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カノンのカルデラ  作者: ジェノヴァnovel


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10/15

第10話 ソフィアの力

アヤノサイド



   私は扉のドアノブをガチャガチャと

  何度もひねったが、ドアは開かなかった


 

アヤノ「・・んん?・・」


カノン「・・ドア、開かないの?ハアハア」



   ソフィアをお姫様抱っこ

  に抱えてたカノンが苦しそうに

  言う



アヤノ「・・おかしいなあ、リオとメイは

    つい先ほど、このドアを開けて

    中に入ったのだがな」


カノン「・・鍵かけたのじゃないの?」


アヤノ「・・なんであいつらがそんなこと

    する必要があるんだ、私のこと

    あんなにも怖がってるんだぞ

    そんなことすると、後で

    私にボコられること分かってる

    から、

     そもそも屋上の扉は鍵もっていないと

    施錠できないようになってるんだ」


カノン「・・そうなの・・じゃあ・

    なんでまた・・」



   んん?まただと?



アヤノ「・・またってなんだよ?」


カノン「・・あああ・・もしかすると」


アヤノ「・・・・・・・・」



   カノンは怯えたような表情に

  なった。次の瞬間、カノンは

  お姫様だっこしてたソフィアを

  床に落としてしまった。 

  【ドッシーン、バサバサ・・】

  ソフィアは背中から床に落ちて

  バンドで少しジャンプした後

  仰向けに倒れた。長いストレートの

  金色の髪の毛がバサバサと乱れて

  彼女の顔を覆った。


   ソフィアはその状態で先ほどの

  ようにまたピクリとも動かなく

  なった。 



アヤノ「・・おい、カノン、なに

    落としてんだよ・・ソフィアは

    重症なんだぞ・・」


カノン「・・ああああ・・ソフィア

    ちゃんが今・・」


アヤノ「・・ソフィアがどうしたんだ?

    そいつはまだ死んでいないから

    少々動くことだってある。」



   

   カノンは怯えた表情で私に駆け寄り

  私の胸に頭を埋めて抱き着いた


   カノンに抱き着かれたのは

  初めてだった。プニプニした

  柔らかい体だった




アヤノ「・・おい、お前・・」


カノン「・・さっき抱えてたソフィアちゃんに

    右手を掴まれたの、私はびっくり

    して彼女の顔を見ると、両目を

    開いて、笑ったのよ、

    口からまた血を流して

    ソフィアちゃん、

    なんか怖い・・グスン」


アヤノ「・・フッ・・やはりそうか・・」


カノン「・・やはりって?」


アヤノ「・・・・・・・・・・」



  私はソフィアの腹部に致命的な

  一撃を入れたが、あのソフィアが

  これくらいで、くたばるとは

  思っていなかった。


   ソフィアは体の損傷と体力

  を回復するための、能力

  サイコヒーリングもできるのだ


   いちどは息も引き取り、顔色も

  青白く死んだようになったが


   今は顔色も戻り、鼓動も感じられた

  おそらく息もしてるだろう。


   だが、サイコヒーリングは損傷した

  体の部位に直接手で触れて

  ヒールオーラを流し込まないと

  効果がないはず、


   ソフィアの破裂したと思われる腸、

  まで、回復してるとは思えない


   しかしソフィアは人間かどうかも

  分からない、肉体そのものが

  強靭で、回復力があるものかも

  しれない。


   私は自身に抱き着いて怯えてた

  カノンをそっと引き離した。



カノン「・・ああ、アヤノちゃん」


アヤノ「・・お前が、こんな私に抱き着く

    なんてな。いくら怖い思いをした

    からっても・・」


カノン「・・えっ?・・だって・・」


アヤノ「・・今まで、お前のこと、散々

    虐めたり、殴ったりしてきた

    大嫌いなこんな私に・・」


    

   私がそのように言うとカノンは

  寂しそうな目をして言った



カノン「・・私は、アヤノちゃんが嫌いでは

    なかった。リオちゃんやメイちゃんは

    嫌いだったけど。」


アヤノ「・・なんでだ、あいつらにお前を

    虐めるように仕向けてたのはこの

    私なんだぜ、お前のことを

    一番多く殴ったのもこの私だし。」


カノン「・・それは、そうだけど、私、

    アヤノちゃんが時々見せる

    寂しそうな目を見ると・・

    私につらく当たるのはなにか

    理由があるのかと、そう思うと、

    だから、アヤノちゃんは本当は

    優しい娘じゃないのかと、

    思ってたの。」


アヤノ「・・カノン・・お前・・」



   カノンは悲しそうな目で、私の

  目を見透かすように言った。

  そう、こいつは感受性が強く

  マインドリーディングとか使わなくても

  相手の目を見透かすだけで、ある程度

  人の心が分かるのかも知れない。 


   ソフィアとカノンが最初に屋上に

  来たときも、ソフィアもカノンと

  同じようなこと言ってたのだ。

  アヤノは誰よりも綺麗な心を

  持ってると、しかしそれは

  

