SS サラの激動の一ヵ月……5
何とか収まった!!
ルンルン気分の毎日です。
今日はガクさんと買い物をしながら〈地図スキル〉のレベル上げに行きます。
ガクさんは旅をした事がないらしいので私がリードしなければいけません!!
ですが、ガクさんといると常識が崩れていくのを実感します。
何故かと言うと彼のスマホ? と言う物はマジックアイテムの集合体みたいな物で、その一つに中に入れた物の時間を停止させ、生物なら新鮮でアツアツの食べ物ならアツアツのままです。
しかも、その数が別種のアイテムが三十種、同種のアイテムが六十個も入るそうです。
もはやマジックバックを超えた性能です。
ガクさんの言葉をお借りするならぶっ壊れ性能です!! ……言ってみたかっただけです。すいません。
ですが、そのアイテムのおかげで荷物が少なくて済みます。
お代は全てスミスさん持ちです。……二十五万Gは超えていました。流石はスミスさん!!
ガクさんは後で返すと言っていましたがスミスさんは現金は受け取らないのでお酒の方が良いとアドバイスしました。
多分、お酒なら全てもらってくれるでしょうから。
お買い物中、彼についてお話しする事が出来ました。
彼の本当のと言うと語弊があると思いますが、転生前の年齢は三十六歳と知って驚きました。
他にもいろいろ聞きましたが、彼が優しい理由が分かった気がしました。そして、彼に惹かれた理由も。
私と彼は似ているのです。
境遇は違います。
ですが、大きな挫折をしました。
私はスミスさんの言葉に救われ、皆に支えられここまで生き、強くなる事が出来ました。
彼も大きな挫折をしました。
ですが、彼は支えてくれる存在に気付けなかったのでしょう。
世界は違くとも彼がここにいて私の隣にいてくれるのなら今度は私が彼を支えましょう。皆が私にしてくれたように、私は彼を支えたい。そう強く思いました。
後、少しだけ彼の世界に行ってみたいと思いました。……マンガと言う物に興味が湧きました。
次の日、彼が一人でスキルのレベルを上げるとの事でしたがお昼頃に帰って来ました。……そんなに私の料理が好きなのでしょうか?
違いました。……恥ずかしい。
ガクさんはとんでもない発言をしました。
タワーが本当はダンジョンで自分がダンジョンコアに呼ばれていると言うのです。
嘘だと思ったのですが、私の目には真実だと分かりました。
ですが、いくら私の目が本当と嘘を見抜くと言っても言ってる物事が正しいとは限りません。
その人が嘘を付いていない事を見抜くのであって、真実を見抜く事はできません。
ですが、彼の言葉は時々分からない事もありますが、嘘を言う人ではないのは知っています。
すぐにタワーに向かいます。……ダンジョンと言った方が良いでしょうか?
到着しましたが、やはりいつもと変わりませんね?
やはり勘違いだったのでしょうか?
……違いました。
彼の言っている事は本当でした。
彼のスマホ(?)の力でパーティー(?)に入った私たちは彼の称号(?)の力によって木の言葉が分かるようになりました(?)
……すいません。
私には難しすぎて分からない箇所が多々ありますが、彼の言葉を復唱すれば何とか伝わるはずです。
木の名前はモックと言うらしいです。
ガクさんが名付けたそうですが……カッコイイ名前です!!
町の名前を少しだけ変えて名を付けるとは流石はガクさんです!!
モックさん?……声的に男だと思うのですが木に性別などあるのでしょうか?
彼の話を聞き、アイテムでコアに向かいます。
向かった先は洞窟の奥。
緑が主体の大きな空間があり、天井の苔が光輝いています。光の色も太陽のようなギラギラしたモノでなく、緑色の光をキラキラと零しながら空間全体が緑で統一されています。
出入り口は私たちが入った場所のみ、洞窟の中なので突起した岩もあります。キノコも生えていますね。
端のほうでは小さな木が生えています。
中央には蔵があり、蔵を囲むかのようにここにも木が生えています。
……落ち着くような雰囲気を出しています。
ダンジョンコアと対面しました。
名はスイさんと言うらしいです。
いろいろビックリしましたが、スイさんの話を聞いて半分は理解できたと思います。ガクさんに後でショクシュプレイ? を聞いてみようと思いますが、大体は理解できました。
やはり、ガクさんは強くならないとダメなのですね。でしたらそれまでは私が守らせていただきます!!
出発は三日後、彼と二人きりの旅です。……や、やましい事は考えていませんよ!!
この街を出るなんて、一か月前の私には思いもよらないでしょうね。フフフ。
町を出る日、荷物を買いに行こうとしましたが全てガクさんが持っているそうです。
何故、私の着替えも持っているのかは深くは聞きませんが、中を見たら食事のレベルを下げますからね!!
