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第146話:エルフの里じゃ絶対見られない絶景! 初めての飛空艇と空の旅に、本物のお母様が大興奮です!

前回の第145話では、ヴィンテ・ラジ公爵邸に帰還し

お屋敷の大きさに圧倒されるルミエラお母様を最高の

ドレスと贅沢料理でおもてなししました!


さらに歓迎会の裏では、お父様とお兄様たちが国家予算規模の規格外な遠征準備をサラリと決定し……!?


今回の第146話では、ついに遠征当日!


お屋敷の外に出ると、そこには空を覆うほどの伝説の

「超大型魔導飛空艇」が浮かんでいました。


驚くルミエラお母様の前で、お父様(ジント様)が指をパチンと鳴らした瞬間、一瞬で船内へ転移!


動き出した飛空艇の窓から広がる、エルフの里では絶対に絶対に見られなかった大空の絶景に、ルミエラお母様と萌ちゃんは大興奮! みちゃーれもドヤ顔でナビを開始して……!?


圧倒的なスケールの旅立ちと、お母様のキラキラした笑顔に癒やされる最新回です!

 すっきりと晴れ渡った翌朝。





 贅沢な朝食をいただいた私たちは

世界樹の森への遠征へ出発するため

ヴィンテ・ラジ公爵邸の広大な前庭へと集まっていた。





「さあ、ルミエラさん。上を見てごらんなさい」







 我が家のお母様に促され、ルミエラ

お母様が恐る恐る頭上を見上げる。






私もルミエラお母様の腕の中から

いっしょに青空を仰ぎ見た。






「――っ!?」





 ルミエラお母様が息を呑み、美しい両手で思わず口元を押さえた。






 そこには、太陽の光を浴びて白銀色に輝く、信じられないほど巨大な『船』が浮かんでいた。





 それは船というよりも、空飛ぶ巨大な要塞か、あるいは豪華なお城そのものだ。





船体に刻まれた公爵家の紋章が誇らしげに輝き、無数の魔導エンジンが静かに

しかし力強く駆動する音を響かせている。






「な、なんですか、あの大きな船は……っ!? 空に、島が浮いているのかと思いました……!」






 ルミエラお母様は信じられないものを見る目で、空に浮かぶ巨船を見つめて

いる。





エルフの里の鬱蒼とした木々の隙間から狭い空しか見てこなかった彼女に

とって、空を覆い尽くすほどの人工物が浮かんでいる光景は、衝撃以外の何物でもないだろう。






「ふむ、火入れは完璧なようだな」






 お父様――ジント様が、浮遊する魔導飛空艇を見上げて満足そうに頷いた。






 ルミエラお母様が

「あの、どうやってあそこまで登るの

でしょうか? 梯子か何かを……」

とキョロキョロと辺りを見回した

その時だった。






 ジント様が不敵に微笑み、右手の指をパチン、と小さく鳴らした。






 次の瞬間、フワリと体が浮くような

感覚と共に、一瞬だけ視界が真っ白な光に包まれる。






 ルミエラお母様が「ひゃあ!?」

と声を上げて目を瞑り、再びパッと目を開けたときには――私たちはすでに

どこか別の場所に立っていた。






 足元にあるのは前庭の芝生ではなく、極上の赤絨毯。






 周囲を見渡せば、クリスタルの

シャンデリアが眩しく輝き、壁一面が

頑丈な魔導ガラスで覆われた、圧倒的に広々とした空間だった。






「え……? ええっ!? ここは……どこ

ですか!?」






 ルミエラお母様が混乱してパニックになりかけると、アレク兄様が眼鏡をクイと上げて冷静に告げた。






「飛空艇の最上階にある、展望メイン

サロンですよ。


ジントの最上位転移魔法によって

庭から一瞬で船内へお連れしたのです。

タラップを登るなど時間の無駄です

からね」






「て、転移魔法……! そんな一国に

一人いるかどうかの高等魔法を

こんな風に……っ」






 ルミエラお母様はジント様の規格外

すぎる実力に、再び顎が外れそうなほど驚いている。






「みゅふふー! すごいみゅ! お空の上だみゅ!」






 私がルミエラお母様の腕の中で

ジタバタと喜ぶと、みちゃーれも操舵席のほうへタタタッと走っていき

