面接ですか?勇者さま。
ベッドで横になって考える。
話した内容に問題は無かったのかどうか…。
シオンの 『 お嫁さん宣言 』 には驚いたけど、立ち位置の変更、、
、、、『 お嫁さん 』 から 『 妹 』 への誘導も上手く行った…はずだ。
ミヤもリカも関係に納得はしていないが、まだ大丈夫そうだ。
・・・問題はミオンだよね。
ミオンを見て思いついて、シオンの中の僕の立ち位置を、
『 お兄ちゃん 』 に格下げ?するのには成功した。
自分で 『 お嫁さん 』 と言い出したシオンは放っておいたら、
ずっと僕の 『 お嫁さん 』 を続けてしまうだろう。
それは事なきを得た。
…と、そこまでは良かったのだが、、、
シオンを説得するのに、ミオンが 『 好きと言ってくれた 』 事や、
『 付き合っている 』 事を話した。
とは言え、 『 シオンの代わりにミオンと婚約する 』 なんて一言も言っていない。
・・・のだが、、、
ミオンは僕から結婚の約束、 『 婚約 』 したと思っている…。
・・・なぜ??
話のどこかに問題が有ったはずなのだが、、分からない。
『 実はあの場に居て、理解していないのって僕だけ? 』
と言う悪い予感がするのだ。
ミオンが言った、
『・・・あ、あの・・・よ、宜しくお願いします…。』
僕は 『 シオンのお兄ちゃんを宜しくね♪ 』 と頼まれたのだと理解した。
だが実は 『 結婚宜しくね♪ 』 という意味だったのだとしたら…
『 任せてよっ! 』 って言ったのは不味かったどころの話しではない、、。
求婚されて受諾…要は『 結婚する 』と約束してしまった事に…。
だが、これだけは言える…僕はミオンに『 結婚しよう 』とは言っていない。
ミオンが話のどこから『 結婚 』という結論に至ったのか…が分からない。
あの時、ミヤとリカは鋭くミオンを睨んでいた、、。
ミヤとリカはどこに問題が有ったのか気付いていたのだろう。
良く考えても分からない事は聞くしかないか…聞こう!
隣のベッドで寝ているミヤに声を掛ける。
「ミヤ、起きてる?、ちょっといい?」
待ってましたとばかりに 『 パッ 』 っと目を開いたミヤが言う、、
「、、いいにゃ、フェンさま、、いつでも来てにゃ♡」
布団をパタパタ捲って 『 ワクワク 』 した目で見ている。
…ミヤ…一体、僕が何を 『 ちょっといい? 』 って聞いたと思ったのさ?
それに 『 来て 』 って、なぜ話すのにミヤのベッドに入らなきゃなの?
「ミヤ、聞きたい事が有るんだけど?」
…ミヤが 『 あー、そうですよね、どうせ。 』 という諦めた表情で聞き返す。
「聞きたい事ってなんにゃ?」
「ミオンの事なんだけど。」
ミヤは 『 やっぱり… 』 と理解の色を示す。
「ミオンがどうしたにゃ?」
「何でミオンはシオンの話しから、自分が求婚されてるんだって思ったの?」
「…僕はミオンに求婚した覚えも無いんだけど?」
「えっ?…フェンさま、、本当に分からないで言ってたんですか?」
ミヤは開いた口が塞がらない…。
ミヤは思っていたのだ。
フェンさまは、照れ隠しに 『 わざと 』 惚けた振りをしているのだ、、と。
・・・幾ら恋愛に疎いと言っても、あんな重要な話しにまで、
疎さを発揮する事ないじゃない?
・・・ミオン、、気の毒な娘にゃ…。
「フェンさま、ミオンじゃなくてシオンに言った事を思い出すにゃ。」
それ位は覚えている。
『 ミオンが好きと言ってくれた事 』
と、
『 ミオンと付き合っている事 』
だ。
シオンのお姉ちゃん思いの所を突いて、お姉ちゃんの為に、お嫁さんになるのは諦めてもらう…。
実際にシオンは 『 お兄ちゃん 』 で納得してくれた。
…何の問題もないのでは?