何も馬車の荷台に無いのは怪しいので村や町で交換できる物を買ってスペースを埋めました。
「ガクさん」
「何?」
「なぜかドキドキします」
「ははは。俺もだよ」
「では行きましょう!!」
「あぁ!! いざ、帝都へ!!」
これから冒険が始まります!!
※サラのSSは終わりです。以下はサラとガクの何気ない日常物語です。
よろしければどうぞ^^
――――――――――――サラとガクの何気ない日常――――――――――――
【ある日の買い物】
今、買い出し中だ。
店の物もあるし、家の方の買い物もある。
お買い物デートってこんな感じかな?
サラは仮面をつけてるが、最近では仮面を付けてても違和感がなくなってきた。……俺って仮面フェチだったのかな?
サラのせいで変な扉を開けちゃったかな?
「ガクさん。買い物は済みましたが何か買いたい物などありますか?」
「ん~~。洋服とかって売ってる所ってある?」
「ありますよ。あちらですね」
「あ、俺の服じゃなくてサラの着る服ね」
「私ですか?!」
「うん」
「なぜですか?」
「え? 写メを取るため。後、可能なら買ってあげたいからね」
「えっと。買って下さるのは嬉しいですが最初の方の言葉が……」
「おっと。心の声が……」
「今日は無理ですよ? こんなに買った物があるんですから」
「あ~~~確かに。残念だな~」
「えっと、その、……二人が暇な時に……行きましょね?」
「ブグゥ!!」
「ガクさん!!」
可愛すぎる!!
照れ+モジモジ+仮面を少し外す仕草+上目使い=鼻血祭り!!
鼻血が勢いよく出すぎて頭がクラクラする。……サラって誘惑のスキルあるんじゃないの?
よし。今度、一緒に行こう!!
【スミス家の二人】
サラと俺でお茶を飲んでまったりひと時。
「ガクさん」
「何?」
「ショクシュプレイって何ですか?」
「ゴフッ!!」
「ガクさん!! 大丈夫ですか?!」
「ゴホッゴホ!! ゲホッゲホ!!」
「何かまずい事を聞きましたか?」
「い、いや。大丈夫。ちょっと驚いただけだよ」
「そうですか?」
「うん」
「で、ショクシュプレイって何ですか?」
「……起動」
「スマホ(?)を使うんですか?」
「これは違うけど……サラ。もう一回、言ってみてもらっていい?」
「えっと。……ショクシュプレイ?」
「……もう一回」
「ショクシュプレイ」
「……ハァハァ」
「ガクさん?」
「あ、ごめん!!」
「顔が赤いですよ?」
「ちょっと興奮が止められなくてね」
「ガクさん?」
「えっと。触手プレイってのは……」
ちょっとオブラートに包んだけどサラには少し刺激が強いかな?
「私はそんな恥ずかしい言葉を連呼してたのですか?」
「録音済み!!」
「消してください!!」
「あ!! ちょ!! 近い!!」
「うぅ~~~~~!! 消して、消して、消して~~~~!!」
「ちょっとサラ!! 抱き着かないで!! 当たってる!! 当たってるから!!」
「ウワ~~~ン!!」
「誰か助けて!! このままだと俺、死んじゃーーう!!」
その後、スミスさんに助けてもらいました。……一つは消しました。
【スミス家の二人】
残念ロリが……おっと。
親愛の神様にスマホのデータが消された。
俺のやる事は一つ。
「サラ」
「何ですか?」
「ちょっと俺が指示した動きしてもらって良い?」
「どういうことですか?」
「えっと……」
ヤベ!! サラには嘘を付けない。
ここでサラの健康の為とかスマホの調子が悪いんだ~なんて言ったら俺がただ単にサラの写真とか動画が撮りたいのがバレる!!
「お願いします!! 俺にはどうしても必要なんだ!!」
嘘はついてない。が、内容も言っていない。
「分かりました。何をしたら良いですか?」
「ちょっと待って……」
「シャシンですか?」
「ん~~。これは動画の方だよ?」
「ドウガ。ですか?」
「そう。じゃ~サラちょっとジャンプしてみて?」
「こうですか?」
サラがジャンプする。
つまり揺れる。
俺は無心でサラを撮る。……何だろう。心が痛いな……。
「ありがとう」
「もういいんですか?」
「うん。心が罪悪感で押しつぶされそうだから……」
「よく分かりませんがそれは二人では撮れないのですか?」
「撮れるよ?」
「では……一緒に撮りましょう!」
「……ヤベ。罪悪感で消えたくなってきた」
「どうすればいいでですか?」
「あ、俺の隣に来て?」
「はい!!」
おふ!! かわいい!!
テトテト来るサラ、かわいい!!
「この丸い所を見てね」
「はい」
カシャ!!
「撮れたよ。はい」
「私とガクさんが……少し恥ずかしいですね。エへへ」
罪悪感で死にたくなってきた。
うん。もう二度とこんな感じで画像とか動画は撮らないようにしようっと。
読みたいとのお便りがありましたのでサラとガクの日常を入れました。
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