第九十二話 次のレースの準備と隆弘のお父さんが総輪駆動を買って?
あろうことか?隆弘のお父さんがはまってしまった旧車、コレクション魂が全開になってしまった
GTカーの開発も順調で百合ちゃんがオフロードトレーニングの合間にデータを取ってくれて次戦の準備は
主な登場人物紹介
ヒロイン 佐野 雅子 26歳 4月生まれ
峠のバトラー⇒TSカップレーサー⇒GTレースへ挑戦中
家業の佐野自動車販売の中古車販売店副店長兼整備工場の副工場長、整備の受注、部品調達担当の副社長 販売部部長 前職はスーパーの経理兼販売促進課 係長
所有免許、資格;大型2種、牽引運転免許、2級整備士、危険物乙4、玉掛、ガス溶接、救急救命士、巻き上げ機、簿記2級、税理士、会計士、テルミット溶接、クレーンオペレーター
レース以外の趣味:
オフロード走行 大型の2軸、3軸総輪駆動のエンジン、サスペンションをいじって自分好みした。
パソコン プログラム組むのも好きでシステムを自力で組める
僕 佐野 悟瑠 29歳 雅子の兄 3月生まれ 妹の雅子より4学年上
家業の佐野自動車販売に就職して6年目、整備工場の工場長 整備工場総括の副社長。
所有免許、資格 2級整備士、MIG溶接機、レーザー溶接機、ガス溶接、玉掛、大型2種、けん引免許、巻き上げ機、危険物乙4、テルミット溶接、クレーンオペレーター
趣味 カーキチ、スペックオタク、エンジンスワップ大好き。エンジン加工名手 オフローダー
佐野 康晴 57歳
僕の父親 佐野自動車販売の社長、総括責任者。
趣味人 マニ割、エギマニ作りの達人 元整備工で板金も得意。
佐野 康子 55歳
僕の母親 佐野自動車販売 副社長 佐野自動車販売店店長、営業、仕入れ担当
加藤 隆弘 29歳 2月生まれ 僕(悟瑠)の同級生で親友、幼馴染。
佐野自動車の副工場長、整備工場の専務取締役
専学卒業後家業の内燃機整備工場に就職、佐野自動車販売に事業譲渡でそのまま異動。
エンジン加工名手、エンジンスワップ大好き 実は弟の隆文が一目置く運転センスの持ち主
所有免許、資格 大型免許、牽引免許、玉掛、ガス溶接、アーク溶接、レーザー溶接、危険物乙4、巻き上げ機、電検2種、テルミット クレーンオペレーター
趣味:レースカーづくり オフローダー 生エンジン好き
加藤 隆文 26歳 3月生まれ
隆弘の弟。雅子より一学年上だが、3月生まれで実はほとんど同い年。
工業高校から家業へ就職。佐野自動車販売に事業譲渡でそのまま異動。板金と排気系を作るのが得意 整備部部長
所有免許、資格 大型免許、牽引免許、玉掛、ガス溶接、アーク溶接、レーザー溶接、危険物乙4、テルミット溶接、巻き上げ機
趣味:TSカーレース、GTカーレース、オフロード走行 生エンジン好き
加藤隆義 57歳
加藤運輸社長 佐野 康晴の同級生の親友
現在は運輸業、リース業に忙しいが落ち着いて趣味の旧車はいじりが復活
かつて運営していたエンジン整備部門は、同じ敷地内にある佐野自動車販売に従業員ごと譲渡して運輸専門にした
松尾 百合 26歳 5月生まれ 雅子の親友、丸松建設のお嬢さん。雅子と同じ高校卒業して同じスーパーに入って家業に転職。
松尾建設運輸担当副社長。普段はおっとりだがスイッチが入ると途端にせっかちとブチ切れになる
5月生まれ TSカーレーサー、GTカーレーサー TSカーカップではトータルで2勝あげ、シーズン3位
旧車好きで父親譲りの速い車好き。オフローダー
所有免許、資格 大型免許、牽引免許、玉掛、クレーンオペレーター、巻き上げ機、ガス溶接、テルミット、アーク溶接、危険物乙4、電検2種、火薬類取扱保安責任者(甲種)
松尾 譲 28歳
百合ちゃんの兄 、丸松建設の建設系担当副社長。マニ割マニア 実はオリジナル主義、生エンジン好きで速さにはこだわらない ドリフト競技に参戦中、TSカーカップにも挑戦中
所有免許、資格 大型免許、クレーンオペレーター、玉掛、巻き上げ機、ガス溶接、アーク溶接、テルミット、危険物乙4、電検2種、火薬類取扱保安責任者(甲種)
松尾 隆 57歳
丸松建設の社長 百合ちゃんの父親 速い車大好き 古いものを大事にする
悟瑠の父親の同級生
松尾 友香 55歳
百合ちゃんの母親、丸松建設資材調達兼外注先調整担当副社長
旧車大好き、かつオリジナル主義
小笠原 愛理沙 25歳
かつて雅子がいたスーパーマーケットの販売部移動販売課係長
実は創業者の孫でもある(第三十七話参照) 雅子の同じ高校の一つ後輩。スーパーマーケットの主要取引先の小笠原食肉のお嬢さん。 元レディスの7代目総長 2児のシングルマザー(第三十六話参照)抜群の運転センス
所有免許、資格 簿記2級 大型2種免許、牽引。危険物乙4、ガス溶接、巻き上げ機、玉掛、アーク溶接、火薬類取扱保安責任者(乙種)
TSカーレーサー⇒GTカーレーサー 雅子と組んでクラス優勝を狙う
実は空手で中学の時に全国大会に行った猛者
小笠原 哲史 28歳
愛理沙の兄。別の会社に勤めていたが家業に転職、製油担当副社長
旧車好きで母親譲りのオリジナル主義だが必要に応じて改造する
所有免許、資格 大型免許 危険物乙4
ドリフト競技参戦中、TSカーカップ挑戦する 愛理沙の元旦那とは親友で同級生(第三十六話参照)
長野 暁 31歳。
スーパーマーケットの販売部移動販売課 課長代理。
かつては首都圏のバス会社に居たが欲しいバスが排ガスの関係で住んでいた地域で登録できなくて雅子がいたスーパーに転職。今は愛理沙ちゃんの上司短尺バス好き
所有免許、資格 大型2種免許、牽引免許、危険物乙4
狩野と一緒に走り屋チームの運営していた
狩野 守 31歳
丸松建設の業務課課長 運送会社にいたが首都圏の事業縮小で地方に転勤になった。偶然募集していた松尾建設に転職
所有免許、資格 大型2種免許、牽引免許、玉掛、巻き上げ機、ガス溶接、アーク溶接、危険物乙4、電検2種、テルミット、クレーンオペレーター
長野と一緒に走り屋チームの運営していた
河野 優花 23歳
スーパーマーケットの業務課から移動販売課に異動。大型免許取得して移動販売車で販売する
所有免許、資格 大型2種免許
綿貫 洋平 38歳
