第百四話 丸松建設が総輪駆動増やしていると
丸松建設が総輪駆動を増やしているとさて
主な登場人物紹介
ヒロイン 佐野 雅子 26歳
4月生まれ 峠のバトラー⇒TSカップレーサー⇒GTレースへ挑戦中
家業の佐野自動車販売の中古車販売店副店長兼整備工場の副工場長、整備の受注、部品調達担当の副社長 販売部部長 前職はスーパーの経理兼販売促進課
所有免許、資格;大型2種、牽引運転免許、2級整備士、危険物乙4、玉掛、ガス溶接、救急救命士、巻き上げ機、簿記2級、税理士、会計士、テルミット溶接、クレーンオペレーター、X線技師
レース以外の趣味:
オフロード走行:大型の2軸、3軸総輪駆動のエンジン、サスペンションをいじって自分好みした。
パソコン:プログラム組むのも好きでシステムを自力で組める
僕 佐野 悟瑠 29歳
雅子の兄 3月生まれ 妹の雅子より4学年上 家業の佐野自動車販売に就職して6年目、整備工場の工場長 整備工場総括の副社長。
所有免許、資格 2級整備士、MIG溶接機、レーザー溶接機、ガス溶接、玉掛、大型2種、けん引免許、巻き上げ機、危険物乙4、テルミット溶接、クレーンオペレーター、X線技師
カーキチ、スペックオタク、エンジンスワップ大好き。エンジン加工名手 オフローダー
佐野 愛理沙 25歳 旧姓:小笠原 悟瑠の妻になった (第百話参照)
かつて雅子がいたスーパーマーケットの販売部移動販売課係長
実は創業者の孫でもある(第三十七話参照) 雅子と同じ高校の一つ後輩。スーパーマーケットの主要取引先の小笠原食肉のお嬢さん。 元レディスの7代目総長 2児のシングルマザーだった(第三十六話参照)抜群の運転センス
所有免許、資格 簿記2級 大型2種免許、牽引。危険物乙4、ガス溶接、巻き上げ機、玉掛、アーク溶接、火薬類取扱保安責任者(乙種)、レーザー溶接
TSカーレーサー⇒GTカーレーサー 雅子と組んでクラス優勝を狙う
実は空手で中学の時に全国大会に行った猛者。子供は上の子が哲也、下の子が愛美
佐野 康晴 57歳
僕の父親 佐野自動車販売の社長、総括責任者。
趣味人 マニ割、エギマニ作りの達人 元整備工で板金も得意。
佐野 康子 55歳
僕の母親 佐野自動車販売 副社長 佐野自動車販売店店長、営業、仕入れ担当
加藤 隆弘 29歳
僕(悟瑠)の同級生で親友。佐野自動車の副工場長、整備工場の専務取締役
専学卒業後家業の内燃機整備工場に就職、佐野自動車販売に事業譲渡でそのまま異動。悟瑠の幼馴染。2月生まれ。
エンジン加工名手、エンジンスワップ大好き 実は弟の隆文が一目置く運転センスの持ち主
所有免許、資格 大型免許、牽引免許、玉掛、ガス溶接、アーク溶接、レーザー溶接、危険物乙4、巻き上げ機、電検2種、テルミット クレーンオペレーター X線技師
趣味:レースカーづくり オフローダー 生エンジン好き
加藤 百合 26歳 旧姓 松尾 隆弘の妻になった (第百話参照)
雅子の親友、丸松建設のお嬢さん。雅子と同じ高校卒業して同じスーパーに入って家業に転職。
松尾建設運輸担当副社長。普段はおっとりだがスイッチが入ると途端にせっかちとブチ切れになる
5月生まれ TSカーレーサー、GTカーレーサー TSカーカップではトータルで2勝あげ、シーズン3位
旧車好きで父親譲りの速い車好き。オフローダー
所有免許、資格 大型免許、牽引免許、玉掛、クレーンオペレーター、巻き上げ機、ガス溶接、テルミット、アーク溶接、レーザー溶接、危険物乙4、電検2種、火薬類取扱保安責任者(甲種)
加藤 隆文 26歳
整備部長 隆弘の弟。雅子より一学年上だが、3月生まれで実はほとんど同い年。工業高校から家業へ就職。佐野自動車販売に事業譲渡でそのまま異動。板金と排気系を作るのが得意
所有免許、資格 大型免許、牽引免許、玉掛、ガス溶接、アーク溶接、レーザー溶接、危険物乙4、テルミット溶接、巻き上げ機、電検技師
趣味:TSカーレース、GTカーレース、オフロード走行 生エンジン好き
加藤 舞由良 26歳 旧姓:馬橋 隆文の妻になった (第百話参照)
雅子と同じ高校の同級生、レディスの6代目総長。運転大好き
加藤運輸に個人の事務所から転職して車両回送ドライバー
所有免許、資格 大型免許 牽引免許 商業簿記2級 危険物乙4
子供はみゆき
加藤 隆義 57歳 配偶者 鈴江 55歳
加藤運輸社長 佐野 康晴の同級生の親友
かつては運輸業、リース業に忙しく趣味の旧車はやめていたが、今は余裕がでて旧車趣味が復活
かつて運営していたエンジン整備部門は、同じ敷地内にある佐野自動車販売に従業員ごと譲渡して運輸専門にした
松尾 譲 28歳
百合ちゃんの兄 、丸松建設の建設系担当副社長。マニ割マニア 実はオリジナル主義、生エンジン好きで速さにはこだわらない ドリフト競技に参戦中、TSカーカップにも挑戦中
所有免許、資格 大型免許、クレーンオペレーター、玉掛、巻き上げ機、ガス溶接、アーク溶接、テルミット、レーザー溶接、危険物乙4、電検2種、火薬類取扱保安責任者(甲種)
松尾 隆 57歳
丸松建設の社長 百合ちゃんの父親 速い車大好き 古いものを大事にする
悟瑠の父親の同級生
松尾 友香 55歳
百合ちゃんの母親、丸松建設資材調達兼外注先調整担当副社長
旧車大好き、かつオリジナル主義
小笠原 哲史 28歳
愛理沙の兄。別の会社に勤めていたが家業に転職、製油担当副社長
旧車好きで母親譲りのオリジナル主義だが必要に応じて改造する
所有免許、資格 大型免許、危険物乙4
ドリフト競技参戦中、TSカーカップ挑戦する 愛理沙の元旦那とは親友で同級生(第三十六話参照)
長野 暁 31歳。
スーパーマーケットの販売部移動販売課 課長代理。
かつては首都圏のバス会社に居たが欲しいバスが排ガスの関係で住んでいた地域で登録できなくて雅子がいたスーパーに転職。今は愛理沙ちゃんの上司短尺バス好き
