねえよオオ!!・・」
カノン「・・・・・・・・・・」
アヤノ「・・お前の責で、せっかく殺せそう
だったソフィアを逃がしてしまった
じゃねえかあ。えっ
コラアアア。」
カノン「・・えっつ!?・・」
カノンサイド
私は、アヤノちゃんに話しかけた
ことが原因で、ソフィアを
逃がしてしまったことでアヤノに
咎められていることを知った。
だがこれでよかったのだ。
ソフィアは両腕をクリンチで
締め上げられ、頭を押し込まれて
何度も顔面に膝蹴りを
受けていたから、
おそらく100発以上、なんとか
ソフィアを助けたかったから
だが、少し遅かった。
私はソフィアを見た。ソフィアは
私に顔を見られると急に後ろを
向いた。屋上のフェンスに向いて。
カノン「・・ソ ソフィアちゃん・・」
私はソフィアの身を案じて
彼女に駆け寄り、彼女の
顔を見ようとした。だが
ソフィアは右手で制して言った。
ソフィア「・・私を見ないで・・」
カノン「・・ソフィアちゃん・・
かなり、膝蹴り受けてたけど
大丈夫?」
ソフィア「・・平気なわけないでしょ、
私の顔を見ないで・・
お願いカノン・・」
カノン「・・でも・・うん、分かった。」
私の背後から、背負い投げで
投げ飛ばされたアヤノが起き上がり
ゆっくりと歩いて来た。
そして私を押しのけてソフィアに
言った。
カノン「・・アヤノちゃん・・」
アヤノ「・・おい、ソフィア・・こっちを
向け!!、」
ソフィア「・・・いや、見ないで・・」
アヤノ「・・まだ、戦いは終わっていない
それに言ったはずだぜ、お前を
殺すまで、私は止めないと。」
ソフィア「・・・・・・・・・・」
アヤノ「・・後3つ数えるまでにこちらを
向かなければ、私はお前に攻撃
を開始する。例え背中を向けていても。」
ソフィア「・・・・・・・・・」
カノン「・・ソフィアちゃん・・」
アヤノはカウントを始めた
アヤノ「・・ひとおつ、ふたあつ、みっつ。」
アヤノのカウントは終わった。
ソフィアは
ゆっくりと私たちの方向を向いた。
私は、ソフィアの蹴られ続けた
顔がこのようになってることは
予期してたようだ。
だけど、彼女の変わり果てた
顔を見ると、思わず目を背けて
しまった。
カノン「・・ソフィアちゃん、可哀そう。」
ソフィア「・・・・・・・・・」
アヤノサイド
アヤノ「・・・・・・・・・・」
ソフィアの顔は以前の金髪の
綺麗で可愛らしいお人形さんの
ようなソフィアとは、見違える
くらい、傷と血で醜く、なっていた。
歯が半分くらい折れたり抜けて
いたり、口が腫れて、
口裂け女のようになって。
鼻も骨折して、レンコンの
ような穴が開いてぼこぼこに
なっている。
そして左目は眼底骨折による
腫れで、完全に開かない状態で
右目が、かろうじて半分くらい
開ける状態だ。
私はそんな変わり果てたソフィアの
顔を見ると、また、少し後悔
しそうになった。またソフィアが
可哀そうに・・
そう、第一ラウンドの時のように
彼女の腸を破裂させて、血反吐を
はいて、一度は死んだようになった時に
アヤノ「・・ソフィア、これは、私が
やったんだな・・酷い顔だな。」
ソフィアは涙を流して言った
ソフィア「・・そうよ、私の顔をこんなに
したのは、あなたよ、でも
気にしないで、これは
勝負だからね。」
アヤノ「・・・・・・・・・」
ソフィア「・・この顔を見ても、あなたは
私を許してくれないのね。」
アヤノ「・・言ったはずだ、お前が
ソフィアパレスの建設を
やめない限り、お前を殺す
まで、許さないとな。」
ソフィア「・・ええ、分かってるわ。じゃあ
第3ラウンドといきましょうか
アヤノ・・」
アヤノ「・・くっ・・」
カノン「・・グスン・・」
ソフィアサイド
もうカノンも私たちを止めなくなった
それでいい、私は、超能力の全力を
使ってでも、そろそろ、この戦いに
ケリをつけようと思った。
アヤノは思った以上に強く
素手だけで勝てる相手ではないので
下手をすれば、またおなかに渾身の
一撃を入れられて、内臓が破裂して
気絶してる間にとどめを刺される
かもしれない、
そうなるといくら不死身の私でも
死んでしまう可能性だって
あるのだ。
私は、こうもアヤノとの戦いを
長引かせたのは、いくつか理由が
あった。
一つは、いろいろと自分が身に着けた
超能力を実戦で試して早く使い
こなせるようになりたかった。
そしてその場面をカノンに見せて
カノンも、将来の私の片腕として
超能力者として育てたかった。
