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伝わらない気持ち。


「…俺も、好きか嫌いかでいうなら桐谷さんのこと好きですよ。でも、恋愛的な好きではないです。桐谷さんもそうでしょう?」


「えっどうして?私…伊藤くんのこと、恋愛的な意味で好きだよ?大好きだよ?」


「…あんまり俺を、からかわないでください。」


なぜ桐谷さんは、突然そんなことを言い出したのだろう。桐谷さんは華やかだ。例えるならば…蝶のような。確かに彼女の言うように、なにもしなくても男が寄ってきそうだ。


それに対して俺は、彼女が蝶だとするのなら、バッタのような…草むらに同化してさほど目立つこともなく暮らしている。それを良しとして生きている。


なのに、華やかな蝶が地味なバッタに恋などするはずがないだろう? なのに


「っ!からかってなんて…私、ホントに伊藤くんのこと好きだもん。」


「…じゃあ、その気持ちだけ受け取っておきます。では…」


そう言って、俺はまたその場を立ち去ろうとした。すると


「…どうして?どうして伝わらないの?」


彼女は少し、切な気な顔をした …。


その表情に、俺の心が少しチクッと痛んだが、バイト先で仕事の会話をする程度の地味な俺を、華やかな彼女が好きになるなんて、どうしても信じられなかった。


だから


「…すみません。俺、今日はすごく疲れてしまっていて…だから帰りますね。桐谷さんも気をつけて…」


「うん…」


そう言って別れた。





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