「僕のナビに合わせるにゃッ!」と

ばかりに、ふかふかの操舵士用特等席にドカッと座ってドヤ顔を決めていた。





「出発だ。面舵一杯、世界樹の森へ舵を取れ」






 ジント様が静かに命じると、巨大な

飛空艇は振動一つなく、滑らかに大空へと加速を始めた。





「ルミエラさん、萌ちゃん、窓の外を見てごらんなさい。素晴らしい景色ですよ」





 我が家のお母様に手招きされ

ルミエラお母様は恐る恐る大きなガラス窓へと近づいた。





私もその胸に抱かれながら、いっしょに外を覗き込む。





「わぁぁ……!」





 ルミエラお母様の口から、感嘆の吐息が漏れた。





 窓の外には、見渡す限りの大絶景が広がっていた。






 眼下には、ヴィンテ・ラジ公爵領の

美しい街並みや緑豊かな田園風景が

まるで精密なミニチュアのように

広がっている。




さらに遠くを見れば、うっすらと雲海が広がり、太陽の光が乱反射して七色の

虹の帯を作っていた。






「綺麗……本当に、なんて綺麗で広い世界なのでしょう……っ」






 ルミエラお母様の瞳が、まるで子供のようにキラキラと輝き始めた。






 エルフの里という狭く冷酷な世界に

閉じ込められ、日陰者として不当に

冷遇されてきた彼女にとって、この遮るもののない広大な青空と美しい大陸の

景色は、本当の意味での『世界の広さ』を教えてくれるものだった。






「エルフの里じゃ、絶対にこんな絶景

見られなかったみゅ! お母様、もう自由なんだみゅ!」






 私が胸に頭を擦りつけて鳴くと

ルミエラお母様はポロポロと嬉し涙を

流しながら、私を強く抱きしめてくれた。






「ええ、ええ……! 萌ちゃん、本当に

そうね……! 私、こんなに幸せでいいのかしら……っ」






「もちろんですとも。


さあ、世界樹の森までは少し時間がかかります。


サロンのふかふかのソファーで、特製のハーブティーとスイーツを楽しみ

ながら、贅沢な空の旅を楽しみましょう」





 我が家のお母様が優しく微笑み、贅沢なもてなしが次々と運ばれてくる。






 ライダ兄様は窓の外を見ながら

「邪魔な飛行魔獣が来たら、俺が甲板から全部叩き落としてやりますから安心してください!」と頼もしく(物騒に)

笑っている。







 不当な扱いを受けてきた本当の

お母様を、公爵家はどこまでも高く

どこまでも美しい世界へと連れ出していく。






 精霊王みちゃーれのドヤ顔な

ナビゲーションの元、伝説の魔導飛空艇は、萌ちゃんを元の姿に戻すための

秘境『世界樹の森』へと、真っ直ぐに

突き進んでいくのだった。


(第146話 終わり)

第146話をお読みいただき、ありがとうございました!


ついに伝説の超大型魔導飛空艇が発進しました!


お屋敷の上に浮かぶ島のような巨船のビジュアル

想像するだけでロマンが止まりませんね。


そして、お父様(ジント様)が指をパチンと鳴らすだけで一瞬で最上階の展望サロンへ転移させてしまう

シーン、格好良すぎて痺れました!


階段を登るのが面倒だからと最高位の転移魔法を使う

公 爵家の規格外っぷり、これぞなろうの醍醐味です

(笑)。


そして、窓の外に広がる雲海と大陸の絶景を見た

ルミエラお母様のリアクションには胸がジーンとしました。


狭くて閉鎖的なエルフの里で冷遇されていた彼女が

こうして大空の上で「世界ってこんなに広くて綺麗なんだ」と涙を流して感動する姿は、本当に救われますよね。


萌ちゃんを抱きしめながらはしゃぐ姿が最高に

可愛かったです!



操舵席の特等席で偉そうにドヤ顔を決めているみちゃーれも相変わらず癒やしです(笑)。


次回、飛空艇はいよいよ前人未到の「世界樹の森」の結界へと到達します! みちゃーれのナビで無事に結界を突破できるのか!?


飛空艇の旅立ちにワクワクした!お母様が笑顔になって良かった!という方は、ぜひブックマークや評価(☆☆☆☆☆)で応援していただけると嬉しいです!

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