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愛という名の尊さ  作者: Momoha
【第一章】溶けない雪
19/26

19.感情を支配する死神


5歳の私は何故か目を開けるとクーハンに入って寝かされて居て、何を話してるのかわからないが、二人で何か真剣に話している声が聞こえる。しばらく聞いてるとお婆ちゃんと母が優しい眼差しでこちらを見た。お婆ちゃんが大好きで大好きでたまらなかった私は迷いもせずに「お婆ちゃん.....」とニッコリ微笑む。母が「クーハン似合ってかわいい」とお婆ちゃんと笑い合う。クーハンから出たい私は、出たい素振りをしながら、思うように出られなく助けを求めるが「まだ入ってて」と笑われてしまう。自力で抜け出す私は挟まってしまい手伝う母にそれを見て笑っているお婆ちゃん。この時は幸せだった。でも............「又来るから......」「又会おう......」そんないつも聞くような母の言葉は、叶わなかった..........


だから、サクには正直除雪車の仕事に今日は行ってほしくない.......早朝の出来事がお婆ちゃんと場所は違えど、やり方が同じだということに、酷くショックを受けているから。サクを失ったら、もぅ希望などなくなる。死ぬだろう。生きてる意味がわからなくなる。サクが居ても、この病のせいもあり、苦しくて辛いのに、心の支えであるサクが消えてしまいそうで恐怖を感じる。今日は行かないでほしい........

一人にしないでほしい。でもそんな弱さをサクに知られたくないから、自分に対してとてもイライラする


食器を洗い終わり、ソファーに腰掛けてるサクに話す。


「サク.....今日は行かないでほしい」


「なんで?」


「なんでって、早朝の出来事があったのに行けないでしょ!」

少し苛立つ


「大丈夫だよ。もぅしないから.....ごめんね」


「ごめんね?ごめんねだけ?」


「ごめんなさい.......」

うつむくサク


「だから、今日は行かないで!」

強く言う


「だって仕事しないとダメだろ」


「仕事なんかより....サクが.....」


「だから大丈夫だって」


「大丈夫じゃないから....言ってるの!!」

サクの左肩を強く押す


「やめてよ」


「じゃあ行くな!」


ふくれるサク


「オトなんか変!」


「変だよ!だけど、あんなことあったのに行こうとするサクも変だよ!!」


サクが私を落ち着かせようとハグをしようとするが、離れる


「もう充分安心してるしオトのおかげで満足してるよ」


その言葉に嬉しいが、もしもの事を考えてしまう


「ダメ....今日はダメ......絶対に。ごめん信じられない........」


「なんでだよ!!」


サクにお婆ちゃんが、亡くなった話をする。共感はしてくれるが、俺は絶対しないと言い放つサクにイライラする


「じゃあ、サクもぅいいわ.....こんなに言っても分からないなんて.......」


「だって....お婆ちゃんと俺は違うでしょ?」


カチンと来てしまい、サクに当たってしまう


「サクに何がわかる?ねー!サクに何がわかる?」

サクに近づき問い詰める


「サクにわかる?私の大事なお婆ちゃんを失った気持ち」


「俺にはお婆ちゃんとかお爺ちゃんとかわからない.......」


「わからないよね?てかお爺ちゃんの話しなどしてないし、お婆ちゃんが好きなの!!」


「うん....」


当たってはいけないことは、わかっていた。でも突然来た混合状態に勝てない私。


止めたいがサクに全て当たりたいと思ってしまう。

泣かそうなど思ってもいないが、サクの顔がどんどん暗くなっていった.........


「俺が全部悪いから許して......殴れよ!蹴ったりしてオトの気持ちが楽になるまでやれよ!慣れてるから......そういうの.......」


「暴力でやりたくないの!」


「じゃあ精神的にやれば?何がしたい?」


見上げたサクの目が潤んでるのに気づき、トイレに行き声を殺し泣いた.....サクに当たってしまったこと、病気が言わしてること、いつかはサクに伝えなきゃいけないこと。でも嫌われたり、色眼鏡で見られるのではないか、バカにされた子供時代。母の病気を当時は怠け病だと言われたり、公園でお酒を飲んでる母を侮辱された事が何度もあった。そんな中私は母を避けたいと思ってしまったことも。サクもそんなふうに思ってしまったらと恐かった。サクが好きなのに当たらせようとするこの病。


