新車
読んで戴けたら倖せです。
「瑞基、来て!
見せたい物があるんだ」
隆一朗は玄関から瑞基を呼んだ。
「なに、なに? 」
瑞基は玄関に立っている隆一朗に駆け寄った。
隆一朗は瑞基の手を引いて玄関を出るとエレベーターに乗った。
地下の駐車場に降りると白いセダンの前で立ち止まった。
「この車がどうかしたの? 」
「買ったんだ」
「隆一朗が? 」
「うん」
「金欲、物欲に全く無縁な隆一朗が? 」
瑞基は、完全に隆一朗をからかっていた。
「人を仙人みたいに言わないでよ」
隆一朗はムッとした。
瑞基は車の周りをひと回りして言った。
「しかし、随分思い切ったね
これ、新車でしょ?
もしかして、キャッシュで? 」
「そう
これで瑞基の送り迎えしようと思って」
「どっか、遠出するとかじゃなくて、送り迎えなんだ」
「うん
何処かへ行きたいなら連れて行くけど」
「遠慮しとく
オレ、まだ命惜しいもん」
「なに、それ」
「ひと気のない道路に出て、メーター振り切るまでスピード出されたら、命いくつあっても足りないもん」
「言われてみれば、ボクスピード狂だったね」
「ほんと
天然だよね、隆一朗は」
瑞基は笑った。
隆一朗は、その日から時間が合う時に瑞基の送り迎えをするようになった。
それは、もう一人の藤岡聖詞から少しでも瑞基を守ろうとする隆一朗の苦肉の策だった。
読んで下さり有り難うございます。
瑞基を守る、隆一朗が今できる精一杯の事なのです。
もう一人の藤岡聖詞はなんなのかと言いますと、ドッペルゲンガーとかバイロケーション的な物で、どちらでもあり、どちらでも無いと言った感じです。
私の場合、活字苦手なのもあるのですが、資料的なものわざと調べないところあります。
資料沢山読んじゃうと、その知識が邪魔をして創造的な発想ができなくなりそうな気がして。
リアルさを追求した作品はいっぱいありますが、私の様な頭の悪い奴は知識を使いこなすことできなくて説明文ばかりはか行きそうな気がします。
それなら創造的に書けたらいいなって思う訳です。
ここの処、ずっと徹夜続きなので今日はもう寝ようと思います。
娘たち、旦那、水渕成分様、恣迷様と作家仲間様にまで心配して戴いてます。
嬉しいし、有難い事です。(*´-`)
ので、お休みなさい。




