第百六話 哲史さんのバトルと紫陽花ちゃんの奮闘
バトルになった哲史さん。結果は?
主な登場人物紹介
ヒロイン 佐野 雅子 26歳
4月生まれ 峠のバトラー⇒TSカップレーサー⇒GTレースへ挑戦中
家業の佐野自動車販売の中古車販売店副店長兼整備工場の副工場長、整備の受注、部品調達担当の副社長 販売部部長 前職はスーパーの経理兼販売促進課
所有免許、資格;大型2種、牽引運転免許、2級整備士、危険物乙4、玉掛、ガス溶接、救急救命士、巻き上げ機、簿記2級、税理士、会計士、テルミット溶接、クレーンオペレーター、X線技師
レース以外の趣味:
オフロード走行:大型の2軸、3軸総輪駆動のエンジン、サスペンションをいじって自分好みした。
パソコン:プログラム組むのも好きでシステムを自力で組める
僕 佐野 悟瑠 29歳
雅子の兄 3月生まれ 妹の雅子より4学年上 家業の佐野自動車販売に就職して6年目、整備工場の工場長 整備工場総括の副社長。
所有免許、資格 2級整備士、MIG溶接機、レーザー溶接機、ガス溶接、玉掛、大型2種、けん引免許、巻き上げ機、危険物乙4、テルミット溶接、クレーンオペレーター、X線技師
カーキチ、スペックオタク、エンジンスワップ大好き。エンジン加工名手 オフローダー
佐野 愛理沙 25歳 旧姓:小笠原 悟瑠の妻になった (第百話参照)
かつて雅子がいたスーパーマーケットの販売部移動販売課係長
実は創業者の孫でもある(第三十七話参照) 雅子と同じ高校の一つ後輩。スーパーマーケットの主要取引先の小笠原食肉のお嬢さん。 元レディスの7代目総長 2児のシングルマザーだった(第三十六話参照)抜群の運転センス
所有免許、資格 簿記2級 大型2種免許、牽引。危険物乙4、ガス溶接、巻き上げ機、玉掛、アーク溶接、火薬類取扱保安責任者(乙種)、レーザー溶接
TSカーレーサー⇒GTカーレーサー 雅子と組んでクラス優勝を狙う
実は空手で中学の時に全国大会に行った猛者。子供は上の子が哲也、下の子が愛美
佐野 康晴 57歳
僕の父親 佐野自動車販売の社長、総括責任者。
趣味人 マニ割、エギマニ作りの達人 元整備工で板金も得意。
佐野 康子 55歳
僕の母親 佐野自動車販売 副社長 佐野自動車販売店店長、営業、仕入れ担当
加藤 隆弘 29歳
僕(悟瑠)の同級生で親友。佐野自動車の副工場長、整備工場の専務取締役
専学卒業後家業の内燃機整備工場に就職、佐野自動車販売に事業譲渡でそのまま異動。悟瑠の幼馴染。2月生まれ。
エンジン加工名手、エンジンスワップ大好き 実は弟の隆文が一目置く運転センスの持ち主
所有免許、資格 大型免許、牽引免許、玉掛、ガス溶接、アーク溶接、レーザー溶接、危険物乙4、巻き上げ機、電検2種、テルミット クレーンオペレーター X線技師
趣味:レースカーづくり オフローダー 生エンジン好き
加藤 百合 26歳 旧姓 松尾 隆弘の妻になった (第百話参照)
雅子の親友、丸松建設のお嬢さん。雅子と同じ高校卒業して同じスーパーに入って家業に転職。
松尾建設運輸担当副社長。普段はおっとりだがスイッチが入ると途端にせっかちとブチ切れになる
5月生まれ TSカーレーサー、GTカーレーサー TSカーカップではトータルで2勝あげ、シーズン3位
旧車好きで父親譲りの速い車好き。オフローダー
所有免許、資格 大型免許、牽引免許、玉掛、クレーンオペレーター、巻き上げ機、ガス溶接、テルミット、アーク溶接、レーザー溶接、危険物乙4、電検2種、火薬類取扱保安責任者(甲種)
加藤 隆文 26歳
整備部長 隆弘の弟。雅子より一学年上だが、3月生まれで実はほとんど同い年。工業高校から家業へ就職。佐野自動車販売に事業譲渡でそのまま異動。板金と排気系を作るのが得意
所有免許、資格 大型免許、牽引免許、玉掛、ガス溶接、アーク溶接、レーザー溶接、危険物乙4、テルミット溶接、巻き上げ機、電検技師
趣味:TSカーレース、GTカーレース、オフロード走行 生エンジン好き
加藤 舞由良 26歳 旧姓:馬橋 隆文の妻になった (第百話参照)
雅子と同じ高校の同級生、レディスの6代目総長。運転大好き
加藤運輸に個人の事務所から転職して車両回送ドライバー
所有免許、資格 大型免許 牽引免許 商業簿記2級 危険物乙4
子供はみゆき
加藤 隆義 57歳 配偶者 鈴江 55歳
加藤運輸社長 佐野 康晴の同級生の親友
かつては運輸業、リース業に忙しく趣味の旧車はやめていたが、今は余裕がでて旧車趣味が復活
かつて運営していたエンジン整備部門は、同じ敷地内にある佐野自動車販売に従業員ごと譲渡して運輸専門にした
松尾 譲 28歳
百合ちゃんの兄 、丸松建設の建設系担当副社長。マニ割マニア 実はオリジナル主義、生エンジン好きで速さにはこだわらない ドリフト競技に参戦中、TSカーカップにも挑戦中
所有免許、資格 大型免許、クレーンオペレーター、玉掛、巻き上げ機、ガス溶接、アーク溶接、テルミット、レーザー溶接、危険物乙4、電検2種、火薬類取扱保安責任者(甲種)
松尾 隆 57歳
丸松建設の社長 百合ちゃんの父親 速い車大好き 古いものを大事にする
悟瑠の父親の同級生
松尾 友香 55歳
百合ちゃんの母親、丸松建設資材調達兼外注先調整担当副社長
旧車大好き、かつオリジナル主義
小笠原 哲史 28歳
愛理沙の兄。別の会社に勤めていたが家業に転職、製油担当副社長
旧車好きで母親譲りのオリジナル主義だが必要に応じて改造する
所有免許、資格 大型免許、危険物乙4
ドリフト競技参戦中、TSカーカップ挑戦する 愛理沙の元旦那とは親友で同級生(第三十六話参照)
長野 暁 31歳。
スーパーマーケットの販売部移動販売課 課長代理。
かつては首都圏のバス会社に居たが欲しいバスが排ガスの関係で住んでいた地域で登録できなくて雅子がいたスーパーに転職。今は愛理沙ちゃんの上司短尺バス好き
所有免許、資格 大型2種免許、牽引免許、危険物乙4 簿記3級
狩野と一緒に走り屋チームの運営していた
狩野 守 31歳
丸松建設の業務課課長 運送会社にいたが首都圏の事業縮小で地方に転勤になった。偶然募集していた松尾建設に転職
