37回目
あの後どうやって帰ってきたか覚えてない。ツクヨミが死んだその事実だけが脳裏に焼き付いている。
そらなは限界までそばにいてくれたみたいだけどその間全く会話できなかった、できる状況じゃなかった。………悪い事したな。
僕が油断したせいだ、僕のせいでツクヨミは死んだ………もうこれ以上は………
?「ずいぶんうまそうなことになってるな」
快「………?だれ?」
そこには鎌を握りしめ舌を出しながら舐めるように僕を見る化け物がいた。
?「誰でもいいだろ………お前はもうすぐ死ぬんだから」
快「………」
?「………?逃げねぇなんて度胸あるじゃねーか」
快「………殺したきゃ殺せよ………どうせ」
?「あぁそう………じゃあさっそく」
僕に向かって鎌を振り下ろす………僕はとっさに避けてしまった。
?「お前……死にてぇんじゃねーのか?」
快「あれ?なんで?」
どうせ蘇るのになんで?やばいなんて思うんだ?おかしいな?
快「悪い………やってくれ」
?「んじゃあらためて……」
スパンッ
?「……………本当に死ぬ気あんのか?」
わからない……けど僕の勘が言ってる……「あの鎌はやばい」って
快「なぁ……やっぱり無しにできないかな?」
?「無理に決まってんだろ!悪いが俺のために死ね」
快「ならせめてその鎌はやめてくれねぇか?」
?「は!嫌だね」
ブンッ
あっぶな!?ってやっぱり僕は死ぬのが怖いんだな……逃げるか
…………………………………
案の定化け物は追ってきていたが僕のスピードと変わらないぐらい遅く、これならなんとか撒けそうだ。
?「はぁ〜ちょっとまずくなりそうだな……こりゃ」
なんかぶつぶつと文句言いながら睨んでくるな………
?「…………しゃあねなぁ!」
快「は?」
そう言って力一杯、地面を蹴り上げ空高く鎌を振り下ろす。空間に裂け目が現れそこから化け物が這い出てきた。
?「これで近づいたぁ!さぁ……いただくぞてめぇの魂!」
快「………悪いけど僕は死ねないから」
?「あ?んなわけねーだろ…くだらねーこと言ってねーでとっとと死ねぇ!」
ヒュン!
やっぱりあの鎌、なんか異常だ。この世の物とは思えないほどまがまがしい……
僕の心はすでに絶望から恐怖に塗り替えられていた。
?「はぁ〜もう飽きたわ…………差し出しな!てめぇの心臓」
化け物の手が黒く光だしみるみるうちに吸い込まれていく
快「や……めろ…ぐっ…」
なんかこの感覚、既視感が………うっ!急に吐き気が………
快「おぇ………ごふっ………!?………これは……」
僕が吐いたのは自分の心臓だった。
心臓は吸い込まれるように化け物の手にのった。
快「なん……で……お前は……いったい」
バタッ
?「冥土の土産にって俺も行くんだったな………まぁいいか……教えてやるよ………俺は死神ってやつだ!」
快「………」
死「もう声も出せねーのかよ………じゃあ……死ね!」
グシャ
37/100心臓を潰され僕は死んだ………
死「………邪魔すんじゃねーよ誰だてめぇ?」
ア「私は"元"最上位悪魔………アモスです」
…………………………………
目が覚めると部屋の中にいた。………蘇るなら死神の目の前だと思ってたけど
ア「目が覚めました?」
快「うぉっ!?アスモデウスさん……いたんですか」
ア「今はアモスと名乗っています。それより危なかったですね」
快「もしかして僕を殺したのって」
ア「すみません私です……あれしか救う方法が見つからなくて」
そうだったのか…だから部屋に……
快「救うってやっぱりあの死神は」
ア「死神の鎌には魂を喰らう力があります……たとえあなたの呪いで蘇っても魂はあの鎌の錆になって抜け殻だけ残ることになりますね」
本当の意味で死ぬところだったのかよ!?呪い無効ってこれからどうすれば………
ア「本当にごめんなさい……迷惑ばかり」
快「えっ?」
ア「死神は基本、外に出てこないんです………だから呼び出した奴がいます」
快「まさか………」
ア「はい………レヴィアタン……彼が諸悪の根源です」
…………………………………
レヴィアタンと一緒にアジトへ帰還した後、私は部屋に篭っていた。
レヴィアタンのタフさは知っていたはず、なんで油断した?ルールばかり気にして肝心な時に動けない。死なせてしまった………彼の守護者を…彼の大切な存在を
ア「………役立たず」
レ「………アスちゃん」
マ「何したんだよ」
