第八十五話 ボンネットバスとトラックの黒煙対策とマッドを楽しむ雅子たち
レアものバスのレストア依頼がきて、リース用の車の仕上げもあってドタバタしている悟瑠たち
雅子は泥んこコースを総輪駆動で走るのに嵌って、もう一人新たな仲間が?と車両が?
主な登場人物と所有車
佐野 雅子 ヒロイン 25歳 4月生まれ
峠のバトラー⇒TSカップレーサー、11勝目にトライ中。シーズンチャンピオン
家業の佐野自動車販売の中古車販売店副店長兼整備工場副工場長、整備の段取り担当の副社長
前職はスーパーの経理兼販売促進
所有免許;大型2種、牽引運転免許、2級整備士免許、危険物乙4、玉掛、ガス溶接、救急救命士、巻き上げ機
レース以外の趣味:
オフロード走行:大型の2軸総輪駆動のエンジン、サスペンションをいじって自分好みした。
パソコン:プログラム組むのも好きでシステムを自力で組める
所有車
大型バス:
観光シャシ+観光ボディ
なごみちゃん
ルーシーちゃん
路線シャシ+路線ボディ
獅子丸くん
フーセンちゃん
短尺シャシ+路線ボディ
ニジュちゃん
エムエム君
大型キャブオーバーダンプ(元除雪車)
4×4 藤子ちゃん
大型ボンネットダンプ(8トン積み)
4×2 カービーちゃん
小型車
クーペ イチゴちゃん
僕;佐野 悟瑠 雅子の兄 28歳、3月生まれ 妹の雅子より4学年上
家業の佐野自動車販売に就職して6年目、整備工場の工場長兼副社長。
所有資格 2級整備士、MIG溶接機、レーザー溶接機、ガス溶接、玉掛、大型2種、けん引免許 巻き上げ機、危険物乙4
カーキチ、スペックオタク、エンジンスワップ大好き
所有車
大型バス:
観光シャシ+観光ボディ
ゴーゴーくん
ロザン君
路線シャシ+観光ボディ;エンジンスワップ済
パン君;V8に換装
陽菜ちゃん;V8に換装
路線シャシ+路線ボディ
キューピーちゃん
ブイエムちゃん;V8に換装
大型キャブオーバーダンプ 元除雪車
4×4 サイバー君
小型車
セダン サンゴちゃん
三四郎君
佐野 康晴 僕の父親 56歳 佐野自動車販売の社長、総括責任者。趣味人 マニ割、エギマニ作りの達人 元整備工で板金も得意
所有車
バス:路線シャシ+路線ボディ
大型 ニイナちゃん
中型 アサイー君
ケーテン君
小型 いい子ちゃん
大型ボンネットダンブカー 8トン積み
4×4 タフさん
大型ボンネットバス(元移動診療所)
4✕2 コニタン
セダン Q-LS131H改
佐野 康子 僕の母親 54歳 佐野自動車販売 副社長 佐野自動車販売店店長、営業、仕入れ担当
所有車
大型リアエンジン 路線シャシ+路線ボディ
錦くん
大型ボンネット
元8トン積みダンブカー クレーン車改造済
4×2 デコちゃん
バス 移動事務所へ改造済
4×4 サナちゃん
小型車 ハードトップ E-KE70
セダン E-AE70
加藤 隆弘 28歳
悟瑠の同級生で親友。専学卒業後家業の内燃機整備工場に就職、佐野自動車販売に事業譲渡でそのまま異動。悟瑠の幼馴染。2月生まれ。エンジン加工の名手、エンジンスワップ大好き
所有車両
大型キャブオーバーダンプ (元除雪車)
4×4 ラッシー君
大型自家用バス 路線シャシ+路線ボディ
兎ちゃん
小型車:セダン
エスティーくん
加藤 隆文 25歳
隆弘の弟。雅子より一学年上だが、3月生まれで実はほとんど同い年。工業高校から家業へ就職。佐野自動車販売に事業譲渡でそのまま異動。板金と排気系を作るのが得意
所有車
大型キャブオーバーダンプ(元除雪車)
4×4 まゆかちゃん
大型ボンネットダンプ 6トン積み
4×2 きみこ
バス 大型短尺路線シャシ+路線ボディ
恋路ちゃん
クロカン4×4
ロックン
趣味:TSカーレース 今シーズン5戦目で1勝あげたが年間は4位
松尾 百合 25歳
雅子の親友、丸松建設のお嬢さん。雅子と同じ高校卒業して同じスーパーに入って家業に転職。松尾運輸の副社長。普段はおっとりだがスイッチが入ると途端にせっかちとブチ切れになる 5月生まれ
TSカーレーサー 2勝あげ、シーズン3位
所有車
バス:観光シャシ+観光ボディ
武蔵君
ラムちゃん
大型ボンネットダンプ 8トン積み
4×4 パイ君
4×2 徳次郎君
小型車:クーペ
エスワン
松尾 譲 27歳 百合ちゃんの兄 丸松建設の副社長。マニ割マニア
所有車
バス
キャブオーバー トラックシャシ+路線ボディ
4×2 ビーフさん
4×2 レイ君
大型ボンネットダンプ
4×2 旦那さん 6トン積み
4×4 ゼットワン 7トン積み
小型車 クーペ
イーサン
松尾 隆 丸松建設の社長 百合ちゃんの父親 56歳 速い車大好き 悟瑠の父親の同級生
所有車
大型キャブオーバーダンブカー(元除雪車)
4×4 サンデー君
大型ボンネットバス トラックシャシ+路線ボディ(元レントゲン車)
4×2 なみちゃん;V8に換装
大型短尺バス 観光シャシ+観光ボディ
リングちゃん
小型車 セダン
E-GNY33改
松尾 友香 百合ちゃんの母親、丸松運輸の社長 54歳 旧車大好きながらもオリジナル主義
大型ボンネットバス トラックシャシ+路線ボディ
4×2 デビちゃん
4×4 てつしくん
大型短尺キャブオーバーバス トラックシャシ+路線ボディ
4×2 丸井ちゃん
大型ボンネットダンブ 6トン積み
4×2 でん六くん
小型車 HB
けいこ