「オト.......大丈夫?あの.....なんかあったの?」


トイレから出る私を抱きしめようとするサクだが、寝室に行き布団に潜るがついてくる。


「話せるときにでも言ってよ、俺の事ならごめんなさい」


ごめんなさい.......はこっちのセリフだよ。と言いたいが、話すと涙が出始めるので堪える。サクがリビングに行き、仕事だったが体調不良のため休みますと連絡をいれた。ホッとしたが、なぜか罪悪感もある

考えすぎなのか、私は狂ってるのか、色々な事が頭の中で、浮かび上がる


サクはサクで、私に言われたこともあり又傷ついてしまい、自分を責めるだろうと。サクに出逢ったのは幸せだ。だけど、病気が私をコントロールして、本当の私を見失うのが、恐い。いつかは、気づいてサクは知ることとなる。その時世界は終わるだろう。やっぱり私は幸せになってはいけないのだと思った。サクという綺麗な宝石があっても、触ることができない。ただ見るだけのガラス張りの世界に違いないと。


私の方へと来て、布団をめくるサクは不安そうに私を見る


「おれのせい?仕事休んだから許してよ」


「ごめんねは私のセリフ......ごめんなさい」


抱き締めてくるサクだが、1人になりたいのと、暗い場所に居たいので、リビングの電気を消すか、引き戸を閉めるか、サクに聞く。


「電気を全て消すのが嫌だったら、寝室の引き戸だけ閉めて、サクはリビングに行く。どうする?」


「オト精神的にきてない?暗くしたいんでしょ?いいよここに居る.....」


サクがリビングの電気を消しに行く。オレンジ色の豆電球を見て落ち着く。又あの頃を思い出してしまう...........


オレンジ色の豆電球を毎日泣きながら見つめていた

頃を。泣きながら見るとオレンジ色の豆電球が、斜めになって、綺麗な星のようになったり、いろんな形をしだす........細長くなったり太くなったりとする。今もそんな豆電球を見つめている..........


寂しくて甘えたくて、でも母の病気のせいもあり、コントロールできない母は、私を罵倒する。もちろん言い返すこともある。だけど勝てない。小学校に行っても、いじめの対象だった。臭いとか、キモい、死ね、汚い、バカ、消えろなど、そんな言葉ばかり。でも心の中では絶対に私にしか出来ないことがなにかあると思っていた.......作詞作曲をした歌をクラスで歌わすが、歌わないし、なにか奇抜な事をしたがった。もちろん、楽器はその時は弾けなかった。でもアコースティックギターが欲しくなる。

だが、鬱病や不安障害を持ってる母は、私の父親が同じギターを弾いているというだけで、思い出すと嫌がり弾くまでに10年以上かかった。


たしかに、DVは辛すぎる。だけど私はその10年があれば、もっと色々なことを吸収できただろう。そう思ってしまう。本当に悲しい...........


サクが寂しくて一緒に布団に入ってくるのがわかる。なんで、どこまでもついて回るこの現象。サクの気持ちがわかるんだよ。わかってしまう。


「オト......ごめん」


「謝らないで.....私の方こそごめんね」


心を読み取れるくらい、サクの今の気持ちがわかる。私はサクとこの先どうなるのだろうか。サクを傷つけてまで、一緒に居れるのだろうか........

出来るのなら、サクも連れて2人で死にたい

置いたままだと、成仏できない。心配で...........


サクが私を抱き締めてくる。サクなりの愛情表現なのだろう......それとも.......


「オト居ないと俺無理.....」と何かを感じとったサクの言葉に、心の中にスゥーと綺麗な星のように、流れてきた言葉に思い出す。サクは私を必要としてるんだ.......私の事を必要としてくれてる..........


「ありがと....」と言うのが精一杯だったが、私なりの表現。


「私もって....言ってよ....」


「私も........」抱き締めたいが、体に力が入らない

悔しさに泣きたくなる。


もっともっと愛してあげたい。それはきっとサクの気持ちがわかるから。もっと幸せを沢山掴んでほしいから.........

切なすぎます。今後どうなるのか.......

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