所有免許、資格 大型2種免許、牽引免許、危険物乙4 簿記3級
狩野と一緒に走り屋チームの運営していた
狩野 守 31歳
丸松建設の業務課課長 運送会社にいたが首都圏の事業縮小で地方に転勤になった。偶然募集していた松尾建設に転職
所有免許、資格 大型2種免許、牽引免許、玉掛、巻き上げ機、ガス溶接、アーク溶接、危険物乙4、電検2種、テルミット、レーザー溶接、クレーンオペレーター、火薬類取扱保安責任者(乙種)
長野と一緒に走り屋チームの運営していた
河野 優花 23歳
スーパーマーケットの業務課から移動販売課に異動。大型免許取得して移動販売車で販売する
所有免許、資格 大型2種免許 簿記3級
綿貫 洋平 38歳
スーパーの販売部 移動販売課 課長
大型免許取ったらバスに嵌って自分でも買ってしまった。大型2種も持っていて見学者用のバスを運転する
所有免許、資格 大型2種 商業簿記2級
橋爪 正治 62歳
かつて雅子が務めていたスーパーの社長
雅子や百合、愛理沙に刺激されバス好き、旧車好きが復活
見学者の送迎の為のバスとしてボンネットバスそろえてしまった スーパーマーケットの広告も兼ねている
笠木 徹治 31歳
ウッディパラソルの経営者:悟瑠の父親の先輩(笠木 達也)が経営していたが代替わりした2代目
大型車主体の中古車屋 お店が暇なときは敷地内の笠木工房で作業
笠木 達也 61歳
笠木工房の共同運営者、ウッディパラソルの初代経営者 かつては悟瑠の父親、隆弘の父親と同じ大型車のディーラーにいたが、結婚を機に独立してウッディパラソルと笠木工房立ち上げ、奥さんの地元に移動
お店が暇なら奥さんの実家の農業をやる
植木 桂 61歳
笠木 達也の奥さんの兄
同じく笠木工房の共同運営者 40歳で大型車のディーラー勤めを辞めたのち実家の農業をしながら笠木工房に合流して共同で運営する
矢代 圭一、伸一親子
松尾建設のビル内装工事委託先の経営者
大型ボンネットバスが好きという親子で趣味人
五式 紫陽花 19歳
愛理沙のいたレディスの13代目総長 小5から一つ上の兄とともにカートで走っている。
空手部だったが顧問の意地悪で干されたが、顧問の弱みを見つけて追放。
段位はあえて取って無いが実力は3段以上と言われる猛者。
佐野自動車販売に就職した 五式不動産のお嬢さん
所有免許、資格 準中免許 商業簿記2級 危険物 自動車整備士
石川 由香里 20歳
個人の販売店から丸松建設に転職
雅子と百合ちゃんと同じ高校でレディスの12代目総長
高校では古武道部の主将もやっていた猛者、愛理沙のアドバイスで段位を取っていないが実力は3段以上といわれている
所有免許、資格 大型免許 商業簿記2級 危険物乙4
僕らがFC80Cの再生とうちのお客さん、新車ディーラーの依頼の事故修理をやっていると雅子が事務所から現場に来て
「ねえ、お兄ちゃん。百合リンから連絡来て丸松建設がレン君を売るから名変やってほしいんだって。買ったのが小笠原精肉」
「どういうこと?」
「獣脂事業が好調すぎてっていうか?あちこちの道の駅で扱ってないか問い合わせがくるもんだから扱わせてほしいって言うんだって。それならイベントに使う精肉と獣脂の移動販売車にして道の駅で実演販売しようってことになったのよ」
「改修して移動販売車だね」
「それはいいんだけど、また丸松建設がレントゲン車上がりの車買ってきちゃったよ。P-HTW12K改だって」
「え?」
「画像これ」
「はあああ?これってなんだよ?キャブオーバー?ええええ?まさか?」
「うん、キャブオーバーだって、これを29人乗りのバスにしてだって」
「まじかあ」
「百合リンが説明に来るんだって。ってもう着くよ。相変わらずせっかちなんだから」
僕らは仕事があっていいとはいっても人がいないよーいう状態になってしまっていたのだった。
「雅子、もしかして百合ちゃんはこのP-HTW12K改のキャブオーバー乗ってくるとか?」
「あ、そうかも。百合リンならってえええ?このエンジン音は6BGエンジンじゃん」
フロロロローンという軽い6B系独特のエンジンの音が聞こえてきていた
「はあああ、まじかあ?もう来ちゃったのか?もしかして向かってる最中に注文出したのか?」
「百合ならやりかねん」
「仕方ない。話を聞こう。みんなワリイ。雅子と隆弘で新しい仕事の話を聞いてくる」
僕と雅子、隆弘は工場の事務所で百合ちゃんと話をしていた
「百合リン、すっごいの見つけてない?」
「うん、そうかも。このP-HTW12K改って、フレームの加工した工場はどうも廃業したうちの会社の元取引先の工場だって。佐藤さんや鈴木さんが前にいた整備工場。そこで改造したフレームを九州の架装工場に持って行ってボディ架装ってすっごく手が込んでるのよ」
「へえ、鈴木さんたちがいた工場ってフレームの改造では実績すっごくあったんだね」
「そうみたいね。バスに改造する下準備っていえばいいのかな?今うちがやってることやっていたんだね」
「なるほどね」
「それで、この元レントゲン車をバスにできないかなって」
百合ちゃんがバスを見ながら説明している。
乗ってきたバスは結構新しめの路線バスに似てて、フロントマスクは観光の廉価版のマスクで前輪のすぐ後ろと後輪の後ろにドアがある構造になっていた。
バスの中のレントゲン装置はすべて降ろされてがらんどうになっていたので移動事務所の方が楽は楽だよなあと思っていたけど、百合ちゃんの依頼は普通のバスにしてほしいということなので窓部品の手配を考えていたのだった。
「できるよ。これっていいことにボディがスケルトンだから窓の増設はモノコックよりも簡単だよ。それくらいならやってみるよ。あれ?これって京○じゃん。九州のメーカーと提携してるからそこの技術で作ってるんだよ」
「え?そうなの?お兄ちゃんはこれってボディ型式が58MCのなんとかだから九州だなとか言ってたけど違ったの?」
