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その201〜その210
外からは客がたくさん入っているように見えたコンビニに入ってみると、客は自分一人だった。
入居したばかりのマンションの自分以外の住人が、老若男女全て同じ顔に見える。
見知らぬ男が私の秘密を片っ端からしゃべっている動画が、万単位のPVを叩き出している。
ほんの少し買い物に出ている間に、自宅のあった場所が更地になっている。
あの店のショーウインドウのガラスだけが、私の本当の姿を映し出している。
祖母の形見の指輪をするようになってから、娘が日に日に顔も言動も祖母にそっくりになって行く。
何も背負ったりしていないのに、道行く人達に「可愛い赤ちゃんをおんぶしてるのね」と言われる。
このビルの近くを歩いていると、何もないところでぐしゃり、と何かが潰れるような音だけが聞こえる。
冷蔵庫の中に、私の体がみっしりと詰め込まれている。
全長10センチ程の小さな人形が、夜道をどこへともなくとことこと歩いて行く。




