第九十八話 雅子たちのGTカー最終戦と引き取ったバスが売れて
丸松建設の仕事が詰まっている雅子達はレースへのエントリーと大変でレースはどうなる?
主な登場人物紹介
ヒロイン 佐野 雅子 26歳
4月生まれ 峠のバトラー⇒TSカップレーサー⇒GTレースへ挑戦中
家業の佐野自動車販売の中古車販売店副店長兼整備工場の副工場長、整備の受注、部品調達担当の副社長 販売部部長 前職はスーパーの経理兼販売促進課
所有免許、資格;大型2種、牽引運転免許、2級整備士、危険物乙4、玉掛、ガス溶接、救急救命士、巻き上げ機、簿記2級、税理士、会計士、テルミット溶接、クレーンオペレーター、X線技師
レース以外の趣味:
オフロード走行:大型の2軸、3軸総輪駆動のエンジン、サスペンションをいじって自分好みした。
パソコン:プログラム組むのも好きでシステムを自力で組める
僕 佐野 悟瑠 29歳
雅子の兄 3月生まれ 妹の雅子より4学年上 家業の佐野自動車販売に就職して6年目、整備工場の工場長 整備工場総括の副社長。
所有免許、資格 2級整備士、MIG溶接機、レーザー溶接機、ガス溶接、玉掛、大型2種、けん引免許、巻き上げ機、危険物乙4、テルミット溶接、クレーンオペレーター、X線技師
カーキチ、スペックオタク、エンジンスワップ大好き。エンジン加工名手 オフローダー
佐野 康晴 57歳
僕の父親 佐野自動車販売の社長、総括責任者。
趣味人 マニ割、エギマニ作りの達人 元整備工で板金も得意。
佐野 康子 55歳
僕の母親 佐野自動車販売 副社長 佐野自動車販売店店長、営業、仕入れ担当
加藤 隆弘 29歳
僕(悟瑠)の同級生で親友。佐野自動車の副工場長、整備工場の専務取締役
専学卒業後家業の内燃機整備工場に就職、佐野自動車販売に事業譲渡でそのまま異動。悟瑠の幼馴染。2月生まれ。
エンジン加工名手、エンジンスワップ大好き 実は弟の隆文が一目置く運転センスの持ち主
所有免許、資格 大型免許、牽引免許、玉掛、ガス溶接、アーク溶接、レーザー溶接、危険物乙4、巻き上げ機、電検2種、テルミット クレーンオペレーター X線技師
趣味:レースカーづくり オフローダー 生エンジン好き
加藤 隆文 26歳
整備部長 隆弘の弟。雅子より一学年上だが、3月生まれで実はほとんど同い年。工業高校から家業へ就職。佐野自動車販売に事業譲渡でそのまま異動。板金と排気系を作るのが得意
所有免許、資格 大型免許、牽引免許、玉掛、ガス溶接、アーク溶接、レーザー溶接、危険物乙4、テルミット溶接、巻き上げ機、電検技師
趣味:TSカーレース、GTカーレース、オフロード走行 生エンジン好き
加藤 隆義 57歳
加藤運輸社長 佐野 康晴の同級生の親友
かつては運輸業、リース業に忙しく趣味の旧車はやめていたが、今は余裕がでて旧車趣味が復活
かつて運営していたエンジン整備部門は、同じ敷地内にある佐野自動車販売に従業員ごと譲渡して運輸専門にした
松尾 百合 26歳
雅子の親友、丸松建設のお嬢さん。雅子と同じ高校卒業して同じスーパーに入って家業に転職。
松尾建設運輸担当副社長。普段はおっとりだがスイッチが入ると途端にせっかちとブチ切れになる
5月生まれ TSカーレーサー、GTカーレーサー TSカーカップではトータルで2勝あげ、シーズン3位
旧車好きで父親譲りの速い車好き。オフローダー
所有免許、資格 大型免許、牽引免許、玉掛、クレーンオペレーター、巻き上げ機、ガス溶接、テルミット、アーク溶接、レーザー溶接、危険物乙4、電検2種、火薬類取扱保安責任者(甲種)
松尾 譲 28歳
百合ちゃんの兄 、丸松建設の建設系担当副社長。マニ割マニア 実はオリジナル主義、生エンジン好きで速さにはこだわらない ドリフト競技に参戦中、TSカーカップにも挑戦中
所有免許、資格 大型免許、クレーンオペレーター、玉掛、巻き上げ機、ガス溶接、アーク溶接、テルミット、レーザー溶接、危険物乙4、電検2種、火薬類取扱保安責任者(甲種)
松尾 隆 57歳
丸松建設の社長 百合ちゃんの父親 速い車大好き 古いものを大事にする
悟瑠の父親の同級生
松尾 友香 55歳
百合ちゃんの母親、丸松建設資材調達兼外注先調整担当副社長
旧車大好き、かつオリジナル主義
小笠原 愛理沙 25歳
かつて雅子がいたスーパーマーケットの販売部移動販売課係長
実は創業者の孫でもある(第三十七話参照) 雅子の同じ高校の一つ後輩。スーパーマーケットの主要取引先の小笠原食肉のお嬢さん。 元レディスの7代目総長 2児のシングルマザー(第三十六話参照)抜群の運転センス
所有免許、資格 簿記2級 大型2種免許、牽引。危険物乙4、ガス溶接、巻き上げ機、玉掛、アーク溶接、火薬類取扱保安責任者(乙種)、レーザー溶接
TSカーレーサー⇒GTカーレーサー 雅子と組んでクラス優勝を狙う
実は空手で中学の時に全国大会に行った猛者
子供は上の子が哲也、下の子が愛美
小笠原 哲史 28歳
愛理沙の兄。別の会社に勤めていたが家業に転職、製油担当副社長
旧車好きで母親譲りのオリジナル主義だが必要に応じて改造する
所有免許、資格 大型免許、危険物乙4
ドリフト競技参戦中、TSカーカップ挑戦する 愛理沙の元旦那とは親友で同級生(第三十六話参照)
長野 暁 31歳。
スーパーマーケットの販売部移動販売課 課長代理。
かつては首都圏のバス会社に居たが欲しいバスが排ガスの関係で住んでいた地域で登録できなくて雅子がいたスーパーに転職。今は愛理沙ちゃんの上司短尺バス好き
所有免許、資格 大型2種免許、牽引免許、危険物乙4 簿記3級
狩野と一緒に走り屋チームの運営していた
狩野 守 31歳
丸松建設の業務課課長 運送会社にいたが首都圏の事業縮小で地方に転勤になった。偶然募集していた松尾建設に転職
所有免許、資格 大型2種免許、牽引免許、玉掛、巻き上げ機、ガス溶接、アーク溶接、危険物乙4、電検2種、テルミット、レーザー溶接、クレーンオペレーター、火薬類取扱保安責任者(乙種)
長野と一緒に走り屋チームの運営していた
河野 優花 23歳
スーパーマーケットの業務課から移動販売課に異動。大型免許取得して移動販売車で販売する
所有免許、資格 大型2種免許 簿記3級
綿貫 洋平 38歳
スーパーの販売部 移動販売課 課長
大型免許取ったらバスに嵌って自分でも買ってしまった。大型2種も持っていて見学者用のバスを運転する
所有免許、資格 大型2種 商業簿記2級
橋爪 正治 62歳
かつて雅子が務めていたスーパーの社長