スーパーの販売部 移動販売課 課長
大型免許取ったらバスに嵌って自分でも買ってしまった。大型2種も持っていて見学者用のバスを運転する
所有免許、資格 大型2種
橋爪 正治 62歳
かつて雅子が務めていたスーパーの社長
雅子や百合、愛理沙に刺激されバス好き、旧車好きが復活
見学者の送迎の為のバスとしてボンネットバスそろえてしまった スーパーマーケットの広告も兼ねている
笠木 徹治 31歳
ウッディパラソルの経営者:悟瑠の父親の先輩(笠木 達也)が経営していたが代替わりした2代目
大型車主体の中古車屋 お店が暇なときは敷地内の笠木工房で作業
笠木 達也 61歳
笠木工房の共同運営者、ウッディパラソルの初代経営者 かつては悟瑠の父親、隆弘の父親と同じ大型車のディーラーにいたが、結婚を機に独立してウッディパラソルと笠木工房立ち上げ、奥さんの地元に移動
お店が暇なら奥さんの実家の農業をやる
植木 桂 61歳
笠木達也の奥さんの兄
同じく笠木工房の共同運営者 40歳で大型車のディーラー勤めを辞めたのち実家の農業をしながら笠木工房に合流して共同で運営する
矢代 圭一、伸一親子
松尾建設のビル内装工事委託先の経営者
大型ボンネットバスが好きという親子で趣味人
五式 紫陽花 19歳
愛理沙のいたレディスの13代目総長 小5から一つ上の兄とともにカートで走っている。
空手部だったが顧問の意地悪で干されたが弱みを見つけて追放、段位は取れて無いが実力は3段と言われる猛者。
佐野自動車販売に就職した 五式不動産のお嬢さん
所有免許、資格 準中免許 商業簿記2級 危険物
馬橋 舞由良 26歳
雅子と同じ高校の同級生、レディスの6代目総長。事情あって旦那と離婚して元の姓に戻った
加藤運輸に個人の事務所から転職
所有免許、資格 大型免許 商業簿記2級 危険物
石川 由香里 20歳
個人の販売店から小笠原精肉に転職
雅子と百合ちゃんと同じ高校でレディスの12代目総長
高校では古武道部の主将もやっていた猛者、愛理沙のアドバイスで段位を取っていないが実力は3段以上といわれている
所有免許、資格 大型免許 商業簿記2級 危険物
「へええ、隆弘さん、いいじゃない。女子の名前なのね。それなら隆文の車になったSKW440は今更だけどSKW440つかって女子の名前にすればよかったね。しすくわ、"しずか"にしようよ」
「雅子、いいじゃん。隆文、今更だけどニックネーム変えよう」
「兄貴、俺のは無理に女子の名前にしなくても」
「いいじゃないの、隆文。あ、そうだ、隆文の短尺バスってMR510だけど、型式のMR510使ってむあるこ、読みやすくして"まる子"がいいわね。どうよ?変更しようよ」
「隆文さん、そういえば長野さんのMR520は"鬼丸君"っていうんだけど、社長が"真弓"はどうだとか言ってるんですよ。」
「愛理沙ちゃん、俺にはつながりがわかんないんだけど」
「なんか、社長が知ってるアーティストに真弓って名前の人がいて、MR520ってだって。これが名字に近いってことで、名前に変換して"真弓"」
「はああ、車は恋人ってことじゃないのに。女子の名前にするのかなあ」
「隆文、英語で車を受けるときはsheだからね。それにドイツ語だと女性名詞だよ。それならいいんじゃないか?しずかとまる子がいいよ。3人の女子に囲まれていいだろ」
「俺は舞由良がいればいいの」
「まあ、まあ。隆文、それもそうなのはわかるけどさ。そういえば、前に隆文は"車が恋人"って言ってたよなあ。"俺には車があればいいんだ"って」
「なーんだ。隆文。それなら決まりじゃん。SKW440改は今度から"しずか"、MR510改は"まる子"ね。ニックネーム変更ね。いいわね」
「はああああ、俺の車って。DA100D改の代わりにSKW440改になったと思ったのに」
「「「あはははは」」」
「隆弘、隆文、ところでこの2台の総輪駆動も脚を弄ってマフラーは煙突にするのか?」
「勿論だ。重視は脚だよ。リーフよりも動くリンク式のエアにしてラテリンもいれたい。マフラーはオフロード走るなら腹摺りしたときに干渉しないよう煙突にする。できれば吸気はシュノーケル。多少の水の中でも走れるように」
「隆文も一緒か?」
「うん、俺も乗ってそう思ったんだ。やっぱりラテリンがないとフラフラするんだよ。このSKW440改に乗って思うんだけど、SKS390改と違っててなかなかしびれる」
「隆文、"SKW440改"じゃないって、"SKW440改"でしょ。ニックネーム変えるって言ったじゃん」
「くうううぅぅっ」
「雅子、隆文の車は全部ニックネームが女子の名前だね。そろっていいじゃん」
「そうだ、この際だからまゆかちゃんも"ちゃん"を取っちゃえ」
「隆弘、さすがだ。それはいい。全部揃うよ」
「まじかあ?やめてくれえ」
「それもいいわねえ、じゃあ、今から隆文の車はニックネーム変更して、SKS390改とSKW440改とMR510改ね」
「全部が女子の名前じゃあ舞由良に誤解されそう。全部呼び捨てだし」
「大丈夫でしょ。舞由良も車にニックネームつけるの結構好きだよ。自分が乗ってる車にももうつけちゃったし。今乗ってるのは親からもらったみたいね」
「そうか、今は何に乗ってるの?」
「確か、ABAーL152Sだったような。舞由良が子供のころに親が買ったとか。その車をもらっちゃったとか言ってるよ」
「そうなんだ。なかなかいいのに乗ってるね」
「子供と二人ならこれで十分って言ってるよ」
「そうだな」
「まさかこれにもニックネームあるとか?」
「うん、“ルイちゃん“だって。ABAーL152Sを使って、L、1でルイちゃん」
「そうかあ、隆文、よかったな、いいネックネームついて。そうそう今日から隆弘のみさえは預かれるから、今日のところあっちの建屋の中に入れておいて。隆文。隆弘乗せて帰るのよろしく。隆弘、ところでみさえのエンジンはV10の何を乗せるんだ?V10にも種類あるぞ。ラッシー君よりはパワーほしいだろ。400ps以上かな?」
「そういったらそうだな。V10のV22Cがいいな。V22Cなら400ps超えるよな」
「超えるよ。目標はカタログ通りの420psかな?カタログデータを目標にやってみるよ」
