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現在2/6話目。順番にお気を付けください。
あの日から色々あったが八年の月日が流れ、現在十四歳だ。
それに今年は十五歳になる年、成人として認められる年だ。
背丈や格好は大きくなり、顔も大人びてきたと思っている。
それに魔法や剣術、知識ももちろんレベルアップしている。
特に狩りの腕は上達した。
俺は今、昔から通い続けている森に来ている。
標的を狙い定め、身を潜めている。
標的はウサギ二羽だ。
こちらに全く気づいていない様子で、マイペースに草を食んでいる。
その姿はとてもかわいく愛らしいが、いつまでも眺めているわけにはいかない。
音をたてないよう慎重に風の刃を生成し、狙いを澄ましてウサギ二羽に向って一つずつ放つ。
ウサギたちは自分達が攻撃されたと気が付く間もなく、首を斬り飛ばされ、命を落としていった。
「昔と違って上達したな」
当たり前なことを呟く。
だがそう言いたくなるのも当然で、昔は魔法の制御が甘く獲物を爆散させ、獲物を狩ること自体は成功しても、狩りとしては不合格なことが多かった。
それが今は的確に狙いを定め魔法を放つことができ、傷を最小限に抑えて狩りをすることができている。
十分すぎるほど上達していた。
そのおかげで毛皮に無駄な傷はなく綺麗な状態で剝ぎ取ることができる。
肉も無駄なく切り取れ、かつ、余計な血生臭さを無くせる。
そのため近くの町に売りに行くと少々色を付けて買い取ってくれ、家計の足しにできたりと様々な恩恵を受けることができている。
それに最近では世界が狭く感じてきた。
基本的なことを当たり前にできるようになったことに不満はない。
ただ本当にこのままでいいのかとも思ってしまう。
なぜなら、物心つく前からなぜか覚えている『絶対に後悔だけはするな。どんな理不尽でも跳ね返せる力を手に入れろ』という言葉。
これがそう思わせる。
狩り終えたウサギ二羽の下処理を終わらせ、今日は終わりにした。
今日の収穫はウサギが二羽とウサギと出会う前に遭遇したイノシシ一頭だ。
まだまだ狩りができる時間だったが、昔からの父さんとの狩りでの約束は忘れていなかった。
森の中を突き進み、村に出て帰路に就く。
家に辿り着き、玄関を開けると可愛い女の子が駆け寄ってきた。
俺たちと同じ黒い髪に黒い瞳。
妹のカスミだ。
カスミも今や八歳になり、最近は自分の長い髪でいろいろな髪型にして遊ぶのが気に入っているらしい。
「ねえねえ、兄さま。今日はどうだったの?」
「今日はこんな感じだ!」
カスミが目を輝かせて聴いてくるものだから、つい自慢するように袋から収穫物を見せてしまう。
ちなみにカスミが俺のことを兄さまと呼んでいるのは、俺が強制させたわけでなく、いきなりカスミが言い出したということを理解しておいてほしい。
だが俺にとってこの響きは甘美なもので、初めていわれた時は驚いたがやめさせようとは全く考えなかった。
なんかものすごく特別感もあるしね。
「ウサギがいる。それにイノシシも取って来たんだね! じゃあ今日はボタン鍋かな!」
「そうかもしれないな」
満面の笑みを浮かべるカスミの頭に手を伸ばそうとするがすぐにひっこめる。
理由は単純で狩りの血に染まった手で純真無垢なカスミの頭を撫でる行為に嫌気がさしたからだ。
まあ獲物を見ても、血相を変えることなく普段と変わらない顔つきで食事の話をするのだから純真無垢とは少し違うのかもしれないが。
「じゃあ解体小屋に行ってくるからまた後でな」
「うん!」
そう言ってカスミを部屋へ戻し、ウサギとイノシシを解体するため解体小屋に向かった。
解体術も狩りをした分だけ上手くなり、短時間かつ余計なものは一切ついていないほど完全に分離させることもできる。
たまに失敗してしまうこともあるが、失敗の方が圧倒的に少ない。
解体をし終え、解体小屋にある手洗い場で手をとことん洗いこみ、いつでもカスミの頭を撫でれるように準備をした。
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