10.誉めてもらいたかったサク
本作では、
愛情に飢えている2人の嘆きを
テーマにした、
心痛い、でも、なんだか、暖かくなる
ヒューマンラブストーリー、サスペンスで
お互いの傷跡、嘆き、生い立ちのせいで、
交差する恋愛が描かれている
あのまま、布団に潜ったままのサク
私は、朝ごはんの支度をしようと、
ベットからゆっくり出て、眠い目を擦りながら、リビングに行く
眠いので、しばらくソファーに、座りながら、
ぼーっとし、考え事をする
何作ろうかな.....
「オト~」
目を擦りながら、リビングに、入ってくるサク
「ここに、居るよ~」
オトの隣に座るサク
「居ないと思った?」
眠そうに、コクリとする
「眠たい......」
と言い、TVをつけるサクに、ヒヤヒヤする
幸い、さっきの、見たくないニュースでは、
なかったので、安心する
「サク?」
こっちを見る、愛らしい瞳
「なに?」
「サクって、ご飯作れる?」
「作れるよ」
「子供の頃から、やってるから」
「上手い、下手は、別としてだけど(笑)」
「サクの料理食べたいな」
サクが自慢気に、話す
「仕方ないな~」
「いいよ」
「何がいいの?」
「なんでもいいよ」
「サクが、作るなら」
「わかった」
キッチンに、向かうサク
いつもの事だけどサクは、寝る時や、
家に居る時は、
ほぼ、ボクサーパンツに、Tシャツ、一枚
今も、その状態で、玉ねぎを剥いている
彼なりの、男らしさなのだろうか?
そこも可愛いいけど、リナが来たらと思うと.......
「サク」
玉ねぎを剥いてるサク
「なに?」
「今ね、ちょっと、忙しいけど、仕方ないから、
聞く」
「わかってたら、言いんだけど.....」
「うん」
「あのリナの前では、ズボン履いてくれるかな」
「履くよ(笑)」
「当たり前じゃん(笑)」
安心する私
「でもね」
玉ねぎを切りながら話すサク
「でもね、今日やっぱり、一緒にオトと寝たい」
「オトと一緒がいい.....」
「一緒じゃないと......」
ひき肉を冷蔵庫から、出すサク
「やっぱり........」
私の目を見るサク
「だめ?」
ひき肉をトレーから出し、
再びオトの目を見つめる
「やっぱり、一緒じゃないと」
「寂しい......」
切った玉ねぎとひき肉をボウルに入れて、手で混ぜ合わせるサク
「リナさんに、ソファーでもいいですか?って
聞いてみて、もし良いって、言ったら一緒でもいい?」
サクが、可愛すぎて、いいよとすぐにでも、
言いたいが、リナは、大事な友達
「じゃあ、そうしよ」
にっこり微笑むサク
TVの方に視線を向けて、少し眠くなるオト
「オト」
「オト!」
サクの方に振り向く
「なーに?」
「何が、出来るかな~?」
ニコニコしてるサク
「手でね、こーやって、パンって、やるの」
片方の手のひらに、たたきつける
「うんうん」
オトが視線を又、TVの方に、向ける
「オト!」
「もぅ」
眠くなってきた私
「こっち見て!」
振り向く私
「見て!」
キッチンに向かう
小判型の肉だねが、フライパンの上に、
2つ並んである
「サク上手だね!」
ニコニコなサク
「これくらい出来ないとね」
「食べるの楽しみだな~」
「誉めて」
「もっと、もっと」
その場に、座り込むサク
「ちょっと、これひっくり返さないと、焦げちゃう!」
ひっくり返す私に
「まだ~?」
サクの言葉を無視し、料理をする
「ねー」
サクの、頭を撫でる
「もぅー最後まで、やろうよ」
「だって、オトが......」
甘えたいのか、体育座りをして、拗ねるサク
ようやく、サクのハンバーグが、完成したので、
綺麗に、焼けて、味も、美味しく、
味付けも、上手だった
サクが、いかに子供の頃から、作ってるのかが、
身に染みた.........