雅子や百合、愛理沙に刺激されバス好き、旧車好きが復活
見学者の送迎の為のバスとしてボンネットバスそろえてしまった スーパーマーケットの広告も兼ねている
笠木 徹治 31歳
ウッディパラソルの経営者:悟瑠の父親の先輩(笠木 達也)が経営していたが代替わりした2代目
大型車主体の中古車屋 お店が暇なときは敷地内の笠木工房で作業
笠木 達也 61歳
笠木工房の共同運営者、ウッディパラソルの初代経営者 かつては悟瑠の父親、隆弘の父親と同じ大型車のディーラーにいたが、結婚を機に独立してウッディパラソルと笠木工房立ち上げ、奥さんの地元に移動
お店が暇なら奥さんの実家の農業をやる
植木 桂 61歳
笠木達也の奥さんの兄
同じく笠木工房の共同運営者 40歳で大型車のディーラー勤めを辞めたのち実家の農業をしながら笠木工房に合流して共同で運営する
矢代 圭一、伸一親子
松尾建設のビル内装工事委託先の経営者
大型ボンネットバスが好きという親子で趣味人
五式 紫陽花 19歳
愛理沙のいたレディスの13代目総長 小5から一つ上の兄とともにカートで走っている。
空手部だったが顧問の意地悪で干されたが、顧問の弱みを見つけて追放。
段位はあえて取って無いが実力は3段以上と言われる猛者。
佐野自動車販売に就職した 五式不動産のお嬢さん
所有免許、資格 準中免許 商業簿記2級 危険物
馬橋 舞由良 26歳
雅子と同じ高校の同級生、レディスの6代目総長。事情あって旦那と離婚して元の姓に戻った
加藤運輸に個人の事務所から転職 かつては福田 舞由良 六十三話参照
所有免許、資格 大型免許 牽引免許 商業簿記2級 危険物乙4
シングルマザーで子供はみゆき
石川 由香里 20歳
個人の販売店から丸松建設に転職
雅子と百合ちゃんと同じ高校でレディスの12代目総長
高校では古武道部の主将もやっていた猛者、愛理沙のアドバイスで段位を取っていないが実力は3段以上といわれている
所有免許、資格 大型免許 商業簿記2級 危険物乙4
「わかったけど。百合リンは今日このWD300Dをおいていくのね」
「うん、V8エンジンに換装してね。いっぱい頼んで悪いけどよろしくね。できれば代車あるといいなあ」
「ママ、タフさん貸してね。百合リンへの代車」
「はいよ。百合ちゃん。暖機してエアタンクの水抜きしてよ」
「はい、ありがとうございます。お借りします。水抜きします。そうだ。置き場がなくなるんでハットくん買い取れる人いるといいんだけど」
「それなら、僕が買うよ。練習用にいいから」
「じゃあ、パパに言っておきます。雅子、よろしくね」
百合ちゃんが暖機が終わったタフさんに乗ってゴロゴロドドドドドヒュオオーンとV8ターボエンジンのエギゾーストノートを左右煙突から響かせて帰っていった
「百合リンって今はトラクターガールになってるね。お父さんの信頼が一番高いもんね」
「そうだねえ。隆は喧嘩しても何しても娘が可愛いいんだよ。トラクターを総輪駆動のV10ハイパワーにするってことか」
「そうね。隆さん譲りのセンスだもんね」
「キャビン乗せ換えやってか、隆も速い車にしたいんだな」
「そうだね」
僕らは仕事があるのはいいのだが、忙しくなってきたと思っていた。
次の木曜日は隆さんのしず子とTSD40のレストアと通常の車検、点検の仕事していた
「悟瑠君、今週来週でTSD40のレストアさせてもらえて助かるよ。再来週、俺のお店に帰ったらBX331のレストアが待ってるんだよ。その準備にというか練習するのにぴったりでね。康晴に頼んでBX331の外板を打たせてもらえることになったんだよ。週末お店に帰るときに計測器を借りてデータを取ることにしてある。TSD40のレストアで計測器の使い方勉強したから康晴には仕事で返すよ。ばっちり仕上げるから。佐藤さんたちのフレーム修正の腕も相当なものでなあ。きちんとしかも左右差ないように仕上がりもばっちり」
「それはよかったですね。そういえばBX331のパネルはどうやって運ぶんですか?」
「ああ、その時はここから買った工房のホロ式ウイングに積んで帰る。今週末に4トン総輪駆動を乗っていって、こっちに来るときにホロ式ウイングに乗ってくる。大きさはフルサイズだから、しっかりのるよ。ラックも積んでくるからほぼ外板全部乗るよ。どうしても乗らない分は徹治に4トン総輪駆動で迎えにきてもらうよ。ホロをかけて運んでいくよ」
く
「そうなんですね」
「雅子ちゃんが作った計測器はいいよ。外からレーザーで計測しておくと自動でダイレスのデータを作って鉄板が出来上がるんだからさ。今週末は工房に入ってきてるBX331のデータ取るんだよ60年以上前の車って左右差が結構出るから面白いっていうかね」
「そうですね、僕らのかなさん再生した時わかりましたもん、左右でタイヤとフェンダーとの隙間が違うんですよね。修正が結構大変でしたけど」
「そうだね。スーパーマーケットの3台のボンネットバスも丸松建設のキャブオーバーバスもボンネットバスも左右差減っていてびっくりだったよ。製造時よりも誤差が少ないんだから。フレームもずれてたでしょ。通常は右側を衝にして組むんだってさ、左はできなりなんだよ。これで有名なのは54系とかC10の初期だな」
「そうですね、BXD30の左のずれのばらつきが大きいのは右が衝だからか。フレームも結構左右差あったので修正もしましたよ。年式によりますけど、ひどいと場所によっては左右で10%近い差があるんですよ」
「そうだよなあ。俺の親父がボディビルダーに行った時に知ったんだけど、作業者って普段は近所で農業やってる人が主で、農閑期の仕事で来てたみたいだよ。時にはアルバイトでも来てもらっていたとか。和気あいあいでいいメーカーだったらしいよ。ボディーを計ってるのが今のレーザーとは違ってコンベックスとか曲がね、垂直は吊り下げを使っていたらしい、直線はなんでひくのかって聞いたら墨ツボ。その職人の普段の仕事は大工さんだとか」
「そうなんですね」
「それなんで、ボディの精度はその大工さんが担当すると高いらしいよ、手作りとはいっても。そこの名手が作るといいけど新人がやると左右差でかいとかあるらしいね」
「そうなんですね」
「そう、非常口の裏側に名前が掘ってあるからだれがメインで作ったかすぐわかるとか言ってたなあ」
「へえ、すごい」
「おっとしゃべっちまった。TSD40のデータどりして仕上げよう。この車は一回再生してるから錆が少なくて結構楽だよ。フレームの傷み具合次第、エンジンは在庫のDA120乗せるんだろ。見たらミッションとトランスファーは下町の職人がオーバーホールして1年経ってないからそのままで行ける、デフも同じところでオーバーホールしてあるようだ。ホーシングの検査はやるよ」
