VOICEが自分のルールを決める日
海翔は、VOICEで初めて投票と市民会議が行われるまでの父の記録を追っていた。
高山の法案が解散風に吹き飛ばされたからといって、すぐに衆議院が解散されたわけではなかった。
最初に総理が解散の可能性を党執行部へ示したとき、党内からは強い反対が出た。
理由は単純だった。
選挙情勢がよくなかった。
党本部が各選挙区の情勢を集め、複数の条件でシミュレーションしたところ、議席を減らす可能性が高いという結果が出た。
「いま解散して、何の得があるんですか」
党内からそんな声が上がり、一度は総理も引いた。
しかも2035年は統一地方選挙の年だった。
地方議員や首長の選挙を抱え、党組織も疲弊している。
地方支部からすれば、
「国政選挙まで同時にやらされたらたまらない」
というのが本音だった。
だが国会では、その後も政府と野党の対立が続いた。
野党は政府の重要法案に強硬な姿勢を崩さない。
連立与党の一角も、時折政府との距離を見せた。
国会がいつ止まってもおかしくない。
総理周辺からは、
「やはり解散ではないか」
という情報が、出ては消えた。
永田町では、そのたびに議員が地元へ戻る回数が増えた。
ポスターが貼り替えられる。
後援会が動き始める。
また解散が遠のいたと聞けば、少し静かになる。
そんな状態が数か月続いた。
結局、最初の解散風が吹いてから4か月ほど後。
2035年6月、衆議院は解散され、総選挙が行われた。
*
この4か月が、VOICEにとっては大きかった。
2月、高山案が事実上棚上げされ、
VOICE内部の利用規約については、まずVOICE利用者自身による意思形成を試みる
という方針が維持された。
それ以降、選挙が終わるまで、政治家からVOICEへの表立った干渉はほとんどなくなった。
政治家たちに余裕がなかったのである。
VOICEの利用規約より、自分の議席のほうが重要だった。
市民会議や投票を実施するための新機能は、8月の公開を予定していた。
ところが、利用者のほうは8月まで待たなかった。
2月に方針が決まった直後から、
「VOICEのルールをどうするべきか」
というスレッドが次々に立ち始めた。
コメント削除の基準。
アカウント停止。
犯罪歴のある人の利用。
差別表現。
AI生成文章。
匿名表示。
個人情報。
政治家本人の投稿。
企業や団体の活動。
ありとあらゆる問題について議論が始まった。
中には驚くほど精緻なものもあった。
具体的な条文案まで作られ、
第1条 目的
から始まる長大な規約案を公開している利用者までいる。
北村はそれを見て、
「8月までに、こっちより完成度の高い規約ができてたらどうするんだ」
と冗談を言った。
だが、半分は本気だった。
*
北村が気にしていたことが一つあった。
VOICE上の議論に、
――これ、現役官僚が混じっているんじゃないか。
と思わせる投稿が時々あった。
例えば、
「行政側が1件ずつ確認しているわけではない。一定条件でAI分類してから人が見るので、この方式では実務負担が大きい」
といった書き込み。
普通の利用者にしては、妙に行政内部の業務フローを知っている。
別の投稿では、
「大臣認可にすれば、実際には法務確認だけで数週間単位の遅れが出る」
などと書かれていた。
「これ、役人だろ……」
北村は画面を見ながらつぶやいた。
もちろん、元官僚かもしれない。
行政システムに詳しい民間技術者かもしれない。
しかし現役職員である可能性も否定できなかった。
北村は担当者に、
「機密情報らしきものが出ていないかだけは注意して見てくれ」
と指示した。
「投稿者の特定もしますか?」
部下に聞かれ、北村は少し考えた。
「今はしなくていい」
「よろしいんですか?」
「単なる内部情報の漏洩なら問題だ。ただ、公益通報に近い内容だった場合、話が変わる」
誰が書いたのか突き止めて処分すれば、
