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世界の淡路島ですけど、何か?  作者: 双鶴


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第31話 筋肉痛は青春の勲章

アワイチから二日後の月曜日。


教室に入った瞬間、

湊・陽斗・悠真の3人は、

まるでロボットのような動きで歩いてきた。


「……いってぇ……」

陽斗が机に倒れ込む。


「階段……地獄……」

湊が手すりにしがみつく。


悠真は椅子に座るだけで、

「……痛い」と小さく呟いた。


紗季と凛はその様子を見て、

思わず吹き出した。


「ちょっと!ほんまに歩き方おかしいで!」

紗季が笑いながら言う。


凛も微笑む。

「完全に筋肉痛だね……」




1時間目の授業。

先生が黒板に向かって説明している間、

男子3人は全員、

机に突っ伏していた。


コトン……

コトン……

コトン……


3人同時に寝落ち。


先生が振り返る。

「おい、そこの三人……」


陽斗がビクッと起きる。

「す、すんません……!」


湊も慌てて姿勢を正す。

悠真は起きた瞬間、

「……痛っ」と顔をしかめた。


紗季と凛は後ろの席で、

肩を震わせながら笑っていた。




休み時間。

クラスメイトが興味津々で集まってくる。


「え、アワイチしたん!?すごっ!」

「淡路島一周って何キロなん?」

「マジで走り切ったん!?」


陽斗は胸を張る。

「当たり前やろ!

俺ら、淡路島の男やぞ!」


湊も珍しくドヤ顔。

「朝5時出発で、19時帰宅や。

めっちゃしんどかったけどな」


悠真は静かに言った。

「……景色、綺麗やった」


クラスが「おお〜!」と盛り上がる。


その様子を見て、

紗季が凛に小声で言った。


「なんか……子どもやなぁ、あいつら」


凛が優しく笑う。

「うん。でも……可愛いよね」


紗季も微笑む。

「せやな。

頑張ったんやもんな、あの3人」




放課後。

男子3人はまだ筋肉痛で、

ゆっくりゆっくり歩いていた。


「なあ……次アワイチするの、いつにする?」

陽斗が言う。


湊が即答した。

「当分せん」


悠真は小さく言った。

「……でも、また走りたい」


陽斗が笑う。

「お前、ほんまに変態やな!」


その後ろで、

紗季と凛がそっと見守っていた。


「ほんま……子どもやなぁ」

紗季が呟く。


凛が微笑む。

「でも、そういうところが好きなんだよね。

あの3人らしいっていうか」


夕方の光が差し込む廊下で、

五人の笑い声が静かに響いた。


筋肉痛はまだ治らない。

でも、

その痛みは“青春の勲章”だった。


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