「違ったよ。ボディ型式はあってるよ。よく見るとここに組み立てた会社の銘板あるでしょ。ってことは車体部品を九州から運んできて組み立ては千葉だよ」
「へええ、そうなんだ。このバスも速くしてほしいのよ。あとは車高をエアで上げ下げしたいの」
「百合リン、このバスはエンジン積み換えしてパワーアップと総輪エアにしてってことなのね」
「うん、そう。定員は29人乗りにしてほしいの。ドアはそのままにして、それからこのバスを買ったからレン君は哲史さんに売っちゃうの。それで悪いけど哲史さんはエンジンを載せ替えてほしいって。エンジンは哲史さんが見つけたらしいのよ」
「はいよ。わかったわよ。まさかV8にしろってことじゃないよね」
「バレた?V8のターボにしてほしいんだって」
「はいはい、エンジンあれば何とかする。哲史さんのバスから降ろしたエンジンは哲史さんに返却かな?」
「そのエンジンはうちが買った。レン君から降ろしたエンジン6QAを軽キャブに乗せて」
「百合リン、もうニックネーム付けたの?」
「うん。このバスは軽キャブ。元からあるボンネットは軽ボンって呼ぶの」
「はああ、まったくもう」
「それから、うちの建設の仕事だけど、お隣県のそば処の高尾さんの知り合いに野上さんていたでしょ。その人からガレージ作ってそこにソーラーを乗せるんで骨組み作ってほしいって依頼来ちゃったのよ。困ったのは今の時期ってコンクリート固めるのに大きく囲ってヒーター使わないと凍結しちゃうから強度が出なくなってしまうのよ。それなんで設備が大掛かりになっちゃうけどお願いされたらやるしかないのよね」
「ああ。そうか。寒いもんね」
「なんで、もしかしたら雅子たちに応援頼むかも」
「え?」
「やり方としては簡単に言うと、基礎のところはいったん地面を掘って岩盤にしっかり杭打って、均してその上に鉄筋組んで捨てコン打って固まったら基礎に鉄筋組むの。壁はコンクリートの壁材をこっちで作って持って行った方が早いの。ボルトで締結する方式にすると早いからその壁材を運ぶお仕事」
「いいよ、準備しておくから。運ぶ日を連絡よろしくね」
「助かるわ。じゃあ、よろしくね」
「百合リン、この軽キャブってバスは今日は乗って帰るんでしょ」
「うん、今日は見せに来ただけ。レン君を先にしないとエンジンないでしょ」
「百合ちゃん、いいよ。レン君先ね。軽キャブをよく見たけどこれって検診車でレントゲン装置積んだ形跡ないよ。多分だけどこの車を申請するときに担当者はわからずに申請してたみたいだよ。もう改造するからいいけどね」
「雅子。レン君が終わって持ち込める時になったら言ってね。哲史さんがレン君はいつ持ってくればいいか聞いてきたよ」
「FC80Cを納車って言いたいけど、百合リンのところでソーラー設置するところを作らないとだめじゃんね」
「そうね。その車まで持って行ったら置き場大変ね。拡大したと言っても元からフルサイズは置けないんだもんね」
「そうよ。野上さんはお隣の武名瀬くんは長すぎて買えないって言って修理できるか聞いてきたんだよね」
「あ、ごめん、しゃべっちゃった。とにかく、このごろはちょっと仕事が少なくてどうしよと思っていたところなんで助かるわよ。骨組み持って施工に行くんだ。哲史さんにレン君の日程連絡よろしくね」
「はいよ」
百合ちゃんがフロロローンという6B系エンジンの軽いサウンドを響かせ帰っていった
「百合も成長したなあ、順番がわかるようになってるよ」
「まあ、そう言ったらね。会社の仕事の流れが見えるんだからその応用でしょ」
「そう言ったらそうだよなあ」
「こっちの仕事の具合を見て哲史さんにいつ持ってくればいいか連絡しよう」
僕らは事故車の板金を片付けていって戻ってるかはレーザーの自動計測器で計測しながらフレーム修正を進め、必要なパネルは交換して仕上げては納車していた。
車によっては内装はディーラーでやるので外板のみでいいという車もあって一台一台どこまでやるか確認しながら進めていた。
週が変わった月曜日。
「明日だよね。レン君が来るの」
「うん、何とかディーラーの車たちはけてよかったよ」
「そうね。今はFC80Cと大型の車検とメンテだけになったね」
「今日はみんなで工場内を掃除して明日からの準備だ」
「OK」
「悟瑠さん、丸松建設が持ってきたキャブオーバーの軽キャブって呼んでるバスって、実はキャブオーバーの総輪駆動でやろうしてたんです。前にいた工場でどのシャシー使うか検討してましたよ。V8搭載車のフレームがいいと思ってったんです。どうしてかっていうと強度があるからそのままでも2軸にできるんです。けど、重量が重くなりすぎなんですよ。V8エンジンで前が重いのでユーザーは雪道に行くと沈むからなるべく軽くしてくれってことでシャシーを6トン系に変えたんですよ。フロント回りをキャブオーバーのフレームにしないとステアリングの取り回しがうまくできないっていうんで乗せ換えてますね。ほかにはフレームはセンターから後ろが強度の関係で増トン系のフレームにしているのは軽量化のためのようですね」
「相当苦労して作ったようですね」
「そういえば、V8のキャブオーバーベースで2軸にしたシャシーはどこに行ったんだろ。K-SKW520改だったよなあ。いつのまにかなくなってましたねえ」
「鈴木、それってこの前に来た軽キャブと同じビルダーに運んだって聞いたよ」
「え?渡辺、そうなの?」
「ああ、元いた工場の社長はフレームだけ持ってても仕方ないからって言って売ってたよ。というか社長は捨てるだけだからロハでいいって言ったらしいけどビルダーの方はK-SKW520改の出来がものすごく良いから買い取るって言ったらしいよ」
「流石ボディビルド専門メーカーとタッグ組んでる会社は違うぜ。買い取ってもしかして自分たちでバスを作ったのかな?」
「まさか?もしかして誰かがその要らないから売ったV8キャブオーバーベースのバスを掘り当ててうちに再生してくれって来るとか?」
