罠
リョウさんと 人の気配があるか 探りながら 歩いた......僕たちが 山に入って 幾日かたつけどなんの 手がかりもなく......僕は 少々不安で
このまま 誰も見つからなければ ユミさんや海さんに 合わす顔がない......そんな事を考えながら 一歩前に足を踏み出した 瞬間
僕の体は 引きちぎられる 勢いで ひっくり返り
宙を舞う
僕の右足首に 2㎝位厚みのある ロープが絡んでいた......僕は 逆さ釣り状態で 頭に血が上り
だんだん 意識が......その時 リョウさんの声が
「オーイ!大丈夫かー!ちょっと待ってろよ」
意図も簡単に 木を上り 枝に吊るされ状態の 僕のロープを ナイフで切り ロープを掴んで 僕の体重を支える リョウさん
僕も力を 振り絞り なんとか 枝を掴め リョウさんに 引き上げてもらった。
息を切らしながら お礼を言おうと リョウさんを見ると リョウさんは 満面の笑顔で
「おー!」
と、叫んでた......?
いきなり 僕の肩を掴み
「やったなー!罠だぞ これ!ひゃほーい!」
僕は リョウさんが 狂ったのかと ふと思ってしまい......リョウさんの言葉で 僕も叫んでしまった。
「罠があるってことはー!人がいるってことだよ!」
リョウさんと 顔を見合せ 二人で雄叫びと 拳をあげた......こんなに 嬉しかったことはなかった......僕もリョウさんも この日から 確信に変わり 何もないかもしれない 状態で探す時の 気持ちと こんなにも 意欲がわくんだと 少し驚いたのを覚えてる......
ただ不安が解消 されたわけでもなかった
どんな人たちが いるのか まだ分かっているわけじゃない......ただ誰かがいる
次の日から 足元に気をつけながら 歩いた。
やっぱり 幾つかの 罠が......この人たちも
生きるために 食料を確保していると思うと なんだか 辛かった......