「今、何の問題も無い、って思ってるんじゃないかにゃ?」
・・・!?
「…なぜ、、分かったの?」
「そんな事だと思ったにゃ。」
「問題?…大有りにゃ!」
「どこに問題が?」
「フェンさま…ミオンはシオンのお姉ちゃんにゃ。」
「そうだよ。それが…?」
「フェンさま…ミオンもシオンも『真剣に』考えてるにゃにょ。」
「フェンさまはシオンに『仮の兄妹』、、『義妹』のつもりで
『妹になって』と話したつもりかもしれないけど、、」
「ミオンもシオンも『本当の関係』の事だと思っているのにゃ。」
「…えっ?、、良くないのかな?…だって僕は二人の事は本当の家族みたいに思っているよ?」
「その『みたいに』が問題なのにゃ。」
「フェンさまが幾ら『本当の家族』だと言っても、現実には『義理の家族』なのにゃ。」
「ミオンの立場に立って考えてみるにゃ…。」
「今回、フェンさまはシオンを『妹』にすると言ったにゃ。」
「それは『仮の』ではなく『本当の』妹だと二人は思ったにゃ。」
「…でも実際には今の状態では『本当の妹』ではないにゃ。」
…それはそうだよね?…実際に血は繋がっていないのだから。
「で、ここでミオンとシオンはフェンさまの言葉を本当に信じて真剣に考えたにゃ。」
「シオンが本当の妹になるには?…と。」
「その方法は…二つ有るにゃ。」
「一つは、フェンさまが、ミオン達の家の養子になる事にゃ。」
「でも…現実的ではないにゃ。」
「養子になったらシオンだけでなく、ミオンのお兄ちゃんにもなってしまうにゃ。」
「ミオンの『好き』という気持ちを踏みにじる事になるにゃ。」
「フェンさまの言った『ミオンと付き合ってる』にも矛盾しちゃうにゃ。」
「…と、いう事は、必然的に方法は『ただ一つ』に絞られるにゃ。」
「それを考えれば、フェンさまが幾ら『言ってない』と言った所で、
言ったのと同じ事なのにゃ。」
「・・・・!!」
・・・まさか?!
「シオンには、もう居るのにゃ、『本当のお姉ちゃん』が…」
・・・つまり、、、
「本当のお姉ちゃんとフェンさまが結婚すれば…」
「必然的にシオンには『本当のお兄ちゃん』が出来る、と。」
「まさか…そんな…」
「『シオンを妹に』と言い出したのもフェンさまですにゃ、、」
「そしてミオンと付き合っているとも言ったにゃ。」
「ミオンの確認の問い掛けにも『任せてよ!』って答えてたのもフェンさまですにゃ。」
・・・僕・・・なんて事を、、、。
「それを聞いたミオンは…泣いて『嬉しい』って言ってたにゃ。」
僕がシオンのお兄ちゃんになるのが、泣く程に嬉しいのかな?