小笠原 愛理沙 24歳 係長
TSカーレーサー 総合優勝を狙う 最終戦で3着に入ってぎりぎり総合2位になった
雅子の同じ学校の一つ後輩。小笠原食肉のお嬢さん。元レディス総長(7代目)2児のママ かつて雅子がいたスーパーに勤務 大型免許所持 抜群の運転センス
所有車
小型セダン
TA-GXE10
大型リアエンジンバス 路線シャシ+観光ボディ
ババロアちゃん
大型キャブオーバーダンプ(元除雪車)
4×4 フライヤーちゃん
小笠原 哲史 27歳 愛理沙の兄。別の会社に勤めていたが家業に転職、副社長 大型免許所持 旧車好きでオリジナル主義
所有車
小型車
クーペ:ましこ
大型リアエンジンバス 路線シャシ+路線ボディ
マーシーちゃん
中型総輪駆動トラック(3.5トン積み)
美浜ちゃん
長野さん 30歳。 移動販売課 課長代理
バス会社に居たが欲しいバスが排ガスの関係で住んでいる地域で登録できなくて雅子がいたスーパーに転職。今は愛理沙ちゃんの上司 短尺バス好き
所有車
大型短尺系バス
路線シャシ+路線ボディ
伊那路 自家用1ドア
鬼丸君 路線用前中2ドア
観光シャシ+観光ボディ
五平君
小型車
クーペ:NE
狩野さん 30歳 業務課長
運送会社にいたが首都圏の事業縮小で地方に転勤になった。偶然募集していた松尾建設に転職
所有車
大型キャブオーバーダンプ6×4
V10:古武道君
V8 :福田屋君
小型車
EHT;ND
河野 優花 22歳
大型リアエンジン 路線シャシ+観光バスボディ
伊予ちゃん;V8に換装
小型車 L700S改
綿貫 洋平 スーパーの販売部 課長 37歳
バスに嵌って自分でも買ってしまった。
中型リアエンジンバス 路線シャシ+路線バスボディ 自家用
ロニー
橋爪 正治 スーパーの社長 61歳
ボンネットバス トラックシャシ+路線バスボディ
中型
かなさん
大型
丸ちゃん
平くん
矢代さん親子
ボンネットバス トラックシャシ+路線バスボディ
4×4 K-ZC121改 移動事務所仕様
4×2 BH15改 29人乗り仕様
DA90改 移動事務所仕様
「ちょっとすみません。ハンマリングさせてください」
「はい」
僕らはあちこちに木づちを当てて車体の錆の進行を調べていた。幸いにも表面だけでシャシはそこそこしっかりしていたし、何よりもガラスが全部あって部品の入手が容易なのが幸いだ
事務所に戻って
「佐伯さん、お受けいたします。見積もり詳細は後程ですがざっくりで○○○万円です」
「はい、よろしくお願いいたします。ここの工場内で今見た橋爪さんのバスや小野田のトラック見てますます頼みたくなった。よろしくお願いいたします。」
「はい」
BA05Nを受け取った翌々日、日に僕らは小野田さんに鈴木さんとSMR610を納車に行って貸し出していた錦くんと交換していた。
「仕上がりました。気に入っていただけると良いんですが」
納車して軽くその辺をテストドライブして来たオーナーの小野田さんが開口一番に
「え?ここまで綺麗に治るんですか?エンジンの調子もいいし、何よりもミッションがギヤ鳴りしないで入るなんて。新車の頃に戻ることは諦めていたんです」
「板金名手の鈴木他3人のお陰です。ミッションは中古品に載せ替えました、外したミッションはこちらで買い取りますがよろしいですか?」
「はい、僕が持っていても置き場がないのでよろしくお願います、え?それに内装も?シートの破れが直ってて。いつの間に?」
「はい、ミッションの買取承知しました。キャビンは鉄板を直すのに内装も全部はずして作業しますので、内装はお掃除したのとシートの表皮は取引先に直していただきました。」
「すごい。かゆいところに手が届いてる。」
「どうもありがとうございます。一点、フレームですが、連絡した通り、リーフの取り付けブラケットが錆びてクラック入っていたので作り直して交換してます。その分見積もりよりも上がりました。他は見積もり通りです」
「シートの修理代は?入ってないようですが」
「シートの修理代はサービスします。当方で勝手になったことですので」
「こんなに素晴らしい内容でレストアしていただいてしかも予算より遥かにお安い。こんなに綺麗にしかもエンジンも調子良くてミッションも直ってる。シートもお支払いします」
「いえいえ、当方が無断でやってので」
「その分は私からの素晴らしい仕上がりへのお礼です。皆さんに菓子折り持ってお礼に行きたいところです。」
「お褒めいただきどうもありがとうございます」
「代金はここに振込みします。想像以上というか?新車に戻ったような仕上がりで感謝してます。ありがとうございます」
僕らは仕上がりを見て喜んでいるオーナーの笑顔がまた見れてこちらも嬉しくなっていた。
お店に帰ると同時にスーパーマーケットのボンネットバスの黒煙対策、ウッディパラソルから仕入れたウイング積載車と大型積載車のメンテナンスとパワーアップを進めていくのだった。
SMR610を納車した夕方、仕事が終わって帰る準備しながらしゃべっていた
「よし、ちょっと遅れたけどスーパーマーケットのボンネットバスは黒煙対策出来たよ、隆弘。全開試験どうしようかなあ」
「悟瑠、かなさんであの道にいくのか?」
「そうだけど、よく考えたらこれって全開テストする区間は走らないだろ。一番走りそうなのはなみちゃんか 総輪駆動ボンネットだろ。後は軽快君とか、丸松建設のデニムちゃんかな?。スーパーマーケットでも行くとしたら一番パワーのある平くんだろう」