「あの会社の車でカタログ通り出てたためしがないもんな。カタログデータ通り出てれば俺はOK」
「その辺は僕がいじって何とかする。結局、隆弘も隆文も車のエンジンは生エンジンばっかりじゃん。」
「そうだな。じゃあ俺も乗せ換えと言うかオーバーホール必要ならやるって。」
「それなら、明日からな。まずはエンジンオーバーホールしてそれから換装だろ、脚もだろ」
「おうよ」
「脚はフロントどうするか考えよう」
「そうだな、悟瑠、みさえを頼むぜ。じゃ、明日お店で」
「じゃあ、あした」
隆弘達は、みさえを置いてドリュドリュドリュドリュドリュドリュと言うエキゾーストノートを響かせて、きみこと等価交換したといっていたしずかに乗りこむとブォーンとエアホーンを鳴らして帰っていった
「雅子、愛理沙ちゃん。車が増えてきちまったなあ」
「そうよね。隆弘さんたちも3軸総輪駆動買うなんて。というか隆弘のお父さんが旧車に目覚めたって」
「そうですね。そういえば、隆弘さんたちって。今どこに住んでるんですか?庭に大型っていうかあのサイズの車って置けるんですか?」
「今は隆弘の親の実家だよ。最寄りの駅は在来線で一駅上ったところだよ。祖父母はもういないからそこの庭に車を停めてるよ。まあ、あの二人は自分で整備できるから大型も持っていられるし、もっと言うと軽整備なら実家に設備があるんだよ。オイル交換とかタイヤ交換とかはリフトとエアとタイヤチェンジャーもある。そこの建屋は3倍の容量で油脂類の保管ができるような格納庫になってるんだよ。というかもともとは実家で加藤運輸を立ち上げてしばらく実家でやってたんだけど、僕らの親と一緒で手狭なのとお客さんのところに近いところにで商売したほうがいいっていうことでうちの親たちと一緒に移転した」
「そうなの?なるほどね。そこで整備やカスタムができないとここに来るんですね。エンジン乗せ換えとか、足まわりとか」
「その通り、おじいちゃんが林業やってる時代から加藤運輸に材木運んでもらってた」
「そんなに長いお付き合いなんですね」
「そうなのよ。愛理沙、明日からお仕事でしょ。そろそろ休もうね」
「そうですね。ここっていいですよ実家にも近くってスーパーにもいきやすくって。ほとんど太い道一本でしょ」
「そうよね。愛理沙の前のところは遠すぎたもんね」
「そうですね、こまごましたところ通るんで。朝は高速乗れるからいいんですけど」
僕らは月曜日からの仕事に備えて早目に休んでいた。
次の日、会社に行くと先についていた隆弘と隆文とうちの親父、お袋がパソコンとスマートフォンをながらあきれた顔していた
「おはよう。みんなどうしたんだい?なんか呆れた顔だけど」
「ちょっとな。はあああ、隆義も旧車かあ]
「まじかよってさ。親父が1977年式のZC120を買っちまった?この総輪駆動もみさえと同じ工場のデモカーだったって。そこの工場の防錆作業の良さをPRするための車らしいよ。この車って半世紀も前の車じゃん。旧くても防錆塗装が優秀だと錆びないってことで持っていた車だってさ。親父はエンジンと脚まわりをカスタムしてほしいから、今日これから持って来るだって。ウッディパラソルから引き取ったって連絡あったんだって。ここで脚とエンジンやってくれだってさ」
「そのとおり、隆弘君、俺のスマートフォンとうちの受注にも入ってる。ええ?追加で旦那さんからターボ取外してくれ?速すぎてやばいとか言ってるなあ。悟瑠デチューンだってさ」
「悟瑠、車を遅くすることなんてほとんどないだろ」
「まあ、スーパーマーケットの平くんでやったじゃん。社長が乗ってた時MD92の爆加速のバスと同じくらいの速さってわかって、これは速すぎてボンネットバスにはそぐわないってことでターボ取って納車したよ。僕の記憶じゃそれくらい。あとはかなさん。あ、あれはエンジンをオリジナルに戻したのか」
「そうか。ってことは平くんと同じだってことだな。ターボ取り払うのは」
「なるほど、そういうことか。確かに隆義は生エンジン大好きで、自分の車の動力性能は二の次だからなあ。旦那さんをマニ割にしてくれと言わないところがいいところだな。今の旦那さんのエンジンは9.2リッターあるからある意味ターボ無くても十分か。生でも200pは出るだろ」
「悟瑠、親父の旦那さんはそのままターボ取っただけだと何か問題あるか?」
「ないはず。ファイナルドライブをどうするかだけど、今の状態はミッションは6速だし、ファイナルドライブは、5トン積んできつい登りの山間部の悪路を走る前提のギヤ比にしてる。これからは5トン積むことなんてないだろうしきつい登りの山間部の悪路にはいかないでしょ。エンジン的には215psの出力と、62kg・mのトルクあればギヤ比は今のままでも大丈夫だろ」
「それ言ったらそうだな。滅多にどころかこれからは5トンなんて積まないし、親父の運転なら。レイコでも大丈夫ってくらいのんびりだから、ギヤはそのままでも性能は十分だな。燃費重視で今のままだな」
「たぶんだけど、それでも十分に速いよ。GVW25トンの車のフル積よりも」
「そういったらそうか。積んで20トンになったら390psの出力で190kg・mのトルクあっても旦那さんよりも動力性能は低いよな、旦那さんの車重はせいぜい5トンだろ。」
「そうだな。悟瑠の言う通りだ。215psなら確かに5トンのシャシには十分だ、もともと旦那さんは130psの出力で動かしていたんだよなあ。それなら十分に行けるな」
「そう言うことだ。200ps超えていれば十分だろ。元々9.2リットルの生エンジンでも良いくらいなんだけど隆が速くしてくれって言ってターボつけたんだよな」
「その通り。百合ちゃんが百合ちゃんのお父さんにやったら乗らないからって狩野さんに売って、狩野さんがくわちゃん買ったもんだから隆弘のお父さんに売ったんだろ」
「それじゃあな。生エンジン好きの親父には十分すぎだな」
「悟瑠。ところでZC120の話に戻すけど、隆義も準備いいというか?なんというか?載せ替えるV21Cエンジンも買ったZC120に積んでくるとか言ってるぞ。昨日から前泊でウッディパラソルに行ってエンジンも買って今うちに向かってるってよ」
「親父がエンジンをのせかえる?珍しいこともあるもんだ。と、思ってね」