レ「ぼ、僕はなにも………悪いことしてないし………」
マ「はぁ……どうせルールでも破ったんだろ、ちゃんと謝っとけよー」
レ「破ってないよ!悪いのはあいつだ………あいつがアスちゃんを………狂わせやがって……」
少ししてレヴィアタンがなにやらぶつぶつと文句を言いながら私の部屋を通り過ぎていくのが見えた。
またなにかするつもりなのでしょうか?………仲間を疑ってしまっている、こんな疑心暗鬼ではいけない……いけないはずなのに……………
そんな私はひとつのノートが目に止まった。"ルール帳"私がこれまで作ったこの組織のルールが書かれている。まぁちゃんと守ったことある方なんていませんけどね。
苦笑いしつつ1ページ目を捲る
「1人で抱え込まないこと」
ア「そう……でしたね」
また…ルール破っちゃったな………サタンならきっと笑いながら引っ張ってくれるんでしょうね。
私はノートを燃やして部屋から出た。
ア「私が……」
マ「おっ?もう元気になったのか、レヴィアタンのやつ今度はなにしたんだ?」
ア「私はここを抜けます」
マ「は?何言ってんの?」
ア「最上位悪魔をやめます、今までお世話に?……お世話しました。さようなら」
マ「ちょ!?裏切るってことか!?そんなんお前に……」
ア「あなたはいつ裏切るんですか?」
マ「はぁ?……裏切るわけねぇだろ」
ア「最後くらい本音が聞きたかったな……バイバイマモン」
マ「………チッ……本当に何したんだよあの野郎」
ここはベルフェさんの部屋の前、正直いって緊張する、いつも通り興味ない感じで「……ん」しか言わない気がしますが……
コンコン
ア「…………あれ?ベルフェさ…」
べ「なんかよう?」
ア「え?……あっ!?部屋にいなかったんですね」
びっくりした、部屋から出てるなんて滅多にないのにって今じゃない!今じゃない!
ア「あの!私!」
べ「あー知ってる、出ていくんでしょ」
ア「へ?なんで……」
べ「さっきの見てたから………いろいろ大変そうだけど頑張って」
ア「は、はい!今までお世話になりました!」
レヴィアタンはまたどこかに行ってしまったようなのでマモンに頼んでおいた。最後はルシファー彼にもちゃんと言っとかないと………ただサタンが出ていった日、彼は本気で止めようとしていた。1番仲間意識があるの案外ルシファーなのかも………
コンコン
ル「誰だ?」
ア「私です、アスモデウスです」
ル「………入れ」
久しぶりに入ったけど相変わらず散らかってますね本当……サタンもあなたもそういうところはそっくりなんですから
ル「それで?どうした?」
ア「ここを抜け、最上位悪魔の地位を捨てます」
ル「ふむ………」
彼は少し考えた様子で目を閉じた。正直、私なんて口うるさい家事当番くらいにしか思われてないはずなので、そこまで悩む必要ない気がするが…
ル「わかった……ただしひとつだけ頼みたいことがある」
ア「え?まぁいいですけど」
ル「サタンによろしく伝えてくれ」
ア「え!?なんで!?……ってまぁそれが頼みなら仕方ないですね、伝えといてあげます」
ル「………感謝する。………それと」
ア「えっとまだなにか?」
ル「これは余談だが先程レヴィアタンが死神に連絡を入れたそうだ」
………本当、あなたって不器用ですよね
ア「………最後までありがとうございます、急用ができたのでもう行きますね!お世話になりました!」
ガチャ
ル「………ふぅ………決別したか」
…………………………………
ア「という訳で他に行くあてもないんで泊めてください!」
快「いや死神にここバレてるし危険だよ、どうせならサタンの所に行けばいいんじゃ」
ア「はぁ〜私がサタンの居場所知ってるわけないでしょ?」
でしょ?って言われても知らないよ!悪魔同士って通じ合ってるもんだと思ってたけど違うのか?
本当は泊まってもいいけど死神のことが頭にちらつきどうしてもはいとは言えない、どっちにしろ僕は追われる身なのでここから出て行かなきゃいけないし……
ア「別に死神だって四六時中あなたを狙ってるわけじゃないしそれに私もいますからそこら辺は安心して…」
快「ん?どうした?」
僕の後ろには死神が鎌を振り下ろそうとしていた。
死「また会ったな!死ね」
ザシュッ
ハクマです
最近、細菌にやられて体の調子が再起するまでまだかかりそうで細心の注意をはらいバイ菌とバイバイしたいなぁ




