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愛という名の尊さ  作者: Momoha
【第一章】溶けない雪
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30.男の性


あれから、沢山考えて考えてあの日の事を思い出していた。

サクはずっと私の為に、性欲を抑えていた。病気や薬の為もあり、私には性欲が無かった。全くではないが、無かったに近い。付き合って1ヶ月が過ぎてから、サクが夜中に私の隣で、マスターベーションをしているのに、気づいていたが、知らないふりをしていた。普通なら、彼女らしい事をしてあげないと駄目だよね。だけど、その気にならなかった。ごめんね。サク...可哀相な事をさせてしまい、私は駄目な女だ。快楽で溺れてるサクの姿を見て、なんだか切なかった。好きなのにって。相手をしてあげたいのに.....してやれない。腰をゆっくり、私のお腹に擦るように、振る。息が徐々に荒くなっていく。その度に、頑張って抑えている苦しそうな顔に....ヤりたいんだなって。だけど、相手が出来ない。本当は、恋人らしいことが、したい。男の本能だもん。仕方ないよね......。私のお腹に生温かい、ものが脈を打っては、滴り、ゆっくりと垂れていく。その度に「オト.....」と私に、軽く優しくキスをする。人間の三大欲求、寝る、食べる、性欲。それすらも無くなっていく。恐ろしい病気。



ある時、いつもよりぐずって、ベッドの上でもぞもぞするサク。「痛い...痛い」と半泣きして、股間をおさえている。「どうしたの?」と聞いても、ぐずって、中々話さない。ゴロゴロしては、私に甘えてきて「うぅ...痛い...」涙を出すのを我慢するおかしなサク。咳を何回かした後、潤んだ目で痛みを伝えてくるが、再び半泣きのまま甘えてくる。何をしたいのか、わからない。


「サク...どこか痛いの?」


「痛い...うぅー(泣)」


どんどん、サクが痛みで泣いてるのか、わからないが、我慢していたものが、爆発し、泣いてしまった。股間をずっと抑えてるサクに、優しく聞いてみる


「ねぇ?ここ痛いの?(股間)」


「うん...痛い...」


「見てもいい?」


恥ずかしがりながらも、うなずく。サクのパンツの中を確認すると、先端が赤くなっている。あと陰茎

の部分も腫れてるのか、赤くなっているような。


「サク触りすぎだよ...ほっといたら、治るから」


不安そうなサクが可哀相だが、可愛くも見える


「だって、オトさせてくれないんだもん...」


その言葉に、その通りだと感じる。そして、うつむく。そうだよねって。サクの言う通りだよ。


「ごめんね...」それしか言ってやれない。サクが再び甘えてくる。髪の毛を撫でてあげることしか、出来ない。でも、いつかって。


「サク...絶対答えるから...サクに。その時まで、待って」涙が頬を再び撫でる。その度に、「うん...」と又、期待するような顔をしては、落ち込んでるような、又か...とでも言うような表情をする。


はぁー。と大きなため息が、私たちの空間を包み込んでいく。サクは眠たそうに、又指を口に入れて、チュッチュッチュッチュと指を幼い子供のように吸う。そして、眠くなり少し泣いて、ぐずりながら甘えたい素振りを私に訴え、気づいて欲しいと、目で呟く。気づいてるよ。眠たいけど、寝るのが恐いんだもんね....。ようやく、安心する体勢を見つけたのか、うつ伏せになり横を向きながら、眠りに落ちたサク。その寝顔を見ては、切なく感じる。してやりたいのに、答えてあげたいのに、ごめんなさいと。


どんどん、自分に対して価値のない人間だと、思い始める。好きなのにやってあげられない。深いため息を又吐き、普段飲まない酒を買いに行こうと準備する。サク、大丈夫だろうか?と頭に過るが、酒が飲みたい。飲み明かしたい。そんな気持ちで、寒空の中を又再び歩いた......。



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