政府に都合の悪い内部告発をVOICE運営側が潰した
と言われかねない。
逆に、本当に機密情報が流出しているのに放置することもできない。
「難しいな……」
北村は腕を組んだ。
そして心の中で、
――頼むから、うちの部下じゃありませんように。
と祈った。
*
VOICE運営組織には、もともと内部用の利用規約と運用ガイドラインが存在していた。
脅迫。
差別。
個人情報。
虚偽情報。
大量投稿。
なりすまし。
AIの利用。
新しいトラブルが起きるたびに、法務担当チームが事例を追加し、規約を修正してきた。
ある日、その法務チームから北村へ報告が入った。
「ちょっと気になるものがありまして」
「何です?」
「この条文案です」
VOICE内のスレッドが表示された。
北村は読み進めた。
「……似てるな」
「ですよね」
内部で検討していた規約案と、かなり似ている。
完全に同じではない。
だが構成も論点も近かった。
「漏れた?」
「分かりません」
最初に投稿されたのはVOICEではなく、民間SNSだったらしい。
そこで拡散されたものがVOICEへ転載された。
元の投稿者は匿名。
追跡は難しかった。
しかも困ったことに、その条文は法務担当チームの中でも意見が割れている部分だった。
VOICE内では、その条文について激しい議論が行われていた。
どうやら憲法学、情報法、表現の自由などを専門とする大学教授クラスの人物も参加しているらしい。
法務担当者が言った。
「これ、かなり参考になりますよ」
「そんなに?」
「政府の有識者会議を開いたのと大差ないレベルです」
「それは助かるじゃないですか」
「助かるんですが……」
「ですが?」
「下手な案出したら、国会の先生方に見てもらうより細かい穴を突かれます」
北村は笑った。
「じゃあ、気合い入れて作ってください」
「他人事ですね」
「皆さんの仕事ですから」
「北村さんの名前も責任者として出ますよ」
「……一緒に頑張りましょう」
***
6月。
総選挙が行われた。
三浦は当選した。
村田も当選。
高山も議席を守った。
3人とも国会へ戻ってきた。
ただし、今回の選挙では、それまでにない質問を受けることが増えていた。
VOICEである。
「VOICEの市民会議についてどう考えますか?」
「投票機能の拡張に賛成ですか?」
「政府の監督を強めるべきですか?」
街頭演説後に有権者から直接聞かれる。
ネット討論会でも質問が来る。
候補者アンケートにも項目が入る。
三浦は当然、
「VOICEはもっと育てるべきです」
と答えた。
それが自分の看板政策なのだから当然だった。
一方、明確な反VOICEを掲げる候補者も一部にはいた。
しかし当選可能性の高い主要政党の候補ほど、妙に曖昧な答え方をする傾向があった。
「市民参加は大切ですが、慎重な制度設計も必要です」
「利便性と安全性の双方を検討すべきです」
「今後の運用を見ながら判断します」
賛成なのか反対なのか分からない。
それには理由があった。
この時点のVOICEは、選挙を左右するほど大きな争点ではない。
税金が安くなるわけでもない。
給料が上がるわけでもない。
年金が増えるわけでもない。
国民生活へ直接影響する政策ではなかった。
ただし、利用している人の多くは好意的に見ている。
だから反対して票を失う危険はある。
かといって熱烈に推進しても、それだけで大量の票を得られるほどでもない。
強く反対する少数派もいる。
つまり政治家にとっては、
触らなくてもよいなら、触らないほうが安全な争点だった。
国民の感情は移ろいやすい。
今は歓迎されていても、何か大きな問題が起きれば一気に逆風になるかもしれない。
多くの候補者は、そう考えていた。
*
当選後。
三浦が議員宿舎へ戻った夜、携帯電話が鳴った。
村田だった。
2人は、秘書が近くにいるときにはほとんど直接連絡を取らない。
「もしもし」
『戻ったか』