リビングに、行きサクの分と自分の分を
テーブルに、並べるが、来ないサク
キッチンに、近づきそっと、サクを見る
その場に、体育座りをしたまま、横に倒れるサク
独り言を言い始める
「だってさ、俺は、さ」
「頑張ったのに、さ」
「俺の言ってることとかも、無視した、し」
うつ伏せになり、手を組んで額の下に置く
「たださぁ」
「もぅー」
「はぁー」
「でもやっぱり」
「オトー」
ビクッとするオト
「ここだよ、ここ(笑)」
恥ずかしがるサク
「え?もしかして聞いてた?」
「恥ずかし.....」
「全部、嘘だから、嘘」
何事も無かったように、立ち上がり、
リビングに向かうサク
私が用意した、ご飯と一緒に、ハンバーグを
食べる
私が、サクに、冷蔵庫からドレッシングを渡しに行く
「あ、ありがと」
目を見ないサクに、笑う
「いや、ほんとに、ちょっと、寝言みたいな感じ」
「うん(笑)」
キッチンの前で、サクは寝てたの?と、
質問したくなるオト
でも、そこは、聞かないで
サクが、初めて作ってくれた、ハンバーグを
食べる
「美味しい!!」
「さっき、少し食べたんだけど、やっぱり美味しい!!」
「サク凄い!!」
「又食べたい」
サクが、満面の笑みを浮かべる
「まじで?」
「じゃあ、もっと誉めて(笑)」
「あ!昼寝の時に、添い寝してよ」
黒髪のウルフの髪型に、毛先が、寝癖で、外向きに、いつも以上に、クルッてしてる、目がパッチリ二重で、可愛らしい瞳、色白の綺麗な肌、
普通にパッと見は、カッコいいけど、私には、可愛すぎる。あと、顔立ちが、整っていて美形、私には、勿体無いくらい
なぜ自分を必要と、してくれるのか、疑問に思う
なぜ、自分なのか、なぜ........
サクの笑みを見ながら、考えている私
「ねぇーオト」
「もぅ」
オトの腕を触るサクに
「ごめん、考え事してたの」
「ちゃんと食べてよ」
「食べる、食べる」
食べてるオトに、話すサク
「今日のする事はね」
「うん」
サクも、食べながら話す
「添い寝するの、オトと」
「うん」
「え?」
甘えた声で言うサク
「寝かしつけて欲しいの.....」
「いいけど、又寝るの?」
「だって、まだ11時だよ」
「ねんねの時間でしょ?」
「あー俺、もぅ眠くなってきたー」
あくびをするサク
わざとらしい、あくびに、笑ってしまう
「眠くないでしょ?」
「眠いもん.....」
黙々と食べる私
「又、作ってね?」とサクを見る
ちょっと拗ねて、横になって、丸くなってる
「又、作ってね」
サクに近づき、言うが、知らないふりをする
「オト.....」
「なーに?」
「俺のこと」
「本当に好きなの?」
「何度も、言ってるじゃん」
「好きだって!」
「なんか、違う」
「いつものオトと......」
「サク、しつこい!」
「何度も、何度も」
「怒んないでよ......」
声が、小さくなるサク
「だって、同じこと聞くから」
「怒んないで.......」
徐々に、小さくなる声
私は、サクの変化に、気づかない
「じゃあ、どう言えば、本心だとわかってくれるの!」
サクが、とうとう小さい声で、泣いてしまうのに、
気付くオト
まるで、小さい子どもを泣かしたような、
感覚になる.........