   昔の時だ、私とソフィアが、まだ

  6歳くらいの時だ、その後、

  ソフィアは、病床にふけるように

  なった父親に代わってホロロバの

  会長になるための訓練を受けるように

  なり、滅多に会えなくなったが。

  

   私はカノンに言った。



アヤノ「・・お前が、私のことそのように

    言うのは、ソフィアに言われたから

    なのか?」


カノン「・・えっ?」


アヤノ「・・お前たちが屋上に来て、二人

    だけだと思って、ソフィアは

    私に対して、悪口らしきことを

    べらべら喋ってたよな。」


カノン「・・ああ、違うって、前にも

    言ったけどあれは悪口じゃ

    なくて、アヤノちゃんは誰よりも

    綺麗な心を持ってる娘だと

    褒めてたんだって。」



   私はじいっとカノンの目を見た

  そして恨めしそうに言った。



アヤノ「・・だけど、お前は否定したよな。」


カノン「・・・・・・・」


アヤノ「・・あの意地悪なアヤノちゃんが、

    そんなバカなって・・」


カノン「・・そ それは・・確かに私は

    そのように言ったけど、心の

    奥では、アヤノちゃんのこと・・

    信じて、私はアヤノちゃんのこと

    好き。」


アヤノ「・・・・・・・・・」



   私はジッとカノンの目を見た。

  すると、カノンは一瞬戸惑ったが

  カノンも優しそうな目で私の目を

  見た、青くて、綺麗な目だ

  

   カノンの瞳からは、嘘やためらいは

  感じられなかった。



アヤノ「・・フッ、まあいいだろう

    信じてやるよ・・」


カノン「・・本当?私嬉しい・・」


  

   カノンは嬉しそうに私に駆け寄り

  また私に抱き着いた。



アヤノ「・・おい、カノン・・馴れ馴れしく

    すんなよ。」


カノン「・・フフフ、アヤノちゃんの体

    筋肉で、ちょっとゴツゴツしてるけど

    温かいよ・・心も・・・

    人の体に触れると、分かるの

    私・・・ 」


アヤノ「・・・たくもう、調子いいな

    お前、」


カノン「・・・・・・・・・・」


アヤノ「・・カノン・・」



   私もカノンをそっと抱きしめた。

  私は、ホロロバ側にいたカノンを

  これまで、何度も憎んできた、だが

  こいつの父親の朝倉が、私の

  両親にしたことは、カノンには罪が

  ないことを知っていたけれど、


   私は悲しみと寂しさのあまり、

  カノンが、優しい心を持った娘で

  あること知っていながらも、つらく

  あたってきたんだ、そして、何度も

  おなかを殴って泣かせたんだ。


   軽くだが、一日、一発は殴らないと

  気が済まなかった。カノンは心臓病を

  わずらい、療養することが多く、


   体育も免除されてるから、体中の

  筋肉がかなり落ちている、脂肪は

  平均以上についててプニプニしてるが


   特にカノンのおなかはちょっと

  抑えただけでも、手がめり込んで、

  背骨を掴めそうに

  なるほど、柔らかい。


   そんなカノンのおなかを、軽くだが

  殴り続けてきてしまった。

  私は抱き着いてたカノンを引き離して

  カノンの腹を軽く押さえて誤った。

  【プニプニ】



カノン「・・アヤノちゃん・・」


アヤノ「・・私はほぼ毎日、お前の

    腹を殴ってきたけど

    大丈夫か?」


   カノンは自分のおなかを両手で

  抑えて、うつむき、少し涙ぐんだが、

  すぐに笑顔になって答えた。


カノン「・・大丈夫だよ・・私、こう見えても

    丈夫なんだから。」


カノン「・・・・・・・・・・」



   カノンはやはり私に殴られてきたこと

  傷ついてるんだ、だがそれを無理に

  隠そうとしてた。



アヤノ「・・そうか、ボディブローに

    よるダメージは蓄積されるんだ、

    殴られ続けると、胃や腸が避けたり

    小さな穴が開くことだってあるんだ

    本当に大丈夫なんだろうな。」


カノン「・・大丈夫だって、」



   カノンはそう言って自分で軽く

  おなかをポンと叩いた。



カノン「・・フフフ、うっ・・痛った。」


アヤノ「・・おい、やっぱりお前」


カノン「・・・・・・・・・・」



   カノンは両手でおなかを押さえて

  両ひざを着いた。

  

   やはりそうだ、軽くポチとはいえ

  プロの私のパンチを受け続けてきたんだ。

  筋肉がついていないプニプニした

  女の子だったカノンの腹に、


   無事だったらいいが



アヤノ「・・お前、心臓の検査とかで週に

    何回か中央病院に行ってたのだよな」


カノン「・・うん、私の心臓は大分よく

    なったみたいだけど。」


アヤノ「・・念の為におなかも見て貰って

    おけよ、CTとかで検査して貰うとか

    して。」


カノン「・・・うん、大丈夫だと思うけど。」


アヤノ「・・本当に、いままで、

    ごめんなさい、私は 何の罪のない

    あなたのこと、虐めたり、殴ったり

    カノンちゃん、私を許して

    グスン。」 


カノン「・・アヤノちゃん・・・」


   