「はい、そうです。エンジンは加藤運輸の社長の弟さんの指導で僕と隆弘がやりました。そうですねホーシングの検査もお願いします」
「よし。エンジンは安心だな。ボディ関係は任せろ。ショッキングピンクとは隆もやるよ」
「運転手に女性を雇うと言ってます。実際元春名レディスの総長だった娘が高校の先輩の百合ちゃんにあこがれて丸松建設に入社してますから」
「なるほどね。そういえばここの看板娘は雅子ちゃんか。大型乗れて牽引乗れてしかもレーサーとはね」
「はい、そうなんですよね。丸松建設の百合ちゃんも同じですから」
「そうだなあ、まあ、あの康子さんと友香さんも二人も若いころはレディスのメンバーでレースやドリフトでもバチバチにやりあっていた仲だからなあ」
「そうなんですね」
「そういうこと、悟瑠君と雅子ちゃんのセンスは康子さん譲りだよ。そうだ、TSD40のリーフも問題ない。それなんで交換部品はゴム部品だけだな」
「どうもありがとうございます。」
僕はしず子のレストアに戻っていた、この車の製造は時期的には角形のキャビンになっているはずなのだが、3軸の総輪駆動だけはなぜか?ダルマのキャビンなのでサンデー君を直した時のデータが使えない
「隆弘、どっかに角形キャビン?あれ?アジトにあったなあ。ワリイ邪魔した」
「何言ってるんだ?悟瑠?意味が分かんねーぞ」
「このしず子のキャビンってひと世代古いダルマなんだよ。それだとデータがなくてダイレスで加工するにはデータ全部取り直しなんだよ」
「ああ、そういうことか」
「キャビンを角形に載せ替えればサンデー君を直した時のデータが使えるんだよ。隆さんに角形のキャビン乗せえていいか聞こうかと思ってるんだ。在庫はレストア済がアジトにある。データ作る手間の分安くなるよ」
「いいじゃん、そっちの方が安いなら隆さんは嫌とは言わないだろ。角目にしてLEDヘッドにするんだろ」
「そのとおり」
「まあ、よっぽど今乗ってる丸形キャビンに愛着なきゃOKだろ」
「そうだな。事務所に行って確認してくる。悪いがしず子のフレームの錆と亀裂見ててくれ、ホーシングの割れも」
「うん、見とくよ。隆文、検査機持って来いよ。フレームとホーシングの検査するぞ」
「おう、兄貴。持ってきた」
「サンキュー。エンジンは載せ替えするからよ。おろしてオーバーホール準備よろしく」
「OK」
僕は事務所に行くと、念のたアジトのキャビンの在庫を確認して角形のキャビンに載せ替えしていいか隆さんに確認しようとしていた、すると雅子がきて
「お兄ちゃん、百合リンからしず子のキャビンを今のダルマから次の角形に変更してほしいってきてた。見積もりも」
「そうか。それなら変更するよ。実は僕もダルマから角形にしていいか確認しに来た」
「見積もりは変わる?」
「少し安くなるな。板金のダイレスのデータ作らなくていいのと。ダルマは中古キャビンとして引き取り分があるから」
「いいよ。それで行こうよ。計算しなおして百合リンに送っておく、パパに見せるとダルマのキャビンの査定が低いって言いそう、ママぬ見せるとキャビンの査定が高いっていいそうだから黙ってよ」
「そうだな。親父は趣味人だからな。お袋は査定が辛くてねえ」
「そうそう、パパはお友達価格でやっちゃうんだもん。ママは赤字絶対だめ、粗利20%以上のスタンスだからね」
「まあ、それは仕方ないって。それでうちの儲けが出てるんだから。丸松建設には仕事頼んでくれた恩返しだろ。おかんのようにちょっとやりすぎはないようにしないとね」
「そうよね。百合リンには交換引き受けたって答えておくからね」
「うん、今日は帰ったらアジトの倉庫からキャビン持ってくるよ。明日はミック君空いてるよね」
「うん、空いてる。」
「あしたはミック君にキャビンを積んで出勤するよ。パレットに固定してあるからフォークで積めばOKだよ」
「買い取ったダルマキャビンはパレットに固定して部品庫に保管ね」
「そうだね。とにかく丸松建設の仕事掃かないとやべえだろ、W122のパワーアップと6W210のダンプにするのとパワーアップとこれらのボンネット2台はキャビンも載せ替えだろ」
「結局3台のキャビン載せ替えってことね。しず子も載せ替え。みんな時間かかるのばかりじゃない?しず子はV8エンジン同士だからいいとしても」
「そうだね、ほかに丸松建設の車の中で楽なのはWD300Dだよ。キャビンはみさえのデータ使えるしフレーム周りも元からV8あるみさえを参考出来るから楽だよ」
「そうなのね、しず子はこれからキャビンおろして載せ替えってことね」
「雅子、その通り。百合ちゃんからの情報ありがとう、これから僕はしず子、鈴木さんたちはデニムちゃんの塗り換え、笠木さんと佐藤さんと小林君がTSD40のレストアをやるんだ、村上君と石橋君、アルバイト君たちで車検点検って段取りだな」
「あたしは車検点検の部品の管理ね、納車引き取りはあたしが紫陽花といってくるよ」
「OK」
僕らは木曜日、金曜日と丸松建設の総輪駆動のレストア、通常の車検、点検、修理を忙しくこなして土曜日に隣の県で行われるGTカーの最終戦にエントリーしていた。
雅子たちは、仕事がはけた夕方から毎日3時間ほど自分たちのコースに行ってGTカーの練習していた、車の仕上がりもよく、これで行けそうとわかったので、金曜日の午後には早上がりして油脂類の交換この前てこずったハブ本体の交換もやって車を仕上げていた。
土曜日の朝、僕と隆弘、休出扱いにした鈴木さんたち3人と佐藤さんに来てもらってサーキットでGTカーの準備していた
「隆弘、今年の最終戦がチャンスはチャンスだな、雅子たちがどこまでいけるかだよ。チャンピオンかかったワークスは必死になるだろうから無事に完走すればいいところに行くだろ」
「そうだね。百合と隆文はこの前の3着で自信着いただろうし、雅子と愛理沙ちゃんは表彰台狙うだろうな」
「そうだね、愛理沙もこのところ腕を上げてきてるから雅子とこまでいけるかだな。子供たちは愛理沙のお母さんに見ててもらっていたからな。アジトにずっと泊まり込みだったよ」
「悟瑠、ものすごく気合が入っているなあ、それに車も今回のセッティングで主になってやってばっちりだろ」
「うん、雅子は褒めてたよ。今回も雅子と愛理沙は表彰台狙うってことだな」
「悟瑠さん、GTカーの準備終わりました。いつでも走れます」