そして最後の理由は、アヤノに
私を気が済むまで攻撃させて
私が彼女の両親にしたことや
ソフィアパレスの建設や
カルデラ大陸の開拓の為に
暗黒の雲にさらわれて、犠牲となった
人たちのこと、許して貰いたかった
からである。
私は、薄気味悪く笑ったり、人を
見下した態度をとることがよくあるが
アヤノにたいする想いは、幼い
頃と変わりがない、
だが、アヤノとはもう和解は
できないことは分かったので
もうこの戦いは全力を出して
終わらせようと思った。
私はアヤノに言った。
ソフィア「・・さあ、かかってきなさい
これが最終ラウンドだと思ってね。」
アヤノ「・・そうだな、お前も、もうこれ以上
落ちることのないくらい醜い
顔になったからな、もう思い残す
こともあるまい。」
ソフィア「・・な なんですって!?」
そうだった。私の顔は、先ほど
自分の鏡で見たから、確かに
これ以上落ちることのないくらい
醜い顔になってたんだ。
ゾンビのように・・だが・・
私はどんな酷い顔にされても
サイコヒーリングで回復できるのだ
自分で言うのもなんだけど元の
誰よりも、美しいお顔に、戻せるんだ。
私は醜い顔のことを指摘されて
逆上して今度は私からアヤノに
攻撃を仕掛けた。
私はアヤノの間合いに入り
左リードジャブ、右フック、左
ボディ―フック、最後に右ハイキック
を放った。
しかしアヤノの懐は深く、手も
長いので、私のパンチの3連打は
アヤノのバックステップで
全てかわされたというよりも
届かなかった。
最後の右ハイキックは、左手を
あげられてガードされた。
私は左足を軸に片足だけで
立った状態になった。
私は一瞬の動けない時間を作って
しまった。
アヤノ「・・この時を待ってたぜ、」
ソフィア「・・な なに?」
アヤノはあらかじめ構えてた
右の拳、そう一度は私の
内臓を破裂させた、アヤノの必殺
ワザとも言える、渾身の右ボディー
ストレートを繰り出す体制だ。
しかも私はアヤノに踏み込んでる
カウンターでだ。
アヤノ「・・貰ったあ、ソフィア
でやああああ、」
カノン「・・あああ、またソフィアちゃん
おなか殴られちゃう・・
内臓が破裂しちゃう・・」
ソフィア「・・クッ、しまったわ。」
こうなったら仕方がない
あれを使おう、アヤノはまた
私の腹部中心を狙って
渾身の右ボディーストレート
を繰り出した。また私の
腸の破裂を狙ってるのだろう。
アヤノの拳は一度目の時と
寸分も狂わずに私のおへそを中心に
食い込んだ。そして私の柔らかい
おなかは大きくへこんだ。
アヤノのパンチはこの後もドリルの
ように回転して、内臓を貫いて
背骨まで砕く威力があるのだ。
私はあの超能力を発動させた。
ソフィア「・・やあああ、サイコ、ハーディング
ボディー」
アヤノ「・・・・・」
私は自分の顔面も含めて
体中の筋肉を発達させて鋼鉄のように
固い体へと硬化させる、能力を
もっているのだ。
私のサイコ、ハーディング、ボディは
間一髪、間に合ったようだ。
アヤノの拳は、私のおへそに
突き刺さりはしたが、それ以上
へこますことはできないようだ。
ソフィア「・・あ、おなかがいたたたた・・
フフフ・・惜しかったね
アヤノ。」
アヤノ「・・くっ こ こいつ・・」
私は、自分のおなかに突き刺さってる
アヤノの右手首を左手で掴むと
右手一本で、アヤノの首を掴み
高く掲げて、アヤノを釣り上げた。
ネックハンキングに捉えた
アヤノは苦しそうに両腕で
私の右手を掴みもがくが
筋肉で硬化した今の私には
全然歯が立たない、
筋肉が発達したということは
そう、それだけ腕力も強くなった
ということだ。この状態では
私は、普段の5倍のパワーを
出せるのだ。
アヤノ「・・ぐうう、離せ、このやろう・・」
ソフィア「・・・・・・・・・・・」
私は何も言わずにアヤノを睨み
つけてた。カノンが怯えた表情で
私を見ている。アヤノの意識が
もうろうとしてきたようだ。
どうやら第3ラウンドは私の
勝ちのようだ。
私は、まだまだカノンに自身の
超能力を見せたいのと、
実践経験したいので、アヤノをこのまま
殺さずにポイと屋上の中央に投げて
離してあげた。
アヤノ程、戦闘系の超能力を
試すのに適してる相手はいないだろう。
最強クラスの相手がいいのだ。
アヤノはコロコロと横回転
して仰向けの状態でとまった。
両手で首を押さえてハアハア
と苦しそうに息をしていた。
カノンがアヤノに駆け寄る。