「はい。さっき宿舎に」
『そうか』
少し雑談したあと、村田が声を落とした。
『高山は、しばらくVOICEには関われなくなると思う』
三浦はベッドから体を起こした。
「どうしてです?」
『次の内閣で政府に入る』
「閣僚?」
『いや。外務副大臣だろう』
「副大臣?」
三浦は驚いた。
「いきなりですか。ずいぶん出世ですね」
『外交畑では前から評価されていたからな』
「情報の確度は?」
『かなり高い』
「どこからです?」
『うちの派閥は外務畑が多い。上から降りてきた話だ』
三浦は少し笑った。
「村田さんも高山さんを推したんじゃないですか?」
一瞬間があった。
『少しだけな』
「やっぱり」
『人物について聞かれたから、政策能力はあると答えただけだ』
「お得意の印象操作ですね」
『そこまでじゃない』
「そういうことにしときます」
村田は否定したが、三浦には何となく分かった。
高山をVOICEから遠ざけるには、デジタル政策から引き離せばいい。
外交の重要ポストへ送る。
高山本人にとっても栄転である。
誰も損をしない。
――怖い人だな、この人も。
三浦は改めて思った。
*
数週間後。
内閣人事が発表された。
高山。
外務副大臣。
「本当だった」
三浦は一覧を眺めた。
そして、その数行上で目が止まった。
「え?」
もう一度見る。
内閣官房副長官 村田 良英――
「ちょっと待て」
三浦は画面へ顔を近づけた。
「村田さん、高山さんより中央に行ってんじゃねえか」
官房副長官は外務副大臣の直接の上司というわけではない。
だが政権中枢で各省庁や与党との調整に関わる立場である。
政治的な影響力でいえば、かなり大きい。
ここまで首相周辺から評価されていたのなら、村田にさまざまな情報が集まることにも納得がいく。
「次、総務大臣とか行くんじゃないか……」
三浦はつぶやいた。
自分には、政府入りの話はまったく来なかった。
「うん」
少し考えた。
「自己演出、順調」
そういうことにした。
***
8月。
VOICEに、市民会議と投票を支援する機能が正式に追加された。
そして最初のテーマとして選ばれたのが、
VOICE内部の利用規約
だった。
国の法律を決めるわけではない。
税金を決めるわけでもない。
外交を決めるわけでもない。
VOICEという公共システムの中で、
自分たちはどんなルールで話すのか
を決める。
三浦たちにとっては、最初の実験として理想的なテーマだった。
原案はVOICE運営組織が提出した。
ただし、これまでVOICE上で行われてきた議論も大量に参考資料として添付された。
そのため、
「これ、あのスレッドで見た内容だ」
という項目も多かった。
*
市民会議の参加者は48人。
完全な無作為抽出ではない。
まず大きな母集団から無作為に候補者を選び、その中から、
年齢。
性別。
地域。
職業。
VOICEの利用頻度。
政治への関心度。
などが極端に偏らないよう調整された。
政治に詳しい人だけを集めない。
逆に、ほとんど政治に興味がない人も入れる。
VOICEを毎日使う人。
月に一度しか開かない人。
批判的な人。
好意的な人。
さまざまな人が選ばれた。
そこに専門家支援チームが付いた。
憲法。
情報法。
個人情報保護。
犯罪被害者支援。
更生支援。
SNS運営。
AI。
サイバーセキュリティ。
専門家は結論を決めない。
質問に答える。
論点を整理する。
必要な資料を示す。
それが役割だった。
賛成側の説明だけを聞くことも避けた。
一つの論点について、なるべく異なる立場から説明を受ける。
例えば投稿削除なら、
表現の自由を重視する立場。
被害を防ぐことを重視する立場。
双方から意見を聞いた。
*
会議は2か月続いた。
毎日集まるわけではない。
週末を中心に対面会議を開き、その間はVOICE上の専用空間で資料を読んだり質問したりする。
最初のころは、
「そんなもの常識で決めればいいでしょう」