「あ、佐藤さん、ありがとうございます。いいところで雅子たちが来たね。ええと明日は村上君達、アルバイト君達が来るから今日は予選に集中だな」
雅子達は狩野さんが運転する丸松建設のマキちゃんに乗ってやっていていた。
「雅子、愛理沙ちゃん。準備OK、百合ちゃん隆文もOK。ワイドトレッドの効果を確認してくれ」
「おにいちゃん。任せて。愛理沙、セッティングありがとう。コースで乗ったけど乗りやすいよ。今日はガンガン行くからね」
「雅子先輩。バッチリ決まって良かったです」
「隆文さん、バッチリよ。また表彰台乗るからね」
「さすが、百合。自信着いたね。2台で表彰台乗っちゃえ」
「そうね、お兄ちゃん。真ん中狙っちゃうもんね」
「雅子、いうなあ。俺だって真ん中狙うぞ」
「隆文、雅子。プラクティスの時間だ、おかしいところないか確認して来いよ。消耗部品は持ってきてある」
「うん、隆弘さん。行ってくるね。愛理沙。今回は愛理沙が先に行って」
「はい」
「隆文さん、先に行って」
「まかせろ」
先に愛理沙ちゃんと隆文がカチャカチャッとベルトを締めて
「行ってきます」
「行ってくるぜ」
クオオオオーン、クオオオオーンと2台がフラットプレーンクランク独特の軽いエギゾーストノートを吐き上げるとダッシュしていった
「愛理沙も隆文も乗れてるよね」
「雅子、隆文はラテリンを取っ払ったまゆかで夜な夜なスムーズドライブと舵角小さくする練習していたぞ」
「まじ?」
「ここ一月はずっと走りに行って俺たちが買ってるBDFが足りねーとか言ってた。スーパーマーケットから再配達してもらってた」
「そうなのね」
「雅子さん、愛理沙先輩もそうですよ。移動販売車の運転席にスマートフォンの加速度計つけて100点目指して運転してましたよ。おかげで移動中に販売員が寝ちゃって危うく販売車に乗ったまま起こすの忘れられて、車が車庫に片付けられそうになった時がありました」
一緒に来ていた優花ちゃんが言っていた
「うーん。愛理沙ちゃんやるねえ。隆文は夜な夜な走りに行って、愛理沙ちゃんは移動販売車かあ、やるなあ」
「雅子、あたしたちも負けてらんないって」
「そうね、って百合リンだって普段のトラクターの運転がいい訓練でしょ」
「まあ、そういったらそうかもね。そういえば雅子って鉄子ちゃんで練習していたでしょ」
「うん、隆文ほどじゃないけどね、あたしもラテリン取っ払った。まゆかと同じメーカーだけど基本設計が鉄子ちゃんの方が古いからね。何せ基本は1940年代って速度出さない設計だから結構痺れるよ。改良はされてると思うけど」
「そういったらそうね。まゆかは1970年代、鉄子ちゃん差は40年代、確かに差は結構でかいかもね」
「おいおい、タイム見ろよ。周りも結構速いぞ。みんなハンデがないから?」
「そうよね。全車がノーハンデで行くから軽い分速いよ」
「ワイドトレッド仕様でどこまでいけるかだな。おお、愛理沙ちゃん乗れてるな」
「隆文は本番重視の走りだな。でも速いぞ」
7周程走って愛理沙と隆文が戻ってきてカチャカチャキュッキュッとシートを合わせて雅子と百合ちゃんにドライバーを交代して、クオオオオーン、クオオオオーンと2台のGTカーがコースに復帰していった
「愛理沙、ここだとどう?コースではバッチリって行ってたね」
「こことコースとのずれはないです。あたしたちのコースで走った通りのイメージですね。セッティング楽ですよ」
「そう?よかった」
「悟瑠さん、雅子の設計とその通り作る丸松建設と言うか百合ちゃんも凄いよ。コースで乗るとどこのサーキット行ってもイメージ通りで助かるよ」
「隆文もそうか。それならよかったよ。今回はバッチリ行けそうだな」
「悟瑠さん、メンテナンスありがとうございます。車の仕上がりもいいですよ」
「よし、それなら真ん中も行けそうだな」
「もちろん狙ってます」
「そうだな。俺も狙ってるぞ」
僕らは明日の天気予報と近くで自動車修理工場を営んでいる仲間に天候の変化の情報を聞きながら予選で履くタイヤの準備とハブ、ミッションのオイルチェック、エンジンオイルのチェックと忙しく予選の準備していた。
予選は先に愛理沙と隆文が行って、雅子と百合ちゃんが後で行く計画だった
「悟瑠さん、行ってきます」
「兄貴、悟瑠さん。行ってくるよ」
「頼むぜ」
クオオオオオーンと軽快なエキゾーストノートをあげて2台がコースイン、クリアラップが取れるところでアタック開始
「いいよ、愛理沙。いけええ、うわあ。速い」
「そうそう、愛理沙、そこだ。よし、やりい。暫定トップのタイムだ」
「隆文、上手いな。愛理沙ちゃんのスリップに着いていけええ」
「よし、2台ともクリアラップ取れたな」
愛理沙と隆文の結果はあろうことか愛理沙が暫定のポール、隆文が2番手だった
僕は戻ってきた愛理沙ちゃんに出来を褒めていた
「愛理沙ちゃん、やるね。トップとは流石だよ」
「たまたまです。メンバー表を見るとワークスが次にエースを投入してくるでしょう。どうなるかですよ」
「そうなんだけど。このタイムって去年よりも2秒も速いからエース級は必死だろうね。後は雅子と百合ちゃんがどこまでワークスと戦えるかってとこが鍵かな」
「隆弘。言う通り、タイムだけなら、去年の予選のポールタイムよりも速いんだよ。簡単にぬけるとは思えない」
「そうだな。ってことはワークスが意地になって走って無理してコースアウトとか?やりかねないってことか?」
「ワークスはないと思うけどね。とはいっても、チャンピオンが懸かってるチームは必死だから何が起こるかわかんないよ。コース閉鎖になる前になんとか良いタイム出るといいけどね」
「そういったらうちにはチャンスはチャンスなんだな。悟瑠が組んだエンジンがそんなに簡単に壊れるとは思えないし、ドグミッションもオーバーホールしたしバッチリ行けるよ」
「雅子と百合ちゃんのタイム次第だよ。おおお、雅子が意地で出したな。トップタイム更新したか?」
「おーおー、ワークスが?コレは結構きたなあ。あ。これはちょっと雅子には及ばなかった?」
「流石雅子先輩、意地ですね。何が何でもポール取りたいって」
「うん、おおおお、来たか?あああ、ワークスに抜かれたか。結構必死だったか?意地の張り合いだなあ」
「悟瑠、あのタイム出されちゃなあ。ワークスも必死だろうね。もしかしてソフトタイヤ使ってた?」
「あ、百合先輩、暫定3位のタイム?乗れてる」
「愛理沙、そうかも。あ、やべえ。最終コーナーでクラッシュじゃん」
