215話 アセマトの賢者達
―― The Seven Sages of Asemat ――
「ね、ユニムちゃん。だからね、私が言いたいのは……」
――しばらくは、氷を使わないほうがいい。
魔法議会の頂点に君臨する賢者たち。
彼らは総称して、“アセマトの賢者”と呼ばれている。
アセマト――それは七つの外海国家から選出された賢者によって構成される、最高位の統治機関だ。
かつては三賢者――ブルースカイ、トライデンス、グリードグリーンが中心であった。だが現在は、各国および多様なギルドやソサイエティから一名ずつ選ばれ、七名による“七大賢者”として再編されている。
その一角、氷帝セレストこと賢者ブルースカイもまた、アセマトに属している。
彼らは絶対的な力を持ち、「この世の果てに至った存在」とすら噂される。
もはや人間であるかどうかさえ疑わしい。
アセマトの賢者の一人、トルクメニウスは“機”を使いこなし、「問題はない」と断じた。
しかし他の賢者たちは、それを危険視し、使用を控えるべきだと警鐘を鳴らしている。
というのも、七大賢者はそれぞれ外海の国家を代表しており、この魔法議会には七つの国が属しているからだ。
ひとつの判断が、そのまま国家間の均衡を左右する。
セレストが代表を務める四王国スフィアもまた、七国魔術連盟の一角を担っていた。
だが牙王ライオネルはこれに属さず、無境国の理念――国境の撤廃――を掲げ、独自にK.W.B.というギルドを創設している。
かつてアセマトに名を連ねていたマイは、七大賢者としての権利を自ら放棄し、中枢から退いた。
アセマトは、国家間の衝突を防ぐため、条約と保障によって均衡を維持してきた。
その根幹にあったのが“四元力”である。
炎・氷・雷・自然――それらは互いに相殺し、均衡を保つ力だった。
だが、その均衡は揺らぎ始めている。
“機”の出現によって。
機は他の力と異なり、明確な弱点を持たない。
炎とも、氷とも、雷とも、自然とも結びつき、あらゆる属性と融合する。
その挙動は魔術に近いが、本質は異なる。
機とは“源”そのもの。ゆえに、それを魔法元素と見るべきか、魔術の一種と定義すべきか――アセマトですら結論を出せずにいる。
勇者を擁し、セレスティアルに平和をもたらした四王国スフィア。
しかしセレストが秘匿していた“機”の存在が明るみに出たことで、その正当性が問われることとなった。
勇者は確かに力を持つ。
だが同時に、その力を誇示し、戦争を推進し、他国を植民地として扱ってきた過去もまた事実である。
その歴史ゆえに、スフィアの存続は魔法議会に疑問視された。
それでも議会は断罪を選ばなかった。
プロメテウス、権姫ヴィクトリア、そしてアテナ――彼らがもたらした平和の実績は、決して無視できるものではなかったからだ。
アキレス三典裁判所での審議を経て、最終的に魔法議会はこう結論づけた。
――機は、今後の魔法の発展に寄与する可能性を持つ。
その決定は瞬く間に各国へ広まり、“機”は世界の表舞台へと躍り出た。
そして一連の職務を終えたセレストは、静かにフォーチュリトスを訪れていた。
はい!
いかがだったでしょうか?
アセマトは造語です。
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わたくし、次のバースを決め忘れておりました。
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