所有免許、資格 大型2種免許、牽引免許、玉掛、巻き上げ機、ガス溶接、アーク溶接、危険物乙4、電検2種、テルミット、レーザー溶接、クレーンオペレーター、火薬類取扱保安責任者(乙種)
長野と一緒に走り屋チームの運営していた
河野 優花 23歳
スーパーマーケットの業務課から移動販売課に異動。大型免許取得して移動販売車で販売する
所有免許、資格 大型2種免許 簿記3級
綿貫 洋平 38歳
スーパーの販売部 移動販売課 課長
大型免許取ったらバスに嵌って自分でも買ってしまった。大型2種も持っていて見学者用のバスを運転する
所有免許、資格 大型2種 商業簿記2級
橋爪 正治 62歳
かつて雅子が務めていたスーパーの社長
雅子や百合、愛理沙に刺激されバス好き、旧車好きが復活
見学者の送迎の為のバスとしてボンネットバスそろえてしまった スーパーマーケットの広告も兼ねている
笠木 徹治 31歳
ウッディパラソルの経営者:悟瑠の父親の先輩(笠木 達也)が経営していたが代替わりした2代目
大型車主体の中古車屋 お店が暇なときは敷地内の笠木工房で作業
笠木 達也 61歳
笠木工房の共同運営者、ウッディパラソルの初代経営者 かつては悟瑠の父親、隆弘の父親と同じ大型車のディーラーにいたが、結婚を機に独立してウッディパラソルと笠木工房立ち上げ、奥さんの地元に移動
お店が暇なら奥さんの実家の農業をやる
植木 桂 61歳
笠木 達也の奥さんの兄
同じく笠木工房の共同運営者 40歳で大型車のディーラー勤めを辞めたのち実家の農業をしながら笠木工房に合流して共同で運営する
矢代 圭一、伸一親子
松尾建設のビル内装工事委託先の経営者
大型ボンネットバスが好きという親子で趣味人
五式 紫陽花 19歳
愛理沙のいたレディスの13代目総長 小5から一つ上の兄とともにカートで走っている。
空手部だったが顧問の意地悪で干されたが、顧問の弱みを見つけて追放。
段位はあえて取って無いが実力は3段以上と言われる猛者。
佐野自動車販売に就職した 五式不動産のお嬢さん
所有免許、資格 準中免許 商業簿記2級 危険物 自動車整備
石川 由香里 20歳
個人の販売店から丸松建設に転職
雅子と百合ちゃんと同じ高校でレディスの12代目総長
高校では古武道部の主将もやっていた猛者、愛理沙のアドバイスで段位を取っていないが実力は3段以上といわれている
所有免許、資格 大型免許 商業簿記2級 危険物乙4
高橋 六星 19歳
五式 紫陽花の同級生 新卒で入ってきた
販売が好調で人が不足して佐野自動車に新規採用
所有免許、資格 準中免許 商業簿記2級 危険物
高橋 愛実 24歳
高橋 六星の姉 加藤運輸に転職
加藤運輸ではドライバーが不足して舞由良のつてで小規模運送会社から転職
所有免許、資格 大型免許 牽引免許 商業簿記2級 危険物乙4
山口 奈津子 22歳
個人事務所から雅子がいたスーパーマーケットに転職
元レディース総長 11代目 身長176cmと大柄
紫陽花ちゃんが乗ってきていたZN8の運転席に哲史さんが乗り込んでブリッピングしていた、シュオッシュオオオーンという軽快な音が響く
どうやらこのZN8はフライホイールの軽量をやっているらしい。
相手の車はというとヒューン、パシューンというブローオフからの排気の音、ZN8と走る相手のSXE10はどうやらターボチャージャーをつけていそうだ
「さあ、やろうぜ。こっちは準備OKだ」
「よし、清二行ってこい。勝利の手順はわかっているな」
「おう。任せろ浩一」
「いくぞー」
レディースの掛け声で2台の車がスタート地点に着いた、スターターを務める金色の龍の刺繍が入った真っ赤な特攻服に身を包んだ娘が両手を上げてカウントダウンする
「5.4.3.2.レディー、ゴー」
スターターの両手が下がってキャリキャリキャリキャリキャリという2台のFR車のリアタイヤが上げるスキール音、猛然とダッシュする2台が春奈のダウンヒルをスタートしていった。
スタートでは相手のSXE10がパワーに勝る分、伸びがよくZN8よりも先行していった
「悟瑠さん、初めまして。自分は十四代目に指名されました富樫 真美と申します。お見知りおきをお願い致します。七代目にも後程挨拶にまいりますのでよろしくとお伝えお願いします。今回のバトルは12か所にライブカメラを配置して実況するようになっています。ライブ映像と音声はこの車に来ます。十三代目の車内にもカメラが付いてます。6分割で切り替えて動画が見れます、中に乗ってください」
「初めまして。佐野 悟瑠です。七代目の愛理沙は今は僕の妻になってます。今後ともよろしくお願いいたします。それにしてもすごい」
僕は総長という女子が乗ってきた1ナンバーのワイドロングのバンに乗り込んだ。
この車、日本ではATのみなのだが、あろうことかMTに載せ替えてある
『真美?聞こえる。紫陽花。実況入れるからね』
「はいっ。先代、よろしくお願いいたします。」
「紫陽花ちゃん。よろしく」
「悟瑠さん、自分は情報処理科にいます。学校のモニターの授業の一環で作りました。このモニターも車載用なので熱にも振動にも強いタイプです。これはあたしの車で古いですがいい車です」
『車内、あ、哲史さん、うまい一気に追いついた。なんかSXE10はブレーキのタイミングが早い』
『総長、こちら地点1.上手い、哲史さんのレイトブレーキ、凄い前に一気に追いついた』
「そうね、一気に追いついたよね。」
「哲史さん上手くなったな」
『総長、こちら、地点2、ああああっ、惜しい』
『うん、様子見で仕掛けたの。向こうはターボラグがあるってわかったわ』
「第2、ちゃんと実況しなよ。モニターあるって言っても」
『すみません。いきなりアウトから行ったんですよ。抜けませんでした』
『今は様子見よ。タイヤ見てるの』
「先代ありがと。第2.わかるけどさ。次は?」
『真美。低速コーナはターボ効いて無いから楽勝。そもそもSXE10ブレーキかけるの早いって』
『第3、ヘッドライトが絡んでます。うまい。減速させないようにこれもアウトから行ったあ。あああ、おしい、抜けませんでした。第4どうぞ』
『哲史さん、ガンガン攻めてる、今度は空いたインからいくっ、だめかあ躱せない。パワーあるなあ』