と言っていた参加者もいた。
しかし議論を進めるほど、常識という言葉が当てにならないことが分かってきた。
「犯罪者を侮辱してはいけない」
と決める。
では「人殺し」という事実を指摘することは侮辱なのか。
「差別表現は禁止」
では宗教や文化への強い批判は差別なのか。
「虚偽情報は禁止」
では、後から間違いだと判明した善意の投稿は処罰するのか。
「AI生成物には表示義務」
では漢字の変換や文章校正までAI利用に含むのか。
一つ決めると、次の問題が出る。
48人の意見も何度も変わった。
一度決めかけた条文を、翌週取り消したこともある。
そのこと自体が、三浦には面白かった。
政治家なら、
「先週言ったことと違うじゃないか」
と批判される。
だから一度出した意見を簡単には変えられない。
しかしこの市民会議では、
説明を聞いて考えが変わったのであれば、変えてよい
ことが最初から確認されていた。
*
2か月後。
最終案が公表された。
ただし、完成版とは呼ばなかった。
文書の冒頭には、
「本規約は半年後に必ず再検証を行う」
と明記された。
それがVOICEらしいところだった。
市民48人が2か月間熟議したからといって、正しいとは限らない。
専門家が参加しても間違うことはある。
だが、それなら国会だって間違う。
政府だって間違う。
裁判だって後の時代に判断が変わることがある。
VOICEが違ったのは、
「間違えるかもしれない」
ことを制度の最初から認めていたことである。
失敗したら直す。
想定外の問題が起きたら、半年後に見直す。
必要なら半年を待たず、緊急修正を検討する。
政府組織には、
失敗を認めれば責任問題になる。
だから簡単には失敗と言えない。
そんな文化があった。
VOICEには、その感覚が薄かった。
むしろ、
一度も修正されない制度のほうが、本当に検証しているのか疑わしい
という考え方が広がり始めていた。
*
市民会議の提案が公開されてから2週間。
VOICE利用者による投票が行われた。
投票画面には、市民会議の最終案だけではなく、
主要な反対意見。
少数意見。
変更された条文。
未解決の論点。
も一緒に表示された。
単に、
賛成ですか、反対ですか
だけを聞くのではない。
何について投票しているのか、最低限分かるようにするためだった。
結果は賛成多数。
新しい規約は、2036年から正式運用されることになった。
*
正式な規約は100ページを超えた。
普通の利用者が全部読むことなど期待されていない。
法律と同じだった。
細かい判断を行う運営担当者や専門家が知っていればよい。
一般利用者向けには、内容を7つにまとめた。
名称は、
VOICEコメント7か条。
1.人ではなく、意見・政策・行動を批判してください。
2.脅迫、差別的侮辱、執拗な嫌がらせは禁止します。
3.他人の住所、電話番号、勤務先などを本人の同意なく公開しないでください。
4.事実を主張するときは、可能な範囲で根拠を示してください。
5.同じ内容を大量に投稿したり、集団で1人を攻撃したりしないでください。
6.AIによって生成・大幅加工した文章、画像などは、必要な場合その利用を表示してください。
7.違反だと思っても相手を攻撃せず、通報機能を利用してください。
利用者が最低限これだけ覚えていれば、通常利用では困らない。
細かな線引きは、100ページを超える規約と事例集で判断する。
そして半年後の見直しでは、さらに一歩進んだ仕組みが導入されることになった。
個別紛争を判断する組織
である。
それまでのVOICEでは、運営組織が、
ルールを作る。
ルールを執行する。
削除する。
アカウントを停止する。
そして、
「その処分は正しかったか」
という異議申し立てまで自分たちで判断していた。
三浦は以前から、
「警察と裁判所を同じ人がやってるようなものだ」
と気にしていた。