「おいおいおい、隆文。本当に来て再生来たらどうすんだよ。言うと来るぞ」
「工場長、いくらなんでもうちってレア車ばっかり来るでしょ。FC80CとかDB100改が仲間呼んでるんじゃないですか?本当にK-SKW520改のバスが来たりして」
「マジかあ?類は友を呼ぶとはいうけどさあ、村上くんまでそういうかなあ」
「キャハハハ。お兄ちゃん。本当に来ちゃったらみんなで笑えばいいじゃん。わかこを直したんでしょ。それにZC121も作ったじゃん」
「そうだな、本当にこんなことあるんだなあって笑えばいいのか」
「うん、軽キャブで激レア車4発目でしょ。1発目はDB100改、2発目ははてなちゃん、3発目がFC80C、今の軽キャブが4発目でしょ。5発目でK-SKW520改が来たら、四の五の言ってられないって」
「まさかねえ。たしかに雅子の言う通りかもなあ」
その日は軽口をたたいて仕事が忙しすぎて、ここしばらく整備工場の掃除できていなかったところも綺麗にしていたのだった。
掃除を終えてその日は早上がりにしていた。
「お兄ちゃん、ちょっとは走っていたけどそろそろGTカーセッティングしないとね」
「おう、プランはもうあるよ。エンジンは使える限り今のエンジンで行ってブロックの補強ともう少し低回転のトルク膨らませたい」
雅子と喋りながらニジュちゃんでお店からアジトに帰っていた。
アジトで愛理沙にそろそろGTカーの活動を開始しようと話していた。
「愛理沙、そろそろGTカーセッティング決めるよ。すでに何回か走って僕の考えるベストにしてある」
「そうね。悟瑠が大体をやってくれているからその確認かしらね」
「まあそうだね、とは言っても好みの問題は出るからそこだね。愛理沙と雅子の好みのセッティングあるからね」
「うん、いいことにあたしと先輩とは同じで問題ないよ。そこが楽なところかしらね。ハンドリングの好み一緒だよ」
「そうだね、週末の土日はコースに行って走らせるけど愛理沙は休みだよね」
「うん、半日なら行けるわよ」
「午後からが良いかな?」
「そうね。ママには哲也達お願いしておくから」
「コースに連れて行くのも良いかもよ、愛理沙が走ってる時は見せればいいから」
「うん、良いかもね」
次の日から僕らはレン君のエンジン乗せ換えと車検、点検をやっていた。
哲史さんが買ってきたエンジンはオーバーホールが必要で隆弘と隆文と雅子がエンジンをバラしてオーバーホール、僕と鈴木さんたちでエンジン乗せ換えすべくエンジンマウントの位置とエンジンカバーを弄る必要あるか見ていた。
「これって8PDのターボにするんだよなあ」
「うん、このV8はいいことにコンパクトでターボを置く場所があるから大丈夫。インタークーラーとオイルクーラーは今でも付いてるし、容量は十分だからそのままの予定。これも同じ車種にV8と直6同時に設定しようとしてたみたいで思った以上に簡単だよ」
「それなら楽は楽だな。このメーカーってV8の開発遅れていたのかな?」
「うん、そうかもね。とにかくZC121の時より遥かに楽だよ。このV8はコンパクトでしかも直6よりも短いから」
「だよなあ」
僕らは金曜日まで仕事してレン君エンジン乗せ換えを終わらせて全開テストと言いたいところだけど、もともと冷却系の部品をリアエンジンマキちゃんのものに合わせてあったので直接風が当たるフロントエンジンの方が有利だろうということで月曜日に漏れ確認して納車しようと決めていた。
土曜日、僕らは雅子たちが運営するコースに来てGTカーのセッティングを確認していた。
「お兄ちゃん、今日って寒いからタイヤ食いつかないよね」
「うん、暖機走行してタイヤをがっちり温めないとね。日が照ったから路面は暖かいかもしれないけどちょっと気温が低めかな?」
「はい、まあまあ、いいコンディション。雅子先輩、先週乗った感触はどうですか?」
「あたしはこのセッティングにしたいなあ。あたしの好みにぴったり」
「そうなんですね。あたしも大丈夫そうです。悟瑠。セッティングの名手よ」
「そうね、お兄ちゃんはほんとセッティング上手すぎよね」
「悟瑠って走ってもうまいんでしょ。あたしは悟瑠もレースに出ればいいじゃんって思うのよ」
「いいんだよ。僕は車作る方が好きなんだから」
「まったくもう、お兄ちゃんってこれだからね。そうだ、愛理沙ってこのところ二の腕太くなってきてない?」
「そうかも。このところ移動販売車の商品積み込み担当が腰痛めてて、今は重いものをあたしと優花が担当。優花って聞いたら高校まで柔道部だったって。それであのパワステなしの逗子ちゃんを運転できたのかって思いましたよ。腕力があの見かけに似合わずびっくりする程強いの」
「う。ヤバい。みんなお仕事しながら身体鍛えてる」
「雅子もこのところ整備工場で大型車の再生やってるじゃん、エンジンとかパネルの重い部品持って組付けたり、俺がやると言うのに無理して」
「まあ、そうだけどね。あ、百合リンもなんかがっちりしてない?」
「ああ、仕方ないってあたしもこのところコンクリート敷いたりする作業やってて、均ししたり、コンクリートが着いた道具のお掃除とお片付けしたりしてるから。他にはデニムちゃんに道具積んだり、四喜和にパイロン回収で200本積んだりしてるからね」
「もしかして雅子が整備工場で重い部品の作業してるのってそのため?」
「まあそうね、それに紫陽花も納車する車のタイヤ交換必要なら自分でしてるでしょ。そうそうお兄ちゃんが百合リンのホームでヒルクライムバトルしたときにスターターやってた娘(第六十話参照)いたでしょ。あの娘高橋 六星って言って紫陽花の同級生なんだけどママがコンピューターの専門学校から紹介されて会ってみたらいい娘なんでうちの販売に来てもらうことになったの」
「え?六星が来るの?あたしの次の八代目総長の妹よ。雅子先輩、百合先輩が3年の時に大柄な娘が入ってきて、空手部に入ったでしょ。愛実って言って」
