スキル《ランダムガチャ》を獲得しました!
「う……ううう……」
ぱちっ。
ぱちっ。
目を開けてみると――
なぜか可愛らしい女の子が、すぐ目の前に立っているんですけどおおお???!!!
「!!!」
「ふふっ、人間よ! ようやく目を覚ましたか!」
「え……? あっ……」
この話し方……どう考えても変な奴だ。
「私はガチャの神! 名はカミカゼ!」
神?
ま、まさか、俺が最後に引き当てた《異世界行きトラックフィギュア》はガチャの神が作ってこっそりあのマシンに入れたもので、それを引き当てた人たちは全員、本物の異世界行きトラックにはねられて異世界へ行ってしまったから情報がほとんどなくて、俺もあれを引き当てたせいでトラックにはねられ、ここへ連れてこられた……なんてことはないよな?????
「お前、今『ま、まさか、俺が最後に引き当てた《異世界行きトラックフィギュア》はガチャの神が作ってこっそりあのマシンに入れたもので、それを引き当てた人たちは全員、本物の異世界行きトラックにはねられて異世界へ行ってしまったから情報がほとんどなくて、俺もあれを引き当てたせいでトラックにはねられ、ここへ連れてこられた……なんてことはないよな?????』と思ったな!」
考えていることを読まれた……!
「まあ、ほとんど正解だ。ただ、一つだけ間違っている。お前以外の者たちは、全員そのまま死んでしまった! お前はたまたま運がよかっただけだ」
……え?
それって、俺も死ぬところだったってことか??
「どうしてそんな危険なものを作ったんですか!!」
「……なんとなく……面白そうだったから?」
神のくせに、人間への慈愛なんて欠片も持ち合わせていないらしい……!
「まあ、何はともあれ、お前は異世界へ行けるのだからよいではないか!」
「……ま、まあ、それはそうですけど」
「よし! それでは、このガチャの神である私がお前にスキル《ランダムガチャ》を授けてやろう! ありがたく受け取るがよい!」
スキル……? ランダムガチャ……?
俺、本当に異世界へ行くのか……?
「では、やることも終わったし……バイバ~イ!」
ゴスッ!
ガチャの神が放った拳が、俺の顔面を正確に捉えた。
バタッ。
俺はそのまま意識を失い、その場に倒れた。
***
「ううう……」
ついに異世界へ来たのか……?
あのクソガチャ神、めちゃくちゃ力が強いじゃないか!
というか、殴って気絶させてから異世界へ送る必要があるのかよ……!
まあ、結果的にはよさそうなスキルを手に入れたし、別にいいけど。
ひとまず、この辺りを調べてみるか……。
それから三十分ほど周囲を歩き回り、いろいろな機能を調べてみた。
まず、ここが村からそれほど離れていない森だということが分かった。
そしてもう一つ。
俺のステータスが、完全に最弱レベルだということだ。
「ステータス」
そう唱えると、すぐに青く半透明な画面が目の前に現れた。
名前:カイト
年齢:十六歳
種族:人間
Lv:1
生命力:100
魔力:100
筋力:100
スキル:《ランダムガチャ》
どれも完全な初期値で、スキルも一つしかない。
ここで《ランダムガチャ》を選択すると……。
ピロリ~ン――
立体的なガチャマシンが宙に浮かび上がった。
『必要費用:銀貨一枚』
「…………」
今の俺は完全な無一文だ。
これではガチャを回すことすらできない。
こうなったら、村へ向かう以外に選択肢はないな……。
てくてく。
てくてく。
「到着だ~!」
幸い、村はかなり近かった。
少し歩いただけで、あっという間に到着することができた。
村の入口には、二人の門番が立っている。
「…………」
こちらを見ているようだったが、特に呼び止められることもなく、無事に通り抜けることができた。
それにしても……どうやって金を稼ごう?
物乞いでもしてみるか……。
そんなことを考えていると――
「おい、そこのお前」
門番の一人が俺に近づいてきた。
「……俺ですか?」
「何か困っているようだが、聞きたいことでもあるのか?」
!!! これはいい機会だ!
銀貨一枚くらい、もらえないか頼んでみよう。
「お金を持っていなくて……銀貨一枚だけ、いただけませんか?」
門番は少し考えると、袋から銀色の硬貨を一枚取り出し、俺に差し出した。
「俺の名前はガイルだ。あそこにいるのはブラム」
「何か困ったことがあったら、俺たちに話すといい」
「ありがとうございます!」
おおっ、いい人だな~。
こうして銀貨一枚を手に入れた俺は、路地裏へ移動してガチャを回すことにした。
すると、目の前に新しい表示が現れた。
『初回利用特典! 十回目までSRランク以上が100%確定!』
俺は迷うことなく、ガチャマシンに銀貨を投入した。
ピロリ~ン――
『EXランク《幸運》を獲得しました』
『今後のガチャから、SRランク以上の景品が100%排出されます』
おおおっ!!
完全にチートじゃないか……!
……でも。
これでもう、今の俺にできることはなくなった。
だったら……残された道は一つだけだ。
……冒険者ギルドへ行こう!