『第4、哲史さん怖いくらいの突っ込みです。ああああっ、惜しい。うーん、あとノーズ半分。今度はインを刺そうとしたんですが』
「先代、ありがと、これから第5ね」
「哲史さんうまいなあ。多分最終の4つ前に仕掛けていくだろう、見てる限り相手のタイヤを消耗させに言ってるな、TSカーのレースで使うテクニックだよ。哲史さんはドリコンレーサーだったから、滑ってもいけるってことだよ」
『哲史さんいったんアウトに誘ってインを刺しに行くんだけど。速い。パワー差で躱せない」
『第5、きたきたきたあ、今度はいったんアウトから行って次のインを狙ってる。並んだ。ああああっ、パワーの差で抜けない。くっそお』
「んもう、くそは余計。これだよもう。麻衣子。もてないよ」
『ほう、いいエンジンだな。紫陽花ちゃん見てな。2速の立ち上がりはターボが効けば向こうが速い。でも、見てろここだ』
『哲史さんの突っ込み凄過ぎ。うわあ脳がバグる』
『第6、完全にブレーキングでは哲史さん勝ってる、立ち上がり速い』
「たぶん、仕掛けるのは5連の後と思う、ワンちゃんは次の右の高速コーナーとその次の左コーナーだろうと思うけどまさか次の高速ていった?」
「え?そうなんですか?」
「うん、紫陽花ちゃんのZN8にはZ33のブレーキが付いてる。17インチ専用で強力だし、冷却ダクトを付けていたからフェードしにくい。相手のSXE10は見る限りパッドを交換しただけに見える。最終辺りでもうブレーキング競争は無理だ」
「いつの間に?」
と、言ってる間にも第6から"異様なほどコーナーが速い“とレポートが来ていた。
「外観からわかる、それにパッドも高性能なのに交換してあるようだ。ノーマルでも効きはいいんだよ」
「すごい、先代がいうようにスペックが見ただけでわかるって本当なんですね」
『清二とやら、お前は致命的に高速右コーナーがどへたってことだ。ここだあ』
『あああ、哲史さん、アウトからいったあ、並んだ、並んだ。うまい。うまい、相手のラインをブロック。これ並べるの?あ、あっちが失速。抜けるっぬけるっ、やりー』
『第7。外からいったあ、かぶせてる、ラインをふさいでる。並んだ並んだ、行ける行ける、そこそこっ。うまい立ち上がりはZN8速い、立ち上がりはZN8が速い。ぬいたあ、次はインを取った』
「え?やっぱりワンちゃん行ったか?高速コーナーで抜くとはうまくなったなあ。予想以上に腕を上げてるなあ」
『やりぃ。次は左コーナーイン取れた。向こうは並べない。うわああ、ABS効きまくり』
『第8、ZN8前。後ろをジリジリ離してます。以上』
『第9、来た来たきたあ。ZN8の突っ込みすげえ。にSXE10まったくついてこれません。5車身差が付きました』
『真美。もう大丈夫。勝ったよ』
『第10.相手は戦意喪失です。10秒以上離れてます』
『第11.もう勝負になってません。どんどん離して行ってます』
「哲史さんのカメラ見ても全く後ろは追うのが無理って感じだね」
「そうですね。すごい、上には上がいるんですね」
僕らがモニターで見ていると哲史さんは相手に20秒以上の差をつけて勝っていた
『真美、ゴール。買ったよ』
『こっちゴール、ZN8勝ったよ。ううう凄い。23秒、完全にぶっちぎり。やったあ。凄い。総長。ZN8勝ちました』
「うーん、予想より仕掛けるところが早かったなあ。見る限りSXE10はどうやら中盤でブレーキがやばくなって攻めれないって感じに見えたなあ」
「そうなんですか?映像でわかるんですか?」
「うん、第6でもう試し踏みみたいに2度踏みしていた。と、いうことはフェードしたか、それともキャリパーが開いてしまったか。ベーパーロックのどれかだよ」
「すごい。それだけでわかるんですか?」
「うん、ペダルの踏みごたえが甘くなるからね。原因はパッドの内側の摩剤が摩耗進んでて、熱がフルードに伝わってしまったとのかもね」
「わかる方法あるんですか?」
「もどってきたら第8とか第9の娘に聞いてみて、焼けた匂いならフェード、そうじゃないならベーパーロックかキャリパーが開いたか?」
「はい、聞いてみます」
ゆっくりと哲史さんが運転するZN8と相手のSXE10が戻ってきた。
2台が駐車場に入ると別の方向からボロロロロ、パシューンとブローオフバルブが解放するおと見覚えあるCT9Aが入ってきた、車から降りてきた男にも見覚えがあった
「あ、悟瑠さんですか?ご無沙汰です、伸一です」
降りてきた僕をみて男がペコリと頭を下げて挨拶する
「ああ、伸一くん?こちらこそ。元気そうでなにより」
「悟瑠さん、お元気そうでいいですね。はあああ。相手が悟瑠さんの知り合いというか弟子ですよね。」
「まあ、愛理沙のお兄ちゃんだ」
「哲史さん?はああ、相手がワリイや。おい、浩一、清二おめえらなあ相手が悪すぎだ。んったく、今回の相手がだれか知ってるか?」
「しらねえ」
浩一と言われたZN6のオーナーが答えた
「お前らごとき100人が束になっても勝てる相手じゃあねーよ。いいか、この方は赤○のダウンヒルコースレコード保持者だ。佐野 悟瑠さんだ。もう一人、加藤 隆弘さんってしってるだろ。悟瑠さんと隆弘さんは普段はマシンづくりと運転指導してるけど実は走らせたらすげえんだよ。赤○のダウンヒルとヒルクライムのコースレコード保持者の実績が物語ってるだろ。それに碓○の大Rに全開で走ってノーブレーキで突っ込んでドリフトさせたまま抜けれるのはこの方と雅子さんだけだ」
「え?あ、そういえば聞いたことある」
「もっと言うと清二は碓○ブルームーンズってしらねえだろ。今は春奈レディースのバックアップもしているんだ。運転指導もだ」
「あ、伸一さん。もしかして伝説の無敵のイチゴちゃん?」
「そう、その車のドライバーのお兄さん。おめえはモグリって言われても仕方ねえぞ。かつてのサブリーダーで今はチームのスーパーバイザー」
「まじかあ?」
「いまごろかあ?はああああ、人生で一番大きい溜息出たぜ。悟瑠さんは愛理沙さんのドライビングの師匠でもあるし、雅子さんの師匠だ。哲史さんもその人に聞いているんだから簡単に勝てるか?哲史さんはドリフト競技の常連じゃん。顔知らねえとは」
