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その116〜その120

 うちにいる猫もスマートスピーカーもぼくには見えない何かとよく会話しているのだが、最近その輪に観葉植物も加わったらしい。






 昼飯を食べようと食堂に入ると、店員も客も同じニヤニヤした笑顔で俺を見つめ、一番奥の席につくよううながして来る。






 客の顔が見えず、座席の下から伸びた手だけが内側から最後尾の窓を叩いているバスが、ひたすらに高速を走り続けている。






 「『夜中のノックに答えてはいけない』という条件で安く部屋を貸しているのに、年に一人は必ずそれを破る奴がいるんだよ」と、うちのアパートの大家さんは妙に嬉しそうに語る。






 母の形見の三面鏡を開く度に、私の鏡像が何かを言いたげに口をぱくぱくさせるが、私はいつも見なかったふりをして鏡を閉じる。


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