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世界の淡路島ですけど、何か?  作者: 双鶴


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第28話 夜明けのスタートライン(アワイチ前半)

朝4時半。

まだ暗い空の下、湊・陽斗・悠真の3人は集合した。


「眠っ……」

陽斗があくびをしながら言う。


「しゃあないやろ。

アワイチは朝5時スタートが基本や」

湊が笑う。


悠真は静かに自転車のタイヤを確認していた。

「……空気圧、OK」


その横で、

紗季と凛が眠そうな目をこすりながら現れた。


「はい、おにぎり弁当。

途中で食べてな」

紗季が手渡す。


「帰ってきたら、ご褒美夕食作っとくから」

凛が微笑む。


陽斗が叫ぶ。

「うおおおお!やる気出てきた!!」


湊はヘルメットを被りながら言った。

「よし、行ってくるわ。

夜までには帰る」


悠真は小さく頷く。

「……行く」


3人はペダルを踏み出した。

まだ薄暗い海沿いの道を、

朝の風が静かに吹き抜けていく。




日の出とともに、

淡路島の海が金色に染まった。


「うわ……めっちゃ綺麗やん……」

陽斗が思わず声を漏らす。


湊も息を呑んだ。

「朝の海って、こんなに綺麗なんやな」


悠真は走りながらも、

片手でカメラを向けていた。

「……光、最高」


序盤は順調だった。

海沿いの平坦な道、

潮の匂い、

朝の静けさ。


3人は並んで走りながら、

自然と笑い合っていた。


「なんか……修学旅行みたいやな」

陽斗が言う。


「いや、これは地獄の旅やぞ」

湊が笑う。


悠真は静かに言った。

「……でも、楽しい」


その言葉に、

二人は思わず笑った。




午前10時。

最初の休憩ポイントで、

紗季と凛が作ったおにぎりを食べた。


「うまっ!!」

陽斗が叫ぶ。


「紗季の味やな」

湊が笑う。


悠真は黙って食べながら、

「……元気出る」と呟いた。


3人は再びペダルを踏み出す。

ここから先は、

淡路島南部の“山場”が待っていた。


海は青く、

空は高く、

風は強く。


美しい景色の中で、

3人の挑戦はまだ始まったばかりだった。


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