あろうことか、トップタイムを出した車とは違うワークスの車がバックストレッチ中ほどのところでクーリングラップ中に左前輪のタイヤがバーストしてコントロールが効かなくなって、アタックの車に進路を譲ろうとしてアウト側を走っていた車めがけて突っ込んだ。
突っ込んだ車の直後を走っていたトップタイムの車は何とか避けれたが、その後ろの車が止まった2台に突っ込んでコースの真ん中あたりで止まった、悪いことにそのすぐ後から走ってきた車がアタックしていたのでよけきれずにクラッシュ
そこにダンゴ状態になっていた車たちの何台かが止まり切れずにクラッシュ、その連鎖もあり全部で15台巻き込まれる大クラッシュになった
「まずいぞ。百合は?大丈夫だったか?」
「逃げ切ったようだな。百合ちゃんは」
「百合。今どこだ?無事か?」
『うん、大丈夫。ピットに戻る。クラッシュの埃に巻き込込まれたけど何とかよけきった』
「よかったよ。どこにも飛び出してないな?」
『うん、大丈夫。』
「悟瑠、下手したらこのま予選終了か?」
「この多重クラッシュはなあ。ドライバーたちは大丈夫か?そう言えば雅子は戻れるのか?」
「どうだろ?」
「やっぱり赤旗だ。全車退避だ。雅子?戻れるか?」
『お兄ちゃん、戻る。スタッフの誘導で戻ってる。赤旗見つけて止まったから無事』
「よかったな、無事だな」
「うん、もうクーリングしてたからね」
百合ちゃんと雅子が戻ってきてピットで待機していると、どうやら車の片づけ、コースの清掃と路面チェックの関係で予選はここで終了となった。
この後には500クラスの予選の時間があるので食い込んでしまうのを防ぐにはやむなしだろう
「結果はワークスがポールポジションでこの場合は雅子たちがセカンド、百合ちゃん達がサードから?」
「そうなるな、有力チームの番が来る前に多重クラッシュだろ」
「それに今からクラッシュしたマシン交換できるんだっけ?」
「スペアがあれば。登録してあればだな」
「修理で対応するところもあるかな?」
「プライベーターは修理だろうな。とにかく、今日は片付けて早いけど宿に戻ろう。ラッキーだったということだ」
「そうだな、今日はたんまり餃子でも食べてだな」
「そうだね」
僕らは車を片付けて早かったが宿に戻ってたんまりと餃子を食べ満足して休んでいた。鈴木さんたちには昼飯を食べてもらったところで帰ってもらっていた
次の日、レースの当日サーキットに行ってプラクティスやっていた。クラッシュした車たちはきちんと修理したのか?車は元通りになっていた
「修理で対応したチームはスタッフが結構きてるね」
「多分ほぼ徹夜だろう。眠そうだ」
「とにかく、こっちはタイヤは決まったし、予報通りの天気だし、行けるだけ行ってみよう」
「4人の出来と勝利の女神様の期限次第もあるからな」
「そうだな。雅子たちにはこのところ微笑んでくれないけど。今回は何とかだな」
天候は晴れとはいいがたいが、暑くないくらいの曇り空だった、レースは順調にウォーミングアップも終わっていつもの通り、グリッドに車を並べるとドライバー紹介の後、レースのスタートだった
僕らのチームのスタートドライバーは雅子と隆文だった
"GTカーも今回が最終戦、ノーハンデでのレースです。今回500クラスの予選のトップは・・・・・。300クラスのポールポジションはゼッケン113番のチーム〇〇〇のDB06、セカンドにはゼッケン485チーム佐野自動車のZN8、サードにはゼッケン583同じくチーム佐野のZN8、その後にはゼッケン33○○ソニックZ33、次にゼッケン86○○ソーZN8。・・・・・"
と、読み上げられている中、フォーメーションラップがスタートしていた
"皆さんこんにちは、本日の実況を務めます松島です。解説は末田さんです。よろしくお願いいたします"
"末田です、よろしくお願いいたします"
"最終戦のトップ争いは500クラスは上位5組すべての車にチャンスありですねえ。ポイント差が5ポイント以内ですからね"
"そうですね、激しい争いになりそうですね。"
"300クラスはいかがでしょう?"
"やはり、ゼッケン133と186の争いになりそうです。昨日のクラッシュで一部のチームはスペアマシンを使い切っているので今回は修理での対応ですからその分厳しいですね"
"そうですね。するとポールの113にもチャンスありでしょうか?"
"そうですね。186と133が5着以下になってしまうと113がトップになりますね。あとは予選で走り切れなかった車たちは今までの総獲得ポイントでグリッド決ったので6番手の103、7番手の134がどこまで回復できるかです。134のワンちゃんはトップになって186が4位以下ならチャンピオンです。3位だとわずか1ポイント差で86がチャンピオンですね。113がトップの時は86は4着まで逃げ切りですけど5着はまずい、134は2着ならチャンピオンですが3着だと186が6着以下でないとポイント足りません"
"激しい闘いになりますね。それでは、本日もよろしくお願いいたします。さー、フォーメーションラップが終わってシグナルが青に変わって一斉にスタートです"
"500クラスのチャンピオン争いが見ものですね"
「雅子と隆文はどうだ?」
「うまくいってるなあ。トップは逃げ切りを狙ってガンガン行ってるなあ」
「雅子と隆文はきちんとついて行ってるな」
「いったな、どこまでいけるかだな」
「雅子先輩踏んでますよ」
「そうだな、隆文はおおお、出たよ。正確なストップウォッチ」
「そう。あたしはあの走りマネしたくても出来なかった。もっと練習しようって思うの」
「ですよね、えええ?うそでしょ。雅子先輩もストップウォッチのように正確に刻んできた」
「雅子のやることはこれだよ」
「雅子って、化け物?」
レースの進行はある意味順調で虎視眈々と相手の隙を狙う展開となって、しかもチャンピオンがかっているチームは入賞を逃すとチャンピオン争いから脱落するので完走してしかも入賞することが必須という神経戦になっている
"レースは順位の変動もなく順調に進んてあと1周で半分が終わりますね"
"不気味なほどおとなしい展開ですね。ふつうはもっとガンガン行くものですが。完走を絶対条件としてしかもいつ仕掛けて前に出るかを伺うという高度な争いですね。しかも今の順位で行くとチャンピオンは現在5位のチームになります。今5番手を走る暫定首位を走る車が4着でゴールすると抜かれます"
"見てる方はデッドヒートがないっていうことでしょうけど、熾烈な争いですね"
"そうなんです、ドライバーにとっては結構地獄というか大変なレースですよ。チャンピオン争いしているチームは500クラスでは5位以内に入ってないと脱落ですからね"
