ジャスミンの呪いを解こう
「おはようございます、アオイさん。お布団も最高でした。絶対にアオイさんに好きになってもらえるように頑張ります!」
「朝から元気だね。ここで暮らすのであればみんなと仲良くしてね。あと、秘密を守るためにもメイドさんは連れてこれないけど大丈夫? メイドさんをどうしても連れてくるなら母さんたちと暮らしてもらうけどね。」
「大丈夫です。私はメイドなしでも生活できるように母に育てられてきましたからご心配なく。アオイさんのそばにいたいです。」
「わかりました。では、がんばって王妃様の許可をもらってきてください。王様は王妃様がOKなら問題ないでしょうしね。それと許可が下りた時にはこのマジックバックを使ってください。そこらのマジックバックより大容量なのでなんでも入りますから。朝ご飯を食べたら王城に送りますね。」
「ありがとうございます。使わせてもらいます。」
「ジャスミンさん、ステータスを見てもよろしいですか?」
「ジャスミンと呼んでください、旦那様。どうぞ、見てください。」
*ステータス
名前: ジャスミン・ハワード
称号: 第1王女、ヒューマン、アオイの婚約者、呪われた姫
職業: 無職
性別: 女
年齢: 14歳
レベル: 1
状態: 呪い
スキル
魔力感知、魔力操作、裁縫、料理
戦闘スキル
剣術、弓術
魔法スキル
生活、火、水、風、土、光魔法
ユニークスキル
15の呪い(15歳の誕生日に死ぬ、職業が与えられない)
やっぱりか。会った時から何か違和感を感じていた。
「ジャスミン、呪いがかけられていることは知ってますか?」
「え? 知りません。呪われているのですか?」
「解除しても良いですか?」
「はい。お願いします。」
『ティア、解除可能かな?』
『おそらく、浄化で解除できると思うのですがダメなら神に頼んでみましょう。』
「手を握ってください。《浄化》発動。」
ジャスミンの身体が光り出し、苦しみだした。
手をギュッと握り絞めると笑顔になった。
*ステータス
名前: ジャスミン・ハワード
称号: 第1王女、ヒューマン、アオイの婚約者
職業: 無職
性別: 女
年齢: 14歳
レベル: 1
状態: 健康
「呪いは解除されました。ただ、呪いの影響で職業がもらえていないようです。ちなみにどんな職業に就きたいですか?」
「アオイさんの嫁です。」
「そうじゃなくって、今、無職なので祝福をもらいに行こうと思いまして希望があればと。」
「そうですね。攻撃魔法が使えるので魔法職がいいですかね。でも、傷ついた方を治してもあげたいです。」
「なら、両方の魔法が使える賢者がお勧めです。ご飯を食べたらまず教会に行きましょう。」
朝ご飯を食べてから教会に向かった。
「ケートさん、おはようございます。」
「あっ、アオイさん。おはようございます。」
「また神様を呼びますね。」
「え? 神様を呼ぶ? どういうことですか、アオイさん。」
「この教会は神様が降臨するんですよ。なので直接お話ができるのです。賢者を与えてもらいましょう。神託発動。」
『アオイか、何かあったか?』
「この子が無職なので職業を与えてほしいのです。ジャスミンは私の婚約者なのでよろしくお願いします。希望は賢者です。」
『賢者じゃな。では祝福を与える。ん? この子は呪われていたようだな。今後の人生が幸せであるように。』
*ステータス
名前: ジャスミン・ハワード
称号: 第1王女、ヒューマン、アオイの婚約者
職業: 賢者
性別: 女
年齢: 14歳
レベル: 1
状態: 放心状態
ユニークスキル
成長促進、幸運値上昇(アオイがそばに居ると幸運値がUPする)、不老不死
「神様、ありがとうございます。もう一つお願いがあるのですが。低ランクの魔石が山ほどありまして、合成して高ランクの魔石に替えるスキルってないでしょうか?」
『スキルには無いな。では、これを授けよう。錬成箱と言って、この中に材料を入れると錬成されるのだ。魔石もこれで合成できるぞ。』
「ありがとうございます。それとずっと気になっていたのですが、私の職業がいつの間にかに【賢者】から【真の勇者】に変わっていたのです。何か理由があるのでしょうか?」
『そのことか。勇者が消えたことは知っているな。実は魔王の生まれ変わりが現れたのじゃ。それでお前に勇者をやってもらおうと思ってな。しかし、今は産まれたばかりで周囲も自信も魔王の生まれ変わりと分かっておらん。だからまだ猶予はあるからその間に強くなってくれ。今のうちに仲間にしてしまう手もあるが。そこは任せるぞ。』
勇者は美咲にひどいことをしたので俺が亡き者にした。
「わかりました。仲間にする方向で考えます。」
『そうか。なら居場所がわかるようにティアに知らせておく。ちなみに魔族の少女だ。』
「わかりました。少女を殺すのはやはり嫌なので仲間にします。今回はありがとうございました。」
『また困ったことがあれば遠慮なく呼ぶのじゃぞ。』
ジャスミンはいまだに放心状態だった。
ジャスミンに念話を付与し、サスケで城へ送り届けた。
「伯父さん、伯母さん、ジャスミンの呪いの件はご存知でしたか?」
「ええ、知っていますわ。それで教会で解除をお願いしたのですが無理でした。あの子には内緒にしていました。成人してすぐに死ぬなんて言えません。もし呪いが解けても無職なので縁談は難しいでしょう。それで一人でも生きていけるように育ててきました。でも、アオイ君ならもしかして解除できるのではないかと思い、あの子を託しました。」
「正直に言って下さればすぐに解除しましたよ?」
「ということは解けたの? ありがとう! もう1年の猶予しかなかったから諦めかけていたのよ。今回の旅も有名な神官さんのところに行かせたのだけれど、ダメだったわ。」
「それと職業の方も彼女の希望で賢者になりました。」
「この一晩で両方の悩みを解決してくれるなんて思ってもみなかったわ。本当にありがとう。」
「彼女はショックでまだ放心状態なので休ませてあげてください。気がついたら私の方に念話を送るように伝えてください。では、私は戻りますので。」
Roomに戻り錬成箱を使って魔石を合成していた。
1時間ほど過ぎたころ念話が届いた。
『アオイさん、聞こえますか?』
『大丈夫だよ。念話が使えるようになって良かったよ。』
『神様が本当に現れるなんて聞いてないですよ。驚いてしまったじゃないですか。それとお母様から聞きました。たくさんの聖女や回復師さんが解除できなかった呪いだったと。ありがとうございました。それとアオイさんと一緒に暮らして良いと許可も得られました。』
『それは良かったね。なんか王妃様にはめられた感じがしないでもないけど、ジャスミンが幸せであればいいか。じゃあ、引っ越しの準備ができたら連絡ちょうだい。迎えに行くよ。』
『別に準備するものも無いのでお迎えお願いします。何かあれば戻れない距離でもないですし。』
『そうだね。必要なものがあればマリーに作ってもらえば良いさ。じゃあ、お迎えに行きますね。』
『はい、待ってます。』
城内のトイレにRoomを繋ぎ、王のプライベートルームへ向かった。
「ジャスミン、迎えにきたよ。」
「早い! 5分も経っていないですよ?」
「伯父様、伯母様、ジャスミンをお預かりしますね。」
「よろしく頼むぞ。幸せにしてやってくれ。」
「ジャスミン。アオイさんに大切にしてもらいなさいね。」
「はい。お父様、お母様、行って参ります。」
門を潜ってすぐに物陰からRoomに戻った。