「ああ、舞由良がそういえば喜んでた」
「そうなんです。その妹です。紫陽花の同級生なんだけど、愛実が総長で就職にちょっと苦労したみたいで総長は辞退でサブやってたみたいです。それに去年は不祥事もあって校長、副校長、学年主任までが飛ばされたでしょ。それで専門学校に行ったのよ」
「その向上心すごいなあ」
「そうそう、愛実は加藤運輸に来るって。来月から転職。舞由良が紹介して面接で総長やってたって言ったら即採用。愛実も大型持ってて牽引も持ってるの。トラガやってたから」
「えええ?」
「あ、そうだ。由香里の一個前の総長の奈津子っていたでしょ」
「あ、山口 奈津子?巨大な奈津子?」
「うん、って百合先輩失礼ね。その奈津子がスーパーマーケットに転職してきて今週から優花の下に入ったの。移動販売車担当」
「えええ?まさか?奈津子も大型取ったとか?」
「うん、大型取ったとはいっても、まだ日が浅いから今は中型標準販売車担当ね、センスはいいですよ。結構上手よ」
「そうだよねえ。運動神経はよかったもんね」
「今は優香も大型セミロンノンステ乗ってるから。伊予ちゃんで練習した成果は出てるますよ、逗子ちゃんの隣に課長乗っけたらスムーズすぎて課長が5分で寝ちゃったって。エアサスになってるんで揺れが少ないんでついつい寝ちゃったって言ってた」
「アハハハ。そうだよねえ。エアサスになっていると本当に揺れが減るもんね」
「おいおい、雅子達、しゃべってないで乗ってきて」
「はいよ」
「百合、先に乗れよ。隆文百合が先でいいよな」
「はいはい」
「隆弘、行ってくるね」
「そうだ。雅子、百合ちゃん。タイヤ温めててよ。本当に寒いとソフトでも食いつかないから」
「うん」
愛理沙と百合ちゃんがフロロロローンというフラットプレーンV8の軽快なエギゾーストノートをあげ、2台のGTカーがコースに入っていった
1周くらいは温めているのだろう、モニターで見ると左右に車を振ってタイヤを温めている
しかし、2周目からはキャリキャリキャリ、ギャギャギャというスキール音、クオオオオーンというエンジン音が各コーナーで響き、雅子と百合ちゃんが攻めに攻めている様子が伝わってくる。コントロールタワーのカメラの映像でもよく分かる
「二人とものれてるなあ。めっちゃくっちゃ攻めてるよ。えええ?もうこの位置から全開だぜ」
「うん、悟瑠、先輩達すごすぎ。それだけ車が完成してるってことですね」
「悟瑠の読みの確かさだよね。隆文。行けるぜ」
「兄貴もやったでしょ。ありがと」
雅子と百合ちゃんはコース5周全開で走らせるとコントロールタワーに戻ってきて
「お兄ちゃん、ありがとう。めっちゃ安定してて良いよ。それにこのトラクション凄いじゃん」
「そうか?よかったよ」
「うん、隆弘。去年とは全然違うの、安定しててガンガン踏めちゃう。これなら楽よ」
「よかったよ。狙い通りで」
「次は愛理沙と隆文だな。タイヤが冷える前に行ってこいよ」
「うん、舞由良も見に来ちゃってるし。あ、舞由良。来たのね」
「うん、みゆきが車大好きで困る位なの。サーキットみたいなところ連れて行くと大喜び。ここのコースも好きみたいよ」
「隆文、舞由良と美幸ちゃんに格好悪いところは見せらんないなあ。ガンガンいけよ」
「そうね、それにみゆきちゃんもいるよ」
「おう。頑張る。兄貴、悟瑠さん行ってくる」
次は愛理沙と隆文が走りに行った。
クオオオオーンというエンジン音とキャリキャリというスキール音が木霊す
「愛理沙ちゃんと隆文も乗れてるよなあ」
「ほんとよ。二人も何なのって位走りに気合い入ってるよ」
「あれだけ踏めるならいいって。あたしも楽しいって思えるほど速かったもん」
「愛理沙の気合凄いって。見てよあたしと同タイム」
「成長したわねえ」
愛理沙と隆文の二人も5周くらいすると満足して帰ってきて
「これいいよ。兄貴、悟瑠さん、どうもありがと俺にはピッタリだよ」
「悟瑠、あたしにピッタリ。よかったあ」
「そうか。じゃあ、撤収するよ。雅子たちはなごみちゃんで帰っていいよ。後始末は僕と隆弘たちでやっておく。今日も丸松建設の訓練日だよね」
「うん、今日はベテランの錆び落とし。オフロードコースでスタックした車を引き出す救援訓練。このところスタックしてしょっちゅう雅子んちのお世話になってるから、パパが切れちゃった。腕の錆取りしろって」
「アハハハ、それはまずいよ。最後の施錠はお願いしていいね」
「いいよ。お兄ちゃんがするよ」
「じゃあ、雅子たちはそのまま帰っていいからね」
「お兄ちゃん、GTカーよろしくね」
「まかせろ」
僕らは2台のロードスイーパーでターマックコースを掃除してGTカーを低床エアサスウイングに積むとGT積載車トラクターで引っ張って帰ってきた。
隆文は舞由良ちゃんが乗ってきたロックンで帰ってきていた。
週が明けた月曜日はエンジン載せ替えが終わったレン君を納車してその足で丸松建設から軽キャブを引き取って帰ってきた。
「これのエンジンはレン君から降ろした6QAエンジンを積むんだよなあ」
「ああ。丸松建設ではエンジンの重量が増えるけど、元々の診察装置や検査機器降ろして、29人乗りになるから診察関係をおろして減った分でエンジン分は相殺されるからいいとか言ってたよ。それでいいのかな?」
「うん、それでいいよ。ボディサイドに窓付けるし、乗車定員変えるし、どっちにしても届け出いるからやることに変わり無い」
「それならいいか?」
「この軽キャブも元々大きなエンジン積む前提なのかな?軽ボンと同じ対策してあるよね。フロントにV8用のバンジョウ組んであるし、フレームもしっかり」
「うん、V8でも積む予定だったのかな?」
「隆弘、隆文。それなら最初からV8のフレームにすればいいじゃん。これはキャブオーバーバスにするにはステアリング周りをキャブオーバーのものに載せ替え必要だからだよ。ボンネットのほうこそ大きいエンジン積む予定に見えたよ。ステアリング周りはボンネットそのものだから大きなエンジン積む重量対策だよ」