"ですよね。300クラスも同様ですね。ちょっと違うのはこの中にチャンピオン争いには関係ないというか絡んでないチーム佐野が割って入ってますからチーム佐野より後ろにいてチャンピオンを狙うチームにとってはどこかでチーム佐野の2台を躱してトップにならないと厳しいですね"
"そうですね、チャンスは500クラスを抜かせるときです。区間タイムを見るとコーナーは軽い分300クラスが速いんですよ。500クラスが抜けるのは2か所のストレッチだけですから。500クラスのチャンピオン争いは過酷ですよ"
場内のアナウンスが聞こえてきている
「雅子、トップについてピットに入れ。今は4番手以下を20秒近くまで離している。後半はミディアムで行くぞ。今はミディアムハードだからもう少しは持つだろ」
『はいよ。多分。トップも同じだと思う。車のパフォーマンスは同じくらい。エンジンも同じだと思うよ』
「OK。とにかく、今のペースでいけ」
『はい』
「隆文、雅子に続いてピットに入れ」
『OK』
"各車ピットに入るタイミングをうかがってますね"
"ええ。そうですね、あ、500クラスの車が次々に入り始めましたね。ここらがタイミングってことでしょう"
"この1周後から300クラスが入リ始めるでしょうね"
"そうですね。300クラスは軽い分とパワー無い分負担少ないですからね"
「雅子、トップが入ったぞ。続け」
『はいよ』
「隆文、入れ」
『おう』
トップチームはドライバーチェンジとタイヤ4本交換、燃料補充しようとしていた。
チーム佐野もドライバー交代とタイヤ4本交換、燃料補充でピットアウトする予定だった。
ところが、チャンピオン争いしているチームとは別のワークスの2台がなんとドライバーチャンジと左側タイヤの交換と燃料補給だけのメニューでピットアウトしていた。
チーム佐野もこの2台につついてピットアウト。チャンピオン争いの3台は僕らの後になってしまっていた
トップを走っていたチームはあろうことか燃料キャップが外れず補充に時間がかかって5番手でのピットアウト、続いて186と134がピットアウトだった
「今回もまたトップチームにアクシデントだな」
「そうだね。後は愛理沙がどこまで行くかだな」
「今度は百合が援護射撃するとか言ってるぞ」
「流石百合リン。感謝よ」
と言っていると、愛理沙ちゃんが2番手のクルマに執拗に左コーナーで仕掛け、とうとうタイヤがたれてきた残り5周にと500クラスに道を譲った隙を突いて左コーナーで相手のインに飛び込んで躱していた
「愛理沙、やったな」
「あ、百合リンが3番手に更に仕掛けているぞ、3番手はブロックするからこのままじゃあ愛理沙を追えない」
「なるほど、こういった援護射撃もあるのね」
「うん、おおおお、百合が抜いたぞ。左コーナーか」
「隆弘、あっちはもうタイヤが来てるんだよ。愛理沙のアタックで交換してない右側タイヤがもう限界なんだろ。百合の後ろもアタックしてる」
「なるほど、百合ちゃんはそこを突いたか」
「隆文、百合リンも成長してるでしょ」
「凄いよ。」
「愛理沙がトップにアタックしてる。流石ベテラン。ブロック上手いなあ」
「左コーナーでガンガン行ってるなあ。ベテランは燃料ギリなはずなんだけど」
「うん、前半で相当うまく燃料を節約して走っていたな」
「本来っていうか、レースが終わったらちょうど燃料が尽きるのがいいんだけどな」
「そうだな」
「お兄ちゃんの言う通りだけど途中で止まったらって思うとね」
「僕の言うのは理想論だけどね」
"300クラスのトップ争いは場が沸騰してます。ゼッケン583がパッシングで戦線布告。なめるなとばかりに突っ込んでいくゼッケン209"
"完全に209のドラーバーは意地ですね。新参者には抜かれないと必死ですね。かといってあからさまなブロックはペナルティー対象になりますから難しいですね"
"そうですね、小笠原選手のアタック。上手い塞いでる"
「ブロックうまいよ」
愛理沙ちゃんが抜きあぐねたまま、レースはファイナルラップに入った、トップは左コーナーでのオーバーステアに苦しみながらも必死にブロック。
愛理沙ちゃんも右に左にと仕掛ける
「残りはもうちょっと。最終コーナーで愛理沙がアウトから行った?」
「うーん、並べるか?もうちょっと」
最終コーナーで愛理沙ちゃんがアタック、不利なアウトからならんで侵入、相手のラインの自由度を奪って立ち上がりを遅くする作戦に出た。
「よし、ならんだ。愛理沙。ゴールまでいけええ」
「あああ、惜しい。あと10センチ足りないか?もうちょっとだったな」
「うーん。今年は簡単にトップ取れるとは思ってないからと言ってもここまで踏めるようになるとは」
「お兄ちゃんと隆弘さんの作った車がいいからじゃん。ありがと」
「そうだな。兄貴、悟瑠さんどうもありがとう。雅子。今回はいい勉強だよ。ぎりぎりまで攻める勘所というか、燃料だけじゃなく、タイヤもだよ。右はハードで左はミディアムという選択をしてないかったなあと思ってね」
「そうね。隆文の言うとおり」
「そうだね。左右差をどこまで良しとするか。僕らは攻め切ってないよね」
「見てると、上には上がいるって感じです。ですよね百合先輩」
「うん、あたしも痛感するよ」
2日間連続で来ていた優花ちゃんもうなずいていた
僕らは2着と3着そして表彰台をゲットして満足して帰ってきた。
次の月曜日から僕らはレースの余韻に浸ってる時間はなく、丸松建設の車のレストアとカスタムで忙殺されていた。
月曜日から木曜日まで突貫だったが既にキャビンの乗せ換えが完了しているK-CZ50ND改のエンジン載せ替えと公認申請を完成させて、6W210とW122は2台ともキャビンとエンジン、ミッションの換装して公認の申請していた。
しず子をのぞく旧い3台の総輪駆動は排ガス規制前の車なのと年式が年式なので排ガス規制後のエンジンに載せ替える場合は各部の強度証明と黒煙検査のみで公認が取れていた。
しず子は親父のジュゴンのデータで何とか公認取得するようにしていた
デニムちゃんとTSD40は色の塗り替えが完成して納車していた。
「突貫だったなあ。エンジンがオーバーホール済の在庫があって、隆さんはキャビンは整備してあるっていいの買ってきたよ。乗せ換えだけだったからなあ」
「悟瑠君、その2台のキャビンはうちの在庫だよ、植木さんがうちに入った時に最初は仕事が無くて防錆と板金の練習で作ったやつだよ。丁寧にやったからか全然錆びてない」
「そうなんですね。笠木さんの在庫なんですね」