「道理で。清二があっさり抜かれるわけわかったぜ」
「おう、伸一、久しぶりじゃん、愛理沙には」
「哲史さん、それはなしで。悟瑠さんの奥さんになったんなら俺は祝福ですよ。悟瑠さんは俺の目標ですから、俺にとっては雲の上の人で憧れですよ」
「そうか。もう邪魔すんなよ。悟瑠さんならもっと早く仕掛けたと思ったけど。俺の腕じゃあアレが限界だ。それにSXE10はブレーキに問題抱えているんだろ。メンテしてねえだろ」
「そうだね。さすが哲史さん、わかるよね。映像でもわかった。フロントのフェードかベーパーロックだろ。それにサーキットしか走ってない弱点出たね。対向車とエスケープゾーンない恐怖から高速の右コーナーで全く踏めてない。SXE10はとにかく曲がる設定なんだろうけど高速のスタビリティきついのかな?」
「悟瑠さん、俺も自分で大型乗るようになって下りのフェードには敏感になりましたから。そう、それでブレーキやばいのと高速コーナー弱いとわかったから高速で仕掛けたんです」
「おいおい、浩一。清二にメンテしろって言ってるのか?しかもコーナー5つで弱点見抜かれてかよ。俺も大型乗ってわかったけど大型は急に止まれないからコーナーに入る時にはありとあらゆる手を使って情報取るんだ。しかも下り坂でフェードしたら終わりなんだよ。まさか何も気にしないで走ったのか?」
「うっ」
「伸一君、見た感じだけど、このSXE10のフロントはどうやらピンブッシュもいってるよ。動きが渋くてパッドが戻り切ってないんじゃないか?常に軽くブレーキかけてる状態でしかもローターを精度のいい奴に変えてるからローターのブレが少ないんだろう、組んだところの腕がよくてローターの面ブレ精度がよすぎてパッドを押し戻せない。それともレスポンス重視で押し付けスプリング入れたのかい?」
「う。わかっていたんですか?弱い押し付けスプリングも使ってます。そういえばピンブッシュは新車から変えてない」
ドライバーの清二という男が言ってきた
「おれでもわかるって、コーナー5つ目で既に二度踏みしてるんだ。ってことはベーパーロックかフェードかと思った」
「浩一、清二、言ってるだろメンテも走りのうちだって。月に一回はタイヤを外してブレーキを見ろって言ってただろ」
「すみません。」
「はああ、なさけねえ、もういい今日はおめえら消えろ。俺のチームから分離してFR専門チームの運営任しているけど、総元締めの俺に恥かかせるな。恥ずかしい」
「はいっ」
「みんな帰ろう」
浩一と言われた奴とその部下たちはそそくさと帰って行った、男は富樫さんに向き直ると
「14代目さん、初めまして。俺は菅原 伸一、以前7代目に負けたCT9Aのドライバー。FRグループの下っ端から春奈レディースのバックアップの悟瑠さんの弟子を相手にバトルって聞いたんで来ました。愛理沙さんのお兄さんが相手とはつゆ知らず。浩一も清二も腕はいいんだけど、いかんせん何も考えないで突っ走るんだ。あいつらぶっちぎり負けるだろと思って見に来たら案の上このざま。チームのリーダーとして恥ずかしいし、仕掛けてぶっちぎりで負けるとは」
「はい、菅原さん。はじめまして。自分は14代目を拝命した 富樫 真美と申します。モニター見ながら解説を聞いてても悟瑠さんは先代や先々代のいうように神様のような方でした」
「そうだねえ、俺たちに取っちゃ神様だな、神様の愛弟子に挑んでは簡単には勝てんよなあ」
「おいおい、富樫さん、伸一くん褒めすぎでしょ」
と言ってると、シュオーンパシューンというタービンとブローオフの音、39-15のナンバーを付けたガンメタのS15が入って来た
「雅子?」
「お兄ちゃん、バトルおわったの?あ。伸一?久しぶりじゃん」
「そうそう。伸一。元気だった?愛理沙にあっさり負けたって聞いたよ」
雅子と舞由良ちゃんが車から降りてきた
「えええ?雅子さん。舞由良まで?」
「え?6代目、雅子さん?お初にお目にかかります。富樫 真美と申します。この度、紫陽花13代目からご指名いただき14代目総長を拝命しました。今度ともよろしくお願いいたします。お前ら6代目のお方だ。ご挨拶」
いきなり背筋をピシッと伸ばして挨拶する富樫さんだった
「みんな、こちらこそよろしく、真美ちゃんね。あたしは今は加藤 舞由良になったからね。そうそうあたしの次の愛理沙も佐野 愛理沙になったんだよ」
「あたしは佐野 雅子。真美ちゃんはあたしの後輩なのね。あたしは情報処理科よ」
「あ、6代目。副社長、ご足労ありがとうございます。」
「あ、紫陽花もいたの?」
「はい、今日は走りの勉強とこのモニターの調子を見に来たんです。自分はドライバーで」
「そうなのね。ってことは真美もあたしと同じ情報処理科ね」
「はい、そうであります。6代目と雅子さんと同じです。直系の後輩です」
「はい、そういえば紫陽花も悟瑠さんの弟子っていうか雅子の弟子よね」
「あはは、紫陽花は哲史さんの訓練の時にお兄ちゃんの運転に乗ってここでバトルの走り経験したからねえ。」
「今日は、哲史さんの隣にのせてもらっていい勉強になりました」
「そうですね、今日は走ったのが哲史さんでよかった。これが13代目総長だったらあいつら立ち直れねえなあ」
「伸一、あんたは練習してるの?」
「今は無理だな。仕事と後輩の指導に忙しい。時間あればサーキットでガンガン。このところの大型のAMTって乗りにくくて。シフトがこのタイミングでするのかよって思うのがあるんだよ」
「それはわかる。それならMTのほうが楽って思うよ、うちのは社長の方針でトラックは全部MT、新車でAMTしかないメ-カーは納入なくなった。外資系になったとたん故障多くなってつかえないのが増えたよ」
「それはわかる。ベテランも言ってる、それに昔の30キロ渋滞みたいな酷い渋滞は少なくなったとも」
「そうね。そうだ。あたしも再婚しちゃった。今は加藤 舞由良ね」
「真由良が元気でよかったよ。愛理沙さんによろしく、雅子さん、悟瑠さん。失礼します。総長、皆さん、うちの馬鹿な連中が迷惑かけて申し訳なかった。もっと上手になったらまた来るんでその時はよろしくお願いします」
深々とお辞儀しておCT9Aに乗ると伸一君は帰って行った。