「そうかあ。隆文、悟瑠の言うとおりだよ。それだからキャブオーバーならこの前、鈴木さんたちが言ってた通りわかこと同じシャシで2軸を作ってみたって言ってただろ」
「あ、そうかあ。これは軽くしたいからパワーというよりもこっちの軽いエンジンを取ったってことか」
「悟瑠。これにはレン君からおろした6QAエンジンを載せるんだよね。ターボもついてるから楽でしょ」
「トランスファーも耐トルクの大きいのが付いてるからそのまま行けるじゃん」
「後は脚か、これは軽ボンと同じにすればいいんだよねえ」
「うん、同じにしてやれば行けるよ」
「よし、窓設定する方部品は集めて有るんでそのまま組めるよ、この車ってボディが雅子の双葉ちゃんと同じメーカーの部品だから組み立てたところに聞いたらこの軽キャブを作ったときの窓周りの部品がデッドストックになってあったよ。全部買ってきた。ボディのサイドパネルは雅子の双葉ちゃんを再生した時にデータ取ってあるから簡単だった」
「悟瑠、それはよかったな。ところで明後日は丸松建設の応援だよなあ。百合から聞いてるけどトラクタードライバーだとか」
「うん、僕もその通りって聞いてるよ。僕と雅子と隆弘で行くよ。隆文は一番レッカーがうまいから緊急救援として残っててくれ。車は高速3軸トラクターと地場3軸トラクターで、隆弘は丸松建設のトラクター運転してくれだったなあ」
「うん、明日の朝は俺は百合に乗って行くから、行くときはバラバラな。隆文、軽キャブのエンジン換装頼むよ。ボディの関係は鈴木さんに頼んだから」
「OK。兄貴気をつけて」
次の日、僕と雅子と隆弘は7時には丸松建設の本社に出社していた。
雅子は地場3軸トラクター、僕は高速3軸トラクターで3軸船底引っ張っていった。
「悟瑠さん、雅子、隆弘、今日は忙しいところありがとうやって欲しいのは野上さんの基礎はうまくいったからここの工場で作った壁材と基礎につけて骨組みになる鉄骨を運んでほしいの、ちょっと距離あるから2往復がせいぜい、残業になるからそこは許してね。雅子は重量構造物運搬用引っ張って欲しいの。雅子は野上さんのところに行ったことあるでしょ。先に出て欲しいの、降ろすのに時間かかるから」
「OK。固定は確認してから出発するよ」
「雅子、よろしくね。悟瑠さん。悟瑠さんは引っ張ってきた3軸船底で鉄骨運びお願いします。隆弘は標準3軸トラクターで資材運搬用を引っ張ってね。コンクリートの壁材を今積んでるの。あたしはポール用トレーラーで長物の屋根の骨組みを運ぶの」
「百合リン、あたしは壁材の固縛確認したらOKだから出発するよ。野上さんの家ね」
「うん。お兄ちゃんとパパが現地で待ってる。高速でいくよね」
「うん、その方がいいんでしょ。二往復するし」
「よろしく」
グロロロロローンとV10エンジン+ダブル煙突のエギゾーストノートを上げて雅子が運転する地場3軸トラクターが重量構造物運搬用を引っ張って丸松建設の本社から出発していった
「よし、固縛の確認OK。百合、出るよ」
「隆弘。よろしく」
雅子が出発して30分くらいしたころ、ゴロゴロヒュオーンというV8エンジン独特の低いエギゾーストノートとヒューンというタービンの音を響かせて隆弘が標準3軸トラクターでコンクリートの壁材を満載した資材運搬用を引っ張って野上さんの家に出発した
それから20分くらい経って僕の方の積み込みと固縛が終わったらしく神山さんが声を掛けてきた
「悟瑠さん、積み込み終わりました棟木の前後にジャッキ当てた鉄板置いたのでずれないはずです」
「確認して出発します」
僕は鉄骨の固定状態を確認すると屋根の天辺で全体を支える棟木という鉄骨材を積んだ3軸船底を高速3軸トラクターで引っ張って野上さんの家に向かっていた
「パワーあるから引っ張るのらくだよなあ。隆文はあんまりこだわりないようだけど」
と、独り言言いながら高速3軸トラクターを運転して野上さんの家に向かっていた
僕が運転する高速3軸トラクターは途中にある高速道路の急勾配をものともせずに登っていく。
順調に走って野上さんの家に着くとすでに30トンクレーン車で隆弘が積んできたコンクリートの壁材を降ろしているところだった
「悟瑠君。こっち。誘導するからその30トンクレーン車と隆弘君の乗ってきた標準3軸トラクターの反対側に平行になるように停めて」
「はい」
僕は隆さんの誘導に従ってトレーラーを30トンクレーン車の隆弘が止めている反対側にクレーンと平行になるように並べて止めた
荷締め機を緩め終わって待っているとコンクリートの壁材をおろし終わった譲さんがクレーンの向きを変えて僕が積んできた棟木の鉄骨を降ろしていく
僕が積んで来た鉄骨を降ろし終わるころ百合ちゃんがポールトレーラーで屋根の母屋に使う鉄骨を積んで来ていた
「百合、こっちだ」
「はいよ」
百合ちゃんのトレーラーを操る腕は相当向上したようで、長いポールトレーラーを言われた位置に合わせて停めていた
「悟瑠さん、もう一往復お願いします」
「はい」
僕は鉄骨を降ろし終わって空荷になった3軸船底を高速3軸トラクターで引っ張って丸松建設に戻ると次は周辺の柱と床材を支える鉄骨の梁全部を積むとまた野上さんの家に降ろしに行った
応援に行った丸松建設の作業は順調に終わって次の日から軽キャブのエンジンを積み替えていた。
エンジン積み換えには一旦ボディーをフレームから切り離さないと出来ない構造なので、ゆっくりとボディを切り離しクレーンで吊り上げて降ろしていた
「悟瑠さん、この軽キャブにはボディとフレームにしっかりと電子防錆付いてましたね。異様に錆がないと思ったんですよ。フレーム構造は軽ボンと同じようです。後ろは増トンのフレームかと思いましたが8トン系のTDJ用のフレームでしたね。返し付きのコの字断面ですねえ」
「ということは、錆取りはほとんどしないでいいんですか?同じフレームを二つ作って片方はキャブオーバー、もう一つはボンネットということなんですね」
