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植物図鑑

早速、植物図鑑を試してみる。

インベントリから図鑑を取り出す。

魔物図鑑の表紙は黒だったが、植物図鑑は緑だ。

図鑑を開くと今まで確認済みの植物が記載されていた。

薬草を含め、農園の畑の野菜も載っている。

田植えをしたばかりの米もあった。


*長米のイネ

  比較的気温の高い土地で栽培される稲。

  細長く、粘り気の少ない米が得られる。


『マスター。地球のインディカ米に近い種のようですよ。カレーやピラフに合いそうですね。』


「じゃあ、日本米に近い米もあるのかな?」


『検索してみてください。』


「検索:イネ」


《検索結果》

 ①丸米のイネ

   低温に耐性のあるイネ。丸く、粘り気があり、甘みのある米が得られる。


 ②大米のイネ

   温暖な気候を好むイネ。粒が大きく、粘り気の強い米が得られる。

 

『①の米が日本米に近い米ですね。②はもち米です。』


「両方とも欲しいね。詳細を確認してみよう。検索:丸米のイネ。」


《検索結果》

 品種: 丸米のイネ

 詳細: 低温に耐性のあるイネ。丸く、粘り気があり、甘みのある米が得られる。

 生息地: 寒冷地。北部の農村。

 マップ表示 y/n?


マップ表示をYesにすると矢印が表示された。

残念ながらまだ行ったことが無い地域のため、マップが表示できない。

そのため矢印で方向のみが表示されたようだ。


『矢印を強く意識してみてください。』


「おう。あっ、馬車で1カ月半って表示されたよ。メルルで3週間か。結構、遠いね。でも、サスケならもう少し早く行けるかも? 次はもち米の方を。」


《検索結果》

 品種: 大米のイネ

 詳細: 温暖な気候を好むイネ。粒が大きく、粘り気の強い米が得られる。

 生息地: 温暖な地域。南部の農村。

 マップ表示 y/n? ⇒YES


「こっちは馬車で2週間だった。よし、まずはもち米をゲットしに行こうか。」


サスケに乗り、アオイ村から南に向けて飛び立った。


「サスケ、全速力で頼むね。」


『了解です、ご主人様。』


辺境から王都に向けて旅をしてきたときに通った街道を横切った。

街道には馬車と護衛と思われる騎士の隊列が進んでいた。

お偉いさんが王都に来たのかな?

気にせず先を急ぐ。


「サスケ、疲れないかい?」


『全然大丈夫ですよ。それよりご主人様のMPをガンガン吸っていますがご主人様の方こそ大丈夫ですか?』


「俺は問題ない。スキルMP回復(大)があるからガンガン回復してるし、元々MPの量も桁違いだから心配しなくて大丈夫だ。」


しばらく飛んでいると、とんでもない数の魔物の気配を感じた。


「ティア、なんだろうか。群れにしてはデカすぎないか?」


『おそらく、スタンピードが発生しているようです。』


「これって、王都に向かっているよね? この数の群れが王都に到達してしまったら相当な被害が発生するだろう。これは殲滅しておいた方がいいね。」


運良く荒野だし、一気にやっちゃってもいいよね。

神装備をフル装備した。


「サスケ、ホバリングしててくれ。自動収納ON! エクスプロージョン!」


爆裂魔法が炸裂し、先頭付近の魔物が吹き飛んだ。


「全然足りないな。インフェルノ! インフェルノ!! インフェルノ!!!」


魔物たちは炎系極大範囲魔法で消し炭となって消えていった。

残念ながら素材も燃え尽きてしまったので魔石だけが回収されてくる。


「ガンガンいくぞー! インフェルノ! ぷっはははは。インフェルノ!」


『ご主人様。カッコイイです。魔王みたいです。』


「ああ、ちょっと興奮してしまった。もう少し残ってるな。インフェルノ!」


地上は焼け野原となった。

魔物の群れは殲滅された。


「それで発生源はどこだ?」


『この先にあるダンジョンのようですね。まだ誰も踏み入れていないダンジョンです。そのため溢れてしまったようですね。』


「じゃあ、帰りに寄って行こうかな。今は米の入手が先だ。」


それから夜はRoomに戻り、翌朝から続きから始めるを繰り返し5日目に目的地に到着した。

そこは小さな農村だった。


「おい、そこの男。止まれ!」


門番らしき若い男に呼び止められた。

グリフォンに乗って空から現れたので警戒しているようだ。


「私は旅の者で怪しい者ではありません。イネの籾がほしいのですが、どこで買えますか?」


「はあ? この村で採れる米は炊くとネバネバで他の土地の者には人気が無い。そんなイネの籾が欲しいのか? そこの村唯一の商店に聞いてみな。」


「ありがとうございます。行ってみます。」


ギルドカードを提示し、門を潜った。

20軒程度しかない小さな村だった。

住宅の奥には田畑が広がった田舎ののどかな村だった。


「すいません。稲の籾がほしいのですがありますか?」


「ごめんなさいね。今年の分の籾はすべて出ちゃったのよ。農家の方にまだ残っているかもしれないから聞いてみてちょうだい。そういえば、サチさんのところは田植えをしてないわね。籾が残っていると思うから当たってみたら?」


「ありがとうございました。」


対応してくれたのは村長さんの奥さんだった。

村長さんが唯一の商店を経営しているそうだ。

商店の奥さんから紹介されたサチさんの家に向かった。


「こんにちは。サチさんはいらっしゃいますか?」


応答なし。留守のようだ。

他の農民にもあたってみることにし、田畑へ向かった。

田んぼにはすでに稲が育っていた。

すると子供連れの女性が何も植えていない田んぼをぼーっと見つめていた。


「こんにちは。稲の籾が余っていたら分けていただけませんか?」


「見かけない方ね。良いわよ。今年は諦めたから。旦那が魔物に殺されてしまってね。幼子と私だけじゃ難しくて、諦めたのよ。これからどうしようかと不安になってしまってね。ごめんなさい、初めて会った方にこんな話をしてしまって。」


「いいえ。高く買い取りますから元気を出してください。そうだ、うちの村に来ませんか? うちの村は孤児院を中心とした農園を経営してますのでお子様を預けて仕事をすることができますよ。うちも人で不足なので助かりますし。」


「ありがとう。ちょっと考えさせてもらえるかしら。夕方にはお返事するわ。」


もち米の籾は確保できた。

相場が良くわからないので当分生活に困らないように5金貨渡しておいた。

こんなに貰えないと返されたが子供のためだと言って無理やり受け取らせた。

夕方まで田畑を見せてもらうことにした。




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