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その261〜その265

 立ち並ぶ街路樹の一本一本に、苦しげに叫んでいるような老若男女の顔が浮かび上がり、日に日にその形がはっきりとして来ている。






 彼の死体の喉の奥には、彼が今まで女性達に囁いて来た愛の言葉が残らず書かれた紙切れが詰まっていた。






 このクラスの子供たちが描く絵には必ず、片隅にたたずむ赤黒い人型のものが描き込まれている。







 「不要なものは全て買い取りいたします」と言っているトラックが通ったあと、おじいちゃんがいなくなった。






 何も書かれていない一面緑色のハガキを受け取ったその年から、僕の家族は毎年一人ずつ体のどこかを失って行った。


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