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その406〜その410

 うちの家族は確かに皆この家で暮らしているのだが、家族全員が揃うのは年に一度、地下の祭壇で祈りを捧げる時だけだ。






 町の真ん中にある持ち主不明の家は、戸も窓も全て厳重に板が打ち付けられ、周りは鉄条網で囲まれているのに、時々中で明かりが灯る。






 「女性の悲鳴だけをサンプリングして作られた楽曲」というのをダウンロードして聞いてみたが、その中に昨年行方不明になった姉の声が混ざっているように思えてならない。






 釘で打ち付けられている人形の顔が全て自分そっくりに変わっていて、そういえばさっきから胸が痛いと思い当たる。






 道端に棄てられていた黒い傘を拾い上げたら、不意にがばりと開いてこちらを呑み込んで来ようとする。


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