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しょたが異世界でちーとなしょたとして幸せになる  作者: 卯月 唯
二章*ヴェルディー王国*
21/24

ふぁあ。おはよーなの。

………にゅ?………ここ、どこ……?

知らないお部屋なの………。誰か、いないの ………僕、一人…………?


ぃや……ぁ……、ジンさん…………ユーセルさん……………キースさん…………………えぐ……ひっく………………


『あらぁ、泣かないでぇ。フゥ、大丈夫よ。』

……ひっく………ぅ…だれ?……どこ…………?

『ふふふ~。ここよぉ。』

どこ…………ぁ……扉のとこに……精霊さんが…いるの………。

『あらぁ、見つけてくれたみたいねぇ。ふふふ~、私は、風の精霊よぉ、ふふふ~。』

…………風の…精霊さん……?前に……あったこと……ある…?

『ふふふ~、覚えていてくれてうれしいわぁ、私の名前は、ラファールよぉ。』

ラファールさん……?

『ふふふ~、なぁにぃ?』

……にゅぅ……みんな……は……?

『ふふふ~、さっきまでキースがいたんだけど、ユーセルに呼ばれて行っちゃったわぁ。だからぁ、私が、フゥを見ててって、頼まれたのよぉ。ふふふ~。フゥ、大丈夫よぉ。もうすぐぅ、フゥの大好きな人が来るみたいだからぁ。』

……大好きな人…………?


ガチャ


「あ?フゥ、起きたのか。もう夕飯だ。迎えに来たぞ。」

ジンさんなの…………。ひっく、ジンさん…………。


ぎゅっ


「フゥ?」

ひっく、ひっく…………

「……悪かった。一人にして。ちょっとユーセルに呼ばれてたんだ。キースに頼んだが、キースもユーセルに呼ばれて、1人にすることになっちまった。フゥ、覚えてるか?中庭を散歩中に寝ちまっただろ?あの後、この王城の客間に連れてきたんだ。朝の部屋は掃除中で使えなくてな。」

ひっく、……そうなの?僕のこと、……いらなくなったんじゃ、ない……?

「着替えて二人のところに行くか。服がそこの机の上に置いてある。着替えよう。ほら、フゥ。…………フゥ?」

やっ、ジンさんと離れるのやなの。


ぎゅっ


「………フゥ、悪かった。もう一人にしねぇから。」

ほんとう……?もう、ひとり、……しない?僕のこと、……いらない……しない?


「大丈夫だ。ずっと一緒にいよう、な。フゥ、みんなのとこへ行こう。老師んとこの双子が買ってきた服が届いてる。それを着て二人に見せてやろう。楽しみにしてたぞ。」

みんな、……楽しみ?みんな、………待ってる?みんなのところ、行きたい。


コクコク


「元気になったか。よし、じゃあ服を選ぶぞ。とりあえず、………白と青と緑と黒だな。形もそれぞれ違うが……俺にはわかんねぇ。………どれがいい?フゥが好きなものを着たら良い。」

にゅ。んー、上の服は白ので、下の服は青にするの。

「これとこれだな。自分で着れるか?」


コクコク


よいしょ、よいしょ。にゅ、着れたの。どうかな?変じゃないかな?

「似合ってるぞ。」

うれしいの!あっさっきの精霊さんは………まだいてくれたの。僕、どうかな?

『似合ってるわぁ、ふふふ~。とてもぉ可愛いわよぉ。』

わぁ、よかったなの!

「じゃあ行くか。」

はいなの!




朝ご飯食べたのと同じお部屋の前に来たの。


ドンッ


やっぱり今回も扉を蹴ったの。


朝と同じようにみんなが座ってるの。みんないるの、うれしい!

「フゥ、いらっしゃい。着替えたんですね。可愛らしいですし、よく似合ってますよ。そしてジン。扉の開け方について、後で話があります。」

「似合ってんなぁ、自分で選んだのか。センス良いぞ。ジンとは大違いだな。」

にゅ?そうなの?

「ジンなら一色にするからな。」

一色?でも、今日は違うよ?それにとってもかっこいいの!

「いつもは俺様やメイドたちが選んでるからな。ジンはなぁ、適当なんだよ。青なら青。緑なら緑。暖色系は一切着ない。服のセンスだけはないんだよな。」

「うるせぇよ。お前もいつも同じような服じゃねぇか。」

「俺様は国王だから着れる服がだいたい決まってんだよ。それを言えばユーセルもそうだぞ。宰相なんだから毎日正装だ。」

「そうですね。だからこそ、フゥにはいろんな服を着せてみたいのですよ。今回は老師のところの双子が用意してくれましたが今度は私が選ばせてくださいね。休みの日に一緒に買いにいきましょうか。」

一緒 、うれしいの!

「まぁ、その話は後にしようぜ。食事も冷めちまうし、早く食べよう。」

「そうですね。」

はいなの。


今回も机の上にはたくさんの料理が並んでるの。僕が食べてるのは黄色のスープ。このスープは甘くて美味しいの!

「本当に美味しそうに食べますね。見ているこっちが幸せになります。」

「肉も食べるか?」

にく?なぁに?

「ん?どうした?」

えっと、ユーセルさんにもらった板を使ってっと。

「に・く・な・に・?」

おいしいのかな?

「っ少し、食べてみるか?ほら、」

にゅ、あーん。もぐもぐ、………………わぁ!美味しいの!はじめて食べたの!

「美味いか?」


こくこく


「そうか、もっと食べるか?」

にゅ、食べたいけど、もうおなかいっぱいなの。


ふるふる


「そうか。また、今度食べような。他にも魚とかお菓子も食べさせてやるからな。」

さかな?おかし?たべてみたいの。たのしみなの。



「フゥ、食べたんなら精霊王たちに会いに行こうか。」

精霊さん?ラファールさんや、一番最初に会った精霊さんにも会えるかな?


こくこく


「じゃあ行こうか。ジンはどうする?」

「俺も行こう。」

「わかった。俺様の部屋でいいな。」

「私は仕事に戻ります。フゥ、また後で。」

ユーセルさん、バイバイなの。


精霊さん、楽しみ!




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