、、、って不思議に思っていたけど…。
まさか僕との結婚の約束が嬉しくて感極まって泣いていたなんて…。
やっぱり『あの場』で理解していなかったのって僕だけだったんだ、、、。
「で、当然、ミオンとシオンの二人はフェンさまは『全て承知の上』で言ったと思っているにゃ。」
・・・そんな・・・。
更にミヤから批難とも取れる皮肉が飛ぶ。
「で、そんな事とは『知らなかった』フェンさまは…どうするつもりにゃ?」
…知らなかった、なんて理由が通る訳がない。
あんなに…泣く程、喜んでいたミオンに…『知らなかった』なんて言える訳もない…。
内心、困るには困ってはいるが、ミオンが結婚の約束を泣く程に
喜んでくれたのを知って、フェン自身も嬉しかった…。
・・・なのに、僕は・・・
「フェンさま。フェンさまの優しさは相手にとって、時に『残酷』なのにゃ。」
「周りの皆への気遣いは大切にゃけども…」
「気遣いのつもりで相手を傷付ける事も有るにゃ。」
「…あんなに喜んでいたミオンを悲しませるのは、、」
「幾らフェンさまとは言え、、、許せないにゃ。」
僕を『独り占めしたい』はずのミヤでさえ、結婚に反対せず、ミオンが気の毒だと言う。
実際に僕が悪いのだ…シオンの為、、と言いながら、今度はミオンを傷付ける所だったのだから、、、
…いや、このままでは確実にミオンが傷付く事になってしまうだろう。
ミヤから聞き、どうしてミオンと『結婚』なんて話しになったのか、は解った。
「解った上で…どうするか?」
『、、優しさは時に残酷だ、、』
『、、皆が悲しまないなんていうのは綺麗事だ、、』
と言われても譲れない。
皆を大切にしたい…誰かが悲しむ様な答えはしたくないのだ。
…当然だが誰も悲しい答えなど望んでいない。
…望んでいない、だからこそ悩んでいるのだ。
…フェンさま…気付いて欲しいにゃ。
「皆を大切にしたいのは解るにゃ…でも、、最後はフェンさまの気持ちにゃ。」
「良く考えてみるにゃ。フェンさまは『どうしたい』のかを、、。」
「うん。分かったよ、ミヤ。」
「多分、明日は朝から皆、また来るにゃ。それまでに、だ、にゃ。」
「うん。ありがとう、ミヤ。…おやすみ。」
「おやすみなさい、フェンさま。」
…フェンさま…明日はどんな答えを出すにゃ?
もしかしてミヤ以外…ミオンやリカを選ぶかもしれない。
…そんなの嫌にゃ、、。
今まで通りフェンさまの傍に居たいだけにゃのに…にゃんでこんな、、、。
あの二人、、ミオンとリカは今頃、何を考えているにゃ?
ミヤも静かに目を閉じた。
一方、フェンも目を閉じ考えてみたが良い案は浮かばない。
内心、『良い案』なんて何かが違う、という思いが邪魔をするのだ。
上手く取り繕う『案』なんてただの誤魔化しでしかないのでは、、、
・・・・。
色々考えたが、結局『僕の今の考えを伝える』しか思い浮かばない。
今、三人はどう考えているのだろう?
…そして、どんな答えを持って来るのだろう?
冒険や戦いとは違った緊張感、、ドキドキを抑え込みフェンは眠りに就いた。
・・・
・・・・・朝、、?
、、もう朝になってしまった…というのが素直な感想だった。
普段とは違う、居心地の悪さからか…眠った気がしなかった。
僕の気配に気付いたのか隣のベッドのミヤも目を覚ます。
「おはようございます、フェンさま。」
「良く眠れたかにゃ?」
「おはよう、ミヤ。うん、良く眠れたよ♪」
「・・・嘘、、、にゃ?」
「・・・実はあまり、、、。」
「そんな気遣いは無用なのにゃ。」
「ミヤを含めてリカもミオンも無理をする様な気遣いは嬉しくないにゃ。」
「難しく考えなくとも今日はフェンさまの素直な考えを伝えれば良いだけにゃ。」
とは言え、…難しく考える必要はなくても、真剣に考えないといけない事なのだ。
・・・三人が揃う前に…自分の素直な気持ち、か。
考える内に、つい『ウトウト』して二度寝してしまった。
・・・・・
『・・・・ビクッ!』
、、しばらく経って、まるで眠った事が悪い事だったかのようにフェンは目を覚ます。
見るとフェンを覗き込む様に見つめる三人が居る。
言うまでもなく、ミヤ、リカ、ミオンだ。