「それなら煙で厳しいのは生で直噴、しかも古い型式のエンジンだよなあ。プレコンバッションはまだいい方か?」
「ってことは、なみちゃんか」
「だなあ、でも積んだエンジンはU-だよ。すると6QA1はP-だから、いくなら軽快君で行った方がいいな」
「それがいいよ、一緒にいけたらなみちゃんと 総輪駆動ボンネットのどっちかも連れて行けばもっといいよ。」
「そうだな。隆弘の言う通り。とはいっても他にプレコンバッション連れて行きたいんだよなあ」
「それなら矢代さんのトラック改造バスとか連れて行くか?デニムちゃんかも」
「うん、古いのを連れて行こう。ところでキャビン載せ替えたらパイ君とタフさんはガンガン行けちゃうよなあ」
「キャビン迄載せ替えするかなあ?」
「親父はやりかねない。車はパワーあって困るものじゃないって言ってるよ。百合ちゃんのお父さんだってやりかねないよね。百合ちゃんは武骨な顔がいいとか言ってるからなあ」
「どこまであげられるんだ?」
「RF8用だとしても480psの170kg・mだな。もしかすると乗りやすさだったら移動販売車の430psの150kg・mがいいかな?」
「パイ君は?」
「ミッションは何とかなるとしてトランスファー持たないから高強度の最終型の除雪車用に交換しても380psの137kg・mかなあ?それ以上のトルクに耐えられてフレームに入るトランスファーがないんだよ」
「うん、そのくらいにしておくのがいいのかな?百合には言っておくよ」
事務所に戻ると、雅子が声をかけてきた
「お兄ちゃん、BA05Nの佐伯さんからエアコンつけてくれって」
「雅子。佐伯さんからメールもらったの?エアコンもっていうなら天井のルーフベンチレータ取っ払ってやるか?簡易システムでやるかだなあ。ルーフベンチレータ取っ払うのを知ってるかなあ?」
「聞いて無いから電話つないでみるよ」
雅子が何やら聞いていた、すると
「お兄ちゃん、ルーフベンチレーター取っ払うのも知ってるって。スーパーマーケットのバス見ていいなあって起こったんだって。取っ払ってエアコンつけてほしいって」
「わかった。それならオルタネーター追加して、電動コンプレッサーだな。工程変更だけどなんとかするか」
「悟瑠、エンジンでブロー防止の対策はするんだろ」
「ああ、オーバーホールするついでにクランクとコンロッドを検査してジャーナルベアリングの倒れ対策もやるよ。」
次の日の仕事開始して
「鈴木さん。このBA05Nのボディの修理にどの位期間掛かりそうですか?見立てでは内部骨格の一部も作り直しになるんで1月かなと見えます」
「はい、窓廻りですね。とはいってもあのBH15改よりも遥かに良いですよ。あの車はボディー片側半分を0から作り直したのと同じですからね。このBA05Nは外板を総張り替え、骨格の窓廻り全部、前面のリーフブラケット、ドアの周り全部ですね。フルにやって3人で1月かかりそうです。」
「そうですか。昨日エアコン追加になったんで車内にブラケット設定とダクトが必要になったんです。その分も見込んでやりましょう」
「エアコンって言われないの不思議だと思いましたよ、昨今の暑さじゃあエアコン必須ですもんね。35度って信じられませんよね」
「そうなんですよ。僕がボディーの傷み具合ばっかり気になってて、パワステ、エアサス、ペダル、ミッションのエアアシストはお願いされたんでですけど、エアコンもてっきり入ってると思って確認するの忘れてました。注文書おくったら、佐伯さんから本人もエアコン発注忘れてたと言うことで追加で発注が来たんです」
「あるあるですねえ。出来上がってアレって」
「無いように注文書2通作って読み合わせして確認してるんですけどね」
「そうですね。このBA05Nだと非力だから敢えてつけないって思いましたよ。電動にするんですよね」
「それは確かにありえますね。電動です。エアーコンプレッサーも電動にします」
「エンジンにはターボって言わなかったんですね」
「そうなんですよ。生がいいということです。それにターボつけてもインタークーラーの場所がないですよ。さて、どんどんバラしていきましょうか」
「はい、エアサスはリーフで支えてエアでアシスト方式ですよね」
「フロントはその通りです。エアバッグ取り付け部に補強が要ります。後ろは4エアバッグ方式にできればしたいですね。うまくすると現行の中型バスのエアバッグブラケットがつかえそうです」
「そうですね。中型でいい流用があれば。リーフブラケットにエアバッグを設定できるといいですね」
「はい、そうなんです。もう部品は発注してあります。フロントも」
「早いですね」
「部品を取り寄せて現物で合わせるのが早いんですよ。中型バスのエアバッグとサス部品です。トレッドが近いんで使ってみます」
「そうですね」
僕らはBA05Nから部品をどんどん外して行って、部位ごとに整理していた。
「思ったより錆が来てますね」
「そうですね。窓枠は全部作り直し覚悟してましたから良いんですけどね」
「悟瑠、こっちもだ。フロントのリーフの取り付け点もやばい。それにリーフのブッシュもボロボロで交換要るぞ、フロントのメインリーフも結構錆きてるぞ。作り直しかもなあ。後ろはリンクにするから良いとしても」
「下回りは作り直しが多数かな?それも覚悟はしてたけど。フロントのメインリーフとブラケットは交換かもね。」