「悟瑠さん、今日はありがとうございました。お陰で荷崩れしないで販売に行けそうです。それに久しぶりのバトルしびれましたよ」
「お疲れ様、哲史さん。見ててわかりましたけど、本当にうまくなりましたよ。これならそんじょそこらの連中は返り討ちでしょ」
「ありがとうございます」
「哲史さん、悟瑠さん、ありがとうございました。あたしたちのホームが荒らされず済みました。」
「よかったわね、真美。みんな今日はお疲れ様。真美、そのガタイは格闘技でしょ、合気道かな?紫陽花。うまくなってよね。そろそろ大型取れるよね。」
「はい、合気道です」
「6代目。うまくなります。今日はいい勉強です」
「そうね。あたしたちも帰るよ。お兄ちゃん、イチゴちゃんに乗って帰ろうよ。哲史さんに送ってもらったら可哀そうよ。哲史さんは疲れてるから気をつけて帰ってね。哲史さんって明日は休みでしょ、ゆっくりしてね」
「うん、悟瑠さん、愛理沙にありがとうって、よろしくお願いします」
「はいよ。お疲れ様。気をつけて」
哲史さんが運転するフライヤーちゃんがドリュドリュドリュドリュドリュドリュ、ブババババッというV8エンジン独特の排気音を上げて帰って行った
「こちらも失礼します、雅子さん、6代目、悟瑠さん、どうもありがとうございました」
「「「「「失礼します」」」」」
レディースの面々に手を振って僕は雅子が運転するイチゴちゃんに乗って帰ってきた。
「哲史さん、見事に勝ったって?実況が繋がってたのよ。紫陽花の実況も面白かったわよ」
「そうなの?」
「そうですよ、あたしのところに由香里からバトルするって飛んできて、しかも聞いたら歴代の総長全員に入ってるのよ。びっくりですよ」
「あらあら、そうなんだ。」
「そうですよ。雅子のところに車の回送のことで相談に言ってたからあたしたちが現地に直ぐに向かったんです。けれどもうバトルが終わっていたんです。ぶっちぎりって聞いてびっくりしてました」
「そうそう、今回もなんか聞く限りこの前の伸一の時と同じなのね、学習しないっていうか」
「まあな。公道で走って仕事しているのは強いって。どんなひどい運転するのがいてもいおかしくないって感覚なんだからね。サーキットは走る方向と腕はほとんど一定だからね」
「そうですね。あたしもわかります」
アジトに着くと愛理沙が
「悟瑠、お兄ちゃんに運転教えてくれてありがとう。お兄ちゃんもバトルで勝っちゃうとはさすがね」
「どういたしまして、普段から移動販売車に乗ってる愛理沙は良い訓練になってるよ。哲史さんはここ最近販売車に乗るようになったみたいだから当て舵の仕方知らなかったみたいでしかもドリフトドライバーの悪いところが出ちゃってたから修正してきた」
「そうなんだね、もしかして当て舵知らなかったとか?」
「その通り、今日の練習でめちゃくちゃうまくなった。センスはある。いい先生に恵まれて無くてどうしても自己流になって低迷してたみたい」
「仕方ないかも」
「愛理沙は明日も休み?」
「あ、そうだ。ごめん、急遽出勤になったの、line入れた。実は奈津子の運転訓練入っちゃって。奈津子にお弁当&惣菜販売車を担当してもらわないとまずいのよ。このところ春の農繁期なんでお弁当の販売要望が多くて」
「え?ああ、そうか。あ、今来たよ。途中は電波の状態悪いもんな。うん、入ってる。明日は子供たちと遊んでるね」
「お願い、GTカー製作あるのにごめんね」
「いいよ、何とかするから。おふくろが可愛がってるから、来るかもね」
「そういえば、うちのママもそうよ。このところ一緒に居ないから哲也たちに会いたいとか言ってるのよ。」
「そうだったね」
「ママがここに来ちゃったらよろしくね」
「はいよ」
土曜日は愛理沙の子供たちと過ごして日曜日はおふくろが来て子供たちを見ててくれたので僕はGTカーの製作に没頭、愛理沙はゆっくり子供たちの学校の準備をしていた
迎えた月曜日、お店にいくと、駐車場にかなり錆びた総輪駆動のバスが停まっていた
「親父、これ?ミーティングの時に受注したバスって」
「ああ、調べたらこれってこの前野上さんが再生依頼してきたFC80C改あっただろ。どうやらこれはその後釜みたいだな。ダム工事用で特製のショートボディのナロー仕様だ。後ろのオーバーハングをBXD20と同じにしてある。しかもリアのトレッドがほとんど同じなもんだからボディの幅もBXD20と一緒にしてあるんだ。簡単に言うとTSD40にBXD20のボディを乗せたようなもんだな。FC80C改のようなキャブオーバーの2輪駆動はマッドには不向きだったかもな」
「なるほどね。ぬかるみはマッドタイヤでもきついかもね。梅雨とか秋の長雨とか」
「悟瑠、俺もそうだと思う、ダム工事の場所にいくには総輪駆動でないと難しいとわかったんだろうね」
「そういえばFC80C改にはデフロックはなかったよ。野上さんのところは雪が降るからLSDは組んだけど。ぬかるみにオープンデフか」
「だな、悟瑠の言う通り雨降るとオープンデフは滑ってきつかったのかもなあ。スタックしたらジープかトラックで引っ張ったのかもね」
「あり得るね」
「悟瑠、隆弘。それからボディのメーカーはいいことに金○だ、スーパーマーケットのBX521改のデータあるだろ、フロアはフレームが違うから設計違うかもしれないけど上屋はデータで見る限り一緒だよ。ボディの銘板みてもこのバスを作った時期はBX521のボディの乗せ換え時期と一緒だ」
「ってことは同じ設計ってことか」
「細部に違いはあると思う。その差分をどうするかだけどな」
「親父わかったよ。鈴木さん、見積もりよろしくお願いいたします。」
「はい、承知いたしました。」
僕らは午前中は鈴木さんたちに見積もりをお願いしてやってもらっていた。
その間、僕と若手3人は野上さんのFC80C改のデータを使ってFC80のボディ作製をやっていた。
紫陽花ちゃんからは公道復帰できなくてもいいと言われていたからだ
「悟瑠さん、この紫陽花ちゃんのFC80はデータ見る限り、野上さんのFC80C改とフレーム周り全く一緒でですね。これならボディの作製は楽ですよ」
「村上くん、そうだよね。データそのままつかえるでしょ。ポイントはボンネットから来る線とキャブオーバーの線をどうやってうまくつなぐかですよね」