   私はカノンにしてきたことを振り返り

  取り返しのつかないことしてしまったと

  いう思いで、女の子らしい言葉で

  カノンに謝罪した。私の目から

  涙がこぼれた。

  カノンは私の両肩を持ち、優しそうに

  私を見上げていた。



カノン「・・もういいって、それに

   そんな女の子の

   ような喋り方もしなくてもね。」


アヤノ「・・んん?・・何だよ?それ、私は

    本物の女の子だぞ・・」


カノン「・・アハハハ、ごめんごめん

    そうだった。」


アヤノ「・・フフフ・・」


カノン「・・私とアヤノちゃんは、今日から

    お友達だよね。」


アヤノ「・・っけ・・お前はすぐに調子に

    のるんだから。グスン・・・

    うん、私とカノンちゃんは

    今日から、お友達、クス・・」


   私は、普段から、不良のような

  言葉悪いをして、自分を

  偽って来たけど、今だけはありのままの

  自分に戻れる、カノンのお陰だ、


   不思議な娘だ、カノンは、この娘の

  前では、自分を飾る必要もなく

  ありのままの自分になれるのだ。 


   私は、ソフィアを始めとするホロロバ

  の奴らに復讐するために、そして、

  ホロロバの命令に従って、カルデラ大陸で

  親を失った私のような可愛そうな

  孤児たちをこれ以上増やさない為に、


   ソフィアを殺して、ホロロバを

  滅ぼす為に、心を血に染めて来たんだ。


   極真空手とキックボクシングを

  始めたのも、強くなるため、そして

  私自身が、悪になるため、そうする

  ことによって、力が得られると

  思ったからだ、


   キックボクシングの試合では、

  私は常に、相手を殺すつもりで試合

  をしてきた、反則をしないで

  有効打なら、例え相手を殺しても

  法で裁かれることはないのだ

  

   この法治国家、日本国内で

  唯一、相手を殺しても許される

  場所が、リング内だけだろう。


   試合で相手を殺したことはないけど、

  それができなければ、ソフィアに

  勝つことが出来ないと思った。

  悪魔のように非情で恐ろしい力を

  持ったソフィアに。


   私は、体も心も、荒みきっていたんだ

  カノンと出会い、そして、今

  昔の、幸せだった頃の自分に少しだけ

  戻れたのかも知れない。


   だが、私は、やはりソフィアを初め

  とするホロロバを許すことは出来ない

  ただ、天使のようなカノンだけは、

  今まで、辛い思いをさせてきた分

  誰よりも心が綺麗だったと言われてた

  昔の自分だった時の私になって、

  優しく接してあげようと

  思ったのだ。


   カノンは私の荒んだ心を救って

  くれた。両親も恋人もいない

  私にとってカノンはこの世で

  一番大切な人だ。  

    


カノン「・・クス・・はっ・・!?」


アヤノ「・・んん?どうした?・・

    あああ・・」



   仰向けに倒れてソフィアから

  金色のオーラが輝きだした



カノン「・・ソフィアちゃん、やはり

    生きてたんだね、良かったけど。」


   

    カノンは再び怯えたような表情と

   なり私に抱き着いた。私はカノンを

   かばうように抱いて。ソフィアを

   注意深く見た。


    するとソフィアは、なんか病人の

   ように、ふらふらと立ち上がった。

   金色のオーラを発しながら、


    顔は明るい金髪の神が乱れて

   隠れてた、なんか不気味だった。


    両目は隠れて見えないが口は

   見えてた。起き上がった拍子に

   また口から血が流れた。


    おそらく破裂した内臓はまだ

   回復していないようだった。


    これは人間ではない、私は再び

   ソフィアと戦わないといけなく

   なりそうだ、


    先ほど屋上のドアが開かなかったのも

   おそらくソフィアがサイコキネシス

   を使って、物理的に空けなくさせたか、

   施錠したのだろう。


    ソフィアは右手で顔を覆ていた

   髪の毛をかき分けて、ポケットから

   ヘアピンをだしてまた元の綺麗に

   整えた髪型に戻した。


    そしてゆっくりと目を開いた。

   ソフィアと私とカノンがいる

   距離はやく7mってところか、


    ソフィアはじいっと私を

   見つめてた、また薄気味悪く

   笑いながら、口からは血が流れてた。



ソフィア「・・・・・・・・・・・」


アヤノ「・・・・・・・・」


カノン「・・あああ、ソフィアちゃん・・」


   

    これがソフィアの力だ。

    

   

    



   

      


    





    



   

    

    

    



   





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