「はい、銘板を見た限り、ボディは2000年代に一度再生してあって、その時ボディ外板と骨格の一部に使っている鋼板は漁業用の防錆鋼板使ってます。簡単には錆ないですよ」
「それなら丸松建設には色の塗り替えだけで良いことにして貰いましょう」
「脚はやるんですよね」
「はい、総輪エアにします。軽ボンと同じやり方します。フロントはリーフを抜いてエアバッグでアシスト。リアはトレーリングアーム+Aアーム+4エアバッグ」
「工場長、エアサス化に伴って必要なフレームの補強とブラケットの増設部分のところは防錆メッキと防錆塗料はやり直しですね」
「そうです。幸い今はボディが降りていて作業に邪魔なものも全部外れているので、窓増設とボディの塗り替えも並行して作業出来ますよ」
「そうですね。そうなると作業が早いですね」
僕らは軽キャブとミッション、トランスファーを乗せ換え、エアサス化をやってシャシ関係を仕上げていた
並行して、窓の増設、ボディの塗替えをやって約2週間、丸松建設の要望通りに仕上げて納車していた
その間にもFC80Cを再生を仕上げて、全開テストもやっていつでも納車できるようになっていた
金曜日の午後に軽キャブを丸松建設への納車が終わって戻って来た僕らは一段落突いたので今日は修理依頼が来てないなら早く上がろうとしていたときだ、親父が工場に居たみんなを集めて言った
「よーし、FC80C改も納車の目処がたったし、年始からバタバタしていた仕事は大分落ち着いたな。明日からゆっくり休もう、いいことに今月は商売の減る時期だ。5連休にするから仕事忘れてゆっくり休んでくれ。それにしてもFC80C改は波乱万丈だったんだな。最初は営林署で3年程使われて、その後ダム工事業者に売られてダム業者はTSD40と入れ替えに5年で廃車。廃車にしたFC80Cを買った農家が休憩所にしてたんだな。それからおおよそ50年だもんな。良くもったほうだよ」
「親父、ところでお店を5連休にして良いのかよ。そうだ、気になったんだけど、このFC80Cってきつい坂を上るにはF型エンジンじゃあ不十分だったのかなあ?」
「ああ、多分非力というかトルクが無くて回すから燃費が悪かったんだろ。それにディーゼルなら重機の燃料を使えるだろ。結局TSD40に代えたんだろ。そうだ、悟瑠、休みはOKだよ、緊急の整備や修理は仲間うちに頼んだよ。販売はほとんどネット販売なんでお店自体は閉まってても雅子が導入したAIで見積もりを返せる様になってる」
「雅子はいつの間に?」
「楽でしょ。忖度無しの見積もりするからね。まあ値引きはママが車を見て決める。買取の時は画像解析で買うんだけどね」
「全くこれだよ。それなら仕事忘れてゆっくり休もう。今までは突貫修理が多かったからその疲れを取ろう」
「そうだな。このところ疲れて大変だよ」
僕らは先月からの修理に追われた疲れを癒すための5日間の休業に踏み切ったのだった。
しかし、あろうことか雅子が言ってた四の五の言えないことが本当になるとはこの時誰も思っていなかった。
仕事が一段落でも次はどんなことが?
登場人物の所有車紹介
佐野 雅子
・大型リアエンジンバス
①観光シャシ+観光ボディ
KC-RA531MBN改
U-RU2FNAB改
②路線シャシ+観光ボディ;V8に換装
KC-UA460NAN改
③路線シャシ+路線ボディ
路線用前中2ドア
U-LV218M改;V8に換装
U-UA440HAN改
④短尺路線用シャシ+路線ボディ
路線用前中2ドア
U-RP210GAN改
・大型トラック
①キャブオーバー 元除雪車 V10に換装済
ダンプ
4×4 U-FZ2FJCA改
カーゴ フレーム交換車
6×6 KC-FU4FPDA改
①ボンネット
カーゴ
4×4 K-TSD45G改
・小型車
①クーペ
GF-S15改
佐野 悟瑠
・大型リアエンジンバス
①観光シャシ+観光ボディ
KL-RA552RBM改
KC-RU3FPCB改
②路線シャシ+観光ボディ;V8に換装
KL-UA452PAN改
③路線シャシ+路線ボディ 路線用前中2ドア
KC-LV280N改
KC-HU3KMCA改
④短尺路線シャシ+路線ボディ 路線用前中2ドア
U-MM618J改
・大型トラック
①キャブオーバー 元除雪車 フレーム交換車 V10に換装済
ダンプ
4×4 KC-CF53XGH改
カーゴ
6×6 KL-CZ55YNH改
②ボンネット
カーゴ
6×6 P-HTW22K改
・小型乗用車
①セダン
GFーENR34改
佐野 愛理沙:雅子の後輩 旧姓:小笠原
・大型リアエンジンバス
①路線シャシ+観光ボディ
武名瀬くん
・大型トラック 元除雪車
①キャブオーバー
ダンプ
4×4 KC-FR529改
・小型乗用車
①セダン
GF-GC35改
佐野 康晴;僕の父親
・大型バス
①リアエンジン 路線シャシ+路線ボディ
自家用1ドア
KC-UA521NAN改
②ボンネット トラックシャシ+路線ボディ 路線用1ドア 元移動診療所
4×2 TK20L改
・中型リアエンジンバス
①路線シャシ+路線ボディ 路線用前中2ドア
P-LR312J改
K-102H改
・小型リアエンジンバス
①路線シャシ+路線ボディ 路線用中1ドア
P-RB115AA改
・大型トラック
①ボンネット
カーゴ
6×6 TZ50MD改 V10に換装済
ダンプ
4×4 TF30GD改 V8に換装済
・小型乗用車
①セダン
Q-LS131H改
佐野 康子:僕の母親
・大型バス
①リアエンジン 路線シャシ+路線ボディ
路線用前中2ドア
U-LV224K
②ボンネット トラックシャシ+路線ボディ
路線用1ドア 元移動診療所
4×4 T370改
・大型トラック
①ボンネット
ダンブ
4×2 KB112D改
カーゴ
4×2 TD50AD改 クレーン付きカーゴに改造済
・小型乗用車
①ハードトップ
E-KE70
