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その511〜その520
うちの鶏が生んだ卵を割ると、人の目玉がころりと転がり出た。
私の影も鏡像も、少し気を抜くとすぐに動きがワンテンポずつ遅れて行く。
真夜中の山道で、ぽつんと一つだけ点いている赤色しかない信号機が、ぱちりとまばたきをした。
自室に戻って辺りを見回すと、家具も窓も全て失くなっていて、振り返るとドアさえも消えている。
血まみれになって倒れている両親や兄弟達の前で、飼っていた犬が甲高い声で笑っていた。
屋台のラーメン屋の寸胴の中から自分の顔がのぞいていたが、これ以上ない程うまかったので気にせず完食した。
買ったばかりの中古車のボンネットの中から人の悲鳴のような泣き声のような声が聞こえるが、修理に出しても何の問題もないと言われる。
祭の前夜、家のドアの外から神主と巫女の姿をした者達がしきりに祭へと誘って来る。
どこからか「自分」の売約契約書が送られて来て、油断していると判を押したりサインをしそうになる。
町中にあるはずのない鉄塔が立ち並び、その上の方に人の形をした何かがぶら下がっている。