「どっちにしてもフロントは補強も兼ねて作り直しだろ。このバスは厄介なことにモノコックだよなあ。全部高張力にしよう」
「悟瑠。そうだな、スケルトンじゃないから、外板も強度部材になるんだろ、それなら高張力に交換するのはいいかもな」
「工場長、そうですね。フロアパネルも構造部材なんで高張力鋼板でしっかりとビードも入れて作ります」
「そう言えばこのところフレーム多かったからなあ。とにかく直そう。村上君、小林君、石橋君このバスの計測やってダイレス用のデータづくり頼んだよ」
「はい、まずは全体のシェイプ取って部分の詳細を作っていきます」
「兄貴、俺たちって兎ちゃんとかケーテン君とか鯉恋路ちゃん鬼丸君ババロアちゃんでやったじゃん」
「隆文。と言ってもだ。間違っちゃまずいぜ、ボディビルダーによって強度の取り方全然違うから経験あるったって思い込みでやったらまずいよ」
「そうだね。隆弘の言う通り」
「そうですね、ボディビルダーで考え方全然違いますよ。F社は元々は飛行機屋なんでモノコックって言ってもスケルトンに近いですよ」
「そうなんだ」
「そう、これは?ええと、何だって?これ?珍しい組み合わせだよ。そうか、丸みを帯びたデザインがいいってことか」
「ほんとだ、これって恋路ちゃんと同じメーカーだ。それでフロント周りが来てたのか?」
「ああ、俺の恋路ちゃんと同じか。よーし気合入った、頑張ろうぜ」
BA05Nをどんガラにすべくシートそのほかの大物部品を外していると、工場に雅子がやってきて
「いやあ、またお仕事が来ちゃったよ」
「どうした?雅子?」
「愛理沙から総輪駆動改造のお仕事来ちゃってさ。哲史さんがどうやら大型の2軸総輪駆動に嵌ったみたいで、愛理沙のフライヤーちゃん乗ってばかりなんだって、美浜ちゃんはお父さんが獣油工場に行くときに使っててそれで哲史さんにフライヤーちゃんを渡してその代わりに自分用の総輪駆動買ったみたいなのよ」
「え?どう言うこと?」
「なんか哲史さんはもっと大きなので練習したいってことで愛理沙のフライヤーちゃんをもらって、愛理沙は別の除雪車上がりをウッディパラソルで買っちゃったよ。それのエンジン換装とターボにして欲しいって」
「車種は?」
「うん、KC-FR529改だって」
「はあ?それって?8DC11積んだ奴?」
「ってことで、エンジンを新しいのに積みかえるのとキャビンの錆取り、トラックの荷台つけて足回りはあたしたちのと同じようにモーグルをガンガン走れるようにして欲しいんだって。フライヤーちゃんがそうでしょ」
「わかったけど。車見せてもらってからにして。今はBA05Nの再生で結構厳しいよ」
「うん、愛理沙は頼む気満々。もう画像来てるよ。いくら笠木工房で面倒見ててもかなり塩カルで錆が来てるみたい。ところであたしたちには3軸総輪駆動は無いよね。どうしてかな?」
「リアサスの関係だよ。シンプルな方が良いんだよ。隆弘のアドバイスなんだよ。」
「そうなんだね」
「リアサスが後ろ2軸だとどうしてもストローク取りずらいのと、車高をあげるのも難しいんだよ」
「そうなんだ」
「うちの4軸総輪駆動レッカーはもともと包摂路の上とかフラットなマッドとかで動けなくなった車の救援用だからモーグル性能は重視してない」
「あ、もしかして。ストロークが取れてないの?」
「そうだよ。用途がモーグル用じゃないから。モーグル路なら2軸総輪駆動レッカーの方がいいよ」
「ふーん、ってことはあたしたちの総輪駆動はモーグル路重視だからってことね」
「そう、牽引力重視ならもっと別のにするよ。後ろの2軸はサスの動きがちょっと面倒なんだよ」
「そうかあ。ってことはハットくんもそうなの?」
「その通り、ハットくんとデニムちゃんは後ろはノーマルのままで、前のストロークだけを伸ばしてる。元から6トン車なんで軽いからまだいいよ。これが大型だと結構大変、たとえば矢代さんのK-ZC121改は大変。あれはバスにして2軸にしたからストローク伸ばせた」
「そうかあ。それじゃ、仕方ないね」
「そう、マッドで4軸総輪駆動レッカーが引っ張れないならどうしようもないよ。小回り効かないのが玉に瑕だけどな」
「そうなんだね」
「そう言うこと。本音を言うと3軸も欲しいところだよ。実は2軸総輪駆動レッカーをよく調べたら3軸の中間を取っ払ってる。それでホイールベース稼いでる」
「そうなんだね。でもそうやったら車検証上は3軸の型式になんないの?」
「強度が通らないか何かでオリジナルのフレームに足して延長ってことにしてあるんだよ。積載重量は0だからねえ。U-のフレームを使ってるんでなんかあったのかもね」
「なるほどねえ、そうしたらK-ZC121改とか軽快君がやばいんじゃ?よく公認取れたね」
「バスにしたからボディも補強部材ってことにして通したんだよ。床の骨組みがフレーム補強部材ってことにして強度計さんの中に入れてある。この前来てくれた鈴木さんの先輩の佐藤さんが軽快君の改造の仕事してて軽快君の申請の時にやったやり方をそのままK-ZC121改でやってみた。重量も2軸で大丈夫なように立ち席なくすとかやっていたのも真似したよ」
「なるほどね。重量さえもてばいいもんね」
「その辺は知らないとできないって。一応ルール上は10.5トンだけど、総重量で16トン切れればいいよ」
「やるわねえ」
すると親父が工場にやってきて