「在庫して20年以上経ってデッドストックになりかけていたから、レストア代金で隆に売った、それにW300Dは俺の知り合いの隣の県の工場で一度再生してるから錆が全くなくてよかったよ」
「よかったですよ。とにかくデニムちゃんとTSD40も塗り替え終わってて納車できて」
「康晴と隆義と隆が土日突貫で色塗りしてたし、鈴木さんたちも日曜出てまで6W210とW122のエンジンとキャビンのおろしをやったからだね」
「そうですね。」
「お兄ちゃん。来週には全部納車できるよね」
「うん」
「片付いてよかったよ」
「そうですね。何とかWD300Dも納車のめど立ってこれで丸松建設の総輪駆動は全部再生は終わったな。U-MS716N改も行き先決まってよかったよ。次は矢代さんからDB100Cって車の再生以来が来たけど、ちょっと厄介だよ。またメーカーの博物館に行って資料見せてもらって、足りなきゃBH15の時と同じ関西の博物館にも聞きに行くしかないな」
「そうね。お兄ちゃん達、お仕事お疲れ様。それにしても愛理沙がU-MS716N改を買っちゃったからね。ババロアちゃんは哲史さんに売っちゃったね。スーパーマーケットの社長が哲史さんのマーシーちゃんを是非売ってくれと言って買ってくれたんで哲史さんがババロアちゃん買えただよね」
「そうだね」
「悟瑠、雅子。前から言ってる通り、明日は先輩の送別会だ。お店は取ってあるからな。先輩は明後日には車で帰るから酒は軽くだけど焼き肉バイキングならいいだろ。ソフトドリンクの飲み放題付きで」
「康晴、良いのかよ。俺はBX331の外板のお土産までもたったんだぞ。会費は払うよ」
「先輩、ボンネットのキャビンを2台持っていたから仕事が捌けたんですよ。パネルなんて安いもんです。お土産ですから」
「ありがと」
「親父、いいねえ。そうしよう。みんなを呼ぶんでしょ」
「もちろんだ。あともうひと月来てもらう佐藤さんも呼んで盛大に送ってやろうと思う。それに先週の日曜日から今週にかけては丸松建設の仕事が多くて忙しすぎたよ。そうそうGTカーで雅子と愛理沙ちゃんが2着に、百合ちゃんと隆文君が連続で3着に入ったお祝いもしてないだろ。そうだ。愛理沙ちゃんも呼ぶからね」
「お子さんは?」
「うちの近くに夜間も大丈夫な子供専用宿泊施設があるから予約してあるよ。安心してきてほしいって。そうか、帰りは朝にターミナル駅まで送っていけば会社の通勤バスに乗れるんだったな。それなら車をアジトに置けば飲めるだろ。先輩もちょっとは飲めるだろ」
「OK。康晴、ありがと。大量に飲んで残るほど飲まなきゃいいんだろ。飲んだら午後に出発だな」
「親父、愛理沙ちゃんは僕が呼んでおくよ。そうだ、百合ちゃんもか」
「もちろんだ。百合ちゃんは隆経由で呼んであるよ。悟瑠、雅子、保育園というかこども園は朝から取ったから愛理沙ちゃんの代わりに連れて行けるようにしてある」
次の金曜日、朝に僕は愛理沙ちゃんをターミナル駅まで送って行って、お子さんたちを預かって予約していた子供園にお願いしておいた。雅子は僕のゴーゴーくんに乗せてお店に来ていた。
金曜日も忙しく仕事して次週に全開試験をやればいいように段取りして会社が終わった後に僕らはお店近くの焼肉バイキングで笠木さんの送別会とGTカーで2着と3着に入賞したお祝いをしていた
ゲストで来た百合ちゃんが食べながら
「はああ、雅子、隆弘、悟瑠さん。きいてよ。パパって前から言うとおりに3軸の元除雪車を見つけて買っちゃったよ。ダンプにして総輪駆動ダンプを3台体制にしちゃうんだって。2軸のキャブオーバー、3軸のボンネットとキャブオーバー」
「へえ、そうなの?」
「うん、本社のトラック駐車場に置き場がないって言ったのはそのためなのねって思ったわよ」
「まあ、お兄ちゃんにハットくんを売ったのってもう1台買うからってこと?ところで元除雪車っていつ来るの?」
「うん、来週の月曜日にはここのお店に配達されるって。舞由良が言ってた。舞由良が輸送便を手配したんだって。北陸で使ってた車を買ったみたい。もしかしたら自走してくるとか言ってるよ」
「まじ?ところでダンプにする元除雪車って?車種は何買ったのよ?」
「ええと、P-FW425M。3軸なんだけど、総輪をエアサスにしてくれって。エアサスにして足場が悪くて腹をすりそうとになる路面に行くことがあったら車高を上げれるようにだって。」
「「そうくるかあ」」
「それに総輪駆動トラクターも総輪エアサスにしてくれって行ってるの。エアサスの船底2軸トラクターの方が短尺3軸トラクターのリーフよりは工事中の路面の傷みがパパが言うには少ないんだって、エアサスは路面にやさしいのはこの吸収性だよって感じでね。そうだ。その短尺3軸トラクターも何とか総輪エアにしてほしいって」
「はいはい。はあああ」
食べ放題の店で持ってきた肉を焼きながら僕らはあきれ返っていたのだった。
GTカーが進化してノーハンデのレースの表彰台を狙った雅子達は今年の目標は何とかクリア
登場人物の所有車紹介
佐野 雅子
・大型リアエンジンバス
①観光シャシ+観光ボディ
KC-RA531MBN改
U-RU2FNAB改
②路線シャシ+観光ボディ;V8に換装
KC-UA460NAN改
③路線シャシ+路線ボディ
路線用前中2ドア
U-LV218M改;V8に換装
U-UA440HAN改
④短尺路線用シャシ+路線ボディ
路線用前中2ドア
U-RP210GAN改
・大型トラック
①キャブオーバー 元除雪車 V10に換装済
ダンプ
4×4 U-FZ2FJCA改
カーゴ フレーム交換車
6×6 KC-FU4FPDA改
①ボンネット
カーゴ
4×4 K-TSD45G改
・小型車
①クーペ
GF-S15改
佐野 悟瑠
・大型リアエンジンバス
①観光シャシ+観光ボディ
KL-RA552RBM改
KC-RU3FPCB改
②路線シャシ+観光ボディ;V8に換装
KL-UA452PAN改
③路線シャシ+路線ボディ 路線用前中2ドア
KC-LV280N改
KC-HU3KMCA改
④短尺路線シャシ+路線ボディ 路線用前中2ドア
U-MM618J改
・大型トラック
①キャブオーバー 元除雪車 フレーム交換車 V10に換装済
ダンプ
4×4 KC-CF53XGH改
カーゴ
6×6 KL-CZ55YNH改
②ボンネット
カーゴ
6×6 P-HTW22K改
・小型乗用車
①セダン
GFーENR34改
佐野 康晴;僕の父親
・大型バス
①リアエンジン 路線シャシ+路線ボディ
自家用1ドア
KC-UA521NAN改