『フェンさまは眠たいにゃ…邪魔したら許さないにゃ!』
『フェン、良く寝てるねー。今の内に既成事実を作っちゃうって、どうかなー』
『フェン様、気持ち良さそう、、一緒に寝たいな、、。』
三者三様な思いを抱きつつフェンを見つめている。
どの位、眠ってしまったのか分からないけど、、、
、、三人に寝顔をずっと見つめられていた、と思うと無性に恥ずかしい気がする。
「ミヤ…はさっき言ったけど、リカとミオン、おはよう。」
「おはよー、フェン。」
「おはようございます、フェン様」
「おはよう。」
・・・・・。
三人の視線がフェンに集まる。
『皆、家に帰って良く考えて来るように』と、まるで宿題の様に言って 昨日は帰したのだ。
自分達に『考えて来るように言った』のだから本人も、、
フェン自身も考えてくれているはず…。
三人共にフェンの言葉を黙って待っている。
「今日は一人づつ、聞かせて貰うよ。」
三人一緒に話すと昨日の様に話が纏まらないし混乱しそうだからだ。
「じゃあ…最初は誰が良いかな?」
「・・・・。」
三人共に返事が無い。
「じゃあ、僕が決めるよ?…じゃ、ミオンおいで。」
「はい、フェン様。」
「じゃあ、ミヤとリカはこの部屋で待っててね。」
ミオンを連れて、隣の小部屋へ移動する。
この部屋は隣に小部屋が付属している間取りになっていたので好都合だった。
小部屋だけあって部屋で広さが足らなかった場合の予備の部屋なのだろう。
狭い部屋にベッドが一つ置いてあるだけの部屋だ。
「じゃあ、ミオン。座って話しを聞かせてよ?」
ベッドに座るミオン…フェンも隣に座る。
「・・・・・」
、、『じーっ』っとフェンを見つめるミオン。
「・・・ミオン?」
『フワッ』っと一瞬時間が止まったかの様にミオンが胸に飛び込んで来て、言う。
「私…フェン様のお嫁さんです。」
…予想通り、と言うか、やっぱり昨日の話の内容から、そう思っちゃったんだね。
「ミオン…ミオンがお嫁さんになってくれるのは嬉しいのだけど…」
「僕はまだ結婚とか考えてないし、まだ早いと思うんだ。」
「…ミオンには『結婚』なんてまだ早いと思うよ?」
「結婚…問題ない、、です、、、。」
「いや、でも…まだミオンには早いんじゃない?」
「私…母さんが私を産んでくれたのと今、同い年…です。」
「えっ?・・・えーっ!」
ミオン…犬人族はそうなの?
確かにミオンのお母さんは驚く程にミオンにそっくりで若く見えたけど…。
まさかミオンが…子供を産める年には到底見えないんだけど…。
「えっと、、いい?、ミオン。」
「僕はミオンの事、好きだし、傍に居てくれたら嬉しいし、居てもいいよ。」
「はい。」
「でも今は『結婚』とか考えてないんだ。…解る?」
「はい。」
、、、えっ?解ってくれたの?
てっきり『お嫁さんにしてくれなきゃ嫌』と言われるかと思っていたのだけど…。
「解ってます、、」
「フェン様は、、まだ生活には、、子供を育てるには人数が少ない、、、」
「、、、だから結婚出来ないんですよね?」
「・・・人数って??」
「実力によって『群れ』の大きさは違いますよね?」
「・・・群れって?」
「フェン様なら、、、最低でも五人位は、、、」
・・・ミオンの目は期待でキラキラしている。
「私の家は両親だけで珍しい家庭だったんです。」
「ちょ、ちょっと待ってよ、ミオン。」
犬人族の中では珍しくても僕の中では両親だけなのが普通なんだけど、、
「他の家の子は兄弟姉妹が沢山居て羨ましかったんです、、」
「それに、、『あの日』沢山の家族が居れば、、もしかして、、、」
ミオンの表情が曇る。
『あの日』とはミオン達が連れ去られた日の事だろう。
もし、家族が沢山居たなら獣人狩り達から身を護れたかもしれない。
思い出したくない記憶を思い出し、辛くなったのだろう。
「ミオン、、大丈夫だからね?」
「僕一人でもミオンの事、守ってあげるよ。」
「、、、嬉しい、、」
フェンを抱き締めながら、満面の笑顔で、、微笑むミオン、、。
、、、可愛い、、。
、、こんな顔を見せられたら誰でも『この笑顔』を守りたいって思うのでは?
「、、じゃあ、私、、、フェン様の、、お嫁さん?」
!!・・・しまった!!
