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第113話『日替わりガチャの特権! 天使な三姉妹と行く市場巡りは、食べ歩きと愛されハプニングの連続です!』

いつもお読みいただきありがとうございます!

萌ちゃんを助けるため、ちゃんとお父様とお母様の許しを得て旅立ったジント様、アレクにい様、ライダにい様。

ですが、お屋敷で帰りを待っていたご両親は、子供たちの身が心配で心配でどうしても待っていられなくなり

後を追いかけてまさかの市場へ到着してしまい!?

深い親心と、あまりにもビジュアルが渋滞した我が子

たちとの衝撃のすれ違いに大注目の第113話です!どうぞお楽しみください!

「さあ萌ちゃん、次はあっちの大きな市場の方に行ってみよう!」


 お団子ヘアを元気に揺らし、つい先

ほどまで豪快なガニ股を披露していたとは思えないほど愛らしい内股ポーズで

ライダにい様(見た目は元気なフリル

スカート美少女)が私のいるポケットを覗き込んできた。 



私はジント様の胸ポケットから、うさぎの長い耳をパタパタと揺らす。


(うん、ライダにい様の切り替えの早さはさすがだわ! でも中身はゴリゴリの

武闘派騎士様なんだよね……うん、気にしたら負け!) 



広場を抜けると、色とりどりのテントがひしめき合い、美味しそうな匂いが

あちこちから漂ってくる活気溢れる市場へと辿り着いた。 



焼き立ての香ばしいお肉の匂い、甘い果物の香り……前世が社畜OLだった私の胃袋が、うさぎの体を通してきゅるると

可愛い音を立てる。



「おや、萌ちゃんはお腹が空いてしまったのかな? よし、何か美味しいものを買いに行こうか」 



金髪ツインテールをエレガントになびかせ、薄ピンクの令嬢ドレスの裾を上品に揺らしながら、婚約者のジント様が

ぷにぷにの頬を緩めて微笑む。 



案の定、私たちが歩くたびに、市場の

露店商のおじさんや買い物客たちが「……ッ!?」と息を呑み、まるで

モーセの海割りのように道が開けていく。



「い、いらっしゃい……! おお、なんて可愛いお嬢ちゃんんだ。うちは新鮮な

果物を使った焼き菓子を売ってるんだが、どうだい?」 



ガタイのいい髭面の露店のおじさんが

ジント様たちの姿を見た瞬間に顔を

真っ赤にして、デレデレの声を絞り出した。



「わあ、すっごく美味しそう! ねぇジント、アレク、萌ちゃんにこれ食べさせてあげたい!」 



ライダにい様がお団子頭を弾ませ

お菓子を指差してあざとくおねだりを

する。



その瞬間、おじさんの理性が消し飛んだ。



「お、おう! 全部もっていきな!

いや、おじさんからのプレゼントだ

お金なんていらねえよぉ!」




「みゃ〜(また被害者が一人増えたみゃお……)」 




足元でトコトコついてきていた猫のみちゃーれが、完全に呆れ果てた遠い目で

肉球をペロペロと舐め始める。




 だが、これはほんの序の口に過ぎ

なかった。



「ちょっとお嬢ちゃんたち! うちの焼き鳥も食べておくれ! 特製のタレだよ!」



「こっちのみずみずしい果物も持って

いきな! 妖精さんみたいなお嬢ちゃん

たちにぴったりだ!」




「ひゃあ、お揃いのリボンが似合ってて可愛すぎるわぁ! このクッキーもあげる!」 




一本の露店通りを歩くだけで、周囲の店主たちが我先にと商品を差し出してくるのだ。 



ジント様は薄ピンクのドレスのスカートを器用に袋のようにして受け止め

アレクにい様はワンピースの裾を広げ

ライダにい様に至っては両腕いっぱいに抱えきれないほどの串焼きや串団子

果物を抱え込んでいる。




(ひゃあああ! 美少女三姉妹の可愛さの破壊力が強すぎて、市場の経済がバグってるよぉぉぉ! 貢がれすぎ、貰いすぎですってみんな!) 



萌え袖の手で一生懸命に食べ物を抱える3人のもぐもぐショタ美少女の姿に

市場の大人たちはメロメロの限界突破状態。 



そんな中、私はジント様の胸ポケット

から、ふと大通りの向こうの地面が

「キラキラ」と光っているのを見つけた。



(あ、またキラキラを発見! ライダにい様、あっちの露店の陰に行ってみたいです!) 