「悟瑠さん、実はAIデザインがあってうまくつなげるんですよ。デザインした物のパネルはデータが自動で出来ますから。このAIデザインはいいですよ。早くできるからコストダウンできる。石橋が得意なんで」
「そうか、それもいい手だよね」
僕らが紫陽花ちゃんのFC80再生の仕事している1時間ほどの間、注文されたTSD40改を見ていた鈴木さんが僕のところに来て
「悟瑠さん、このボディTSD40のボディはスーパーマーケットのBX521一つ前に作られたボディですよ。ボディの生産番号がBX521より一つ若い。この番号です。BX521はこれです」
そう言ってパソコンの画面を見せてくれた、確かにBX521生産番号が一つ小さいのだ
「そうなんですね。ここに打ってある番号が生産番号なんですね」
「そうです。これなら同じロットのようですからうちにあるデータが使えます。その前提で見積もります。フレームの後端部が路面でこすってて防錆メッキが無くなったのが原因で腐っているので作り直しです。フロアの後端部分も雨が溜まって腐るので作り直した方がいいですね。念のためフロアは全部作り直しで見積もりだします。お客さんも見積もりより安くなったほうがいいでしょうから」
「承知しました。それならその前提で行きましょう」
「TSD40の上屋部分はBX521と同じで楽ですが社長の言う通りフロアだけはフレームが違うので別物です」
「承知しました、どっちにしてもこのバスも総輪エアにしてくれと言われているんで一旦フレームからボディ降ろしますから、その時にフレームを直せますよ」
「そうですね。エンジンもオーバーホールして再生ですよね」
「はい、念のためクランクとコンロッド、ライナー、ピストンは強化品入れます。ベアリングが狭幅の特注品になりますが3100まで回しても壊れない仕様になりますよ」
「悟瑠さんはエンジン弄るの大好きですからね」
「そうですね、あはは。オーナーは山坂道を走る方と聞いているので下り坂でエンジンを回しすぎても壊れない仕様にしますよ」
「そうですね、その方がいいかもしれませんね」
「念のため、補助用のリターダーをつけます。この車のギヤ比からすると最高で70出るか出ないかくらいなんで3速で下れば問題ないと思いますが、いかんせんミッションが4速でしかもワイドギヤなんで補助ブレーキは使いやすいようにしたいんですよ」
「そうですね。フレームは丸松建設のTSD40のデータあるんで修理は可能です、後ろのオーバーハング部分はないですから新規です。」
「そうですね、もしかするとビーフさんのフレームが使えるかも知れません、再生した時に低床にしたくてBXD50の強化したフレームに乗せ換えたんです。在庫あるので見積もり出して再生して欲しいとなったらすぐにやりましょう」
「いいですねえ」
鈴木さんたちが作った見積もりをTSD40のオーナーに提示したところこの作業でこの値段はやすいということで二つ返事で依頼してきた
「鈴木さん。オーダーが入りましたTSD40改の再生お願いします」
「承知しました。悟瑠さんはエンジンとミッションのオーバーホールですよね」
「はい、聞く限り一回も開けてないっていうんでオーバーホールします。このエンジンは東南アジアでは未だに現役ですから修理のシール類は新品部品が出るんですよ、イミテーションですから出来のいいものを選ぶ必要はありますけどね」
「ですよね。ガスケットはいいのがありますよね」
「そうですね。トランスファーもオーバーホールします。」
鈴木さんたちがTSD40の再生作業に入ってしばらくした頃、雅子が来て
「お兄ちゃん、由香里から正式にオーダー来たよ。何してほしいか決まったから再生よろしくね。他のバスと基本は一緒、良いことに左手操作になってるからフィンガーシフトは要らないって」
「はいよ。」
と、言っていると工場内に紫陽花ちゃんがやって来て
「先輩、見つけました。書類付きのDC80C、今はナンバーがないんですけど抹消登録残ってました」
「ええええっ?紫陽花がDC80Cの書類付き見つけちゃった?ってことはFC80を公道復帰してってこと?」
「はい、即買いで内金入れました。引き取りに行きます。」
「紫陽花、あんた大型取ったばっかりでしょ」
「はい。今なら教習車の感覚が残ってますから」
「わかった、舞由良を派遣してもらうから」
「紫陽花ちゃん、フレームはボンネットもキャブオーバーも変更ないと思うからある意味簡単だよ。だめならフロントセクションを移設する。でもDB100を見てるとフレーム同じにしてると思うけどな」
「それなら舞由良と一緒に取りに行ってきて」
「はい、うちの大型3軸低床積載車使って良いんですね」
「3軸船底がいいよ。汎用2軸トラクターで行ってきな。大型3軸低床積載車だと脇の柱が邪魔になることがある」
「あ、どうしよう?あたし牽引は持ってない」
「舞由良が持ってるから大丈夫。舞由良に言っておくよ」
その後、再生の仕事を再開して午後の作業に入ろうとした時に親父が工場に来て
「悟瑠、ミーティングに行った人からダンプの再生依頼が来たぞ、K-FP318FDとK-CK31ED。両方ともレア車なんだがデカ箱に改造してあってどこからも修理というか再生を断られているらしい。俺が見に行ってこようかと思ってる」
「良いよ、と言ってもTSD40の再生があるから少し待ちかな?」
「待ちになるのは言ってある。見積もりしてほしいって言うんだよ」
「親父、それならお店に来てもらったほうが良いかも。工場で下回りも含めて全体を見れば確かな見積もり出せる。後で要修理が見つかってしまうよりもいいよ」
「そうだな、呼んでみる」
親父がオーナーに来れるか聞いていた
その週は土曜日まで紫陽花ちゃんのFC80改の再生とTSD40改の再生、由香里ちゃんの総輪駆動=K-SKW520改バスの再生準備で大忙しになっていた
日曜日、僕と隆弘、隆文、雅子、愛理沙、百合ちゃん、譲さん、哲史さんの8人はGTカーの雅子たちのコースで最終確認していた。
「お兄ちゃん、ばっちり。冬にセッティングしたスペアのコピーというかそれよりもしっかり進化してたよ。このマシンならあたしから見たら任せて状態」
