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第47話『お披露目会の幕が上がる』

いつも『社畜OLの葛木萌、猫を助けて異世界へ!』をお読みいただきありがとうございます!ついに開いた会場の扉!ライダにぃに特製の可愛い動物バルーンに思わずはしゃいでしまった萌ちゃんですが、そこは元社畜、一瞬で「ビジネス淑女モード」に切り替えます。しかし、遠くからはあの意地悪な家庭教師の不穏な視線が……。そんな中、階段を上る萌ちゃんの足元に、とっても綺麗なサプライズが舞い降ります!それでは、第47話どうぞ!

ジント様のエスコートに導かれ、私が

一歩を踏み出したその瞬間。

会場の大きな扉が、重厚な音を立ててゆっくりと左右に開き始めた。


次の瞬間、私の目に飛び込んできたのは、好奇心をどこまでも刺激する信じられない光景だった。


(な、何これ……! めちゃくちゃ可愛いもので埋め尽くされてるーーー!?)


そこに広がっていたのは、格式高い貴族のパーティー会場……というよりも、絵本の世界から飛び出してきたような夢の空間だった。天井で眩しく輝く豪華なシャンデリア。そのすぐ横には、なんと

可愛い動物たちのバルーンアートが、

まるでふわふわと空を飛ぶようにして吊るされていたのだ。


よく見ると、猫やうさぎ、小鳥など、

女の子が大好きな動物たちが風船で見事に形作られている。


(嘘でしょ……!? ライダにぃに、手がボロボロになるまで絆創膏だらけにして頑張ってたのって、まさかこれを全部手作りしてたからなの!? 天才職人すぎない!?)


中身がアラサー女子の私ですら大興奮してしまうほどのクオリティだ。3歳児の肉体を持つ私が、この誘惑に耐えられるはずもなかった。


「わぁ……っ! おかあたま、みてーーーっ! しゃんでりあの横に、うちゃちゃんがいるよーっ! とっても可愛いでちゅーーーっ!!」


私は思わずお母様の手を引っ張りながら、ちっちゃな指で天井を指さして声を上げてしまった。


(……って、やばい!! 淑女としたことが、あまりの可愛さに本能で思いっきりはしゃいじゃったわよーーー!!)


ハッと我に返って冷や汗が流れる。


(でも、これはしょうがなくない!? だって、3歳児の視界にこんなに可愛いものが敷き詰められてたら、誰だってはしゃいじゃうわよ! 元社畜だって限界だわよ!)


だけど、ここで泣き言を言っていても始まらない。私はすぐさま脳内に「ビジネスモード(淑女モード)」のスイッチをパチリと入れた。


一瞬にして表情を切り替え、まるで最初から演出の一部だったかのように、何事もなかったかのように、上品でニッコリとした美しい微笑みを顔に浮かべる。


ふんわりとドレスの裾を揺らしながら、絶対に顔を崩さないようにキープした。そんな私の様子を、会場の遠くの方から見つめる影があった。


あのスパルタ家庭教師の女性が、扇子で口元を隠しながらくすくすと意地悪そうに笑っている。


「ふん、やっぱり出来損ないのエルフは、目新しい好奇心には勝てなかったようね。……それにしても、何であの尊き王族であるジント様まで手玉に取っているのかしら。なんて憎たらしい

ガキ……。あのお高くとまった顔を、

何かで悲しませることはできないかしらね? ――そう、本番で大恥をかくような、ちょっとした怪我でもいいのだけれど……」


家庭教師の女性は、ぶつぶつと周囲に聞こえない声で嫌みを溢しながら、目を

ギラつかせて良からぬことを企んでいるようだった。


元社畜の危険察知アンテナがピピッと反応して、私はわずかに視線をそちらに向ける。だけど、そんな不穏な空気を和らげるように、私の手を引くジント様が優しく声をかけてくれた。


「さあ、萌。ここからは少し階段があるから、足元に気をつけるんだよ。私が

しっかり支えているから、ゆっくり登りなさい」


「あぅ、ありがとじゅます、ジント様」


ジント様は私の小さな手をしっかりと握り直しながら、エスコートの手を緩めない。すると、私たちの後ろを歩いていたライダにぃにが、何やら得意げな顔でくすくすと含み笑いをした。


「ふっふー、萌。俺のサプライズは、

まだ天井のバルーンだけじゃねぇぞ? もっともっと、萌が喜ぶことを仕込んであるからな!」


「ふぇ……?」


にぃにの言葉に首を傾げながら、ジント様に支えられてゆっくりと階段を上り始める。その時、ふと視線を下に向けると、信じられないほど綺麗なものが目に入った。


「ん、んちょ……? あれぇ、ちょうちょさんがいますわ……!」


私の足元を、ひらひらと舞う小さな影。それは、紫色をベースに、鮮やかな青と白が美しく組み合わされた、幻想的な光を放つ蝶々たちだった。


一匹や二匹ではない。たくさんの美しい蝶々たちが私の足元に集まり、まるで

「転ばないようにね」と言わんばかりに、小さな羽をパタパタと動かして私の階段の一歩一歩を優しく支えてくれているように見えたのだ。


「ん? もしかして、私を支えてくれるの……? ちょうちょさん、ありがとぉ……!」


ライダにぃにの極上のサプライズに胸を躍らせながら、私は不思議な蝶々たちに見守られ、完璧な所作で階段を上り進めていくのだった。


――次回、壇上に上がった萌の反応やみんなの印象について語ります。

第47話をお読みいただきありがとうございました!ライダにぃにのサプライズの後半戦、まさかの幻想的な「紫・青・白の蝶々たち」のエスコートでしたね!お騒がせな意地悪家庭教師の影もありますが、にぃにの愛の蝶々たちに守られた萌ちゃんには、そんな嫌がらせなんて一切通用しなさそうです!本文の最後にもありました通り、次回はついに壇上に上がった萌ちゃんの様子をお届けします。「ライダにぃにのサプライズが素敵すぎる!」「次回の壇上での姿が楽しみ!」と思ってくださった方は、ぜひ下の【☆☆☆☆☆】の評価やブックマークで応援していただけると、毎日の執筆の大きな励みになります!次回の更新もお楽しみに!

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