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三度目の正直を必ずこの手で  作者: 池春 藤斗


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クリックしていただきありがとうございます。

リアはどうしたらいいのかと懊悩としている私達の姿を見ながら、


「まあ私の場合他の女も隣にいるのは絶対に許せないけどね。分かった?」


虚空に向って言い放った。


「良く分かったね。気配だいぶ消してたんだけど」

「そんなの分かるに決まってるわ。何年隣にいると思ってるのよ」


姿を現したのはネオだった。

こちらに歩み寄りながら首の後ろに手をやり、参ったと言いたげな表情を浮かべる。

いつもなら漫才みたいなことが発生するのだが今は違った。


「さっきのことなんだけど俺はリア以外に娶る予定などない。生涯をかけてリアだけを愛し、リアだけを愛する女として扱う。俺の隣にはリアだけで十分だ。他は何もいらない。リアだけが俺の隣に永遠にいてくれれば俺は幸せだ。だから、これからも俺の隣で歩いてくれないか?」

「……」


リアが顔から蒸気が出そうなほどに真っ赤に染め、恥ずかしさのあまり声を上げることすらできていない。

そんなリアを見てネオは彼女の顎を上げ、そのまま口づけを交わす。

リアが離れようとするが背中に手をまわし逃げれないようにする。

それでも抵抗していたが次第にそれは弱まり最後は為されるがままにされていた。

今まで私たちが一緒にいる前ではこのような行動をとることがなかった。

あまりにも情熱的な態度に私とレティシアも顔を熱くさせていた。

口と口が離れ光り輝く銀糸が垂れる。

あんなにも嫌がっていたリアの顔が今では大人の女の雰囲気を纏っている。

妖艶で美しいこの姿は男を魅了するのに十分すぎるほどの破壊力があった。


「リア、お前はやっぱりいい女だ。もう我慢できねえ」

「ひゃっ」


ネオがリアの腰と膝裏の部分に腕を通す。

いわゆるお姫様だっこと言うものだ。

焦るリアに構いもせず私たちに声をかけてくる。


「ユリシア、お前もここまでしてもらえる女になれるようアプローチをし続けなければだめだぞ。それにレティシア、こんなことで顔を赤く染めていたら好きな人ができても片想いのままになるぞ」


これだけを言い残し去っていく。

角を曲がっていき見えなくなる。

姿が無くなるまで何もできなかった。

呆気に取られていたというのもあるがそれ以上に私もあのようにされたいと知らず知らずに願っていた。

好きな人に他の人がいる前で堂々と好きと言われキスまでされる。

その場では恥ずかしい思いもするだろうが俺だけのものと宣言されているみたいで優越感や幸福感はとても満たされる、そんな気がした。


「ユリシア、行こっか」

「うん」


レティシアに促され立ち上がり歩き始める。

レティシアは今何を考えているのだろうか。

聞くにも聞けない目の前で繰り広げられた出来事に悶々とさせていた。



********************



曲がり角を何回も曲がりついてくる様子がないと確信した後俺は壁にもたれかかる。

もちろんリアは抱っこしたままだ。

深く息を吸い込み、それを吐き出す。

息を吐き出した途端リアの拳が俺の頬をクリーンヒットさせる。

タイミングよく脱力出来ていたのでそこまで痛くはなかった。

まあタイミングを見計らってリアも殴ってきたのだろう。

こういうところに優しさが出るってものだ。


「さっきのは何? これはどういうこと?」

「何って愛の告白をして、無性に抱きしめたくなったから連れ去っただけなんだが」

「それがわけ分からないのよ。レティシアとユリシアの前であんなことする必要ない、じゃないの……」


先程の流れを思い出したのか、

また頬を赤く染め俯く。

だがリアは今、お姫様抱っこをされている。

俯いたところで表情など簡単に見れる。


「今のリアものすごく可愛いよ」


さらに赤くなるリア。俺だけに見せるこの表情が好きでたまらない。

拳がプルプルとしているのはさておいて、再び飛んでくるかと思いきやそれが実行されることはなかった。


「なんであんなことをしたの?」


 再び問われる。先程も真面目に答えていたが、俺の考えも踏まえて詳細に答えた。


「俺とリアが形だけの関係、リアからの一方的な愛ではないということを証明したかった。普段俺らが見せている様子じゃ初心な二人にはそう捉えられていてもおかしくはないからな。それとさっきの俺らを見てレティシアとユリシアに好きな人とどういう関係になりたいか想像させてあげたくてな。まあ少しやりすぎて俺が理性を飛ばしそうだったが」

「言葉で説明できるだけの知能を持ってるくせに……本当に、不器用で馬鹿なんだから」


静かに笑いあった。

見つめ合う二人。

互いの距離がまた近づき交わされる口づけ。

今いる場所に人は誰もいないため咎められることはない。

桃色の空間は人払いの結界のように誰も寄せ付けず二人だけの今を楽しんでいた。


最後まで読んでくださりありがとうございました。

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