「悟瑠、忙しいところわりいがレッカー2台増やすぞ。エンジン換装と修理よろしく」
「親父。なんだって?」
「来月から、故障車の救援は隆義のところに一部を委託したんだ。簡単にいうと加藤運輸のトラックが止まったらうちの車を使って自分で引き取りに行くことにしたんだよ。加藤運輸がやってるリースの車も含めて」
「ってことは加藤運輸と家のレッカーの関係はどうなる?」
「何も変わらん。うちが委託した仕事を隆義のところでするんだからレッカーは無償で貸し出す。仕事の道具の提供だな。4軸総輪駆動レッカーは丸松建設の対応主務だな。重機運搬の重トレが立ち往生したら他じゃあ無理だからなあ」
「なるほど、わかった。もしかして?小さくするとか?」
「そう、4軸総輪駆動レッカーはいいんだけど小回り効かないから3軸を導入する。ちょっと古い除雪車上がりを2台見つけたんで業者に出してレッカー車に改造してもらってるんだよ」
「総輪駆動にする理由はなんだい?」
「除雪された高速とか近場の平たん路ならいいけど、冬の峠道で止まったら大変だろ。減速の時もエンジンブレーキが総輪にかかれば楽だろうよ。それに牽引してる時に発進するのも楽になるだろ」
「そうだね。型式は?」
「KC-CZ53BNH改とU-FU3FPBA改だ。どっちもV8だ、V10に変更してくれ。在庫でRF10とV22Dあっただろ。ターボもヨロしく。KC-CZ53BNH改の後軸近くのフレームが腐ってて修理できなくて交換した。最新の物のメーカー供給品に交換してあるけど車検証上はフレームが最新でもU-CZ520NN改って形にしてある。駆動系も脚回りも最新のだ」
「はいよ、はああ。こんな時に」
「大丈夫だ。入ってくるのは早くて2台とも2月先だ。これは加藤運輸と業務提携してから既定の路線だ。今日丁度レッカーメーカーから納期の連絡あった。改造車登録はうちでやる。エンジン積みかえしないとパワー無くて引っ張れないし何よりも最高速が出ないから高速道路で迷惑だ。もっというとフロント重くするための対策でもあるんだよ。俺たちのところは峠超えが多いだろ。雪道の登りでタイヤがグリップしないでまっすぐ行ったらやばいよ。下りのエンジンブレーキは全軸にかけれるし、アイスバーンで総輪が一気にロックしないように必要ならフロント駆動の切り離しできるだろ」
「はいよ。親父、あの在庫のRF10って中味は142のピストンだぜ。強化クランクとコンロッド入れた習作なんだが」
「良いじゃねーか。ターボのマニフォールド作っておくからよろしくな」
「わかったよ。それまでにBA05Nを仕上げればいいんだな」
「それとウイング積載車と大型積載車のパワーアップ改造もやって小笠原精肉店のお嬢さんの総輪駆動もだろ。そうそう俺のタフさんの黒煙対策も。そうだ、キャビンはボロボロだがTW52用が見つかった、それに丸松のTW53の図面入手してある、そうだ、丸松のお嬢ちゃんのパイ君に使うT901DDのキャビン見つかったし、図面も取れたとか言ってるから、キャビンで腐ってるところは鉄板で作ってくれ、ダイレスならいけるだろ」
「まじかあ」
「タフさんはRF8だと480ps/2200RPM 170kg・m/1300RPMかな?悟瑠、フレームにトランスファーが入らないか?」
「親父、ミッションとトランスファーとペラ強度、フレームの強度見ないとわからんよ。あ、確かトランスファーは入らないって。4軸総輪駆動レッカーは海外製の大容量なんだけどCBのフレームは入る、でもTFとかCFのフレームには入らないよ」
「そうかあ、なんかあるかな?」
「フレームを交換するかだな。亀裂が入って直らないとか言って」
「悟瑠、最新のフレームを供給してもらって交換するか?改造車になるけどって言うか元から改造車だ。仕方あるまい。フロント周りはオリジナルでセンターから後ろをでつないでやればいいか。オリジナルが少しでも残っていればいいから」
「親父は完全に趣味にはしってるだろ」
「まあまあ、それでいこう。部品手配するよ。最新のだとホイールベースは4.49か」
「僕のサイバー君と同じじゃん」
「悟瑠、部品は任せろ何とかするから」
親父はタフさんの黒煙対策と言いつつパワーアップするために弱い駆動系の強化できるようにフレームの入れ替えをやると決めたようだった。
「隆弘、百合ちゃんのパイ君もキャビン見つかったって。百合ちゃんはオリジナルがいいとはいってたけど遅いのには耐えられなかったようだね」
「だろうね」
「お兄ちゃん、百合リンには遅い車は無理でしょ。スイッチ入ってる時なんか特に」
「だね。パイ君は駆動系入れ替えて380psかな?フレームの関係でDC9は入らない、DC8でやるしか無いからブロック強度の上限だね」
「速くなるからいいかもね。」
「よし、方針は決まった。雅子、次は百合ちゃんのパイ君を入庫するように連絡してよ」
「言っとくね。その次は?」
「次は隆文のきみこ、その次が矢代さんの3台かな?BH15改ボンネットはターボ要らないとか言ってきそうだなあ」
「確かに剣道面からタービンの音するのは似合わないだろ」
「そう言ったらそうだ。それなら吸気外吸いだな、うまく作るから行けるだろ」
「まあ、黒煙を減らすのが目的気だからな、それに無理な使い方はしないって。壊したら直すのメッチャクチャ大変だし」
「そうだね。隆文、明日はきみこ乗ってきてよ」
「悟瑠さん。わかった。」