「隆弘、排ガス記号のないZC120のエンジンはED100だからもうエンジンの修理用の補修部品がほとんどない。万が一故障したら症状によって、エンジンを載せ替えるまで走れない。それなら先に新しいエンジンに載せ替えたほうが故障しても直ぐに直せるからいいってことだろ。なんと言ってもV21Cは90年代のエンジンだからまだまだ東南アジアじゃあ現役。建機などで2000年こえてごく最近まで生産されていたからさ。それならイミテーションの部品やワンオフで直してくれるとことがあるからというのが理由かな?」
「隆弘君。悟瑠の言う通り。隆義はZC120で動力性能はいらないとは言ったけど、オフロード走行で不足しない性能、すなわち回しっぱなしで負担かかっても壊れないくらいの耐久性と急な上り坂を走り切れるくらいの動力性能が欲しい、でもターボはいらないって言うか生エンジンが良いと言うことで排気量が大きいV10に換装って感じだな。俺には連絡が入ってたよ。それからZC120と旦那さんは架装かえてウイングとパワーゲートつけてくれだって。」
「そうかあ。旦那さんはダンプやめてカーゴにするのか。それにZC120に積むV21Cは390psか、それならオフロードの急な登りでも十分か。それに多少荷物を積んでも十分行けるってことか」
「隆弘くん、そういうことだ。悟瑠、そうだ隆義は脚まわりもやってくれって。ほとんど空で乗るから空に合わせてサスの設定して欲しいと言ってるぞ。車自体は10トン積みだけどこれからはもし積んだとしてもせいぜい5トンも積めばいいってことだろ。そうだ、脚をやるときはフロントのデフロックはいらないと言ってるからな。タフさんに乗ってフロントデフロックの威力を知ってやべえとか言ってたからなあ。この前オフロードで前後ともデフロックオンにして走ったらコケる迄難なく行っちまうのが分かったってさ。」
「そう?わかった。あのタフさんのサスはフロントは延長リーフ+エアアシストとラテリンで、リアは4エアバッグだよ。それにハットくんも同じだ。ZC120も真似て同じ延長リーフとエアアシストにするのが一番だなあ。フロントをリンク式のエアにしようよするとキャブマウントがどうしても干渉というかレイアウトが苦しくなるからなあ」
「悟瑠、いじる計画はわかったよ。ZC120が来たら順番的にはエンジンオーバーホールかな?そのあと積み替えやって脚やってって感じかな?」
「そうかも。あ、ちょっとまて、エンジンの売主がウッディパラソルか?それなら、来たエンジンをみてからだよ。もしかするとオーバーホール済かもね。それならそのまま積めるって」
「そうだな、それにしても親父までも総輪駆動にはまるなんて。確かに親父は昔GVY60乗ってたもんな。わかるような気がするよ」
「隆弘さん、お父さんはパパのタフさんをもらって乗ったんでしょ。それならオフローダーの魂が目覚めるよ。お兄ちゃんが作った脚だって。ウッディパラソルのオフロードコースをタフさんはフロントのデフロックなしで難なく走り切って笠木さんにびっくりされたんだもん。伊吹君は走りきれなかったんでしょ。そこをフロントのデフがオープンのままで走り抜けたんだもん」
「雅子のいうとおりだな。俺たちもラッシー君やまゆかに乗ったらオフロードコースが楽しくて仕方ないもんな。」
「悟瑠の言う通り笠木工房から買うエンジンならオーバーホール済かも。先輩に聞くよ、ちょっと待ってろ。先輩はまだ農作業中かな?」
親父は直ぐに笠木さんに電話していた、すると予想通り
「悟瑠、先輩がきちんとオーバーホールしていたよ。ただし、バルブスプリングに負担かけないようにロッカーアームのボルトは締まってないから規定のトルクで閉めてクリアランスを見ろだってさ。ZC120のフレームとキャビンと荷台は先輩がびっくりしてた。全部検査しても錆が全然ないって。コンクールコンディションだってさ」
「わかった。それならエンジンのヘッドカバー開けて締め込んでクリアランス合わせれば載せられるってことだな」
「その通り。バラさなくていいのは楽だし、それにBDF使うんだろ。内部のスラッジも落としてあるからいいと思う。先輩はブロックの砂落としもやったとか言ってるから。ヘッドの面もさらってあるって」
「親父、ミッションは?オリジナルだとV10のパワーには耐えれないって」
「V8のしかもF21CのH/L付きDD5速ミッションとトランスファーもセットだってよ。その辺は隆義に抜かりはない」
「流石親父、準備がいいなあ」
「助かるよ。とにかくZC120が来たら、V10エンジン調整して乗せ換えだな。冷却はV10エンジン480ps用のラジエター入れておけば行けそうだな」
「ええと、ってことはまず、親父のZC120先にやってそのあとに俺のみさえのエンジン載せ替えか、そのあとに旦那さんのターボ取っ払ってだな。そうだ隆義はこのZC120をスワンと呼ぶって、ZC120でスワン。」
「はああ、ニックネームまでつけたのか」
「まあそれはいいだろ。隆弘、いずれにしてもみさえに乗せるV22Cはオーバーホールしないとないよ。あるのは現状渡しの在庫だけ。今日はサイバー君で来てるからエンジンとミッションを積んでアジトに帰る。アジトでオーバーホールだ。ミッションは純正のE13C用のDOD7速MT+特注トランスファーもあるからいつでも組める」
「ありがと。ミッションとトランスファー買い上げだな。明日から、会社終わったらやるよ。というか明日の仕事ってお客さんの車検が5台だっけ?」
「そう、明日は親父がいないからこっちの仕切りを隆文に頼んで僕と雅子と隆弘はアジトで仕事だな。中型の事故板金修理は鈴木さんたちに任せて、大型車と中型の点検、車検は村上君たちに任せよう」
「お客さんの車たちってキャリアカーで運ぶのね」
「そう、今日から預かってる2台は前泊で持っていく、明日3台が来るんだよね。3台は加藤運輸に輸送頼むよ」
「すると、キャリアカーは大型3軸低床積載車かな?今日は大型2軸積載車出払ってるから」
「うん、先に2台を大型3軸低床積載車で運んで明日、3台入庫してきたら運んでもらう。その帰り便で先に車検やった2台を持って帰ってもらって、残りの3台は終わったら僕が大型3軸低床積載車お店に運ぶ。お店にとめっぱになってる陽菜ちゃんで帰ってくる」
