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世界の淡路島ですけど、何か?  作者: 双鶴


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第18話 ポップな森と、静かな竹の音

「次、どこ行く?」

陽斗が言うと、紗季が即答した。


「ニジゲンノモリ行こ!

淡路島の“今”って感じするやん!」


「確かに、あそこは映えるよね」

凛が微笑む。


湊も頷いた。

「淡路島の“現代の観光”を紹介するにはちょうどええな」


悠真はスマホを見ながら言った。

「……アニメの世界観、撮りやすい」


「お前の基準そこなんやな」

陽斗が笑った。


五人は車に乗り込み、

ワクワクした空気のままニジゲンノモリへ向かった。



入口に着いた瞬間、

紗季が叫んだ。


「うわっ、可愛い!

なんなんこの世界観!」


カラフルなオブジェ、

巨大キャラクター、

森の中に突然現れる異世界のゲート。


凛はスマホを構えながら、

「ここ、写真撮るだけで楽しいね」

と嬉しそう。


陽斗はテンションMAX。

「うおおお!あれ見ろ!でっか!!」


湊は冷静に見えて、

実はめっちゃ楽しんでいた。


「動画の素材、めっちゃ撮れるな……

動きも色も派手やし」


悠真は黙々と撮影していたが、

時々「……良い」と小さく呟いていた。


アスレチックで陽斗がはしゃぎ、

紗季が絶叫し、

凛が笑い転げ、

湊がツッコミを入れ、

悠真が淡々と撮影する。


五人の声が森に響き、

ニジゲンノモリのポップな空気と混ざり合った。



ひとしきり遊んだあと、

凛がふと案内板を見て言った。


「ねえ、この近くで“竹細工体験”できるって」


紗季が目を輝かせた。

「やりたい!

淡路島って竹も有名やん!」


陽斗は「急に渋いな!」と笑ったが、

湊は興味津々だった。


「現代の観光の後に、伝統の手仕事……

ええ流れやん」


悠真は静かに頷いた。

「……手で作るの、好き」


五人は竹細工の工房へ向かった。



工房に入ると、

空気が一気に変わった。


木と竹の匂い。

静かな作業音。

職人さんの落ち着いた声。


「ここ……めっちゃ落ち着くな」

紗季が言う。


「ニジゲンノモリと真逆やな」

陽斗が笑う。


職人さんが竹を手に取り、

「今日は“竹箸”を作ってみましょう」

と優しく説明してくれた。


湊は真剣に竹を削り、

凛は丁寧に形を整え、

紗季は「難しい〜!」と言いながらも器用に進め、

陽斗は力任せに削って怒られ、

悠真は黙々と美しい形に仕上げていった。


「悠真、なんでそんな綺麗なん?」

紗季が驚く。


「……形が決まってるもの、好き」

悠真は淡々と答えた。


凛は自分の箸を見つめて微笑んだ。

「なんか……自分で作ったってだけで嬉しいね」


湊も頷く。

「淡路島の“手仕事”って、こういう温度なんやな」


陽斗は自分のガタガタの箸を見て叫んだ。

「俺のだけサバイバル道具みたいなんやけど!」


「それはそれで味あるやん」

紗季が笑った。




帰り道、湊が言った。

「今日の動画、どうまとめる?」


凛が答える。

「ニジゲンノモリのポップさと、竹細工の静けさ……

対比が面白いと思う」


紗季が笑う。

「うちの“竹細工初心者感”も入れてな!」


陽斗が叫ぶ。

「俺の箸はカットで頼む!!」


「いや、絶対使う」

湊が即答した。


悠真は静かに言った。

「……竹の音、綺麗に録れてる。

編集、任せて」


五人は笑いながら歩いた。


淡路島の“今”と“昔”。

ポップな森と、静かな竹の音。

その両方が、五人の青春を少しずつ彩っていく。


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