②ボンネット トラックシャシ+路線ボディ 路線用1ドア 元移動診療所
4×2 TK20L改
・中型リアエンジンバス
①路線シャシ+路線ボディ 路線用前中2ドア
P-LR312J改
K-102H改
・小型リアエンジンバス
①路線シャシ+路線ボディ 路線用中1ドア
P-RB115AA改
・大型トラック
①ボンネット
カーゴ
6×6 TZ50MD改 V10に換装済
ダンプ
4×2 KB112D改
・小型乗用車
①セダン
Q-LS131H改
佐野 康子:僕の母親
・大型バス
①リアエンジン 路線シャシ+路線ボディ
路線用前中2ドア
U-LV224K
②ボンネット トラックシャシ+路線ボディ
路線用1ドア 元移動診療所
4×4 T370改
・大型トラック
①ボンネット
ダンブ
4×4 TF30GD改 V8に換装済
カーゴ
4×2 TD50AD改 クレーン付き車へ改造済
・小型乗用車
①ハードトップ
E-KE70
②セダン
E-AE70
加藤 隆弘
・大型トラック 元除雪車
①キャブオーバー
ダンプ
4×4 U-FR415H改
カーゴ
6×6 K-FU633AA改 V10に換装澄
・大型リアエンジンバス
①路線シャシ+路線ボディ 自家用 1ドア
U35H改
・小型乗用車
①セダン
CBA-GVB
加藤 隆文
・大型トラック 元除雪車
①キャブオーバー
ダンプ
4×4 SKS390改
カーゴ
6×6 K-SKW520改 V10に換装済
・大型リアエンジンバス
①短尺路線シャシ+路線ボディ 路線用前中2ドア
MR510改
・小型車
①クロカン4×4
KG-VGY61
加藤 隆義:隆弘たちの父親
大型トラック
①キャブオーバー
カーゴ
6×6 SKW440改 V10に換装済
②ボンネット
カーゴ
6×6 ZC120 V10に換装済
4×2 DU780HD改
ダンプ
4×2 DA100D改
・大型リアエンジンバス
①短尺路線シャシ+ナロー仕様路線ボディ 路線用中1ドア
BA05N改
松尾 百合:雅子の高校から親友
・大型リアエンジンバス
①観光シャシ+観光ボディ
P-RU636BB改
P-RA52M改
・大型トラック
①キャブオーバー
カーゴ
6×6 K-FW125M改 V10に換装済
②ボンネット
ダンプ
4×4 W81D改 V8に換装
・小型乗用車
①クーペ
EーS110改
松尾 譲:百合ちゃんの兄
・大型バス
①キャブオーバー トラックシャシ+路線ボディ 路線用中1ドア
4×2 BF30改
・大型トラック
①ボンネット
ダンプ
4×2 T800FD改 V8に換装済
4×4 ZH110改
6×6 6W100改
・小型乗用車
①クーペ
E-GS130改
松尾 隆:百合ちゃんの父親
・大型トラック
①キャブオーバー
ダンプ
4×4 CF30DD改 V8に換装済
カーゴ
6×6 CZ50M改 V10に換装済
②ボンネット
ダンプ
4×2 TK20GD改
・大型バス
①ボンネット
トラックシャシ+路線ボディ 元レントゲン車 路線用中1ドア
4×2 K-TDJ72改 V8に換装済
②リアエンジン 短尺観光シャシ+観光ボディ
P-RU192AA改
・小型乗用車
①セダン
E-GNY33改
松尾 友香:百合ちゃんの母親
・大型バス
①ボンネット
トラックシャシ+路線ボディ 路線用中1ドア
4×2 DB100改
4×4 TSD43改
②キャブオーバー
短尺トラックシャシ+ナロー仕様路線ボディ 路線用中1ドア
4×2 BXD20E改
・大型トラック
①ボンネット
ダンブ
4×2 TXD60D改
・小型乗用車
①HB
E-KP61
小笠原 愛理沙:雅子の後輩
・大型リアエンジンバス
①路線シャシ+観光ボディ
B806K改
・大型トラック 元除雪車
①キャブオーバー
ダンプ
4×4 KC-FR529改
・小型乗用車
①セダン
GF-GC35改
小笠原 哲史
・大型リアエンジンバス
①路線シャシ+路線ボディ 自家用前1ドア
MAR480改
・大型トラック 元除雪車
①キャブオーバー
ダンプ
4×4 K-FR113H改
・小型乗用車
①クーペ
E-MA45改
長野 暁:元走り屋
・大型リアエンジンバス
①短尺路線シャシ+路線ボディ
自家用1ドア
P-MM517J改
路線用前中2ドア
MR520改
②短尺観光シャシ+観光ボディ
MM515H改
・小型乗用車
①クーペ
ZN6
狩野 守
・大型トラック
①キャブオーバー
ダンプ
6×4 U-FS1VKBD改 V10
6×4 KC-FS3FKCD改 V8
6×4 KL-CW55YNHD改 V10に換装
・小型乗用車
クーペ
ZN6
河野 優花
・大型リアエンジンバス
①路線シャシ+観光バスボディ
P-LV214L改 V8に換装
・大型トラック
①ボンネット
カーゴ
6×6 ZC44改
・小型軽乗用車
①5HB
L700S改
綿貫 洋平
・中型リアエンジンバス
①路線シャシ+路線バスボディ
自家用前1ドア
B622B改
・大型トラック
①ボンネット
ダンプ
4×4 ZH12D改
小型乗用車
①セダン
TA-GXE10
橋爪 正治
・中型バス
①ボンネット
トラックシャシ+路線バスボディ 路線用中1ドア
BX521改
・大型バス
①ボンネット
トラックシャシ+路線バスボディ 路線用中1ドア
BXD30改 後面丸形状
BXD30改 後面平面形状
笠木 徹治
・中型増トントラック
①クレーン付き 増トン レッカー車
4×2 KC-PK262HFZ改
②ウイング積載車
4×2 KC-PK262UFZ改
③オープン積載車
4×2 KC-PK262VFZ改
笠木 達也:徹治の父親
・4トントラック
①カーゴ
4×4 U-FL618G改
矢代 圭一、伸一親子
・大型バス
①ボンネット
トラックシャシ+路線バスボディ 路線用1ドア
4×4 K-ZC121改 車体メーカーでワンオフ
4×2 BH15改⇒P-FH229BA改 29人乗り仕様 フレーム交換車
4×2DA90改 トラックにバスボディ架装
キャブオーバー
4×2DB100C改 ボロボロから再生
高尾製油所
・大型トラック
①ボンネット
ダンプ
4×2 T412DD改
・中型リアエンジンバス
①路線系シャシ+観光系ボディ 自家用
K-MK116J改
・中型トラック
②キャブオーバー
カーゴ
4×2 U-FB2WEAA
いつも読んで頂き、どうもありがとうございます。
今回はここで更新します。
お気に召しましたらイイネや感想いただけると更新のモチベーションアゲアゲになります。