「ってことは、僕は悟瑠がお客さんの車を置きにいってる間にV22Cをオーバーホールってことか」
「そういうことだ」
「お兄ちゃん、お客さんの3台はあたしが運ぶよ。お兄ちゃんはV22Cをオーバーホールしてよ。そうすれば早くみさえが走れるでしょ」
「そう?雅子、いいの?」
「もちろん、お兄ちゃんと隆弘さんの二人でオーバーホールやれば早いじゃん。いって帰ってくるまでの時間がもったいないって。部品手配は紫陽花がやってるからママは店舗の応対に集中できるの。お客さんへのお茶出しは紫陽花というか、今は殆んどネット通販が多いから見に来るのは少ないもんね」
「ありがと」
その日の帰りに雅子は大型3軸低床積載車に車検する2台の車を乗せてアジトに帰った。
次の日、僕と雅子が朝からアジトで車検の仕事の準備をしているとゴロゴロというV8エンジンの音を響かせて百合ちゃんがパイ君に乗ってやってきた
「百合リン、どうしたの?こんなに早くから?」
「ダムの底攫いの季節になる前に新しく来た人たちのオフロードコースの練習と建機の扱いの練習なのよ。」
「そうなんだ。でもそれと何が?」
「今年はあたしとお兄ちゃんがやることになったんだけど。お兄ちゃんは空き時間にTSカーでターマックコースを走りたいって言ってるから引き取りに来たのよ。それに隆弘に聞いたらGT積載車トラクターとトレーラーもここにもあるっていうんでお兄ちゃんのTSカーとあたしのGTカー持ってきたいの。GTカーはあたしも走ってデータどりするから」
「あ、隆弘から聞いてるよ。先週の土曜日の夜にTSカーとGTカーに隆文たちがゲージ貼ってたなあ。僕らは3軸総輪駆動の脚の設定でいないから頼んだんだよ」
「ああ、それね。確かにそうすればどこが弱いかわかるってことでしょ。隆文がボルトで留められる補剛部品作ったから弱いところにつけて走って、別のところが変形するならそこにも補剛付けてって。隆文が峠の時みたいにやろうよって言いだしたんだ。百合リンにドライバー頼むとは言ってなかったわよ」
「うん、隆弘が頼んだみたい。今回は隆文がやる気だって言ってた。確かに隆文はよっぽど初戦が悔しかったんだな。得意なコーナーで抜けないって」
「お兄ちゃん、あたしもわかるよ。高速コーナーの安定度が全然違うんだもん。いくらエンジンのパワーがあってもっていうか直線で迫ってコーナーで離されてって悔しいじゃん。峠ランナーだったあたしたちには」
「そういったらそうだな。隆文が自分からやるっていうのは珍しいよ」
「あたしは知ってるよ。だってさ舞由良が加藤運輸に転職するからね。いいところ見せたいのよね」
「そうなんだ?隆弘は何にも言わないんだもんな。百合ちゃん知ってた?」
「うん、雅子の言う通り。舞由良が加藤運輸に入るんだって、舞由良も大型免許と危険物を持ってるのに今の仕事って単なる事務職でしょ、しかも個人の設計事務所の事務でこのままではつまらないって」
「そう、それなんで運転というかやっぱり持ってる資格生かしたいじゃん」
「なるほどね」
「と、言うことなのよ。舞由良に良い所見せたいんだって。隆文さんがあたしのっていうかあたしたちの車にゲージ貼って調べるって」
「ええと。ってことは僕がGT積載車トラクターに乗っていけばいいのか?」
「悟瑠さんはいいの。あたしが乗っていくから、おろしたらまた来る。GT積載車トラクター貸してくださいね」
「わかった。ちょっと待ってね。トレーラーも準備するからね」
「はい。悟瑠さん、あたしのパイ君はどこに置けばいいですか?」
「お兄ちゃん、建屋とTSカーとGTカーの鍵を持ってくる。先に行ってて。GT積載車トラクターの鍵はキーボックスだよね」
「雅子、ありがと。百合ちゃん。新しく拡張したところの駐車場ならどこでもOK。じゃあ、車を出しに行こう、あっちの建屋に車がしまってある」
「あっちに行けばいいんですね」
僕はGT積載車トラクターのエンジンをかけるとトレーラーに連結して積み込みやすい位置に移動してトレーラーの後ろの昇降機を使う準備していた。
雅子が建屋を開けて百合ちゃんのGTカーと譲さんのTSカーのエンジンをかけて乗せる準備していた。
トレーラーに積む準備していると、仕事にやってきた隆弘と雅子と百合ちゃんと僕の4人でTSカーとGTカーをトレーラーに積み終わると
「百合ちゃん、乗ったよ。トレーラーの車高は元に戻しておくから現地着いたら、後面の昇降機使う前に一番下まで下げてアウトリガー使ってよ」
「はい。安定させるんですよね」
「その通り」
「百合リン、データ取るときにWi-Fiをオンにしてね。そうするとあたしのところにリアルタイムでデータが飛んでくるから。峠の時に使ってた解析ソフト使って車の挙動も見れるから。あたしに連絡してね、パソコン立ち上げて準備しておくから」
「さすが雅子ね。イチゴちゃんってそうやって開発したの?」
「イチゴちゃんだけでなくってサザン君も三四郎君もだよ。下見で走りに行ったときにデータ取ってきて。そのころはこんなにゲージを貼るなんてしなかったけどね」
「そうそう、隆文が乗ってたエスティーくんも。実際は隆弘がやってたけどね。タワーバーとか補強バーには貼って力のかかり具合見てた」
「それじゃあ、峠で無敵じゃん。わかったわ。ゲージはオートキャリだよね」
「そうだよ。キャリボタン押すと勝手にキャリ取ってくれるから問題なし。キャリ終了って表示されたら走っていいよ。」
「雅子、ありがと。悟瑠さん、GT積載車トラクターとトレーラーを借りますね。そうか。ねえ、雅子ここに明日から2週間お泊りいいかな?会社の伊吹君も練習するところに来てるから、そのまま練習結果のデータ送ればわざわざ実家に帰らなくってもいいのよ。ここならコースまで実家からくるより時間半分以下だもん」
「いいけど、ええと、じゃあさ、使用人部屋の3号室にお願いね。1号の棟梁部屋は愛理沙がいるし、2号には優香がいるから。お風呂は悪いけど愛理沙たちと共同ね」
「ありがと。明日からね。今日帰って着替え持ってくる。ここがあるってわかれば今日のうちに持ってきたのにと思ったの」