「よし、BA05Nは全部ばらばらになったけど、僕らはます、エンジンだよねえ」
「うん。あ、そうそう。雅子。愛理沙ちゃんの総輪駆動はキャビンとフレームの錆落とし防錆が終わったら脚とエンジンをやるからアジトに取りに来てっていっといてもらっていいかな?」
「いいよ。脚とエンジン載せ替えはアジトのほうが良いもんね」
「うん、もしお家に納車して欲しい時は言ってねっても伝えといてね」
「はいよ」
「隆弘、隆文、DA640エンジンバラすぞ。クランクとコンロッド、ライナー、ピストンキット、ベアリング、バルブを交換だな」
「隆文、ブロックとヘッドを洗浄したらクランクとフライホイール、クラッチカバーアッシーで動バランス取ってくれ、今日はいいことに他の仕事がない、ということは愛理沙ちゃんの総輪駆動と黒煙対策のパイ君が来るまでBA05Nに全員で取り組める。今日は骨格部分の錆を全部落として窓廻りを全部交換しよう」
「BA05Nはとにかく外板って言うかボディパーツをを作り上げてしまえばいいんだな」
「まあ、そうだね。骨格で作るのは見積もり通りなら窓枠全部とシャシの一部もと言うかリーフのブラケットだ、フロントのブラケットはオリジナルを上手く外して作り直し、前面部分のシャシとの継ぎ目だな」
「俺たちはエンジンだな。ブローさせないと言うかクランクは交換だろ」
「うん、その辺は何とかするよ。クランクとコンロッドは在庫の強化品を使う」
「愛理沙ちゃんの総輪駆動がくる前に外板パーツ全部できればいいなあ」
「自動製造だから、図面がいつできるかできまるなあ」
「そのへんは石橋くんが得意だろ。全体シェイプと外した奴のデータは出来たとか言ってるぞ」
「うん、レーザーで3D計測して図面作って入れ込むのは早いよね」
「最後は雅子に見てもらってだろ、んん?V8?マニ割?」
ドリュドリュビュホビュホドリュドリュビュホビュホドリュドリュビュホビュホというV8のマニ割のエキゾーストノートが聞こえてきた
「まさか?この音は?くるとしたら愛理沙ちゃんの総輪駆動か?パイ君?どっちも同じメーカーだし、雅子に聞くと前のオーナーが親父の作ったマニ割+左右煙突にしてあるとかいうからなあ」
「それじゃあ、エキゾーストノートがそっくりだよ」
「その通り、聞き分けが、難しい。隆弘、隆文どっちか缶コーヒーかけようか?」
「そうだな、俺はせっかちさから百合だな」
「俺は平日に休みになる愛理沙ちゃん」
「難しいけど、第一勘で愛理沙ちゃん」
と言っていると、工場の事務所に愛理沙ちゃんが入ってきた
「愛理沙、あんた、百合リン真っ青なくらいのせっかちさね。連絡して30分経ってないじゃん」
「違うんですよ。実はこの総輪駆動を今日ウッディパラソルから引取って来たばかりなんですよ、先輩に連絡もらった時に車を引き取って別の用も済ませて家に帰ってる最中だったんです。連絡来たのがちょうどこの近くを走ってたときだったんです」
「道理で、異様に早くって試乗でもしてるのかと思ったわよ」
「はい、すみません。お手数ですけど、よろしくお願いします。まあ。引き取りの帰りが試乗ですよ」
「謝ることじゃないよ。愛理沙ちゃん、状態を確認するんで総輪駆動を工場にいれて、へええ、これって錆錆カラーじゃん、実態は錆てないけど錆てボロボロに見せるってやつね」
「はい。なんかこのところ物騒なんでそう言ってました」
「くうぅ、悟瑠と隆文の二人が当たりかよ」
「偶然もあるさ、隆文の読みは普段なら当たりだな。家からならここまでの距離が違う」
「兄貴、悪いね。俺はブラック無糖がいいなあ」
「お兄ちゃん達は何をやってるんだか?」
「百合ちゃんか愛理沙ちゃんかどっちか缶コーヒーかけたんだよ。どっちも親父のエギマニのマニ割左右煙突っていうから」
「それじゃあねえ、隆弘さんは百合リンにかけたのね。普段ならせっかちだから直ぐくるだろうって」
「うん、月曜日のこの時間は事務所に居るはずなんだけどなあ。現場出てる時は連絡するからさ」
「そうですねえ、百合先輩ってせっかちな所あるんで雅子先輩の連絡受けたら直ぐに来そうですよね。月曜日は事務仕事が多いって言ってましたね」
といってると、ドリュドリュビュホビュホドリュドリュビュホビュホドリュドリュビュホビュホとV8のマニ割のエキゾーストノートが近づいてきて
「はああ、噂をすればかげってこと?百合リンも来ちゃった」
「雅子、百合ちゃんのパイ君は、駐車場に置くように言って、今日はすぐ手が付かないから。隆文、在庫のDA640エンジンのクランクとコンロッドの精密バランス取り頼むよ」
「はいよ」
と言ってると、百合ちゃんが入ってきて
「あれ?愛理沙も来てたの?どうして?って言うか連絡もらってすぐに来たのに、あたしよりも早いって、高速で来たの?」
「違うんです。実はフライヤーちゃんは最近お兄ちゃんがメインで使ってるんです。それならっていうことになって、あたしは除雪車上がりの総輪駆動買ったんです、引き取り行っておうちに帰るところだったんです。キャビンの修理と脚の改造とエンジン換装頼みに来たんです」
「そう言うことね。愛理沙は帰りの足あるの?」
「ないんでできれば代車借りれればって思ってたんです」
「それなら、ママがもうすぐ来るからおうちまで送ってくよ。今日はお休みなんだ。なんかこのところヒヤッとすることが多くて、パパとお兄ちゃんが作業工程の見直ししてる。ママとあたしは気分転換してたんだ。」
