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TWO ONLY TWO 唯二無二・唯一無二という固定観念が存在しない異世界で  作者: VIKASH
【魔法学校篇】:ZERO AND AETHER

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211話 零の兆し

 

―― Whisper of Zero ――



「へえ、ホムラ先生は、氷もお得意なんですね」


「なーにを言っているんですか」


「ぶひひ、出身も種族も違えど、同じ教師という立場に立っているのが可笑しくてですね」


「先生、手合わせありがとうございました」


「こちらこそ」


「私は完敗です」


「何を言いますか。素敵な剣技でしたよ」




 ――おかしい。


 やはり、魔力が感じられない。


 魔力がないからこそ、身体能力が異常に強化されているのか?

 ……いや、違う。


 あれは――無効化している。




 ラックルピッグのような幸運。

 水晶羊のような鉄壁の防御。

 振るう刃は、赤狼〈ブラッドウルフ〉の如し。




 この節から試験監督として、教師として加わった謎の人物。


 あの黒塩〈ブラックソルト〉も、白胡椒〈ホワイトペッパー〉も頭が上がらない。

 苦笑を浮かべながら肩を揉み、時に一級品の紅茶を淹れてやる。


 紅牛のアカツキに至っては、幼い頃にひどく叱られたことがあるという。


 そんな三人にゆかりを持つ男。


 彼こそが――




「ええ、それでは皆さん。

 授業を始めましょう……と言っても一人ですが」




 ユニムは、目の前の異形へ視線を向けた。


 金属の装飾をじゃらつかせ、

 桃色の身体には黒い模様が絡みつくように走っている。

 全身は黒と金で埋め尽くされており、なぜか――桃の味を連想させた。




 ユニムは、激昂する。



「なぜ、豚が立っているのだ」


「なぜって? ぶひひ。常識を捨てることから発見は始まる。

 知識の衝突は爆発か? いや、違いますね――融合の先にあるのは新時代です」




 一拍。




「ユニム君。あなたは――人の領域を超えている」




 ユニムは、自らの掌を見つめる。


 何を言っているのだ、この男は。


 そんなはずがない。

 私は、生まれたときから人間だ。




 ……いや。


 人間ではない、と言われたわけではない。


 “人の領域を超えている”。




 人智の先にあるものは何だ?


 四権英雄か。

 勇者か。

 魔王か。

 天使か。

 それとも――()(めらぎ)(じゅう)か。




 私は、何なのだろう。




 一週間。

 ずっと、そればかりを考えていた。




 結局、セレストの電気石は繋がらなかった。


 孫である私は、嫌われているのか。

 それとも――どうでもいい存在なのか。




 そんな他愛もない思考が、頭の中で絡みついて離れない。




「できますか?」




 ――もちろん。あれをだろう?


 そう言いかけて、ユニムは自分の手を押さえた。




 なんだ、この感覚は。




 自分が――怖い。




 また、あの海に沈んでいくのではないか。


 そう思った瞬間、不安が胸を締めつける。




 当たり前が、当たり前ではなくなる。

 当然が、必然へとすり替わる。




「――新米教師。名を何という」




「ハッカイです。

 ゴジョウさんがお世話になりましたね」




「あなたが四権英雄になるのも、時間の問題でしょう」




 ユニムの心に、喜びは一切なかった。




 強さは素晴らしい。


 だが、その先にあるのは――孤独だ。




 広大な孤独の海を、ただ一人で泳ぎ続ける。


 鮫や、食人魚テッギョに喰われる未来を想像し、

 全身が震えた。




「革命が起きようとしています」


「たった十三歳にして、四権英雄の候補に選ばれた存在」




「何を言っている。私は天王子なのだ」




 声を荒げる。


 冗談で場を和ませようとしているのか――そう思った。




「氷拳のアルジーヌ。赤手空拳のコマイ。

 悪魔嬢王蜂メフィストフェレス。

 そして――あなたの祖母、紅蓮の魔導天使マダムウィッチ」




「彼女たちにより、審判は下されました」




「海内女王に相応しいのはどちらか。

 永遠のアリスか。奇跡のユニムか」




「満場一致で――ユニム。

 あなたに票が入りました」


「皆、譲ると言っています」




 あまりにも――あっさりとしていた。




 本来、長い時間をかけて辿るはずだった道。

 海内女王への道が、いとも容易く開かれる。




 ユニムは――どうすればいいのか、わからなかった。




 今の自分に、四王国を掌握する力があるとは――

 到底、信じられなかった。






こんばんは! VIKASHです!


あれ? 変ですね。


ゼロなのに兆しがある。


タイトルに矛盾点がある。

どういうことなんだろう。


と思ったあなたは、鋭いです。


これ、つまりマイナスなんですね。


数字というものは、一から順に数えていくもの、つまり増えていくわけなんですが、この場合、逆手に取って、ゼロへ向かっていく。


今回のバースで語られるのは、ゼロと第五元素。


さあ、第五元素とは?


ゼロとは?


なんの因果なのか。

考察が好きな皆さんなら、きっとわかるはずです。


感想お待ちしております。


最後になりますが、評価とブックマークよろしくお願いします。


もし、可能であるならば、読んでくださる皆さんから、感想をいただき、大変恐縮ではございますが、このキャラクター今何してるの?

このキャラクターどうなったの?


などなど必要に応じて、キャラクターの閑話をここに載せることもできますゆえ、何卒ご要望などございましたら、よろしくお願いします。


以上VIKASHでした!


次回までどうぞよしなに!




◀次回のタイトル「絶対の正解はない」



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