「百合リン、共同だけど洗濯機も使っていいからね。悪いけど洗剤と柔軟剤は持ってきてね。愛理沙と優香も洗剤は自分で持ってきてるから」
「OK。じゃあ。今日の夕方にGT積載車トラクター返しに来るよ。パイ君でかえって明日はワンコ乗ってくるからね」
「ってことは、週末に車を取りに行けばいいんだね」
「そう。お願いね。日曜日がいいかな?土曜日に隆文も来て補強入れたので走りたいって言ってるから」
「百合リン、あたしも乗っていいかな?」
「もちろん、悟瑠さんも乗ってください。方向性があってるか」
「OK」
ブオンとエアホーンの音を響かせて百合ちゃんがGT積載車トラクターを運転してコースに行った
「悟瑠、百合はせっかちモードになると早いなあ」
「そうだろうね。午前中に2台の車を仕上げるからね。雅子、午後には3台来るんだよね」
「うん、2台の車検整備やって、点検してだね。注文票だと一台はまじかあブレーキのオーバーホールしてくれって」
「シールキットの在庫はあるか?」
「このブレーキはあるよ。冷蔵庫から出してくるよ」
その週は火曜日に5台の車検をやって仕事を早めに切り上げて隆文のみさえに乗せるV22Cのオーバーホールしていた
その間も百合ちゃんが取ったデータを分析して雅子の画像生成ソフトを使ってひずみ量を入れてみながらどこが弱いのか見て、リモートで百合ちゃんに雅子が補剛を入れる場所を言って、百合ちゃんは補剛を入れて走ってデータを取ってを繰り返していた
その週の仕事は水曜日から金曜日まで連続で車検が立て込んでいて毎日6台の車検の処理をアジトでやって土曜日になった、朝に惰眠をむさぼっていると雅子が部屋に来て
「お兄ちゃん、コースに行くよ」
「おう、今日は雅子は何でいくの?」
「あたしはピッピ《KC-FU4FPDA》よ、もうちょっと走って脚の方向性を考えるから。お兄ちゃんはジゴちゃんでしょ」
「考えることは一緒だな。2台で行こう」
雅子たちが経営するコースに行くと百合ちゃんが来ていてGTカーのエギゾーストノートが響いていた
「あ、雅子。来たね。データ通りつけてみた」
「百合リン、ありがと。お兄ちゃんとも相談したけどどうもモノコックの剛性が不足みたい」
「レーザーで溶接しても?」
「うん、みるとフロアとロールゲージのつながりがちょっと弱い。補剛板入れてやってみる。もしかするとTSカーみたいにフロア補剛がいるかも」
「なるほどね。簡易補剛できるかしら」
「持ってきた。このロングボルトでこの板をくっつけてみるよ、それで効けばそこが原因だ。雅子にもほかにないか聞いてみて。百合ちゃんも知ってる通り雅子は原因を見つけるのがうまいんだよ」
「はい、お願いします。雅子はあたしが初めて勉強でかなわないって思ったのよね」
「百合リン、あたしが走っていいかな?脚はいじってないよね」
「うん、ちょっと硬いかなって思うけどそれはいいとして。雅子、頼んだ。耐久だと運転するのが大変だと疲れちゃうから」
「そうだよね。わかった。じゃあ先ね。補剛は全部入っているのね」
「うん、昨日お兄ちゃんと入れた」
「いってくる」
雅子がGTカーに乗ってフォーンフォーンというフラットプレーンの音を響かせてダッシュしていった。
「隆弘。うーん。ロールゲージ間のバーがあってもここで力が逃げてるなあ。フロアの歪がでかい」
「そうだよなあ、ここを補剛して走るか?」
「悟瑠さん、兄貴、ここが不足ってこと?。この赤いところが」
「そうなんだよ。昨日僕が補剛を作った。あんまりきれいじゃないけど」
「なるほどね。フロアの反対側からつなぐやつね。それでフロアトンネルの開き止めも兼ねているのか」
「もしかしたらと思ったんだよ。イチゴちゃんがそうだった。開き止め入れたら激変したからさ」
「戻ってきたらだね」
「百合ちゃん、リフト借りるよ」
「お願いします」
雅子が3周すると戻ってきた
「雅子、どうよ?」
「なんか左右のサスがバラバラって感じ、前よりはいいけど、前後の剛性上げた分どうしても左右が相対的に弱いって感じね」
「さすがだな、データ見てたら雅子の言う通りなんだよ」
「どうすんの?」
「この補剛バー入れてみてどうなるかだよ。最初から両方入れてターンバックルでツッパリにするから」
「よろしく」
僕と隆弘と隆文でロールゲージの取り付け点の左右をつなぐ補剛バーを入れていた
「雅子、これで乗ってきて」
「うん」
クオオオーンとフラットプレーンクランク独特のエンジン音を響かせてコースイン、全開で走っているぎゃっぎゃというスキール音が木霊す
「いってるなあ、ん?スキール音が一定になったな。補剛が効いてるのか。おお、データ上もばっちりじゃん、赤がなくなって黄緑か。多少歪むのは仕方ないか。しかも修正舵も半分以下だよなあ」
「どうやらそうだな。まったく歪まないなんてないだろ。いい具合にバランよく行ってるな」
「そうだなあ。今回は3点の左右つないだけどあとは前後もつないでみてよかったらレギュレーションに抵触しない仕様を作るよ」
「うん、乗って、データ取ってだな」
3周して戻ってきた雅子が
「いいよこれ、安定しててばっちり踏める。もうちょっと高速で後ろが粘るといいけど。まあ不満はないよ」
「雅子、乗っていいかな?」
「うん、いいよ」
「隆文さん、悪いけど先に」
雅子がいいといった仕様に乗って百合ちゃんがクオオオーンとエンジン全開でダッシュしていった。
ぎゃぎゃぎゃぎゃというスキール音、クオオオーンコーナーを全開で立ち上がっていく音、3周して戻ってきた百合ちゃんが
「全然違いますよ。補剛全くない時と比べると別の車です」
「よし、分かった。じゃあこの仕様になるような補剛を作って入れるよ。ペラ下のは脱落防止といってしまおう」
「そうだな」
「次戦まであと2週間か、それまで車作ってエンジン開けて測って調整してだな」
「うん、それだな。隆文。乗ってきな。隆文が提案したんだろ。自分がやった成果を確認して来いよ」
「兄貴、行ってくる」
隆文が乗ってコースに入って走っていた戻ってくると
「なんだこれ?こんなに走りやすいのか?」
「ってことだ。ロールゲージあるからいいかと思ったけど不足だったな」
「お兄ちゃん、勉強になったね」
「そうだな。峠のレベルとは全然違うってことだな」