「うん、隆弘。グッドよ」
「悟瑠、凄いわよ」
「兄貴、良いエンジンと足まわり最高じゃん」
「よかったよ。2台のスペアマシンも出来て今年はバッチリだな」
「うん、開幕が楽しみね。海外も一回は行ってみたいね」
「そうだな」
GTカーも準備が完璧に終わって3週間後のGTカー開幕戦を楽しみにして月曜日から仕事開始していた
「お兄ちゃん、愛実と奈津子があたしにバスを探してほしいって言ってきたの。探したらあったんだけど、見つけたのあたしが欲しくなっちゃった。あたしの持ってるのと被ってちゃってさ。観光はKL−でRA552RBN改のショートと路線はUA452KANの自家用ワンドアなのよね」
「はあああ、わかったよ。それなら雅子が持ってるなごみちゃんと獅子丸くんを二人に売ればいいじゃん。そしたら即納でしょ。見つけたバスはうちで再生する。雅子の板金とエンジン再生の練習用」
「そうかあ、それ良いわねえ。奈津子は移動販売車の練習するから観光バスって言ってるのよ、愛実は路線バスがほしいんだって、方向幕と降車ブサーが欲しいって」
「見つけたのはどこで?」
「どっちも西の方で売りに出てた」
「はあ?西のほうね」
「2台ともボディのメーカーは西○なんでほしいなあって。なんかあたしは7Eよりも剛性の高い96MCが好き。7Eが軽いのは分かるけど窓周りのしっかり度が全然違うから」
「それなら決まりじゃん。2人に雅子が今乗ってるなごみちゃんと獅子丸くんを即納して、雅子は見つけたRA552RBN改のショートとUA452KANを再生して乗ればいいよね。エンジン、ミッション周りの部品は良いことにアジト脇の倉庫に全部在庫あるしやり方も分かってるから。RA552RBN改は窓周りをRA274RBNのインナーに部品に交換すれば上屋の剛性もバッチリ上がるって」
「お兄ちゃん、お手伝いよろしく」
雅子がニッコリしていた。
その日、午後からやってきたK-FP318FDとK-CK31EDのデカ箱を見て見積もっていた。
2台とも年式相応の傷みかたでフレームからキャビンから荷台、周辺部品、エンジン、ミッションの全てに大手術が必要だった、2台とも2軸のデカ箱の煙突にしているのは理由があって、元は海砂運搬車で荷台の錆び対策と走行の風で砂を飛ばさないようにオールステンレスのデカ箱荷台に乗せ換えたらしい。
排気を左右振り分けしたのは乾燥した砂が積み下ろしの時に排気ガスで飛び散らかさないようにしたらしい、2軸なのは狭いところで使うので回転半径の小さいから選んだのだとオーナーが言っていた
今やこの2台は趣味車になっているので積載量や走りは二の次で飾ることが重要なのだ。
その2台の見積もりを出して納得してもらって再生する仕事を請け負ってまた再生の仕事に戻ろうとした時
「はい、佐野自動車です」
事務所の電話が鳴る、電話の主はあろうことか高速道路の会社からだった
「はい、救援要請ですか?承知いたしました。まずは大型トラック、それもフルに積んだ車の移動ですね。」
親父は電話を切ると
「悟瑠、救援依頼だ。俺が行ってくる、悪いが石橋君を連れていく、どうやら最新のトラックでレッカーするにしてもパーキングブレーキ解除できないと無理だ。電子機器の名手の助けがいる」
「わかった、石橋君。よろしくお願いいたします。」
親父と石橋君が4軸総輪駆動レッカーに乗って事故にあったトラックの救援に行った
「怒涛だなあ。まずは目の前の仕事をはこう。特にTSD40の再生は急ごう」
「おう」
残った僕らは3台のバスの再生の仕事に没頭するのだった
雅子ってやっぱり車好き
登場人物の所有車紹介
佐野 雅子
・大型リアエンジンバス
①観光シャシ+観光ボディ
KC-RA531MBN改
U-RU2FNAB改
②路線シャシ+観光ボディ;V8に換装
KC-UA460NAN改
③路線シャシ+路線ボディ
路線用前中2ドア
U-LV218M改;V8に換装
U-UA440HAN改
④短尺路線用シャシ+路線ボディ
路線用前中2ドア
U-RP210GAN改
・大型トラック
①キャブオーバー 元除雪車 V10に換装済
ダンプ
4×4 U-FZ2FJCA改
カーゴ フレーム交換車
6×6 KC-FU4FPDA改
①ボンネット
カーゴ
4×4 K-TSD45G改
・小型車
①クーペ
GF-S15改
佐野 悟瑠
・大型リアエンジンバス
①観光シャシ+観光ボディ
KL-RA552RBM改
KC-RU3FPCB改
②路線シャシ+観光ボディ;V8に換装
KL-UA452PAN改
③路線シャシ+路線ボディ 路線用前中2ドア
KC-LV280N改
KC-HU3KMCA改
④短尺路線シャシ+路線ボディ 路線用前中2ドア
U-MM618J改
・大型トラック
①キャブオーバー 元除雪車 フレーム交換車 V10に換装済
ダンプ
4×4 KC-CF53XGH改
カーゴ
6×6 KL-CZ55YNH改
②ボンネット
カーゴ
6×6 P-HTW22K改
・小型乗用車
①セダン
GFーENR34改
佐野 愛理沙:雅子の後輩 旧姓:小笠原
・大型リアエンジンバス
①路線シャシ+観光ボディ
U-MS716N
・大型トラック 元除雪車
①キャブオーバー
ダンプ
4×4 KC-FR529改
・小型乗用車
①セダン
GF-GC35改
佐野 康晴;僕の父親
・大型バス
①リアエンジン 路線シャシ+路線ボディ
自家用1ドア
KC-UA521NAN改
②ボンネット トラックシャシ+路線ボディ 路線用1ドア 元移動診療所
4×2 TK20L改
・中型リアエンジンバス
①路線シャシ+路線ボディ 路線用前中2ドア
P-LR312J改
K-102H改
・小型リアエンジンバス
①路線シャシ+路線ボディ 路線用中1ドア
P-RB115AA改
・大型トラック
①ボンネット
カーゴ
6×6 TZ50MD改 V10に換装済
ダンプ
4×4 TF30GD改 V8に換装済
・小型乗用車
①セダン
Q-LS131H改
佐野 康子:僕の母親
・大型バス
①リアエンジン 路線シャシ+路線ボディ
路線用前中2ドア
U-LV224K
②ボンネット トラックシャシ+路線ボディ
路線用1ドア 元移動診療所
4×4 T370改