カノン「・・あ、アヤノちゃん・・大丈夫?」
アヤノ「・・ハア、ハア、く 来るな
カノン。」
ソフィア「・・・・・・・・・」
今がチャンスね。私の醜くなった
この顔を回復するには。
私はまずサイコキネシスを使って
屋上の床、つまり屋上スラブに
殴られて散らばった、私の歯を
右手の平に集めた。
そして、呆れたように私は
呟いた
ソフィア「・・アヤノったら、こんなにも
たくさん私の大事な歯を折って
くれたのね。もう・・」
その様子を見たカノンが
アヤノから離れて私に駆け寄る。
カノン「・・ソフィアちゃん、もしかすると」
ソフィア「・・そうよ、カノン、私の顔を
良く見ておきなさい、また
誰よりも美しいお顔に戻すからね。」
カノン「・・サイコ、ヒーリングを
掛けるんだね」
ソフィア「・・フッ・・」
私はかき集めた自分の歯を
口の中に入れた。
そして、両手の平で顔を覆った。
ソフィア「・・やあああああ、サイコヒーリング
エクス、オーラ、ロリース。」
カノン「・・わあ、眩しい。」
アヤノ「・・な なに?」
アヤノはまだ仰向け状態で
ダウンしていた。このまま首を
へし折ってあげても良かったが・・
私はサイコヒーリングで
自身の顔の修復を完了した。
そして両手の平で隠してた
自分の顔をカノンに見せた。
ソフィア「・・どう?カノン・・私の美しい
お顔は、もとに戻ったかしら?。」
カノン「・・うん、お人形さんのように白くて
可愛らしいソフィアちゃんに
戻ったよ。歯も全部治ってるし・・」
ソフィア「・・それは良かった。
フッフッフ・・」
カノン「・・だけど。」
ソフィア「・・んん?だけど、何よ!?まさか
元には戻ってないというの?
私の美しいお顔が、」
カノン「・・いや、そうじゃなくて。」
ソフィア「・・・・・・・・・」
カノンは私の顔から首から下の
体へと視線を変えた。そして私の
肩や腕を触り、そして背中、
そして最後におなかに触れた。
カノン「・・ソフィアちゃんの体は男性格闘家
のように、筋肉でバッキ、バッキに
なってるね。なんか、か弱そうな女の子
とは、思えない体つきだよ。」
ソフィア「・・そうだった、今の私は
超能力で筋肉を硬化してたのよね。」
カノン「・・ソフィアちゃんのおなか、すごく
固くなってる。おへそなんか、筋肉が
飛び出して、でべそになってるし。」
ソフィア「・・もおおお、そんなところは
触らないで!!カノン。」
カノン「・・フッフッフ・・」
カノンは嬉しそうに私に抱き着いた
ソフィア「・・ちょっと、カノン・・
何するのよ。」
カノン「・・だって、ソフィアちゃんの体、
筋肉モリモリでなんか恰好いいし。」
ソフィア「・・・もう・・・」
私は、サイコ、ハーディング、ボディ
を解除して元の女の子のようなプニプニ
の体に戻った。
その瞬間、カノンに抱きしめられてた
私の体はギュッと締め付けられた感覚に
なった。
ソフィア「・・あああ、なんか痛い・・」
カノン「・・あっ ごめんねソフィアちゃん・・」
ソフィア「・・フッフッフ・・」
カノン「・・あっ そうだ、アヤノちゃんは・・」
ソフィア「・・ア アヤノ!?」
アヤノ「・・・・・・・・・・・」
アヤノは既に立ち上がって、私たちを
無表情で見ていた。
ソフィア「・・よく、立ち上がれたわねアヤノ」
アヤノ「・・ハア、ハア、お前と、
私とではこうも、強さの
差が、あったなんてな。」
ソフィア「・・いや、はっきり言って今回の
勝負はあなたの勝ちよ、」
アヤノ「・・どういうことだ?」
ソフィア「・・あなたは、私の内臓を破裂させた
時だって、回復してた時も
攻撃を仕掛けてこなかった。
あなたがその気になれば、いくら
不死身の私でも、確実に殺すことは
できてたはずだからね。」
アヤノ「・・確かに、そうだな。ハア、ハア、
確かに今思えばそうすれば良かったが
私は卑怯なことで勝ちたいとまで
思わないのでな。」
ソフィア「・・・さすがね アヤノ・・」
アヤノ「・・私は、お前を殺すまで戦いに
勝ったとは思わないのでな。」
ソフィア「・・もう止めなさい、アヤノ
分かったでしょ?
あなたに勝ち目はないのよ。」
アヤノ「・・それは、どうかな?ハアハア
私は、まだ戦えるし、切り札も
残してある。最後の勝負だ
ソフィア・・」
ソフィア「・・カノン、さがりなさい。」
カノン「・・うん・・」
カノンはまた壁際に下がった
不安そうな表情で。
私はまたオーソドックに
左をリードに構えた。