「百合ちゃん、車は置いていくから今日も走るでしょ」
「はい、もうちょっと走ってからですね。今日は重機格納庫に入れておきます」
「じゃあ、僕らはオフロードコース走るよ」
「はい、ガンガン行ってください。重機の操作訓練するんでその時に直します。リモコンでやるのも練習ですから」
「リモコンで重機が動くとはねえ」
「そうですね。伊吹君の中にいてそこで重機が動くんですよ。万が一作業中に鉄砲水来ても人の被害はなくなるし、猛暑でも冷房が効いているところからできるから楽ですよ」
「人の危険が減るのはいいことだな」
「ダンプはまだ無理ですね。公道を走るんで。重機はAI監視でぶつけないようになってますから」
「すごいなあ」
「僕らは3軸総輪駆動の脚の方向性を見るためにも来たんだからコース使うね」
「あたしは5周位走ったらオフロードコース行きます。あたしのワンコの脚の方向性も決めたいんで」
週末は3軸総輪駆動の脚を決めるためにオフロードコースを走っていた。
日曜日の夕方、GTカーとTSカーをアジトに運んで来て格納庫にしまって月曜日からの出勤に備えようと門から入ってくると、愛理沙ちゃんと優香ちゃんが見たこともない半世紀以上前のトラックを見ながら何やら話ししていた
「愛理沙ちゃん、優香ちゃん。これって?いったいどこで?こんなに錆が無くていい旧車って、まさにコンクールコンディションだよ。どうやって手に入れたの?もしかして総輪駆動?ってことはええと幻のZC44改でしょ。このボンネット形状は60年近く前の剣道面って言われてた頃のやつじゃん。ええええ?まだ生きてたの?初めて見た」
「悟瑠さん。見ただけでこんな古いトラックも型式を言えるなんてさすがすぎです、実は高尾さんが見つけたっていうかなんていうか知り合いからもらったようです、このところ、社長がボンネットバスの運転を引退するって言ってて、優香がボンネットバスに乗る時が増えたんです。それを言ったら優香のおじいちゃんが、知り合いのもと製油工場の中に眠っていたのを優香の練習用にもらってナンバーはとってくれたんです。でも、30年以上も倉庫で眠っていた車なんで、エンジンが相当調子悪いみたいで60km/h出ないんです。ブレーキの部品は荷台に積んであったらしくって取り替えたらブレーキは大丈夫だったって。それでエンジンとかミッションを何とかしないと普通に走れないってことでここに修理依頼してって言って送ってきちゃった」
「すみません、おじいちゃんがっていうか。おじさんもあたしに練習用として乗れって言ってくれたんです。このトラックのおかしいとこは佐野さんのところで直してもらえっていうんであたしの住んでるここに笠木さんから送ってもらったようです。これでボンネットバスの練習にいいぞとか言ってます。でも、会社のボンネットバスってパワステついてますよね。これはないんですよ。乗ってみたら重くてあたしの力じゃあ無理です」
「はあああ、そういうことか。大型で重ステじゃあ街中はきついよね。もしかしてオイルブレーキ?」
「そうらしいです、おじいちゃんに言ったら6トンボンネットにもパワステが着いたし、エアブレーキにしてクラッチアシストもついたんだからここに頼めば大丈夫とか言って。それでここに送られてきたんです」
「もしかしてナンバーって笠木工房で復活?よく書類残ってたなあ」
「悟瑠さん、オーナーは復活させたかったみたいです。それにこのトラックには獣害とか盗難防止でボディーとフレームにずっと電気を流して、常に風通しのいい屋内に保管してたみたいで全然錆びてないんです。笠木さんもびっくりしてたって」
「それならコンクールコンディションも納得だなあ。直すのは現代の交通についていけるようにってことか、旧車の弱点の快適性っていうか?まあ、エアコンとパワステ付けて、スーパーマーケットのボンネットバスのように普段使いできるようになるでいいのかな?」
「はい、調子の悪いエンジンを載せ替えとエアコンとパワステ付けて。他にはおじいちゃん曰くはプロペラシャフト脱落防止つけておけって。できれば脚はエアサスにしてもらって来いって。ブレーキとクラッチにエアアシストは当然として」
「はいはい、全部できるよ。エンジンはどうしようかなあ、いいエンジンあるかなあ」
「できればターボに。会社に乗っていくとき煙を吐かないようにしてほしくって。さっき乗ったら黒煙もうもうで」
「ええとそうすると。ZC120から降ろしたED100を復活させるかあ。いや、在庫にK13Cあるからそのエンジンを使ってパワーを350psに抑えよう」
「お兄ちゃん、優香には予算があるでしょ。部品をロハでやるつもり?K13CならまだKL-まであったから部品の入手はいいとしても」
「雅子さん、おじいちゃんは直すのにいくらかかってもいいとか。なんか知らないけど。この車はあたしにレンタルするって言ってます」
「まあ、何かあるのね。いいわ。エンジンとミッションと脚とパワステ、アシスト関連、エアコンと錆対策やるから。いったん全部バラバラにして防錆やって脚は総輪エアがいいのかな?」
「お願いします。会社のかなさんとか丸ちゃんに乗ってエアサスは良いって思います。あのレトロなバスがあたしの軽自動車よりも乗り心地がいいので」
「愛理沙ちゃん。ここで作業すると夜またうるさいかも。これは自走でお店にもっていくにしてもエンジンとミッション周りの載せ替えしないと無理だ。あ、でも3軸内販用レッカーで持っていくか。お店まで自走は無理だな。フロントとリアのホイールベアリングも交換して、デフのベアリングも交換してだな。100km/hまで出しても問題ないようにするから」
「いいですよ。社長が引退して優香もボンネットバスを運転する機会が増えたからね。この車が普通にっていうか100km/h出れば練習にはもってこいね」
「そうです、社長はバスの運転はこのところ危ないから引退って言ってます。あたしが2種免許取ったもんだら嬉しそうに任せるとか言って2種免許手当つけるとか」
「よかったわね。社長も歳だからね」
「そうか、人を乗せるからなあ。運転しっかりしないとね」
僕らは人を乗せる重さを実感していた。
GTカーの仕上がりも順調な雅子たち
高尾製油所から来た車は如何に?
