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雨の蛙と蝸牛

外に出ると雨が降っていた。

そのままRoomに戻って引きこもる。


「アオイさん! トードとエスカルゴを狩りに行きますよ! 何寝ようとしているのですか!」


マリーに怒られた。

おいしいという噂を聞いたらしく、居ても立っても居られないという感じだ。


「えー、雨降ってるんだよ。濡れたくないじゃん。」


「兄さま、私も食べたいです。」


「ソフィアに言われたら、兄さん頑張るよ!」


マリーがめっちゃ引いている。

ということで、蛙と蝸牛を狩りに行くことになった。

うちの農園には結界があるので問題はないが、外では家畜が襲われたり、畑の野菜を食われたりで大変な被害が出るらしい。

そのため、ギルドにはランク制限なしの討伐依頼がでている。

冒険者にとっては稼ぎ時だ。

農園の門をくぐり、草原に出るとあちらこちらにでかいカエルが飛び跳ねていた。

軽自動車程度の大きさがあるカエルだ。


『自動収納ON。マップ起動。レイニービックトード、ロックオン。』


カエルがマッピングされていく。


「アイススピア!」


氷の槍がカエルの眉間に突き刺さる。

1撃でカエルは倒れ、収納されていく。

次々とロックオンされたカエルを狩っていく。

100頭ほど狩って周囲に見当たらなくなった。


「マリー、蛙はこのぐらいでいいかい?」


「いいです。って、私が来る意味あったのでしょうか? あっという間に全部狩ってしまったじゃないですか。しかも、まだ門の前から動いてませんよ?」


「じゃあ、10頭渡すから美咲に調理してもらって。今日の昼飯に食べようよ。」


「わかりました。美咲さんを連れて孤児院の食堂で作ってきます。」


『カタツムリはどこにいるの?』


『森の中ですね。東門の外に森があって、そこにたくさんいますよ。』


西門から王都に入り、東門から外に出た。

結構距離があるのよね。

今日も王都の商店街は盛り上がっていた。

若者たちがうちのプリンの噂をしているが聞こえてうれしくなった。


早速、森へ入るとトラックのタイヤ程の殻を背負ったカタツムリが這いずり回っていた。

ちょっと気持ち悪い。


『レイニーエスカルゴ、ロックオン。自動収納ON。』


「アイスニードル!」


頭を貫き、カタツムリが収納されていく。

こっちも100頭狩ったのでこのぐらいでいいかな。

雨に濡れて寒くなってきたので早く帰って風呂に入ろう。

農園に帰る途中に冒険者ギルドに寄ることにした。


「こんにちは。レイニービックトードとレイニーエスカルゴを狩ってきました。」


「ようこそ、王都冒険者ギルドへ。それではギルドカードの提出をお願いします。」


ギルドカードを手渡すと受付嬢は機械に通した。


「Aランクのアオイ様ですね。100頭ずつの討伐を確認しました。素材の買い取りはいかがいたしますか?」


「カエルを90頭分お願いします。カタツムリは殻が必要なのですが肉だけで良ければ90頭分売りたいのですが。」


「了解しました。カタツムリは王都では肉以外需要がないので問題ありません。では、90頭分ずつの買い取りで処理させていただきます。こちらが今回の報酬となりますので確認お願いします。」


「はい、ありがとうございました。」


「アオイ様、少々お時間をいただけませんか? 辺境のギルマスからアオイ様の報告を受けておりまして、当店のギルマスもご挨拶がしたいと申しております。」


「ああ、わかりました。」


めんどくさい用事を押し付けられそうな予感がする。


「初めまして、アオイ君。私は王都冒険者ギルドを任されているシェリーだ。」


細身ですらっとした美人さんのギルマスだった。

元Sランク冒険者でエルフだという。

年齢は秘密だと。


「初めまして、アオイ・ハワードです。」


「そんなに警戒しないでくれ。何も押し付けたりしないから。巷で噂のアオイ農園の領主様に一度挨拶したかっただけだからな。まあ、ドラゴンスレイヤーに会ってみたかったという気持ちもあったけどな。何か困ったことがあったら相談にきてくれ。その代わりこちらの相談にものってくれよ?」


「わかりました。では、失礼します。」


「そうだ。さっきの受付嬢のセーラを専属にするから何かあったらセーラに言ってくれ。」


「了解です。」


ふぅ。何も押し付けられなかった。

逃げるようにギルドを後にした。

冒険者たちが草原のカエルが居なくなったと大騒ぎしていたが気にしない。

昼時になったので孤児院の食堂へむかった。

するとテーブルには山もりの唐揚げが。

カエルのモモ肉の唐揚げらしい。


「うめぇ~、うめぇ~。」


孤児たちの喜びの声が木霊する。

俺も食べてみるとジューシーで柔らかな肉で旨味が溢れ出てくる。

これは需要があるのが頷ける。

ソフィアもおいしそうに食べている。

明日、またリポップしていたら狩りに行こうと決めた。

夕飯にはカタツムリを食べたがサザエのような味がした。

こっちもうまい!

狩れるだけ狩っておこう。

俺のインベントリであれば腐ったりしないからね。



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