サクの顔が、幼い子供のような、泣き顔で、
恐くて、丸くなってるようにも、見える
「ごめんね」
「嫌だ」
うつ伏せになり、オトとは、反対方向に頭を横に
向けて泣いているサク
「どうしたら、許してくれるの?」
「怒った、か、ら、嫌だ.....」
しゃくり泣きをするサク
サクの髪の毛を撫でるが、嫌がるサク
「ごめんね」
「ちょっと、言い方強かったね......」
サクが、起き上がり、体育座りをして、下を向く
「もぅ、おしまい」
と言いながら、キッチンに行くオト
サクの好きなブドウジュースを手に取り、渡しに行く
「飲む?」
「まだ、終わってないのにさ」
「勝手に、決めてさ」
「じゃあ、私が全部飲みます」
こっちを見るサク
「うんって、言ってないのにさ」
再び、泣き出すサク
「なんで、そんなことで、グズグズなっちゃうの?」
「本当は、嫌、い、なん、でしょ?」
しゃくり泣きをしながら、頑張って、話すサク
「好きだって」
「どうしたら、わかってくれるの?」
「サク.....」
「おいでサク.....」
オトのもとへ、抱きつくサク
サクの、背中を優しく擦り、
「サクは、甘えたかったのかな?」
「ごめんね......」
サクが、話そうとするが、しゃくり泣きで、
話せない
「いいよ、頑張らなくて.....」
オトをキツく抱きしめるサク
「ねんねする?」
首を横に振るサク
電話が鳴る
「サク、出ていい?」
うなずく
「はい」
「リナ!」
「知ってるよ!(笑)」
「(小声)誰か、泣いてる?」
「想像に、任せる」
「(小声)もしかして、サクくん?」
「想像に」
「で、ご用件はなに~?」
「サクくん」
「馬鹿ですか?(笑)」
サクが、小さい声で、話し始める
「オト....誰?」
「リナ」
「オト....聞かれてないよね?」
「うん」
「じゃあ、もっと、ぎゅーして」
それを聞いてしまったリナ
電話に戻る
「もしもし」
「うん」
「で、何だっけ?」
「(小声)サクくん、かわいい~」
「(小声)今日、ぎゅーしてあげるかな(笑)」
「あなたは、馬鹿ですか?(笑)」
「早めに、行くかな~」
「てか、仕事じゃないじゃん(笑)」
「いや、行こうと思ったんだけど、休んだ」
「(笑)」
「じゃあ、19時ねー!」
「夜ご飯持ってくよー」
「いや、」
切れてしまう
サクは、オトの胸に、寄りかかり、
しゃくり泣きをしてる
「オト、頭、ナデ、ナデ、し、て」
サクの頭を優しく撫でるオト
「落ち着いたら、寝る?」
コクリとするサク
「喉乾いてない?」
「乾いた?」
「ちょっと......」
テーブルの上にある、ブドウジュースを見せても、首を横に振るサクに、
ストローをサクの口元に、持っていくオト
ストローを、くわえて飲むサクに、
可愛すぎて、堪らなくなり、サクのおでこに、キスしたくなる
一瞬、TVを見るサクだが、オトの目を見てから、
テーブルに、ブドウジュースを置き、
両手で、オトの着ている長袖の裾の部分を
掴みくっつくサク
「眠い......」
と小さい声で、呟く
「寝るか.....」
サクのしたい、添い寝をすることに、
ベットに、2人で、向い合わせで横になる
「オト、トントンして.....」
一瞬、幼児のような、甘えた顔に、見えて、
切なくなる.......
「オト......」
「なに?」
「トントンして.....」
今にも、泣き出しそうな目で、見てくるサクに
胸が、張り裂けそうになる.........
なんで、なんで、なんで、と叫びたくなる.........
「サク、もぅ」
泣きそうになるが、泣くのを堪える
サクの背中を優しく、トントンする
「どう?安心する?」
「うん.....」
「オト、もっとやって.....」
再び、背中をトントンしたり、優しく撫でる
「サク寒くない?」
眠たくなってきたサク......
「大丈夫.....」
「ずっと、俺の傍に.......」
「居るよ.....」
オトの手を握るサク
サクが、眠りにつくまで、サクの顔をずっと
見つめていた
正直、切なすぎて、辛くなる........
なんで、こんなにも、可愛いのに、疑問しか、
浮かばない.......
サクが、何をしたの?教えてほしい.......
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