②セダン
E-AE70
加藤 隆弘
・大型トラック 元除雪車
①キャブオーバー
ダンプ
4×4 U-FR415H改
カーゴ
6×6 K-FU633AA改 V10に換装澄
・大型リアエンジンバス
①路線シャシ+路線ボディ 自家用 1ドア
U35H改
・小型乗用車
①セダン
CBA-GVB
加藤 百合:雅子の高校から親友 旧姓:松尾
・大型リアエンジンバス
①観光シャシ+観光ボディ
P-RU636BB改
P-RA52M改
・大型トラック
①キャブオーバー
カーゴ
6×6 K-FW125M改 V10に換装済
②ボンネット
ダンプ
4×4 W81D改 V8に換装
・小型乗用車
①クーペ
EーS110改
加藤 隆文
・大型トラック 元除雪車
①キャブオーバー
ダンプ
4×4 SKS390改
カーゴ
6×6 K-SKW520改 V10に換装済
・大型リアエンジンバス
①短尺路線シャシ+路線ボディ 路線用前中2ドア
MR510改
・小型車
①クロカン4×4
KG-VGY61
加藤 舞由良 雅子の同級生 旧姓馬橋
・大型バス
①キャブオーバー トラックシャシ+路線ボディ 路線用中+後側ドア
4×2 T810NU改
・小型車
①軽ミニバン
LA-L152S
加藤 隆義:隆弘たちの父親
大型トラック
①キャブオーバー
カーゴ
6×6 SKW440改 V10に換装済
②ボンネット
カーゴ
6×6 ZC120 V10に換装済
4×2 DU780HD改
ダンプ
4×2 DA100D改
・大型リアエンジンバス
①短尺路線シャシ+ナロー仕様路線ボディ 路線用中1ドア
BA05N改
松尾 譲:百合ちゃんの兄
・大型バス
①キャブオーバー トラックシャシ+路線ボディ 路線用中1ドア
4×2 BF30改
・大型トラック
①ボンネット
ダンプ
4×2 T800FD改 V8に換装済
4×4 ZH110改
6×6 6W100改
・小型乗用車
①クーペ
E-GS130改
松尾 隆:百合ちゃんの父親
・大型トラック
①キャブオーバー
ダンプ
4×4 CF30DD改 V8に換装済
カーゴ
6×6 CZ50M改 V10に換装済
②ボンネット
ダンプ
4×2 TK20GD改
・大型バス
①ボンネット
トラックシャシ+路線ボディ 元レントゲン車 路線用中1ドア
4×2 K-TDJ72改 V8に換装済
②リアエンジン 短尺観光シャシ+観光ボディ
P-RU192AA改
・小型乗用車
①セダン
E-GNY33改
松尾 友香:百合ちゃんの母親
・大型バス
①ボンネット
トラックシャシ+路線ボディ 路線用中1ドア
4×2 DB100改
4×4 TSD43改
②キャブオーバー
短尺トラックシャシ+ナロー仕様路線ボディ 路線用中1ドア
4×2 BXD20E改
・大型トラック
①ボンネット
ダンブ
4×2 TXD60D改
・小型乗用車
①HB
E-KP61
小笠原 哲史
・大型リアエンジンバス
①路線シャシ+観光ボディ
ババロアちゃん
・大型トラック 元除雪車
①キャブオーバー
ダンプ
4×4 K-FR113H改
・小型乗用車
①クーペ
E-MA45改
長野 暁:元走り屋
・大型リアエンジンバス
①短尺路線シャシ+路線ボディ
自家用1ドア
P-MM517J改
路線用前中2ドア
MR520改
②短尺観光シャシ+観光ボディ
MM515H改
・小型乗用車
①クーペ
ZN6
狩野 守
・大型トラック
①キャブオーバー
ダンプ
6×4 U-FS1VKBD改 V10
6×4 KC-FS3FKCD改 V8
6×4 KL-CW55YNHD改 V10に換装
・小型乗用車
クーペ
ZN6
河野 優花
・大型リアエンジンバス
①路線シャシ+観光バスボディ
P-LV214L改 V8に換装
・大型トラック
①ボンネット
カーゴ
6×6 ZC44改
・小型軽乗用車
①5HB
L700S改
綿貫 洋平
・中型リアエンジンバス
①路線シャシ+路線バスボディ
自家用前1ドア
B622B改
・大型トラック
①ボンネット
ダンプ
4×4 ZH12D改
小型乗用車
①セダン
TA-GXE10
橋爪 正治
・中型バス
①ボンネット
トラックシャシ+路線バスボディ 路線用中1ドア
BX521改
・大型バス
①ボンネット
トラックシャシ+路線バスボディ 路線用中1ドア
BXD30改 後面丸形状
BXD30改 後面平面形状
②リアエンジン
汎用シャシ+路線ボディ 1ドア
マーシーちゃん
笠木 徹治
・中型増トントラック
①クレーン付き 増トン レッカー車
4×2 KC-PK262HFZ改
②ウイング積載車
4×2 KC-PK262UFZ改
③オープン積載車
4×2 KC-PK262VFZ改
笠木 達也:徹治の父親
・4トントラック
①カーゴ
4×4 U-FL618G改
矢代 圭一、伸一親子
・大型バス
①ボンネット
トラックシャシ+路線バスボディ 路線用1ドア
4×4 K-ZC121改 車体メーカーでワンオフ
4×2 BH15改⇒P-FH229BA改 29人乗り仕様 フレーム交換車
4×2DA90改 トラックにバスボディ架装
キャブオーバー
4×2DB100K改 ボロボロから再生 29人の仕様 元ボンネットバス
高尾製油所
・大型トラック
①ボンネット
ダンプ
4×2 T410D改
・中型リアエンジンバス
①路線系シャシ+観光系ボディ 自家用
K-MK116J改
・中型トラック
②キャブオーバー
カーゴ
4×2 U-FB2WEAA
野上さん
大型リアエンジンバス
①短尺路線シャシ+路線バスボディ
DR11改
中型リアエンジンバス
②路線シャシ+路線バスボディ
MK103H改
中型キャブオーババス
③路線シャシ+路線バスボディ
FC80C改
いつも読んで頂き、どうもありがとうございます。
今回はここで更新します。
お気に召しましたらイイネや感想いただけると更新のモチベーションアゲアゲになります。