・大型トラック
①ボンネット
ダンブ
4×2 KB112D改
カーゴ
4×2 TD50AD改 クレーン付きカーゴに改造済
・小型乗用車
①ハードトップ
E-KE70
②セダン
E-AE70
加藤 隆弘
・大型トラック 元除雪車
①キャブオーバー
ダンプ
4×4 U-FR415H改
カーゴ
6×6 K-FU633AA改 V10に換装澄
・大型リアエンジンバス
①路線シャシ+路線ボディ 自家用 1ドア
U35H改
・小型乗用車
①セダン
CBA-GVB
加藤 百合:雅子の高校から親友 旧姓:松尾
・大型リアエンジンバス
①観光シャシ+観光ボディ
P-RU636BB改
P-RA52M改
・大型トラック
①キャブオーバー
カーゴ
6×6 K-FW125M改 V10に換装済
②ボンネット
ダンプ
4×4 W81D改 V8に換装
・小型乗用車
①クーペ
EーS110改
加藤 隆文
・大型トラック 元除雪車
①キャブオーバー
ダンプ
4×4 SKS390改
カーゴ
6×6 K-SKW520改 V10に換装済
・大型リアエンジンバス
①短尺路線シャシ+路線ボディ 路線用前中2ドア
MR510改
・小型車
①クロカン4×4
KG-VGY61
加藤 舞由良 雅子の同級生 旧姓馬橋
・大型バス
①キャブオーバー トラックシャシ+路線ボディ 路線用中+後側ドア
4×2 T810NU改
・小型車
①軽ミニバン
LA-L152S
加藤 隆義:隆弘たちの父親
大型トラック
①キャブオーバー
カーゴ
6×6 SKW440改 V10に換装済
②ボンネット
カーゴ
6×6 ZC120 V10に換装済
4×2 DU780HD改
ダンプ
4×2 DA100D改
・大型リアエンジンバス
①短尺路線シャシ+ナロー仕様路線ボディ 路線用中1ドア
BA05N改
松尾 譲:百合ちゃんの兄
・大型バス
①キャブオーバー トラックシャシ+路線ボディ 路線用中1ドア
4×2 BF30改
・大型トラック
①ボンネット
ダンプ
4×2 T800FD改 V8に換装済
4×4 ZH110改
6×6 6W100改
・小型乗用車
①クーペ
E-GS130改
松尾 隆:百合ちゃんの父親
・大型トラック
①キャブオーバー
ダンプ
4×4 CF30DD改 V8に換装済
カーゴ
6×6 CZ50M改 V10に換装済
②ボンネット
ダンプ
4×2 TK20GD改
・大型バス
①ボンネット
トラックシャシ+路線ボディ 元レントゲン車 路線用中1ドア
4×2 K-TDJ72改 V8に換装済
②リアエンジン 短尺観光シャシ+観光ボディ
P-RU192AA改
・小型乗用車
①セダン
E-GNY33改
松尾 友香:百合ちゃんの母親
・大型バス
①ボンネット
トラックシャシ+路線ボディ 路線用中1ドア
4×2 DB100改
4×4 TSD43改
②キャブオーバー
短尺トラックシャシ+ナロー仕様路線ボディ 路線用中1ドア
4×2 BXD20E改
・大型トラック
①ボンネット
ダンブ
4×2 TXD60D改
・小型乗用車
①HB
E-KP61
小笠原 哲史
・大型リアエンジンバス
①路線シャシ+観光ボディ
B806K改
・大型トラック 元除雪車
①キャブオーバー
ダンプ
4×4 K-FR113H改
・小型乗用車
①クーペ
E-MA45改
長野 暁:元走り屋
・大型リアエンジンバス
①短尺路線シャシ+路線ボディ
自家用1ドア
P-MM517J改
路線用前中2ドア
MR520改
②短尺観光シャシ+観光ボディ
MM515H改
・小型乗用車
①クーペ
ZN6
狩野 守
・大型トラック
①キャブオーバー
ダンプ 6×4
U-FS1VKBD改 V10
KC-FS3FKCD改 V8
KL-CW55YNHD改 V10に換装
・小型乗用車
クーペ
ZN6
河野 優花
・大型リアエンジンバス
①路線シャシ+観光バスボディ
P-LV214L改 V8に換装
・大型トラック
①ボンネット
カーゴ
6×6 ZC44改
・小型軽乗用車
①5HB
L700S改
五式 紫陽花
・中型ボンネットバス
①トラックシャシ+路線バスボディ
FC80改
綿貫 洋平
・中型リアエンジンバス
①路線シャシ+路線バスボディ
自家用前1ドア
B622B改
・大型トラック
①ボンネット
ダンプ
4×4 ZH12D改
小型乗用車
①セダン
TA-GXE10
橋爪 正治
・中型バス
①ボンネット
トラックシャシ+路線バスボディ 路線用中1ドア
BX521改
・大型バス
①ボンネット
トラックシャシ+路線バスボディ 路線用中1ドア
BXD30改 後面丸形状
BXD30改 後面平面形状
②リアエンジン
汎用シャシ+路線ボディ 1ドア
MAR480改
笠木 徹治
・中型増トントラック
①クレーン付き 増トン レッカー車
4×2 KC-PK262HFZ改
②ウイング積載車
4×2 KC-PK262UFZ改
③オープン積載車
4×2 KC-PK262VFZ改
笠木 達也:徹治の父親
・4トントラック
①カーゴ
4×4 U-FL618G改
矢代 圭一、伸一親子
・大型バス
①ボンネット
トラックシャシ+路線バスボディ 路線用1ドア
4×4 K-ZC121改 車体メーカーでワンオフ
4×2 BH15改⇒P-FH229BA改 29人乗り仕様 フレーム交換車
4×2DA90改 トラックにバスボディ架装
キャブオーバー
4×2DB100K改 ボロボロから再生 29人の仕様 元ボンネットバス
高尾製油所
・大型トラック
①ボンネット
ダンプ
4×2 T410D改
・中型リアエンジンバス
①路線系シャシ+観光系ボディ 自家用
K-MK116J改
・中型トラック
②キャブオーバー
カーゴ
4×2 U-FB2WEAA
野上さん
大型リアエンジンバス
①短尺路線シャシ+路線バスボディ
DR11改
中型リアエンジンバス
②路線シャシ+路線バスボディ
MK103H改
中型キャブオーババス
③路線シャシ+路線バスボディ
FC80C改
いつも読んで頂き、どうもありがとうございます。
今回はここで更新します。
お気に召しましたらイイネや感想いただけると更新のモチベーションアゲアゲになります。