「そうなんですね」
すると、フロロロローンという6BGエンジンの音が聞こえてつしくんが来た
「ママきた。雅子、次の黒煙対策はなに?」
「次は矢代さんちの3台ね。その後は百合リンちのなみちゃんとてつしくん、軽快君、デニムちゃん、でん六くんかなあ」
「じゃあ、なみちゃん準備しておくね」
「うん、よろしく。そうそう愛理沙。今日も哲史さんがオフロードコースで練習したかったけどコースがお休みなんで峠に行って運転の練習ってお兄ちゃんと話してた」
「ええええ?ターマックバトルやめた欲しいなあ」
「そうね。タイヤ直ぐ減っちゃうもんね」
「うん、あ、ママを待たせてるから愛理沙、てつしくんに行くよ」
「あ、雅子先輩お願いします、百合先輩甘えます」
フロロロローンと6B系エンジンの音を響かせると百合ちゃんたちが帰って行った。
「今日はBA05Nを仕上げる、村上君たちは残りの時間で加藤運輸の車の車検を仕上げる、明日も2台くるんで2台も村上君たちに任せるから頼むね」
「はい」
「鈴木さん、僕らはエンジンとエアコン、脚をやります。ボディお願いします」
「はい、この車を買ったバス会社は多分ですけどこのボディビルダーの庇のないスタイルが気にいったんでしょうね」
「そう思います。他は70年代には庇付きになってましたね」
「悟瑠、そうなのか?へえ、これが残ってたとはねえ、モノコックでここまで手入れもいいししっかりし過ぎでしょ」
次の日から僕らはBA05Nと愛理沙ちゃんの総輪駆動をやっていた、
総輪駆動のキャビンは錆たように見せかけるペイントで実は笠木工房でしっかりと防錆してあってフレームにも錆関係は全く問題なく、手を入れるところはエンジンと脚、荷台の取り付けだけということがわかって拍子抜けと言うかホッとしていた
1週間後、僕らは愛理沙ちゃんの総輪駆動を仕上げて、午前中全開テスト、その足で納車と言う段取りにしていた
「雅子、明日は愛理沙ちゃんの総輪駆動で朝から全開テスト行く、その足で納車に行くよ、例のオフロードコースに納車してほしいって言われてるよね」
「うん、あたしは2軸総輪駆動レッカーでついて行けばいいのかな?」
「そうだね、親父、今日の夜から2軸総輪駆動レッカー使うぜ、総輪駆動の全開テスト行って、問題なしならそのまま納車する」
「はいよ」
次の日、アジトから2台で出発していつもの試験路にいく
「雅子、モニターで見る限り黒煙は全く吐いてない、見えるか?」
『ぜーんぜん。全く見えないって。これなら愛理沙もいいって言うでしょ。フライヤーちゃんはちょっとは煙吐くからね』
「よかったよ。各データも問題ない。登り切ったら漏れ確認してそのまま下ってコースに行こう」
『うん』
登り切ったところでオイルや水の漏れを確認して、問題ないことをチェックしてコースに行った、すると親父とお袋も来ていた
「え?親父、お袋?どうしてまた?」
「あ、ママありがと。」
「雅子の藤子ちゃんって結構パワーあって走りやすいのね」
「そうだなあ、俺のタフさん全然登りで追いてけないよ、悟瑠、おれのももっと速くしてくれ」
「あ、愛理沙ちゃん。こんにちは」
「こんにちは、出来上がったって聞きました」
「うん、エンジンとミッションは完璧ね。脚はまあフライヤーちゃんとほぼ同じだからまあ乗ってみて」
「はい」
愛理沙ちゃんが嬉しそうな顔で乗ってオフロードコースに行った
「ママ、あたしもちょっと行って来る」
雅子は藤子ちゃんに乗って行ってしまった
「雅子、そういうことか。なるほどね。雅子もここで走るのか」
「悟瑠、俺もだ」
「親父、今の仕様だと雅子とか愛理沙ちゃんと同等に走るのは無理じゃね?」
「なんだと?タフさんよりも藤子ちゃんや小笠原のお嬢ちゃんの総輪駆動が走れるのか?」
「もちろん、フロントが違うからね。ボンネットはキャビンのマウントが邪魔でリーディングアーム使えないんだ」
「そういうことか?それでもあの笠木工房のコースをデフロック無しで走ったのか?」
「そう、ここはもっと条件悪いのあるよ」
「そうかよ、フレーム交換したらフロントをリーディングアームにできるか?」
「無理だな。フロントのフレームをボンネットにするならキャビンの取り付けが邪魔する」
「そうか」
「そう、かといってアームの長さを伸ばすと縮んだ時にキャブマンにぶつかる。短くするとアライメント変化でかくてだめだ」
「うーん」
「だとすると、トランスファーの容量ギリの430ps、155kg・mだよ」
「そう言うことかよ、かといって新型のフレームにしてもホイールベース延びる分腹をする確率あがるんだよなあ。」
「その通り。それにリーフの反りで車高あげると横剛性下がってフレームや他との干渉を見直しだ。やることが多過ぎだよ」
「ってことは、オフロード性能おとしてパワーめいっぱい上げるか?オフロード性能重視でそこそこのパワーにするか、究極の選択だなあ」
「そう、これがキャブオーバーならリーディングアームにするのは簡単なんだよ。キャブマンと干渉しないから」
「はあああ、わかったよ。考える。って雅子上手いなあ、なんだよ?いい脚だ。綺麗にトレースする。おお、小笠原のお嬢ちゃんも上手いなあ」
「そうよ、沙雪:愛理沙の母親は昔は峠であたしのライバルだったよ。その後、沙雪はオフロードに嵌っていたんだよね。その影響で愛理沙ちゃんの旦那もオフロードに嵌った」
