【機密文書】Artifact-02(帝国世界)に関する初期戦術評価およびFOB設営報告
文書番号:ART-02-FOB-001
機密レベル:3(極東支部 班長級以上)
作成日:20XX年X月X日(第2の門進出から48時間後)
作成者:極東支部 警備部 施設管理課
提出先:極東支部長 ヴィクター・ヴァンス
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1. 概要および呼称規定の変更
本報告書は、Artifact-1453(神殿ハブ)に存在する「第2の門」の先における初期接触の戦術的評価、および現在進行中の前線基地(FOB)設営状況をまとめたものである。
【管理部からの通達:新規ナンバリングルールの適用】
神殿から接続される別世界が複数存在することが確認されたため、今後の管理を円滑にするべく、各門の接続先を独立したArtifactとして再定義する。
第2の門の接続先である本世界は、以降「Artifact-02(通称:帝国世界)」と呼称する。また、同世界で発見された特異物や生物群は「Artifact-02-A」等と派生ナンバリングを行うものとする。
初期偵察部隊は、Artifact-02へのゲート通過直後に現地武装勢力(以下「敵対勢力」)による大規模な奇襲を受けた。本部直轄強襲班のジェイソン隊長が戦死したものの、M551シェリダン空挺戦車の緊急投入により、敵対勢力を完全に撃滅、敗走させることに成功した。
現在、ゲート周辺の半径500メートルを「絶対防衛圏」と定め、FOBの構築を急ピッチで進めている。
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2. 敵対勢力に関する戦術評価
交戦および遺留品の分析から、敵対勢力に関する以下の事実が判明した。
敵の軍事レベル
技術水準:地球の歴史における中世ヨーロッパから近世(14〜15世紀程度)に相当。
主力兵装:鋼鉄製の板金鎧、長剣、槍、大型の金属盾。
特記事項:火薬を用いた兵器(銃器、大砲など)の痕跡は一切確認されていない。
敵の組織構造(推測)
遺留品の質から、敵軍は明確な「階級社会」によって構成されていると推測される。
正規軍(重装歩兵):
統一された銀色の甲冑を装備。高い士気と統制された陣形を持つ。
財団の銃火器(アサルトライフル等)を「未知の魔法」と誤認し、恐怖しながらも突撃を継続する狂信的な一面が見られた。
非正規兵(弓兵・ゲリラ):
ジェイソン隊長を狙撃した集団。粗末な革鎧と質の低いクロスボウを装備。
回収された遺体(数体)の分析結果、彼らは人間ではなく、耳が尖り、肌が浅黒い「未知の亜人種(ホモ・サピエンスの亜種)」であることが判明した。これらは規定に基づき、「Artifact-02-A」として分類される(※生物学的詳細は調査班ハル・フォスターの別紙報告を参照)。
戦術的配置から、彼らは正規軍の「使い捨ての盾」または「先兵」として強制的に従軍させられている可能性が高い。
対抗戦術の確立
敵の装甲は、財団の標準装備である5.56mm弾(M4等)および5.7mm弾(P90)で容易に貫通可能である。また、密集陣形を組む傾向があるため、榴弾やキャニスター弾(散弾)、重機関銃による面制圧が極めて有効である。
技術的・火力的な優位性は完全に我々にあり、物資が続く限り、防衛線の維持は容易である。
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3. 前線基地(FOB)の設営状況
現在、孤島の拠点から人員および資材を神殿経由でピストン輸送し、FOBの構築を行っている。
防衛設備の構築
バリケード:ゲートを中心とした半円状に、Hスコ(土砂を詰めた防壁)および有刺鉄線を展開済み。
監視塔:プレハブ式の監視塔を3基設置。暗視装置およびサーマルカメラを配備し、24時間の警戒態勢を敷く。
重火器陣地:監視塔および防衛ラインの要所に、M2重機関銃およびMk19自動擲弾銃を設置。
機甲戦力:M551シェリダン2両を、即応可能な状態でFOB内に待機。
兵站およびインフラ
電力:孤島拠点からの有線ケーブルによる供給に加え、現地にディーゼル発電機を設置。
水資源:ゲートから約2キロ離れた地点に河川を確認。現在、水質検査および浄水設備の敷設ルートを策定中。これにより、孤島の深刻な水不足が大幅に緩和される見込みである。
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4. 懸念事項および提言
弾薬の枯渇リスク
火力優位は絶対的であるが、弾薬は孤島の備蓄に依存している。地球との補給線が絶たれている現状、無駄な弾薬の消費は致命的な結果を招く。
提言:敵が再度襲撃してきた場合、可能な限り「威嚇射撃」や「車両のエンジン音」による心理的制圧を優先し、実弾の消費を抑える交戦規定(ROE)の策定が必要である。
ジェイソン隊長戦死の影響
本部直轄強襲班の指揮官が死亡したことにより、強襲班の指揮系統は一時的に混乱している。
提言:現地での作戦行動を円滑にするため、強襲班の残存要員を、極東支部のジャック班に一時的に編入・統合することを提案する。
敵の「魔法」の可能性
今回の交戦では確認されなかったが、ファンタジー的な生態系(亜人)が存在する以上、「魔法」や「未知のエネルギー攻撃」が存在する可能性を完全に排除することはできない。
提言:調査班による現地住民(Artifact-02-A)の捕獲、および情報の抽出を次期作戦の目標に加える。
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【支部長 決裁コメント】
> 提言を承認する。
> 強襲班はジャックの指揮下に統合。弾薬の節約は最優先課題だ。
> あの土地の資源は、我々極東支部が生き延びるための生命線となる。何としても死守せよ。
>
> ——ヴィクター・ヴァンス
文書終了