私がうさぎの耳をパタパタさせて示すと、ライダにい様は「まかせろ!」と

両腕いっぱいの食べ物を抱えたまま

トコトコとそちらへ歩く。



 路地の隙間のキラキラに私が短い前足で触れると、シュウゥゥと温かい光が

吸い込まれた。



『ピンポン♪ 探索ポイントを発見しました。あなた様の魔力値が【0.1】上昇しました』



『ピンポンパンポーン。市場での愛されハプニング(大量の貢ぎ物獲得)を解決(?)いたしました。

魔力値が【1】上昇しました』



(よしっ! また魔力が1.1上がったわ! この調子なら完璧な美男子に戻るのも

すぐかも!)




 のほほんと魔力回収が捗ることに私がうさぎの体で喜んでいた、まさにその時。 



市場の喧騒を切り裂くように、聞き覚えのある焦りきった大声が響き渡った。



「――アレク! ライダ! ジント殿!

無事なのかーーーっ!」



「お屋敷で待っていたんだけど、どうしても心配で、もう帰ってくるのが待っていられなくて追いかけてきちゃったわよ……って、ええっ!?」




 人混みをかき分けて血相を変えて

走ってきたのは、私とアレクにい様

ライダにい様のお父様とお母様だった。



萌を助けに行くという彼らを、ちゃんとお屋敷で許しを出して送り出してくれたご両親。



けれど、やっぱり我が子たちの身が心配で心配でたまらず、お屋敷で待っていられなくなってここまで全力で後を追いかけてきてくれたのだ。



「あ、お父様とお母様だ。僕たちの帰りが待てなくて、お屋敷から追ってきてくれたんだね」



「うわ、まずいぞ。萌ちゃんを助けにいく許可はもらったけど、今はこんな姿

(フリフリドレスの美少女)だから

見つかったら説明が……」 



アレクにい様とライダにい様が焦った顔を浮かべるが、時すでに遅し。



 お父様とお母様の鋭い視線が、市場の真ん中で大量の食べ物を抱えてフリーズしている、ツインテ・ポニテ・お団子

ヘアの『ドレス姿の美少女三姉妹』を

完璧に捉えてしまった。



「……え?」



「……あら?」 



お父様とお母様の動きがピタッと

止まる。



 心配して追いついた我が子たちの前にいるのは、どう見ても見覚えのない

国宝級に可愛いエルフの幼女三姉妹。



しかも一人はドレス姿でガニ股気味に

食べ物を抱えている。



「お義父様、お義母様、お久しぶりです。萌ちゃんは私たちがしっかりお守りしていますよ」 



金髪ツインテールを揺らしながら

ジント様がぶかぶかのピンクの袖から

小さな手を振り、さらに胸ポケットの

私(白うさぎ)をそっと指差して

品よく挨拶をした。 




その声、中身は完全に高潔なる騎士に

して萌の婚約者、ジント様のもので

ある。



「「――――はぇっっ!?!? !?!?」」 



お父様とお母様の、本日一番の絶叫が

市場に響き渡った。 



立派に送り出したはずの息子たちの声を発する謎のサックスブルーワンピ美少女(アレク)とガニ股お団子美少女

(ライダ)、そして娘の婚約者の声で

喋る金髪ツインテール美少女(ジント様)を前に、お二人の頭は完全に

大パニックを起こしてショートする音が聞こえた気がした。



(ひゃあああ! 予想通りの大混乱だよぉぉぉ! 萌を助けに行く許しはちゃんと

貰ってたけど、まさか全員ドレス姿の

美少女になって市場で食い倒れてるなんて、お父様お母様への言い訳、一体どうすればいいのよぉぉぉ!!)



 日替わり変身ループ2日目。 



市場での食べ歩きと魔力上げののほほん旅は、心配で待っていられずにお屋敷

から追いかけてきた両親との衝撃的な

遭遇という、最大の大爆発ハプニングへと突入していくのだった。

(第113話 終わり)

第113話をお読みいただきありがとうございました!

萌ちゃんを護衛するつもりが、すっかり市場の人々に

食べ物を貢がれてしまった美少女三姉妹。

そして、お屋敷で帰りを待っていられず、心配で血相を変えて追いかけてきてくれたご両親との遭遇シーンで

した!

「無事か!」と駆けつけた両親の目の前にいたのは

許可を出して送り出した息子たちと娘の大切な婚約者様が、全員フリルドレスの美幼女になって両手にお菓子を抱えているという、見事なシュール絵図です(笑)。

言い訳を考える萌ちゃんの苦労はまだまだ続きそう

です。

「待っていられなくて追ってきちゃうお父様お母様が

可愛い!」

「ジント様の挨拶のすれ違いが最高」と思ってくださった方は、ぜひブックマークや評価の【☆☆☆☆☆】で

応援していただけると励みになります!

次回もお楽しみに!

9月15日火曜日はおやすみ致します!

9月16日水曜日からまた再開致します

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