今は結婚なんて考えていないと説得しようとしているはずなのに、、、
そして、せっかくミオンから安心した生活の為に、、、
、、『お嫁さん候補が集まるまでは』と今は結婚しないと納得してくれたのに。
ミオンの辛そうな表情につい、、、。
嬉しがっていたミオンだけど、今度は困った表情の僕を見て不安になったようだ。
「フェン様…私じゃ『お嫁さん』になれませんか?」
抱き付いたまま、上目遣いに僕を見つめ、心細そうに言う。
「ミオン、良く聞いてね?」
『コクリ』と頷くミオン。
「心配いらないよ。僕はもうミオンの事、家族だと思ってるんだから。」
「…家族?…じゃあ、、結婚?…フェン様のお嫁さん?」
「ううん。違うよ、ミオン。」
「結婚なんてしなくても、ちゃんとミオンは僕の『家族』だからね。」
「…フェン様の家族?」
「そうだよ。だからね、ミオン。結婚しなくても、ここに居ていいんだよ?」
「…家族なんだから。」
「…でも…私、、結婚…」
「ミオン?…もう一度、言うけど、今はまだ結婚とか考えてないし、しないよ。」
「それとも…ミオン、、どうしても、したいの?」
「…私、、、」
ミオンも迷っていた。
…フェン様と契りを結びたい気持ちは確かに有る。
が、今は考えていないと言うフェン様の気持ちを無視していいの…かな?
フェン様の事だ。私が 『 どうしても結婚したい 』 と言えば、
多分、『 いいよ 』 と言ってくれる気がする。
それなのに・・・
私の事を大切に思ってくれるフェン様を我儘で困らせるなんて、、、駄目!
「でも…フェン様・・・私、、一緒に居て良いのですか?」
「もう、、ミオンは心配屋さんだね。。。」
「もう言ったよね…」
「ミオンの好きなだけ一緒に居て良いんだよ。」
「はい。フェン様…」
ミオンは顔を胸に埋めたまま呟く。
「 ・・・ 一緒、、ずっと ・・・ 」
フェンは言葉ではなく頭を撫でて答えた。
・・・次、、は?
ミオンは一緒に居られるからと納得してくれた。
次は・・・リカかな?
頭を撫でて満足したミオンを部屋から送り出し、リカを呼ぶ。
「次はリカ、おいで。」
…こうしていると、何か 『 面接 』 している様な気になって来る。
「お待たせー。真打ち登場、待ったかなー?」
…いつものリカだ、、と言いたい所だけど、言葉の端が辿々(たどたど)しい。
…流石のリカも少しは緊張するんだね…。
「ねー、ねー、何?…結婚?おめでとー。」
「あれっ?…式の日取りとか決めたっけ?決める?」
前言撤回… 『 少し 』 ではなく 『 凄く 』 緊張しているらしい。
「…リカ?」
「は、、はぃっ。」
「緊張してるの?」
「そっ、そんな訳ないじゃーん。冗談キツいなー。」
「・・・そうなの?・・・結婚、」
・・・ビクッ!!
リカが飛び上がりそうな勢いで反応する。
・・・どう見ても『 結婚 』 という言葉に反応してるよね?
以外な一面が見れて嬉しい気がするが喜んでいる場合じゃないよね、、。
「リカ、僕はまだ結婚とか考えてないし、する気も無いよ?」
「なんで!?…そんなの…納得出来る訳ないじゃない!」
「何で私とは結婚出来なくて、あの娘とは出来るわけ?」
… 『 あの娘 』 ってミオンの事だよね、、、。
「ミオンには、ちゃんと話したよ、 『 結婚しない 』 ってね。」
「嘘!!…だってミオン、部屋から出て来た時、満足そうな顔してたじゃない!」
…それはまぁ、満足するまで頭を撫でてあげたからなんじゃないかな、、
「嘘じゃないよ。ミオンはちゃんと話して納得してくれたよ?」
「…ミオンが 『 しない 』 からって私が諦める理由にはならないもん!」
「リカ、、リカは本当に結婚したいと思ってるの?」
「・・・そ、それは、、そう、思ってるわよ。」
「本当に本当?」
「本当だって言ってるじゃん!」
「僕達…まだ片手で数える位しか会ってないんだよ?」
「リカは僕の事…どれだけ知ってて、どこが好きなの?」
「それは、勇者の孫で、実力も有って、、、」
「人間以外…獣人にも分け隔てなく優しく出来るし、、、」
「これだけ有れば十分よ!」
・・・ 十分、、、、じゃないよね?
