第11話卵から声がする
いつも応援ありがとうございます!第10話では魔力暴走で気絶してしまった萌ちゃんですが、無事に目を覚ますことができるのでしょうか?そして謎の桜色ゴールドの卵の行方は……。第11話もどうぞお楽しみください!
私は気を失っていたのだろうか、
目覚めるとそこにはみんなが心配そうに私を見守っていた。
「んにゅーっみんにゃどーちたんでちゅか?わたち元気でちゅよ?」
私は何故ベットにいるのか分からなかったが、わかるのは私を心配そうしていることだ。
「萌ちゃん、?良かった!萌ちゃん目を覚ましたんだね!一時的に高熱を出したんだから」
お母様は嬉そうに涙を零しながら頭を撫でてくれた。
「萌良かったよぉ目覚ましてくれたよぉ、自分で食べたかったよねご飯」
お父様は子供みたいにわんわん泣いているけど、ご飯を自分で食べたかったの
正解だよ。
「はぁ……良かった……心配したんだからね萌ちゃん、卵はもえちゃんの横に置いてあるよ」
アレク兄様も安心してくれたようで卵は私の横に置いてあるみたい。
「萌良かったな!熱下がって、心配したんだからいっぱい飯食えよ」
ライダは元気に食事を持ってきて
くれた。
「うーんとそれでなんだけどーもえちゃん、この桜色のゴールドの卵は萌ちゃんの魔力でできたものだけど」
「そうなんちゅでつか?たまごしゃん…みちゃーれ早く出てきてね」「ん?ミチャーレって卵の名前か?萌」
「うん!名前付けたらよろこふと思ってぇ、早く産まれないかな?」
萌がそう言ってちいさな手で卵の表面をぽんぽんと優しく叩いた、
その時だった。
萌の言葉に応えるように、桜色のゴールドの卵が『ぷるるんっ』と可愛らしく横に揺れたのだ。
「わあ! たまごしゃんが動いたじょ!」萌が目を輝かせると、卵は嬉しそうに
『ぽんっ、ぽんっ』とベッドの上で小さく跳ねてみせる。
「うおっ!? 卵が意思を持ってるみたいに動いたぞ!?」ライダが持ってきた
お盆をカタカタ鳴らしながら叫ぶ。
「本当に萌ちゃんの言うことが分かっているみたいだね。……やはり、萌ちゃんの純粋な魔力に共鳴しているんだ」
アレク兄様が感心したように顎に手を当てて呟いた。
「あ、そうだ萌! 熱が下がったばかりだからな、お母様と一緒に特製の栄養スープ作ってきたんだ。ほら、飲め!」
ライダが優しくスプーンですくって、萌の口元に差し出してくれた。
お父様とお母様も「これなら元気になるよ」と優しく微笑んでいる。
「わーい、ご飯しゃん! あむっ……」
元気に一口食べた萌だったが、
次の瞬間、お顔がキュッと引きつった。「……にゃ、にゃあ……にがいっ!!
にがいちゅぅーーーっ!!」幼児化している萌の舌には、体を気遣って入れられた薬草の苦味が強すぎたのだ。
涙目になってべーっと舌を出す萌。
「ええっ!? 苦かったか!? ごめん萌、よく効く薬草が詰まったスープが苦い
とは思わなかったんだ……!」
ライダが慌ててスプーンを引っ込める。
「こらライダ! 萌ちゃんはまだ小さいんだから、もっと甘くしてあげないと駄目じゃないか!」アレク兄様がすぐに
ライダを叱り、お父様とお母様も大慌てで甘いお水やお菓子を探しに走り出す。
部屋の中はまたしても大騒ぎだ。
すると、萌の「にがい」という声に反応したのか、横にいた卵――ミチャーレが激しく『ブルブルブルッ』と
震え出した。
(――しゅじゅさまを、いじめるなーっ!)「にゅっ?」萌の頭の中に、
怒ったような可愛い子供の声が響く。
次の瞬間、卵から桜色の光がポワッと放たれ、ライダが持っていたスープのお椀を包み込んだ。
「うわっ!? スープが光った!?」光が消えたあと、スープからはなぜか、とっても甘くて香ばしい焼き菓子のようないい匂いが漂ってきた。
ミチャーレの魔力で、苦いスープが萌の食べやすい「甘くて美味しいスープ」に変化してしまったみたい。
卵はドヤ顔をするように、ベッドの上でふんぞり返っている。「たまごしゃん……みちゃーれ、ありがとうっ!」
萌がにっこり笑って卵を抱きしめると、卵は嬉しそうにポカポカと
温かくなった。
苦いスープを甘く変えてくれた
ミチャーレ。この不思議な相棒と
一緒に、萌の「
誰にも縛られない自由気ままな旅」が
本当に始まるのは、もうすぐのこと
だった
ここまで読んでいただきありがとうございます!ライダ特製の栄養スープ、萌ちゃんにはちょっと苦すぎたようです笑笑。 お兄様たちの大慌てな様子が目に浮かびますね。そして萌ちゃんのためにスープを甘くしちゃうミチャーレ、有能すぎます……!面白いと思ってくださったら、ぜひブックマークや評価(星をポチッと!)で応援よろしくお願いします!




