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荒廃した地上

「んだこれは?」

地上は想像以上に荒れていた。複数のドラゴンが陣形を組み滑空したり、逃げ惑う人間を口から出す灼熱の焔で焼き払っていた。

「末期的だな…」


俺は特に変装をしているわけではないが、誰からも目をつけられない。たぶん誰もが、俺を見つけることよりも、安全の確保を優先しているのだろう。

俺は早速計画を実行することにした。

計画の内容とは、まずドラゴンの血液を採集し、地下シェルターに戻る。そこで血液を研究し、ドラゴンにのみに有効な殺傷力の高いウイルスを作り出す。あとはそのウイルスを大量に培養し、再び地上に出て大量に散布するというものだ。


今日のところはまず、ドラゴンの血液を採集することだ。恐らくこのフェイズがこの計画最大の鬼門だろう。いくら俺が、ドラゴンたちの産みの親だからといっても、近寄りたくない。だって怖いんだもん。


俺は鞄から麻酔銃を取り出した。これに搭載された麻酔弾は俺が改良したもので、警察が持っている麻酔弾とは比べ物にならないほど濃度が濃い。だから、ヒットすれば、いくらドラゴンが大きいと言えど効力はあるはずだ。


数百メートル先で尻尾を振り回しビル群を壊そうと躍起になっている奴に照準を合わせた。赤いレーザーポインターの光がドラゴンの首もとに当たっている、のかどうかは遠すぎて確認できないが、俺は引き金を引いた。


━━シュポンッ━━


手元に軽い振動が伝わってきた。青い液体がはいった小さく尖ったボトルは勢いよく放たれ、あっという間に肉眼では捉えられないほどまで飛んでいった。


━━………………━━


ドラゴンのまぶたが重くなっていくのが見てとれる。まばたきの回数と時間が長くなり、喉を鳴らしイビキのような音をたてている。


━━ゴァァァァァ……━━


断末魔とともにドラゴンは腹を下にして倒れた。まるでエアーズロックのようだ。倒れた時に砂ぼこりが舞い、俺のいる地点まで強風とともに砂塵が飛んできた。

「さてと、麻酔がきれる前にサクッと行って血液いただいて帰ろうか…」

俺はドラゴンに近付いた。

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