7話 譲れない思い
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いつもなら1人で七夕ちゃんに会いに拝殿に来るのに、
今日はひかげを連れてくる羽目になってしまった。
ピックちゃんとシローくんもついていくって言ったが、
ひかげが来るな、と言ったのでこんな形になってしまった。
ひかげ「おい、七夕、出てこい」
ひなた「そんな強く言ったら七夕ちゃんは出てこないよ…」
七夕「いるよ」
ひなた「ひえっ?!」
七夕ちゃんは私とひかげの後ろに立っていた。
七夕「ついにぼくの正体がバレちゃったかー、
でも仕方ない、お姉ちゃん、嘘下手くそだもんね。」
今日の七夕ちゃんは何だかいつもと違う。
いつも通り明るいけど、心の底から笑ってない気がする。
七夕「で?なんでお姉ちゃんの友達がいるのかな?」
ひかげ「とぼけんなよ、お前とひなたが関わるごとに
ひなたの力がお前に吸い取られてるって
俺たちは思っているけど、実際のところどうなんだよ」
七夕「うーん、まぁそうだね、
お姉ちゃんがぼくと関わるたびに
お姉ちゃんはぼくに似ていくんだ。ぼくの身体を見てよ。」
七夕ちゃんは自分の体を見せつける。
ひかげ「今気づいたけど、体が透けてる…。」
七夕「そう、ぼくは体が透けているの。
だからお姉ちゃんはぼくと関わる度に
君たち3人から、どんどん見えなくなっていくんだよ」
ひなた「3人に認識されなくなっちゃうの…?!」
七夕「うん!お姉ちゃんもぼくさえいればいいでしょ?」
ひかげ「そんなの許すわけねぇだろ!ふざけんじゃねぇ!」
七夕「…君たち3人は、お姉ちゃんを
この世界に閉じ込めるただの餌でしかないんだよ、
その自覚ある?」
ひかげ「は…?」
ひなた「え…?」
七夕「きっとお姉ちゃんは誰もいなかったら、
この世界から出たがる、でも出たがらない。
それは餌である君たちがいるから、なんだよね。
ぼくの目的はお姉ちゃんと2人きりになること。
だからぼくはお姉ちゃんと関わって、
ぼくと同じ存在にしようとしてるんだよ。」
ひなた「なんで3人の前から消えなきゃいけないの…?
みんなで仲良く暮らせばいいとは思わないの…?」
七夕「いい?あの3人はただの餌でしかないの。
ぼくはお姉ちゃんと2人きりで暮らしたいの」
ひなた「なんで2人きりにこだわるの?!」
七夕「ぼくがお姉ちゃんの弟になる予定の存在だったから」
ひなた「え…?弟…?」
七夕「お母さんから聞いたことないの?
赤ちゃんいなくなっちゃったって。」
ひなた「確かに、昔そんな話聞いたことあるかも…」
七夕「そのいなくなった、流産した赤ちゃんがぼくなの。
やっと言えたよ。そしてやっと会えた。だから2人がいいの。」
ひなた「そんな理由があったとしても、
七夕ちゃん…いや、あなたとは2人きりにはなれないし、
3人とも仲良くしたいよ。」
七夕「お姉ちゃんって、弟の言うことを
何でも聞いてくれるもんじゃないの?
一緒にいてくれるもんじゃないの?」
ひなた「それでも…3人とは一緒にいたい。」
七夕「…なんか失望したよ、
お姉ちゃんって優しいって思っていたのに。
また明日ここにきてよ、1人でね。」
ひなた「…分かった。」
私はひかげに強引に手をひかれてその場を後にした。
ひかげはイライラしている。舌打ちもしていたし。
家に戻り、解散すると思いきや…。
私はひかげの部屋に連れてこられた。
部屋のドアが閉まった瞬間、
私はひかげに強く抱きしめられた。
ひなた「ど、どうしたの…?私、痛いことは嫌だよ」
ひかげ「俺、ひなたのことが好きなんだ。
あいつなんかに…ひなたを奪われたくないんだ。」
そして、ひかげにちゅーされた。
ひなた「?!」
ひかげ「あいつといるより、俺といる時間の方が長い。
だからあいつに負けるのは絶対嫌なんだ。」
ひなた「…」
いつものひかげと違う、なんか…優しい。
まるで、自我を持つ前のひかげのように…。
それからひかげのベッドで一緒に眠りについた。
ひかげは私を包み込むように抱きしめながら寝ていた。
私もひかげを抱き返した。何だか、安心する…。
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