市民会議でも同じ指摘が出た。
そこで、正式な国家制度としての三権分立そのものではないが、その発想をVOICE内部へ取り入れることになった。
ルールを作る側。
実際に運営する側。
個別の処分が正しかったかを審査する側。
この3つを分ける。
例えば運営側が、
「この投稿は人格攻撃なので削除する」
と判断する。
投稿者が納得しなければ異議申し立てを行う。
そのとき、削除した運営担当者自身が最終判断をすることはできない。
別組織が審査する。
審査制度は、裁判員制度を参考にした。
少人数の市民と、法律・人権問題に詳しい専門家が組になる。
ただしVOICE上の紛争には、私生活や病歴、家族関係などの情報が含まれることがある。
そのため審査は原則非公開。
公開する判例的な事例については、個人を特定できない形へ加工する。
それでも、
「この程度の表現なら削除しない」
「これは明確な脅迫に当たる」
という判断の蓄積は公開した。
利用者にも、どこまでなら許されるのか少しずつ分かるようになる。
VOICEの中に、小さな立法、行政、司法のような役割分担が生まれ始めていた。
*
三浦は、この状態をしばらく維持したいと思っていた。
VOICE内部で自治を成功させる。
国民に、
自分たちで議論する。
自分たちで決める。
間違ったら自分たちで直す。
という経験を積んでもらう。
いきなり国の法律を国民投票で決める必要などない。
三浦の感覚では5年。
短くても3年。
それくらいは、この小さな自治を続けたかった。
政治家との正面衝突も避けたい。
高山の法案が教えてくれたことがある。
VOICEは巨大になり始めている。
だが、まだ政治から完全に独立しているわけではない。
政府が本気になれば、息の根を止める方法はいくつもある。
JPKIとの接続を切る。
予算を止める。
運営責任者を交代させる。
法律で機能追加を認可制にする。
どれか一つでも致命傷になり得る。
だから三浦には、次にやりたいことがあった。
まず本人認証基盤との接続を、時の政権の判断だけでは切れない仕組みにする。
VOICE運営組織の人事も、政府から距離を置かせる。
それを支える法的根拠を作る。
さらに可能であれば、財政についても単年度の政府予算だけに依存しない形へ変える。
そこまでできれば、ようやくVOICEは政治家の気分一つでは殺せない存在になる。
だが急いではいけない。
独立を急げば、
「政府から権限を奪おうとしている」
と警戒される。
遅すぎてもいけない。
高山のようにVOICEの本質に気づく政治家は、これから増える。
*
三浦にとって、高山が外務副大臣になったことは好都合だった。
外交。
安全保障。
同盟国との調整。
国際会議。
外国要人との会談。
政府の中でも特に重い仕事である。
そんな立場なら、
「VOICEのコメント削除基準がどうこう」
などという話に毎日関わっている暇はないだろう。
――今がチャンスだ。
三浦はそう思った。
ただし、一つ気になる。
高山が出世しすぎることだった。
外務副大臣ならまだいい。
その次に大臣。
さらに党幹部。
もし将来、デジタル庁を所管する立場にでもなれば厄介だった。
VOICEの認証。
予算。
人事。
全部に手が届く。
「さすがに総理は……」
三浦は一度そう考えた。
だが途中でやめた。
高山は45歳。
あと10年もすれば50代半ば。
決してあり得ない年齢ではない。
「10年後は分からんか……」
三浦は1人でつぶやいた。
VOICEを育てるのが早すぎれば、政治が警戒する。
遅すぎれば、高山たちが力を持つ。
ちょうどいい速度で育てなければならない。
しかもVOICEそのものは、三浦の都合など知らずに成長していく。
「頼むから、しばらく大人しく育ってくれよ」
三浦はVOICEの画面を見ながら、ため息をついた。
だが、その願いがあまり長く続かないことを、この時の三浦はまだ知らなかった。