「そうかあ、そうだったなあ」
「悟瑠、ところであたしのサナちゃんってV8にできるの?」
「できるけど、ターボは無理。しかもDC8まで。L6ならターボもできるけど」
「これまた、究極の選択ね。古いエンジンしか無いのね」
親父とお袋が困ったような顔になっていた、するとドリュドリュビュホビュホドリュドリュビュホビュホドリュドリュビュホビュホというV8のマニ割のエキゾーストノートが2台分聞こえてきた
「え?なんだよ、百合ちゃんと譲さん、何だよ哲史さんと隆弘もきた?おいおい隆文もかよ」
「あらら、フルに揃っちゃったわね」
あろうことか、パイ君、ゼットワン、フライヤーちゃん、ラッシー君、まゆかちゃんが連なって入って来た
「こんにちは、愛理沙はもう走ってるのね。パイ君の黒煙対策前に走るんです。お兄ちゃんたちも、哲史さんが練習したいって。隆弘に講師頼んじゃった」
「うん、もう走ってるよ。そうかあ、それで隆弘が来たのか」
「へええ、愛理沙って上手いじゃん。あの総輪駆動今日初めて乗ったんだろ。それにしてもうますぎる」
哲史さんが愛理沙ちゃんの走りのスムーズを見てうなっていた
「あたしも行くよ。あたしのだと、ちょっと厳しいかな?」
「まゆかちゃんもそうかも」
「隆文、まゆかちゃんはホイールベース短い分ストローク取りづらいけど腹擦りしづらいのと各オーバーハング短いから走破性高いぞ」
と言ってると雅子が戻ってきて
「お兄ちゃん、ちょっと走り方教えて欲しくって。」
「どこだよ」
「のって」
僕は藤子ちゃんの助手席に乗ると雅子は教えてほしいというところに行った
「ここ。前輪はいけるんだけど、後輪がなんかまたぎきれないの」
「ああ、そうか。それは瘤を連続で越そうとするから。まわって」
雅子はもう一度同じ所をいこうとしていた
「ここ。一旦左に回避して、ここからめいっぱい右に切ってここで左めいっぱいに切る」
「あ、スムーズに行ける」
「だろ、時には避けて時には乗り越す。使い分けが大事だよ」
「お兄ちゃん、ありがとう」
「僕もレッカー車で走ってみるかな?」
「良いかもね。じゃあ駐車場に戻るね」
「雅子、大丈夫なら練習してみな」
「うん」
雅子の藤子ちゃんから降りでレッカー車に乗ってコースに入ろうとすると
「悟瑠さん、どうもありがとうございます。パワーもあって走りやすくっていいですよ。気にいりました。フライヤーちゃんよりも走れるってすごいです。そうだこの総輪駆動はニックって呼びます」
「そう?きにいってくれてありがと。ニックね。わかった」
「楽しんできます」
僕らはオフロードで楽しんで帰って来た、親父はタフさんをどうするかは考えた末にオフロード性能を重視してキャブは乗せ換えるもののパワーはトランスファーがもつくらいにすることにした
月曜日、会社にいって
「今週からBA05N仕上げて、百合ちゃんのパイ君の黒煙対策でキャビンの載せ替えやるからね」
「はいよ」
僕らはモノコックの修理を終わらせると、外販を貼り付けて行ってペイント、電熱炉で焼いてからエアコンの設置大容量エアタンクの設置などで大変だったが何とか仕上げて金曜日に納車していた
「すごい、新車同然だ。エンジンも静かでいい」
「気にいっていただいてよかったです」
佐伯さんは仕上がりぶりにご満悦だった
BA05N納車した後は百合ちゃんのパイ君のキャビンを載せ替えてターボ化してトランスファー容量ギリの出力380ps、トルクは138kgにして納車した
「まあ、軽いからね。この位速かったらいいかも。これ以上の望んでもね。」
次の週も僕らは黒煙対策と同時にウイング積載車と大型積載車のパワーアップ改造、3軸総輪駆動レッカーのパワーアップやっていた
週が明けた月曜日、隆弘が乗って来たバスをみて口があんぐりしてしまった
「おいおい、隆弘、このBA05N買ったのか?」
「うん。佐伯さんは急にお金が要るんで売ったらしい。でもこのバスを持っていると銀行の担保に取られてしまうから万が一東南アジアに売られるならヤダとか言って笠木さんに販売頼んだとか言ってたのを聞いて即決」
僕らがウイング積載車と大型積載車のパワーアップ改造、3軸総輪駆動レッカーのパワーアップのほかに矢代さんのボンネットバス3台の黒煙対策でバタバタしていた時だった、隆文が1週間前に佐伯さんに納車したばかりのBA05Nを乗って会社にきた
「決断速いなあ」
「うん、俺が買っちまった。いいだろ。このボディの丸みが良くって気に入って買っちまった。シャシとボディビルダーの組み合わせもレアでいいじゃん。回転低いと共振同士重なるのかあ?ちょっとこもるのは仕方ない」
「隆弘さん、BA05Nのいいニックネーム考えた。0と5でレイコね」
「雅子は早速か?」
「最高でしょ」
「そうだな。レイコってことね。いいかもな」
「そうか、隆弘は管理者になれるから2台持てるのか」
「そういうことだ。このところ操舵が荒くなってるんで練習用にいいと思って。この前オフロードコース走って下手になったと思ったよ」
「これって高かっただろ」
「いいだろ。兎ちゃんより高いけどいい買い物だよ。このへんを走るだけだから生エンジンで十分」
隆文も趣味に走ってるなあと思っていた、人のことは言えないけどね。
隆弘もバスコレクション?
人のことは言えない悟瑠だった
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