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その266〜その270

 ビルの屋上へ向かうエスカレーターに人が列を成しているが、何時間経っても降りて来る人が一人もいない。






 向こうから黒い服を着て黒い傘を差した男女が整然と一列になって歩いて来たが、いつまで経っても列が途切れる気配がない。






 姉の遺品の傘を開いてみると、内側一面にびっしりと小さな手形がついていた。






 彼女は、自分が殺した男にそっくりな仮面を自分の部屋の壁にかけ、毎日そっとそれに口づけている。





 床下収納スペースの隙間から出ようとする真っ白な手の主を蹴飛ばして蓋を閉めて封をするのが、この所の私の寝る前の日課です。


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