第20話 ゆるくて楽しい遊園地と、映えの森へ
「次どこ行く?」
陽斗が言うと、紗季が即答した。
「ONOKORO行こ!
淡路島の“遊園地”って感じで好きやねん!」
「分かる。あそこ、なんか落ち着くよね」
凛が笑う。
湊も頷いた。
「動画的にも撮りやすいしな。
ミニチュアワールドとか絶対映えるで」
悠真は静かに言った。
「……観覧車、撮りたい」
「お前、観覧車好きすぎやろ」
陽斗が笑った。
五人は車でONOKOROへ向かった。
入口に入った瞬間、紗季が「懐かしい〜!」と叫んだ。
ミニチュアの世界遺産が並ぶエリアでは、
凛がエッフェル塔の前でポーズを決め、
紗季が自由の女神の真似をして、
男子3人はカメラを構えながら笑い転げた。
「紗季、自由の女神の顔が雑すぎる!」
陽斗が爆笑する。
「うるさいわ!」
紗季がツッコむ。
湊は撮影しながら言った。
「でもこういう“ゆるさ”がONOKOROの良さやな」
悠真は淡々と撮影しながら、
「……光、綺麗に入ってる」
と呟いた。
観覧車では、
淡路島の海と空が一望できて、
五人は思わず声を上げた。
「うわ、めっちゃ綺麗!」
凛が窓に顔を寄せる。
「淡路島って、ほんま景色強いよな」
湊がしみじみ言う。
陽斗はテンションMAX。
「俺、こういう“ゆるい遊園地”めっちゃ好きやわ!」
ひとしきり遊んだあと、
凛がスマホを見て言った。
「ねえ、この近くに“MYBEAR STUDIO”ってあるよ。
めっちゃ映える写真撮れるらしい」
紗季が目を輝かせた。
「行こ行こ!絶対楽しいやつ!」
スタジオに入ると、
そこはまるで別世界だった。
真っ白な空間、
カラフルなセット、
巨大なクマのオブジェ、
ネオンの光。
「うわ……ここ、すご……」
湊が思わず呟く。
凛は鏡張りの部屋でポーズを決め、
紗季はネオンの前でウインクして、
男子3人は完全に撃沈した。
「ちょ、今日の女子……テンション高すぎやろ!」
陽斗が崩れ落ちる。
「いや、映えるから楽しいんやって!」
紗季が笑う。
悠真はカメラを構えながら、
「……二人とも、今日すごい」
と淡々と言った。
「褒めてるんか貶してるんか分からん!」
陽斗が叫び、
凛と紗季は「何それ!」と笑った。
撮影が終わり、
スタジオの外のベンチで休憩していたとき、
紗季が飲み物を渡そうとして、
湊の手に軽く触れた。
「おっと、ごめん!」
紗季が笑って手を引っ込める。
「いや、全然」
湊も普通に返す。
その瞬間、陽斗が
「おいおい、紗季の“ドジっ子ムーブ”出たぞ!」
と叫び、
凛が吹き出し、
悠真が珍しく笑った。
「いや、ただ手が触れただけやろ!」
湊がツッコむ。
「そういう“何でもない瞬間”が一番おもろいんや!」
陽斗が胸を張る。
紗季も笑いながら、
「ほんま陽斗ってアホやなぁ」
と肩を叩いた。
その瞬間、全員が大爆笑した。
ONOKOROのゆるい空気と、
MYBEAR STUDIOのポップな世界観が混ざり合い、
五人の笑い声が淡路島の空に響いた。
帰り道、
湊は撮った動画を見返しながら言った。
「今日、めっちゃ素材撮れたな」
凛が頷く。
「ONOKOROのゆるさと、MYBEARの映え感……
いい対比になりそう」
紗季が笑う。
「うちの自由の女神、絶対カットせんといてな!」
「いや、むしろメインやろ」
陽斗が笑う。
悠真は静かに言った。
「……編集、任せて」
淡路島の遊び場は、
今日も五人の青春を
明るく照らしていた。