「リカ…勇者なんて形の無い只の称号だし、獣人に友好的な人間は他にも居るよね?」
「やっぱり 『 僕 』 でなくてもいい、って事だよね?」
「そんな事ない!…フェンでなきゃ…」
「僕でなきゃ、どうなの?」
「リカ、実は僕は 『 凄く悪い人間 』 かもしれないよ?、、」
「、、それでも良いの?」
「良い訳ない!…ってフェンが悪い奴な訳ない!」
「…どうして判るの?悪い奴じゃないって…。」
「判るったら、判るのよ!」
「リカ…それじゃ、駄目だよ…。」
「僕もリカの事を知らないし、リカも僕の事、知らないよね?」
「お互いの事、知らないのに結婚なんて駄目だよ。」
「…だからフェンの両親に挨拶して色々聞いて、許可を取って…」
「リカ、、無理なんだよ。」
「何が無理だって言うの?」
「フェンの両親が許可の代わりにどんな難しい注文を付けたってクリアしてみせるわ!」
「リカ…もう僕の 『 両親 』 に許可を貰う事は出来ないんだよ…。」
「それってどういう・・・!!」
「まさか、、フェンの両親って…」
「うん。もう、、二人共に会えないんだ。」
少し寂しそうな顔をするフェン。
「そんな・・・」
・・・私、フェンの事、何も知らないんだ…。
それなのに 『 両親から許可を取る 』 なんて浮かれちゃって…。
「フェン、、私、、、まだ時間有るかな?」
・・・この後?
・・・ミヤと話す予定しかないから時間は有るけど、、、
「うん。時間有るよ。」
「ありがとう。私、頑張るからね!」
・・・えっ?、、何を頑張る程に話すつもりなの?
フェンの勘違いを他所に、リカは決意する。
…これから何年掛かってももっと良くフェンの事を知って、ちゃんとOK貰うんだから。
「じゃあね。今日の所は、このまま帰るわね。」
「あ、でもこれだけは忘れないでね!」
「・・・何の事?」
「フェンは私のお願いを何でも一つ聞かなきゃなんだからね♪」
「…ああ、その事?…もう一つお願い聞いたんだから無理なお願いは駄目だよ。」
「!?…私、まだお願いなんかしてないわよ?」
「ううん。したよ。…そしてお願いも聞いて、その通りにしたよ?」
「私が何をお願いしたって言うの?…そんなお願い無効よ!」
「・・・無効でいいの?」
「いいわ! 覚えていないお願いなんて無効よ!!」
「リカ、昨日、お願いしたよね?」
「…『お願い、嫌いにならないで、、』って。」
「無効でいいの?…リカの事、嫌いになっていいの?」
「!!・・・ズルい、そんなのズルいよ!」
「…決めて、リカ。僕はリカの事、嫌いになりたくないんだけど…。」
「分かったわよ、嫌いに、、、ならないで。」
「うん、いいよ。まぁ元々リカの事が嫌いな訳ないんだけどね。」
「!!…もぅ、フェンなんて嫌いよー! バーーカッ!」
『嫌いよー!』とか言いつつも、、、
部屋を出て行く表情は、どこか嬉しそうなリカだった…。
「フェン様、、家族は多い方が良いですよね?」
「うん、ミオン。沢山居たら楽しそうだよね。」
「じゃあ、やっぱり五人と言わず十人くらいは、、ですね♡」
「えっ?、、いや、それは、、幾ら何でも多くないかな?」
「えっ?大丈夫ですよ?一人三人くらい産むとして、、、」
「フェン様と三十人家族・・・素敵です♡♡」
「うーん、、頑張って働かなきゃだね、、、(汗っっ)」




