第三回Gクラス課外授業:王都夏至祭の警備 1日目 開始
今月の課外授業は定年通りの王都夏至祭の警備であった。
課外授業が発表されたとき、同時に警備につくパーティも発表された。
今回はGクラスだけではなく他のクラスから王都夏至祭の警備に参加希望者も出ていた。
第二王子アベルトの名前も載っていた。
イセリアはよくともに行動しているユーリ、ジークリンデ、エリナ、シャルロッテとは別のパーティにされた。
シャルロッテとエリナは別々でユーリとジークリンデは同じチームで行動するようになっていた。
今回、イセリアが組むチームメンバーは第二王子アベルトとその護衛ジークフリートの二人である。
この二人とパーティを組むということは第一王子フェイトの進言が通り採用されたということである。
イセリアはフェイトが言っていたことがこうも簡単に通るとは思っていなかった。
それから第二王子アベルトから接触があり、警備について誰がリーダーをすることになるのだが、立場的にはアベルトが取るべきなのだが、本人はこれを辞退してイセリアをパーティリーダーに推薦する。
これはジークフリートも了承済みで、この手の経験はイセリアの方が上であると思ったからである。
二人の推測は正しいイセリアは異世界で祭りの警備を経験したことがある。
イセリアは最初は断ったが、アベルトが城から抜け出して警備した時の経験を聞いたら一度考えてその後、了承した。
イセリアはなぜアベルトとジークフリートとパーティを組むことができたのか本来ならイセリアはどこかのパーティに入り動くはずだったのではないかと疑問に思う。
その答えはアベルトたちからもたらされた。
簡単な話だった。そう物凄く簡単な話だったのだ。
イセリアは強い。
デビル化したディーゼル5656の単機撃破に、トゥルッフ戦にて中心人物として動き、最終的には雑魚をパーティメンバーに任せて一人でトゥルッフを倒している。
一人でもパーティでも活躍することができるためどのパーティにも入れれるのと、イセリアをパーティに入れた場合、そのパーティは過剰戦力になると思われた。
そのことからイセリアはどこにも入れず一人で警備させようとしたところで王から第二王子アベルトとその護衛のジークフリートを警備に参加させるよう要請が来た。
アベルトとジークフリートをどこに入れるか悩まれるところだったが、警備に参加させるあたってアベルトとジークフリートをイセリアと同じパーティにするよう、要請された。
なら話は簡単だ。
イセリアは一人、追加でアベルトとジークフリートを入れればいいだけの話だ。
これによりイセリアはアベルトとジークフリートの三人でパーティを組み王都夏至祭の警備することが決まった。
二人の実力とイセリアの実力を考えると二人はイセリアの足手まといになりかねないが、イセリアならうまく扱えるだろう。
それに事件が起きても市街地戦で人が多いそんな中で強大な力は不要だ。
それは現冒険者であるイセリアはわかっているだろう。
だからこの二人の参加をに異を唱えることはないだろうと。
その答えを聞いたイセリアは異を唱えないが何かしら考え事をするそぶりを見せる。
そして、その考えは自己完結したようで、アベルトとジークフリートは席を立ち。
「互いに王都夏至祭の警備を頑張るぞ」
と言い去っていた。
一人残されたイセリアは出されていたお茶を飲みその場を去った。
そして、日が経ち当日となり王都夏至祭が開催される。
王都夏至祭の警備に参加する学生は学園前にパーティ別に集まった。
そこでそれぞれのパーティに警備範囲を伝えられる。
警備範囲の発表はイセリアたちが最後となり、三人が担当する警備範囲は、
「君たちの警備範囲は王都全域をお願いする。あり得ないと思うが頑張ってくれ。以上だ」
イセリアの実力なら王都全域でも大丈夫と思われたのだろう。だが・・・。
「馬鹿か!どれだけの範囲だと思っているんだ!」
この言葉を発したのはイセリアではないすぐ後ろに控えていたアベルトである。
ジークフリートはアベルトに同調して首を縦に振る。
だが、イセリアはこの警備範囲を了承した。
「わかりました。夏至祭の三日間ほかのパーティと連携して王都全域を警備させていただきます」
「うむ、よろしい頑張りたまえ」
アベルトとジークフリートはイセリアが了承したことに驚いた。
イセリアとしては二人が王都全域を警備することを了承することになぜ驚くと思っている。
もともと一人で警備させると考えられていたのはイセリアを遊撃に回すつもりだったということ。
アベルトとジークフリートがイセリアと同じパーティに入ってもそれは変わらない。
イセリアはアベルトたちから答えを聞いた時に自分は遊撃としての立ち回りが要求されていることを予想していた。
だから、二人違い王都全域を警備するよう言われても驚かないし、そのための準備もしていた。
そのことをイセリアは二人に話すと、二人は思い返す。
確かにイセリアは強い。だから一人でも大丈夫と思われていた。
シャルロッテやアモンたちではないとイセリアとパーティを組めない。
そうするとパーティの強さが一つに偏ってしまう。それを避けるためにイセリアを一人にして遊撃に回されたのだ。
「そんなに遊撃が嫌なら警備を降りればいい。今はまだ始まっていないから降りることは可能だぞ」
「いや遊撃が嫌などではなく、警備範囲が大きすぎるといっているのだ」
「主な警備はほかのパーティがやってくれるからそこまで深刻に考える必要はないと思うのだが・・・、私たちは適当にを回って怪しいやつを見つけて注意または逮捕してしまえばいいだけだぞ」
「よくそんなに気楽でいられるな?」
「こういうものはなるようにしかならないのさ。ほかのパーティも動き出しているようだし、私たちも行くとするか」
イセリアがそう言いだすと二人は周りを見てほかのパーティが動き始めていることに気が付く。
二人はイセリアの提案を受け入れ、ここを離れて警備を開始することにした。
「気楽にやればいい。今の私は封印解除しているどんな奴が来ても遅れは取らないさ」
イセリアはそう言って二人を安心させようとする。
イセリアたちが学園前から離れようとしたとき今回の王都夏至祭の警備担当主任から通信機を渡される。
イセリアたちはそれを受け取り王都夏至祭の警備を開始する。




