84話 モナってすげー……
〜前回のあらすじ〜
ごめん、忘れた_(:3 」∠)_
たしか……あっ!準備が完了してたような?
おはようございます。どうも、ケイです。
首がクッソ痛い。絶対昨日のシオンだな。痛すぎて左しか向けないもん。
「モナ、首が痛い」
「そうか。ほれ」
グキッ
「ぐぇ……!何すんだよ!?」
「治ったじゃろ?」
「え?あ!本当だ!ありがとう、モナ」
「うむ」
ビックリした……。グキッって言ったもんなぁ。
「ん……おはよう、ケイ、モナ」
「おはよう」
「おはようさん」
シオンが起きたみたいだ。やっぱりエルフは美人だよなぁ。寝起き姿も幻想的だ。……ヨダレさえ無ければ。
「シオン、ヨダレが垂れてるよ?」
「え?あ、本当だ。えへへ」
「ほれ、じゃれ合っとらんで顔を洗ってこい」
モナが割烹着を着て戻ってきた。あの一瞬で身支度を済ませ、着替えているなんて、どうやったんだよ……。毎朝思うがやっぱり不思議だ。
♢
朝の修行を終え水浴びをして戻ると、ちょうど朝食ができていた。朝食の美味しそうな香りが部屋中に広がり、食欲が刺激される。めっちゃ美味しそう!
「ケイ、食器を運ぶのを手伝ってくれ」
「任せろ!」
朝食はレタスとアボカドと生ハムのサラダ、豆の入ったトマトスープ、プレーンのオムレツ、自家製のヨーグルト、そしてパンだった。
朝の修行をして胃が起きているので、どんどん食べられる。この朝食美味しい!
「朝食美味しい!」
「フフッ、たんと食うのじゃぞ。食べんと大きくなれんからな」
「うん!」
「あ、このヨーグルト美味しい。今度ボクにも作り方教えて?」
「おお、そうじゃろう?これは自慢のヨーグルトなんじゃ。今度、一緒に作ろうな」
最高だね!自分一人だとなかなか作ろうなんて思わなかったからね。あ、俺は作ってないか。まあいいや。
食べ終わると、モナが魔法で一気に食器を洗う。いつ見ても凄いな……。食洗機とか絶対いらないな。っていうか、モナが今やっていることは化け物じみてる。魔法がある程度使えるようになったからわかるが、今わかるだけでも、皿を浮かせ、水を出し、スポンジで洗い、水で流し、乾燥させ、棚に戻す、という風に六行程はある。
普通、二つの魔法を同時に出す時は、同じ魔法でも、めっちゃ難しい。例えるなら、両手で文字を別々に書く、と言ったらわかりやすいかな?
今モナがやっているのは、両手両足と口を使い、異なる絵を同時に描いているようなものだ。
ありえないだろ?それを日に三回見てると、できるんじゃね?って思うけど、やっぱりできない。
しかも食後のお茶まで淹れてくれている。
モナってやっぱり凄いな……。
毎朝思うよね。あれが世界に8人しかいないB級冒険者か……。
あ、ついでに言うと、A級冒険者はギルドがほぼネタで作った階級らしい。前提条件が全てのギルドマスターからの推薦状と、ランクAの魔物の討伐(ランクAの魔物はこの世界の危機らしい。頭おかしい)、そして大陸全土の王の持つ王印それ自体をもらうこと、らしい。
無理だろ?
まずランクAの魔物が、発見されていない。この時点でA級になれる可能性がなくなった。
そして王印?あれは国で最も重要な、いわば国の誇りだ。王ですら一生触らずに終えることすらある。それを、王印を押してもらうのではなく、貰う?どうやったらそんな状況になるんだよ!
ちなみに今のはまだ一部で、まだ条件があるらしい。
な?無理だろ?
なので実質的に最上位はB級までしかない。
あ、タミアもB級だったよな。前にちょっとイジったらボッコボコにされたからな……。まあ、あれは俺が悪い。治してくれたし。
前にモナとタミアが模擬戦をする機会があった。どちらも実質最上位のB級。しかしモナはタミアを軽くあしらっていた。タミアは本気で戦い、周りの被害そっちのけだったみたいだ。それに対してモナは周りの被害をゼロにし、終始タミアを圧倒。立ち位置すら変えなかった。B級にも差はあるらしい。いや、モナが異常に強いのかな?
「ねぇ、モナ」
「なんじゃ?」
「なんでそんなに強いの?」
その「何言ってんだこいつ?」みたいな顔やめて!
「何を言っとんじゃ貴様?」
「本当に言われた!」
「別に強くはないじゃろ。確かに魔法で負ける気はせんが、魔法の効かない相手は?魔法を奪ってくる相手は?負ける気はせんが、絶対に勝てる勝負などない。そうじゃろう?」
「そんな相手がいるんだ……」
「まあ今のは一例じゃな。一番厄介だったやつは「神に魔法などきかん!」と言って筋肉のみで妾の魔法を弾いとったからな」
「……会いたくないね」
「……合わんほうがええじゃろう」
厄介とか以前に、会いたくない……。それ多分、モナが闘ったって言う神さまだよね?第8柱だっけ?絶対戦闘狂じゃん!戦闘狂と書いてバトルジャンキーじゃん!
俺の会った神さまは温厚でよかったー。アルプス一万尺しただけだからな。
「まあ、竜の里に行って自分の目で色々見てくるといい。竜の里の仙人とかもおるからな。倒してこい」
「マジで!?」
「マジで」
「仙人って……絶対強いよね?」
「うーーん。うーーーん。うーーーーーーーーーん」
え、そんなに悩むの?仙人だよ?
「……そこはかとなく微妙?まあ、妾が会ったやつは、じゃが」
「へ、へえ。そうなんだ」
まだ見ぬ仙人が可哀想に思えた。
「あ、そうじゃ。ほれ、紹介状じゃ。大切に持っていけ」
「お、ありがとうこざいます」
モナから紹介状の入った封筒を渡された。
あ、そうだ。
「モナ、魔力濃度が高すぎて身体が破裂するらしいんだけど、何か対処法とかあるかな?」
「うーむ、そうじゃな……。いや、自分で探すのじゃ。何でもかんでも教えるのも、何も教えないくらい為にならんからな」
「うへぇ……。頑張ります」
「うむ!まあ濃度は段々高くなっていたはずじゃ」
「風に吹かれて濃度が変わったりしないかな?」
「あーーー、ハハハッ」
「笑っちゃったよ」
これは変化するらしいな。気をつけて慎重に進もう。
「わかった。ここからは自分で考えるよ。これからみんなに少し遠出することを伝えてくるね」
「わかった。気をつけるのじゃぞ」
「うん!いっています」
さて、じゃあみんなに遠出の報告と行こうか。
ウフフ_(:3 」∠)_ってね。