登場人物の所有車紹介
佐野 雅子
・大型リアエンジンバス
①観光シャシ+観光ボディ
KC-RA531MBN改
U-RU2FNAB改
②路線シャシ+路線ボディ
路線用前中2ドア
U-UA440HAN改
KC-HU3KMCA改
③短尺路線用シャシ+路線ボディ
路線用前中2ドア
U-RP210GAN改
U-MM618J改
・大型キャブオーバートラック 元除雪車
①ダンプ
4×4 U-FZ2FJCA改
②カーゴ フレーム交換車
6×6 KC-FU4FPDA改 V10に換装済
・小型車
①クーペ
GF-S15改
②セダン
GFーENR34改
佐野 悟瑠
・大型リアエンジンバス
①観光シャシ+観光ボディ
KL-RA552RBM改
KC-RU3FPCB改
②路線シャシ+観光ボディ V8に換装済
KL-UA452PAN改
KC-UA460NAN改
③路線シャシ+路線ボディ 路線用前中2ドア
KC-LV280N改
U-LV218M改 V8に換装済
・大型キャブオーバー トラック 元除雪車 フレーム交換車
①ダンプ
4×4 KC-CF53XGH改
②カーゴ
6×6 KL-CZ55YNH改 V10に換装済
・小型車
①セダン
GF-GC35改
佐野 康晴
・大型バス
①リアエンジン 路線シャシ+路線ボディ
自家用1ドア
KC-UA521NAN改
②ボンネット トラックシャシ+路線ボディ 路線用1ドア 元移動診療所
4×2 TK20L改
・中型リアエンジンバス
①路線シャシ+路線ボディ 路線用前中2ドア
P-LR312J改
K-102H改
・小型リアエンジンバス
①路線シャシ+路線ボディ 路線用中1ドア
P-RB115AA改
・大型ボンネットトラック
①カーゴ
6×6 TZ50MD改 V10に換装済
②ダンプ
4×2 KB112D改
・小型車
①セダン
Q-LS131H改
佐野 康子
・大型バス
①リアエンジン 路線シャシ+路線ボディ
路線用前中2ドア
U-LV224K
②ボンネット トラックシャシ+路線ボディ
路線用1ドア 元移動診療所
4×4 T370改
・大型ボンネット トラック
①ダンブ
4×4 TF30GD改 V8に換装済
4×2 TD50AD改 クレーン車改造済
・小型車
①ハードトップ
E-KE70
②セダン
E-AE70
加藤 隆弘
・大型キャブオーバートラック 元除雪車
①ダンプ
4×4 U-FR415H改
②カーゴ
6×6 K-FU633AA改 V10に換装澄
・大型リアエンジンバス
①路線シャシ+路線ボディ
自家用 1ドア
U35H改
・小型車
①セダン
CBA-GVB
加藤 隆文
・大型キャブオーバートラック 元除雪車
①ダンプ
4×4 SKS390改
②カーゴ
6×6 SKW440改 V10に換装済
・大型リアエンジンバス
①短尺路線シャシ+路線ボディ
路線用前中2ドア
MR510改
・小型車
①クロカン4×4
KG-VGY61
加藤 隆義
・大型 ボンネットトラック
①カーゴ
6×6 ZC120 V10に換装済
4×2 DU780HD改
②ダンプ
4×2 DA100D改
・大型リアエンジンバス
①短尺路線シャシ+ナロー仕様路線ボディ
路線用中1ドア
BA05N改
松尾 百合
・大型リアエンジンバス
①観光シャシ+観光ボディ
P-RU636BB改
P-RA52M改
・大型キャブオーバートラック
①カーゴ
6×6 K-FW125M改 V10に換装済
・大型ボンネットトラック
①ダンプ
4×4 W81D改 V8に換装済
・小型車
①クーペ
EーS110改
松尾 譲
・大型キャブオーバーバス
①トラックシャシ+路線ボディ
路線用中1ドア
4×2 BF30改
4×2 BXD30E改
・大型ボンネットトラック
①ダンプ
4×2 T800FD改 V8に換装済
4×4 ZH110改
・小型車
①クーペ
E-GS130改
松尾 隆
・大型 キャブオーバートラック
①ダンブ
4×4 CF30DD改 V8に換装済
・大型 ボンネットトラック
①ダンプ
4×2 TK20GD改
・大型ボンネットバス
①トラックシャシ+路線ボディ 元レントゲン車
路線用中1ドア
4×2 K-TDJ72改 V8に換装済
・大型リアエンジンバス
①短尺観光シャシ+観光ボディ
P-RU192AA改
・小型車
①セダン
E-GNY33改
松尾 友香
・大型ボンネットバス
①トラックシャシ+路線ボディ
路線用中1ドア
4×2 DB100改
4×4 TSD43改
・大型キャブオーバーバス
①短尺トラックシャシ+ナロー仕様路線ボディ
路線用中1ドア
4×2 BXD20E改
・大型ボンネットトラック
①ダンブ
4×2 TXD60D改
・小型車
①HB
E-KP61
小笠原 愛理沙
・大型リアエンジンバス
①路線シャシ+観光ボディ
B806K改
・大型キャブオーバートラック 元除雪車
①ダンプ
4×4 KC-FR529改
・小型車
①セダン
TA-GXE10
小笠原 哲史
・大型リアエンジンバス
①路線シャシ+路線ボディ
自家用前1ドア
MAR480改
・大型キャブオーバートラック 元除雪車
①ダンプ
4×4 K-FR113H改
・小型車
①クーペ
E-MA45改
長野 暁
・大型リアエンジンバス
①短尺路線シャシ+路線ボディ
自家用1ドア
P-MM517J改
路線用前中2ドア
MR520改
②短尺観光シャシ+観光ボディ
MM515H改
・小型車
①クーペ
ZN6
狩野 守
・大型キャブオーバートラック
①ダンプ
6×4 U-FS1VKBD改 V10
6×4 KC-FS3FKCD改 V8
6×6 K-SKW520改 V10に換装済
・小型車
クーペ
ZN6
河野 優花
・大型リアエンジンバス
①路線シャシ+観光バスボディ
P-LV214L改 V8に換装済
・大型 ボンネットトラック
①カーゴ
6×6 ZC44改
・小型車
①HB
L700S改
綿貫 洋平
・中型リアエンジンバス
①路線シャシ+路線バスボディ
自家用前1ドア
B622B改
橋爪 正治
・中型ボンネットバス
①トラックシャシ+路線バスボディ
路線用中1ドア
BX521改
・大型ボンネットバス
①トラックシャシ+路線バスボディ
路線用中1ドア
BXD30改 後面丸形状
BXD30改 後面平面形状
笠木 徹治
・中型増トントラック
①クレーン付き 増トン レッカー車
4×2 KC-PK262HFZ改
②ウイング積載車
4×2 KC-PK262UFZ改
③オープン積載車
4×2 KC-PK262VFZ改
笠木 達也
・4トントラック
①カーゴ
4×4 U-FL618F改
矢代 圭一、伸一親子
・大型ボンネットバス
①トラックシャシ+路線バスボディ
路線用1ドア
4×4 K-ZC121改 車体メーカーでオンオフ V8に換装済
4×2 BH15改⇒P-FH229BA改 29人乗り仕様 フレーム交換車
4×2DA90改 移動事務所仕様 トラックにバスボディ架装
高尾製油所
・大型ボンネットトラック
①ダンプ
4×2 T412DD改
・中型リアエンジンバス
①路線系シャシ+観光系ボディ 自家用
K-MK116J改
・中型キャブオーバートラック
②カーゴ
4×2 U-FB2WEAA
いつも読んで頂き、どうもありがとうございます。
今回はここで更新します。
お気に召しましたらイイネや感想いただけると更新のモチベーションアゲアゲになります。




